「雷雨」(1)

  話劇「雷雨」、原作は曹禺、北京人民芸術劇院による上演(11月25日於四季劇場[秋])。

  主なキャスト。

   魯四鳳(ルー・スーフォン、周家の召使、魯貴と魯侍萍の娘):白薈
   魯貴(ルー・グイ、周家の召使):王大年
   魯大海(ルー・ダーハイ、魯侍萍の連れ子、周家が経営する炭鉱の労組代表):孫大川
   周冲(ヂョウ・チョン、周樸園の次男):徐白暁
   繁漪(ファンイー、周樸園の後妻、周冲の生母):龔麗君
   周萍(ヂョウ・ピン、周樸園の長男、先妻の生んだ子):王斑
   周樸園(ヂョウ・プーユエン、周家の主人、炭鉱主):楊立新
   魯侍萍(ルー・シーピン、魯貴の妻):夏立言

  1920年代の中国、炭鉱を経営する周家の大邸宅の客間。舞台には清朝時代の古い家具が並べられ、大量の書物が積み重ねられている。右手に緑色の布が張られた洋風のソファーが置かれ、正面奥には観音開きのガラス扉がある。

  客間では周家に召し使われている魯貴と四鳳の父娘が話をしている。魯貴は四鳳に、周家の女主人である繁漪が四鳳のことを気に入らないようだと教え、二年ものあいだ、地方に出稼ぎに行っていた四鳳の母親を呼びつけて、周家から四鳳を引き取らせるつもりだ、と告げる。

  四鳳は周家の長男、周萍と恋仲である。魯貴はそれを知りつつ、自分はかつてこの客間で深夜に周萍と繁漪が二人きりでいるのを見たことがあり、それがいずれ役に立ってくれるだろう、とほくそえむ。

  魯貴が去ると、繁漪が姿を現わす。華やかな模様のチャイナ・ドレスを着ている。彼女は「病気」で、普段は二階で「静養」している。彼女の視線はうつろで表情は冴えない。繁漪は自分の身の回りの世話をする四鳳を、どことなく険のある視線で見つめる。ふと繁漪は訝しげに四鳳に尋ねる。

  繁漪「二週間ぶりに一階に下りてきたけど、家具がみな古いものに変わっているわ。」
  四鳳「旦那様(周樸園)が、三十年前の部屋の様子と同じにするように、とお命じになって、それで家具を並べかえたのです。」

  舞台の右側には小さな箪笥が置いてあり、その上には銀の額縁に入った女性の写真が立てかけられている。周樸園の亡くなった前妻で、長男の周萍を生んだ女性である。夫は死んだ前の妻を忘れられないのだ。繁漪は写真を暗い表情で見つめる。

  繁漪は毎日、濃くて苦い漢方薬を飲まされている。四鳳は今日も繁漪に煎じ出した薬をすすめるが、繁漪は「毎日毎日、苦い薬を飲み続けて、もうたくさんだわ」と言い、薬を捨てるよう四鳳に言いつける。

  そこへ、繁漪の生んだ息子、周冲が現れる。周冲は真っ白いテニス・ウェアを着ており、テニスをやった後らしい。周冲は久しぶりに(!)母親に会えて喜ぶ。繁漪も実の息子はかわいいようで、「冲、お母さまの顔色はどう?」とほほ笑みながら尋ねる。周冲は無邪気に答える。「お母さまはとても元気じゃない?どうしてみんな、お母さまが病気だ、って言うのかなあ?」

  四鳳がサイダーを捧げ持ってくる。周冲も四鳳に好意を持っているようで、優しい態度で接する。繁漪は四鳳に窓を開けるよう言いつける。だが四鳳は戸惑い、「旦那様が、窓は決して開けないように、とお命じになりました」と言う。繁漪は投げやりな口調で言う。「あの人は炭鉱に行ったきり、この家にはめったに戻らない。この家の空気がどんなに澱んでいるか知らないのよ。いいから開けなさい。」 四鳳はあわてて窓を開ける。

  四鳳が出ていくと、周冲は繁漪に、自分は四鳳が好きだと打ち明ける。長男の周萍と四鳳が恋仲であることを察している繁漪は、次男までが四鳳に恋していることを知って不快そうな表情になる。

  周冲は繁漪に言う。「お母さまなら分かってくれるよね?四鳳は純朴で邪な心のない子だよ。それに彼女は、労働に価値がある、ってことも分かってる。金持ちの家の苦労知らずなお嬢さまとは違うんだ。僕、お父さまにお願いして、僕の教育費を取り分けて、それで四鳳に教育を受けさせたいんだ。」 若い周冲は、西洋から流入し始めていた思想の影響を受けていることが垣間みえる。

  周萍がやって来る。青い中国服を着ている。とたんに繁漪は彼をじっと見つめるが、周萍はなんとなく落ち着かない態度で、さっさと自分の部屋へ行ってしまおうとする。そこへ周家の主人、周樸園が現れる。

  周樸園は西洋風のスーツを着て、口ひげを生やし、丸眼鏡をかけている。その視線や表情は鋭く厳しい。周樸園が現れた瞬間、家族たちは一斉に緊張した面持ちになる。

  周樸園は精巧な木彫り装飾の施された椅子にゆったりと腰かけ、太い葉巻をくゆらせる。樸園は繁漪が階下にいるのを見ると、「なぜ一階に下りてきたのだ?お前は病気なのだ。かなり具合が悪そうだ。二階へ行って休みなさい」と命じる。

  樸園は周冲に「お母さまの顔色は悪いだろう?」と同意を求めるが、周冲はバカ正直に「お母さまはお元気です。病気なんかじゃありません」と答えてしまう。樸園は機嫌を損ねる。

  繁漪はさりげなく話題を変え、樸園の炭鉱で起きているストライキの経緯について尋ねる。ストライキの先頭に立っているのは、魯貴の義理の息子である魯大海である。だが樸園は、魯大海はすでに解雇した、とそっけなく言ってのける

  周冲は父親に食い下がる。「魯大海は聡明な人物です。僕は彼と話をしました。解雇まですることはないでしょう。」 途端に樸園は小さく笑いながらつぶやく。「最近の若い者の間では、労働者と話をして簡単に意気投合するのが流行しているらしいな。」

  周冲はなおも言う。「労働者たちは一途に努力しています。僕たちはこんなに楽な生活を送っているのです。労働者たちと僕たちは争ってはいけません。」

  樸園は途端に鋭い口調で言い放つ。「お前が社会を知っているというのか?お前はどれだけの社会経済の本を読んだ?私はドイツに留学していたころ、お前とは比べものにならないほど、徹底的に社会思想を勉強したものだ。」 そして樸園は繁漪に向かって、「この子はお前に似てきたな」と皮肉っぽく言う。

  長男の周萍は家を出て父の炭鉱に働きに出る予定になっている。樸園は「大変な仕事だがしっかり務めを果たすように」と言いつける。

  黙り込んだ繁漪を見て、樸園はふと気づいて四鳳に尋ねる。「繁漪の薬は?」 繁漪が答える。「捨てさせました。」 樸園の顔に怒りの色が湧く。「捨てさせた?なぜ?」 繁漪「飲みたくなかったからです。」

  樸園は四鳳に残っている薬を持ってこさせる。周冲は母親を庇い、「お父さま、お母さまは飲みたくないのです。無理強いしないで下さい」と叫ぶ。だが樸園は決めつけるように言う。「お前は病気なのだ。(周冲に向かって)お前もだ。お前たちは自分の病気がどこにあるのか分かっていないのだ。」 樸園にとっては、家族の中で自分に逆らい自己主張をする者は「病気」なのである。

  杯に入った薬が運ばれてくる。繁漪は樸園に「後で飲んではいけませんか?」と懇願する。が、樸園は言う。「母親たるもの、自分の体を大事にせずに、それでどうやって子どもたちに服従の手本を示せるというのだ?」 そして周冲に「お母さまに飲むようお願いしなさい」と命じる。周冲はためらうが、周萍に促されて父親の言うとおりにする。しかし、繁漪はそれでも飲むことができない。

  すると樸園は、今度は周萍に「母親の前に跪いて薬を飲むようお願いするのだ」と命じる。繁漪は愕然とする。周萍は薬を捧げ持ったものの、なかなか跪かない。瞬間、樸園の厳しい声が飛ぶ。「跪け!」 周萍は反射的に、がたん、とくず折れるように膝をつく。途端に繁漪は周萍から杯を奪い取ると、一気に薬を飲み干す。

  繁漪は薬を飲み終わると、ハンカチで口元をぬぐいながら二階へ上がっていこうとする。静かな表情だった彼女だが、最後は耐え切れずに嗚咽を漏らし、小走りに去っていってしまう。

  このシーンは第一幕最大の見せ場で、息子たちをも巻き込んで、「病気」の妻に無理やり薬を飲ませる、というエピソードによって、封建思想の権化である周樸園という人物の、周家における絶対性を描いていると同時に、それに抑圧され苦しめられている妻と子どもたちの日常が示される。

  周冲は母親を心配し、後を追って走り出す。しかし樸園はその後ろ姿に声をかける。「冲、そんな無作法に行ってしまうのかね?」 周冲はびくりと足を止め、父親の前に戻ってきて、神妙な顔つきで言う。「僕は下がらせて頂きますが、何かご用がおありでしょうか?」 樸園は周冲に命ずる。「お前の母親に伝えなさい。午後、ドイツ人の医者がお前の母親を診察にやって来る。精神病の専門家だ。ちゃんと診てもらうように、と。行ってよろしい!」

  樸園はようやく気づく。「なぜ窓が開いている?」 周萍は「僕と冲が開けたんです」と言い、窓を閉める。樸園は言う。「お前の死んだ母親は、ずっと窓を閉めておくことを好んだものだ。」

  樸園は周萍に尋ねる。「お前は自分の名前の由来を知っているな。」 周萍は答える。「僕を生んだお母さまが、亡くなる前に自分の名前の一字を取って名づけてほしい、とおっしゃったのです。」

  そして突然、樸園は周萍を問いつめる。「お前は私と、そして死んだ母親に顔向けできないことをしているそうだな。」 周萍は真っ青になってひどく狼狽する。「最近、お前は酒を飲んでは博打に興じて、一日じゅう家にいないそうじゃないか。」 すると、なぜか周萍は安堵したような表情になる。彼は別のことを危惧していたらしい。周萍は「そのことでしたか」とつぶやき、父親に謝罪して改心すると誓う。

  樸園は自分に言い聞かせるようにつぶやく。「私の家庭はこの世で最も円満で秩序ある家庭だ。私の子どもたちは健全で完璧でなければならない。後ろ指をさされるようなことは許されないのだ。いいな。」 言い終わると、樸園は部屋から出ていく。周萍が部屋にひとり立ち尽くす中、第一幕が終わる。  
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いやなこと、いいこと

  今日はKバレエカンパニー2月公演「白鳥の湖」の、チケットスペースによる先行予約受付日でした。私の目当てはもちろん、吉田都さんがオデット/オディールとして交互に出演する2公演でした。

  午前10時きっかりに電話しました。するとさっそく「こちらはNTTです。この電話はただ今たいへん混雑しています。申し訳ありませんが、しばらく時間をおいてから、後でおかけなおし下さい」(←暗記してしまった)というメッセージが流れました。

  その後の展開はもう読めましたね。とーぜんリダイヤル作戦でいきましたが、何度かけても「この電話はただ今たいへん混雑しています」というNTTのメッセージが流れ、たまに繋がってもいつも話し中でした。

  3時間後、ようやく呼び出し音が鳴り(おお神よ!)、オペレーターが電話に出ました。吉田さんの出演する2公演のS席を申し込みました。オペレーターは「はい、では、1階席は両方の公演とも売り切れですので、2階席の13列の右端と15列の左端のお席をご案内できます」と言いました。

  その後の展開はもう読めましたね。チャウさん、またまたバクハツしちゃいました。全くおとなげないですねえ。オペレーターとのやりとりは、直接話法で書くととても恥ずかしいので、概要だけ書きますね。

  私は朝からリダイヤルでずっと電話をかけ続けていたのにさっぱり繋がらなかった。今こうして3時間が経過して、ようやく繋がったと思ったら、残っているのはよくない席ばかり。今回は購入者を限定した先行予約のはずなのに、なぜこんなに電話が繋がらないのか。また、なぜよくない席しか残っていないのか。私はこう尋ねました。

  それに対するオペレーターの答えはこうです。電話が繋がらないのはみな同じだ。また、席については、最も多くの席がファンクラブの会員に優先的に割りふられており、その次が今回の先行予約分、残りが各チケット会社の販売分として割りふられている。よって、いい席を早く確保したいなら、ファンクラブに入るのがいちばんよい。

  私は特に、電話が繋がらないことに対するオペレーターの回答は、ほとんど答えになっていないと思ったので、更に尋ねました。私はこれまでもチケットスペースの先行予約を利用するたびに、受付電話の回線数をもっと増やすようはっきり言ってきた。また今回はいつもより以上に厖大な量の電話がかかってくることは、簡単に予想できたはずだ。いったい今回は何台の電話で対応しているのか。

  オペレーターは最初はっきり言いませんでしたが、ようやくたった30数台の電話で対応していると教えてくれました。以前の私の要望にはきちんと善処してきた、ということですから、以前はもっと少ない、30以下という回線数だったのでしょう。

  更に私は尋ねました。電話が一般発売初日と同じくらい繋がりにくい上に、またチケットの大部分がファンクラブの会員に優先的に回され、先行予約分には数に限りがあり、早く電話の繋がったごく少数の幸運な人だけがいい席を購入できる、というのなら、この「先行予約」は大多数の消費者にとって、果たしてどんなメリットがあるというのか。

  オペレーターは、まず先行予約と一般販売との、合計2回のチケット購入の機会をお客様が得ることができるし、次にチケットぴあなどとは違って、その場で席番が分かる、いい席だって含まれている、と答えました。

  私が考えていた「先行予約」のメリットとは、一日中電話の前から離れられない、といったチケット購入に伴う面倒を回避でき、またいい席を優先的に購入できる、ということでした。ところが、少なくともチケットスペースにとってはそうではなかったようです。この答えには大変に驚きました。

  私は、だったらせめて、オンライン・ブッキング・システムも加えて、消費者が時間を無駄にしないようサービス改善してくれ、と頼みました。でもオペレーターは「それはできません。電話だけです」と言いました。

  一日の半分を無駄にした上に、オペレーターと不毛な議論をして、私はすっかり絶望してしまいました。最後に私は、「つまり、チケットスペースは、実は席をあまり持っていない、とおっしゃるんですね。だったら、『先行予約』なんていう、消費者に実質的なメリットのほとんどない販売はやめて下さい。少ない電話回線だけで受け付けて、オンライン・ブッキング・システムを設けるつもりもないんですね。なら、チケット販売会社なんてやめたらどうですか」と言って電話を切りました。もちろんチケットは予約しませんでした。

  とてもイヤ~な気分のまま、急いで仕度をして「雷雨」を観るために出かけました。会場は四季劇場(浜松町)の[秋]です。イヤな気分はまだ続いています。席に座りながら、気持ちを切り替えなきゃ、と自分に喝を入れていると、会場の係員がとつぜん目の前に現れ、「あのう、お客様」と声をかけてきました。

  私は前のほうの列ではありましたが、いちばん端の席に座っていました。係員の人は「このお席では見づらいところがございますので、別にお席をご用意いたしました。よろしければそちらにお移りになりませんか?」と言いました。

  係員の後についていくと、なんと前から数列目のセンター席でした。この四季劇場の係員の女性は、穏和な態度で、丁寧な口調で話す人でした。それに、劇場側が見づらい席に座っている観客を探して、空いているもっといい席に変えてくれるなんて、初めての経験でした。

  チケットスペースのオペレーターとかなり感情的なやり取りをした後だったことも手伝って、私は嬉しくて涙が出そうでした。「雷雨」を上演するのは北京人民芸術劇院ですが、この公演には劇団四季が協力しています。その親切な係員のおかげで、というよりは、四季劇場と劇団四季の観客に対する基本スタンスが分かったおかげで、私は救われたような気持ちになりました。

  日本もまだまだ捨てたもんじゃないわ、と思いました。    
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スキャナ

  先週末、ヨドバシカメラで、はじめてスキャナというものを買いました。今は片づけなければならない仕事が山積みで、少しでも時間をこしらえてやんなきゃいけないのですが、みなさま、お分かりでしょう、人間、仕事を目の前にすると、なぜか掃除とか洗濯とかを突然いそいそと始めてしまうものです。

  昨夜(21日)は時間があったので仕事に取りかかろうとしました。が、途端に、スキャナを買ったものの、忙しくて梱包も解いていなかったことが異常に気になり始めました。「いけないわ、これは『買い物依存症』の兆候だわ」と危機感を覚え、そこで梱包を解いて中の製品を取り出し、パソコンに専用ソフトをインストールして、スキャナをパソコンに接続して、ちゃんと動作するかどうかテストしました。

  そしたら面白くて止まらなくなり、テストだけ、この1枚だけ、と最初は思っていたのが、じゃあ次はこれね、とスキャナで画像を次々と取り込んでいるうちに深夜になりました。それで仕事をする時間が残念ながらなくなったので寝ました。

  反省して今日(22日)は帰ってから少しは仕事をしました。メールで進行具合はどうかと問い合わせが来るのです(やだやだ)。ウソはいけないので、少し既成事実を作ってから「ちゃんとやってます。今月中には提出できます」と返事しました。

  スキャナで取り込んだ画像を1枚載せます。もう時効(?)だからいいでしょう。「オネーギン」でクーパー君とタマラ・ロホが踊っている写真です。たぶん公演の宣伝のために撮影された写真でしょう。

  もとはとても小さな画像で、タテ3センチ×ヨコ5センチぐらいです。画像にやじるしマークを合わせてクリックすると大きくできます。それでも小さいとお思いになるかもしれませんが、元来が小さな画像なので、大きくしすぎるとアラが見えてしまうのです(画像が粒子状になる)。これぐらいがギリギリです。

  ところで、クーパー君の公式サイトでは、「枚数限定写真を買ってちょ」というメッセージの更新(?)がありましたが、私たちが知りたいのはクーパー君の次なる予定です。

  年内は忙しいので気が紛れますが(というかもうあきらめてますが)、せめて来年の初めあたりには、なんとか彼の2007年前半スケジュールの告知があってほしいものです。

  私もとうとう「アダム・クーパー・カレンダー2007」を買いました。買う前はそんなにいい写真だとは感じませんでしたが、実物を見てみると、ドレス・リハーサルならではの面白い写真もあって、それなりにいいかな、と思います。

  最後にこの土曜日に観に行く北京人民芸術劇院「雷雨」ですが、私の周囲では、なぜか日本人はみな知らないのに、中国人はほとんど知っていました。意外なことに、今回来日する北京人民芸術劇院の監督兼俳優と知り合いだという人(この人も元俳優)もいて、いろいろと教えてもらいました。

  今週末は「雷雨」で、来月はバレエ観劇がてんこもりです。いったいどうやって仕事をする時間をひねり出せばよいのでしょう。ああ、すべてを忘れて、遠い世界に行きたい・・・・・・。

  あ、でもクーパー君の「経歴」は、時間はかかるでしょうがちゃんとやります。クーパー君は私の生きがいだも~ん
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K-Ballet「三人姉妹」

  K-Balletの「三人姉妹」について、さっそくある方からご感想を頂戴しました(どうもありがとうございます!)。

  私はこの公演を観ていませんが興味はありましたし、また私がいま「経歴」を書くための資料を読みながら、自然と考えさせられていることとリンクする内容でもあったので、お願いして掲載させて頂くことにしました。

  「K-Balletは今回で4度目の鑑賞です。私は熊川さんが日本のバレエ振興のために『三人姉妹』をも取り上げ、ヴェルシーニン役を踊ったのかなと推測しながら観ていましたが、今回の熊川さんはあまり目立ちませんでした。

  私には熊川ヴェルシーニンの気持がよく分からず、彼の踊りの中に説得力や存在感というものを見つけることができませんでした。

  熊川さんが踊っているのを観ていたら、なぜケネス・マクミランがアダムやサラを起用したかが分かったような気がしました。

  マクミランの振り付けは、ただ高くジャンプしてきれいに踊るだけでは説得できない振り付けなのですね。

  役柄を踊りながら観客を説得するだけの演技力がないと、うすっぺらな味わいのない退屈なだけの踊りになってしまうような気がしました。

  アダムとサラの演技力がどれだけ凄いかということを、私はアダムの踊りをナマで観た回数が少ないので、熊川さんの今回の踊りを観なかったら気づくことはできなかったろうと思います。

  バレエに要求することは百人の観客がいたら百人ともそれぞれに違うのだろうと思います。演技よりも技術が素晴らしく美しく踊れればいいと言う人々もいるでしょう。

  だけど私はバレエの初心者ですから、ただ美しく踊るだけのバレエだったら飽きるだろうなあ、と感じています。

  アダム・クーパーを通して広がってゆく私のバレエの世界は、スルメのように噛みごたえがあって味わい深く、面白く、ためになり、それこそ百花繚乱の世界であればいいな、と思うのです。欲が深いです。

  K-Balletのプログラムは3,000円もするので購入しませんでした。でも、私はアダムと熊川さんはどこかで接点があると思っているので、これからもつかず離れずで注目していきたいと思っています。」
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島添亮子さん

  新国立劇場バレエ団の公式サイトを見ましたら、島添亮子さんは同バレエ団の登録ソリストであったことが判明。ちゃんと今までの新国立劇場バレエ団の公演にも出演しておられました。

  私が観に行った新国立劇場バレエ団の公演に、たまたま出ていなかっただけなんですね。失礼いたしました。

  でも新国立劇場バレエ団の公式サイトには、島添さんが同バレエ団の公演で踊った役柄も書いてありましたが、彼女が出演した公演はそう多くはないようです。

  同じ登録ソリストである大森結城さんと比べても圧倒的に少ないです。やっぱり新国立劇場バレエ団では(でも?)、ダンサーたちの身長を揃えることが重要視されているのか、それとも島添さんが登録ダンサーになったのが遅かったのでしょうか。

  島添さんは、今回の新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」公演、19日に「ロシアの踊り」を踊るそうです。

  もしご覧になる方がいらっしゃいましたら、後でどんなだったか教えて下さいませ。

  話は変わりますが、つい先日から、最新の日記の下に「スポンサー誘導枠」なるスペースが置かれ、そこに最新の日記の内容と関連する広告のリンクが自動的に貼られることになりました。

  もちろんトラックバック・スパムではないので、みなさんご安心下さい。これらの広告は表示しないこともできますが、いったいどういうシステムによって、「日記の内容と関連する」広告が選ばれるのかに興味があるので、しばらくこのまま観察したいと思います。

  今のところは旅行会社や航空会社の広告が多いようですが、これはたぶん外国の名前(「中国」とか「イタリア」とか書いたから)に反応して引っ張り出されたのではないでしょうか。

  怪しげな会社の広告はまず出ないと思いますが、私個人の考えによりまして、もし消費者○融やクレ○ット会社などによる、○ーン(借○)を勧誘する広告が出たら、その時点でこの「スポンサー誘導枠」の表示は止めます。
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小林紀子バレエ・シアター情報

  小林紀子バレエ・シアターから公演の案内が送られてきました。こんなことははじめてで、驚愕のあまり腰をぬかしそうになりました。

  淡いクリーム色にえんじのロゴが入った封筒の中には、挨拶文の印刷された一筆箋、「くるみ割り人形」の公演チラシ、「The 公演ガイド」と称する紙が1枚入っていました。

  小林紀子バレエ・シアターの今年の「くるみ割り人形」は、12月27日(水、18:30開演)、28日(木、17:00開演)に行なわれます。会場はメルパルクホール。
  チケットはS席が9,000円、A席が7,000円、B席が5,000円で、小林紀子バレエ・シアター(03-3987-3648)、チケットぴあ、イープラス、東京文化会館チケットサービス(03-5815-5452)で販売されています。

  主なキャストは、金平糖の精:島添亮子(両日)、くるみ割り人形の王子:アレッサンドロ・マカーリオ(Alessandro Macario、両日)、雪の女王:高橋怜子(27日)・大和雅美(28日)、雪の王:中尾充宏(27日)・冨川祐樹(28日)、ドロッセルマイヤー:塩月照美(両日)、クララ:中西結季(27日)・花見紅音(28日)です。

  去年の公演を私は観ました。小林紀子バレエ・シアターの「くるみ割り人形」は、ピーター・ライト版とワシリー・ワイノーネン版の双方を取り入れてアレンジしたヴァージョンです。付属のバレエ学校や系列のバレエ教室を持つバレエ団がよく上演するタイプの、お発表会的な「くるみ割り人形」。

  ところで、くるみ割り人形の王子を踊るアレッサンドロ・マカーリオって誰?と思いましたが、チラシや「The 公演ガイド」によると、彼はイタリアのサンカルロ・バレエ・シアターのプリンシパルだそうです。濃い色の髪の毛に弓なりの太い眉、やや目尻の下がった大きな瞳で、いかにもイタリア男といった顔立ちです。

  マカーリオさんは、マクミラン版「ロミオとジュリエット」のロミオ、「ドン・キホーテ」のバジル、デレク・ディーン版「ジゼル」のアルブレヒトなども踊っているということです。

  なるほど、今年の犠牲者はこの人ですか~。去年はハゲの、いや影の薄かったエドワード・ワトソン(英国ロイヤル・バレエ、プリンシパル)でしたね。

  「The 公演ガイド」は、なんかパソコンで作ってカラーインクジェットプリンタで印刷したのをまんま送ってきたっぽいですが、「小林紀子バレエ・シアターの12月公演に役立つ情報満載」と銘打ち、A4用紙を細かく画面分割していろんな情報を載せています。

  なぜか東京タワーや六本木ヒルズのクリスマス・イルミネーションや、グランドハイアット東京、メルパルクホール内のレストラン、芝公園の三ツ星レストランのディナーなども紹介しています。  
  「くるみ割り人形」観劇後には、クリスマス・イルミネーションを眺めてゴージャスなディナーを、という配慮でしょうか。

  でも「クリスマスならではの趣向をこらしたメニュー」はどーでもよくって、おお!と思った注目記事。島添亮子さんが新国立劇場バレエ団「白鳥の湖」(11月19日)に出演するそうです。何の役かは分かりません。

  島添さんはたぶん身長の問題で新国立劇場バレエ団に参加できないのだろうけど、小林紀子バレエ・シアターでだけ活動するのはもったいないダンサーだ、と私は思っていました。ですから本当によかったです。でもいったい何の役を踊るのでしょう?

  それから島添さんは日本バレエ協会「ジゼル」にも主演するそうです。この公演には小林紀子バレエ・シアターの大森結城さんもミルタ役として出演するとか。

  日本バレエ協会「ジゼル」は2007年2月22(木、19:00開演)、23(金、19:00開演)、24日(土、16:00開演)に上演されます。会場は東京文化会館大ホール。
  チケットの発売は11月28日からです(変更になりました)。公演の詳細はぴあなどでどうぞ。問い合わせはインターミューズ・トーキョウ(03-3475-6870)まで。

  島添さんはジゼルが似合いそうですね。また、ああいう繊細で叙情的な踊りは彼女の得意分野だと思います。これは観てみる価値がありそうです。

  それにしても、小林紀子バレエ・シアターは以前より積極的に宣伝するようになりましたね。とてもいいことです。よく考えたら、前にも一度、公演案内を送ってきたことがありました。今回と同じくチケットの一般発売後だったですけどね(笑)。

  スターダンサーズ・バレエ団などは、放っておいても完売になると分かっている公演であっても、きちんと先行予約の案内を送ってきてくれるんです。たとえ会員でなくとも、常連客には親切にしてくれます。

  で、小林紀子バレエ・シアターさん、やっぱりカンパニーの公式サイトを作りませんか?さっき検索したけど、まだ作成していないようですね。どうか作って下さいな。
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ちょっとお知らせ

  今日もネットに接続しにくく、ついにブチ切れてモデムを散々ぶん殴りました。そしたら調子が良くなって、今はこうして接続できています。

  お知らせ、といっても大したことではありません。最近、新しい日記をアップロードすると、「トラックバック・スパム」(無作為にトラックバックを送りつけること)が来るようになりました。

  それがまた、出会い系だのドラッグ系だのキャッチ系だのネズミ講系だの、怪しげなブログばっかりなのです。それで無条件にトラックバックを受け付けるのはやめて、いったん編集画面に保存して内容を確認した上で、本当に記事に関係のあるトラックバックのみを公開する、という方式に変えました。

  もともとここはトラックバックのほとんどないブログなので、こうしても大した影響はないでしょう。でも、万が一トラックバックを送ろうとなさる方がいて、「ブログ作成者の承認を経た上で公開されます」というメッセージを読んでも、決して「ここのブログ作成者はゴーマンだ」などとは思わないで下さいませ。

  あくまで有害なトラックバック・スパムを避けるためですので。どうぞご理解のほどよろしくお願いいたします。

  話は変わって、「中国文化フェスティバル2006」の話。興味を持ちそうな人々にこの話題を振ってみましたが、みんな「そんなのがあるの!?」と言い、ほとんどの人が知りませんでした。

  ぴあからチケットが送られてきて分かったことには、「中国文化フェスティバル2006」の主催は、中国文化部(日本の文化庁に当たる)、中国大使館、共催は中国対外文化集団公司(←もちろん中国政府傘下の会社)なんですね。お役所が主催・共催なので、まったくといっていいほど宣伝してないわけです。謎が解けましたわ。
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踊りの質

  最近はインターネット難民です。インターネットに接続できないのです。前にも書きましたね。あの後も接続の調子が悪く、何度もプロバイダに連絡して回線調整をしてもらったのですが、結果ははかばかしくありません。

  ここ数日は特にひどく、だいたい2日間くらいは終日接続できず、3日目にやっと数時間ネットに接続できる、といった感じです。今は回線の調子が良いので、急いでこの日記を書いています。

  一昨日もプロバイダと相談し、とりあえずADSLモデムを交換してみて、それでもダメなら光に変えることにしました(ADSLとは別の回線を用いるため)。お値段はADSLとさほど変わりません。

  時間を見つけては、クーパー君が2002年夏に出演したロイヤル・バレエ「オネーギン」のレビューを読んでいます。相変わらず「クーパーの技術には難がある」、「クーパーの演技はすばらしい」といった両極端な感想ばかりで、久しぶりにこうしたレビューを読んだとはいえ、早速げんなりしています。

  最近はバレエを観に行く予定がなく、寝る前にバレエのDVDを観るくらいです。なぜかボリショイ・バレエの「スペードの女王(“Pique Dame”)」ばかり観ています。ニコライ・ツィスカリーゼとイルゼ・リエパが主演しているヤツです。

  他のバレエの映像版はなぜか観る気になりません。なんでかは自分でも分からないのですが、ニコライ・ツィスカリーゼとイルゼ・リエパの強烈で雄弁な演技に、今のところは魅せられているから、といったところでしょうか。

  ニコライ・ツィスカリーゼに関しては、専ら彼のテクニックに価値を置く方々もいるでしょうが、私は彼のテクニックよりも、彼の卓越した演技力と強い存在感に心惹かれます。

  「スペードの女王」の振付者であるローラン・プティが、ボリショイ・バレエの優秀な男性ダンサーたちの中で、最初からツィスカリーゼを指名したというのも納得できますし、映像版でカメラがツィスカリーゼの表情をアップにしていることが多いのも、彼の豊かで雄弁な表情での演技に注目したからでしょう。

  イルゼ・リエパもそれに負けていません。長くて細い四肢を尺取虫のように複雑に動かして踊り、厳然とした且つ迫力ある演技で、ツィスカリーゼとあの凄絶な振付のパ・ド・ドゥを踊っています。

  何が言いたいかというと、バレエ・ダンサーが(演技面で)みなニコライ・ツィスカリーゼとイルゼ・リエパみたいならよいのに、ということなのです。これはまったく現実離れした希望なのは分かっています。

  でも少なくとも、私がバレエを観る際には、ダンサーにはツィスカリーゼとリエパ並みの演技力を期待したいのです。「白鳥の湖」でいうなら、型にはまった悲しげな顔をしたオデットは見たくないし、お約束の傲慢な表情のオディールも見たくない。

  思い出されるのは、やはりロイヤル・バレエが上演した「オネーギン」でのアダム・クーパーです。去年のシュトゥットガルト・バレエ日本公演「オネーギン」は不満足な出来でした。あの作品の良さを表現する、というよりは、あの作品の欠点を補完して良作に仕上げるダンサーが出演していなかった。

  アダム・クーパーのオネーギンを観れば、「オネーギン」とは、こんなに見ごたえのあるドラマティックな作品だったのか、と思うはずです。もちろん、テクニックを第一に重んじる方々は、また違った意見になるでしょうが。でも「オネーギン」は、テクニックを披露して拍手喝采、という作品ではないのです。

  その振付をこなすことができれば、その役柄を踊っていいのだ、という考え方もあるでしょうが、その役柄に要求される演技力や表現力があるかどうか、という点も、同様に重要なことだと思います。

  ニコライ・ツィスカリーゼとイルゼ・リエパの「スペードの女王」を観て、またアダム・クーパーの「オネーギン」を思い出して、あらためてこんなことを思いました。
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近況

  長いこと更新がなくてすみません。クーパー君の「経歴」の続きを書こうとしているのですが、最近ちょっと仕事が忙しいため、資料を読む時間がなかなか取れません。鋭意努力いたしますので、もうしばらくお待ち下さい。

  この11月は観劇の予定はなかったのですが、ふとチケットぴあで見つけたある公演に心惹かれ、月末に観に行くことにしました。

  11月17日~12月10日に「中国文化フェスティバル2006」なるものが開催されるそうです。行事の内容はコンサート、京劇、演劇、ファッションショー(←?)、バレエ、雑技です。

  詳しくはチケットぴあのこのページに紹介されていますが、内容をかいつまんでいうと以下のとおりです。

  1.開幕コンサート(11月17日於サントリーホール)  演奏は中国国家交響楽団、指揮は李心草(らしい)で、演奏される曲はたくさんあり、中国、ヨーロッパ、日本と多彩なプログラムとなっています。中国人が作曲した「西洋的クラシック音楽」には、実は佳作が多くあります。今回は残念ながら、私の好きな曲は含まれていないようですが。

  2.京劇精彩「三国志」(11月20~22日於新宿文化センター) 北京京劇院梅蘭芳京劇団による上演。「三国志」といっても演目はたくさんあるので、どれをやるのかは分かりません。でも外国での公演ですから、アクションの多い、見て分かりやすいものを上演するのではないかと思います。

  3.話劇「雷雨」(11月24~26日於四季劇場[秋]) 北京人民芸術劇院による上演。私はこれを観に行きます。北京人民芸術劇院が「雷雨」を上演するのは、英国ロイヤルバレエが「マイヤリング」を上演するのと同じようなものなので、これを観ない手はありません。

  以前に同じ北京人民芸術劇院による「雷雨」を観たことがあり、ものすごい衝撃を受けて、原作やら映画版やらテレビドラマ版やらを集めまくりました。

  「雷雨」の舞台は民国時代の中国で、炭鉱を経営する富豪一家と、そこで召し使われている一家との間で繰り広げられる人間模様を通じて、欧米やソ連から流入した資本主義、共産主義、共和制思想、リベラリズム、そして中国古来の封建思想が互いにぶつかりあい、それに翻弄される人々の姿を描いています。

  4.中国スーパーモデルファッションショー「流動する紫禁城」(11月27日於東京プリンスホテル) まったく意味不明です。でもどんなショーになるのかはだいたい想像がつくので、少なくとも私は行きたいとは思いません(笑)。

  5.バレエ「ザ・バタフライラヴァーズ―梁山伯と祝英台」(12月1~3日於四季劇場[秋])  上海バレエ団による上演。物は言いようということか、「ザ・バタフライラヴァーズ」というネーミングには大笑いしました。一般には「梁山伯と祝英台」という題名で知られています。中国の古代を舞台にした、非常に有名な悲恋物語です。

  音楽はたぶん、これまた人口に膾炙しているバイオリン協奏曲「梁祝」を用いるのではないでしょうか。この「梁祝」はとてもきれいな旋律の美しい曲です。肝心の上海バレエ団の実力のほどは分かりませんが。

  私はこれも観たいのですけれど、公演日がスターダンサーズ・バレエ団のトリプル・ビルと重なっているためにあきらめました。

  でもどうせなら、名作「白毛女」や「紅色娘子軍」を上演すればよいのに。これらは「革命バレエ」だから、今の時代にそぐわないと思ったのかしら?

  6.雑技「雑技魅影」(12月8~10日於四季劇場[秋]) 中国雑技団による上演。この夏のアクロバティック「白鳥の湖」は、バレエを取り入れたために、雑技本来の姿が抑えられた面がありましたが、この公演では典型的でしかも本格的な中国雑技が披露されると思います。

  こうして日中の文化面での交流が進むのはよいことです。・・・とまあ、いい子ぶったコメントはやめといて、北京人民芸術劇院の「雷雨」が日本で観られるなんて~!!!と、今からとても興奮しています。 
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功名が辻

  おとといの日曜日の夜、大河ドラマ「功名が辻」を観まして、せっかくの関ヶ原の合戦なのに、いまひとつ緊迫感がなかったというか、ハラハラドキドキがなかったというか、期待した割には肩すかしでした・・・って、それはどーでもよくって、ドラマが終わると15分くらいの短いニュースがあるでしょ。その中でいきなり、「吉田都さんが帰国後初舞台」というテロップが流れたのでびっくりしました。
   
  映像が流れて、ほんの少しですが、「二羽の鳩」で吉田都が踊る「少女」の踊りが観られました。丁寧にゆっくりと回る、安定感のあるピルエット、吉田都独特の、ぐんにゃりと柔らかく曲がった足の甲が印象的です。ジプシー女と対決(?)するシーンでのコミカルな仕草と表情での演技など、とても見ごたえがありそうでした。

  公演直後に楽屋で撮影したらしいインタビューも少し流れました。吉田都は衣装を着たまま、メイクしたままの姿で、日本に帰ってきた、という実感が湧いた。お客さまが暖かく迎えて下さって嬉しい、というようなコメントを言っていました。

  このニュースを見ていた母は、「これがヨシダミヤコ?(←たぶん分かってない)・・・目の大きい人ねえ!」と意味不明なことを言いました。私は、母よ、それはつけまつげとアイライナーのせいだよ、とツッコミたくなりましたが堪えました。

  ところでこの「吉田都帰国後初舞台」のニュース、同日の夜7時からのニュースでは流してなかったと思うので、この夜のニュースに合わせて、急いで記事や映像を編集したのでしょう。大河ドラマのファン層は、K-Balletのファンにシフトする可能性が高いのでしょうか!?
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家族よ

  まだ夕飯の仕度までには時間があるので(今日は私が作る)、帰省ネタをもうひとつ。

  私が実家に帰省したのは夕方過ぎでした。ちょうど夕飯の時間に合わせたのです。

  母はごちそうを用意していてくれました。「今日は○○ちゃん(私の名前)が来るから特別よ」と言って、ちゃぶ台の上に次々と料理を運んできてくれたのですが・・・。

  そのメニューが、1.マグロの刺身、2.イカの煮物、3.ブリ大根、4.鱈のすまし汁だったのです。とどめにご飯の電気釜のフタを開けると、中にはほかほかと湯気を立てる5.鯛飯が。

  私は肉よりは魚のほうが好きなので、メニューにはまったく文句はありません。ただし、母はグループ・ホームのまかないさんをやっていて、調理師免許も持っています。仕事柄、カロリー、栄養バランスの計算、新レシピの開発にも精進しています。

  そういう人が、どうしてこういう極度に偏向したメニューを考えついて、何の疑問も持たないのか?とそれが不思議なのです。

  さっきようやくこの疑問を母に向かって口にしてみましたが、母は気まずそうな顔で黙ってしまいました。更にこれをホームページに書いていいかと尋ねると、せめてサラダがあったことにしてくれ、と言いました。

  兄も私を歓待してくれました。兄は「○○が来るから、俺、俺の誕生日のケーキを○○のために1個残しておいたんだよ」と感動的なことを言いました。

  ところが、私はちょっとしたことに気づきました。私「ありがとう。でも、お兄ちゃんの誕生日っていつだったっけ?」 兄、平然と「10月26日だよ。」 私「・・・・・・。」

  さっき、9日間が経過したケーキを食べましたが、今のところ私の体には何の異常もありません。こんなに優しい家族がいて、私は幸せです。
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肥ゆる秋

  三連休中日、みなさまいかがお過ごしでしょうか。私は昨日から郷里に帰省しております。この時期に田舎に帰るのは実に久しぶりです。十数年ぶりではないでしょうか。

  最近の帰省には専ら新幹線を利用しております。で、帰省するたびに思うことがあるのですが・・・。私の乗る新幹線は仙台に停車します。でも1、2分ですぐに発車してしまいます(当たり前だ)。

  JR東日本様にお願いです。仙台での停車時間を10分、いやせめて5分に延長して下さらないでしょうか。なんでかというと、仙台のみやげ物を買いたいからです。周知の事実だと思いますが、仙台はみやげ物の宝庫なのです。

  そこでJR仙台駅様にもお願いです。新幹線のホームに笹かまぼこ専売店、「三全」専売店、「お茶の井ヶ田」専売店を設置して、乗客のみやげ購入の便に供して頂きたいのです。

  笹かまぼこは、なにしろ会社が多いので、どのお店でもかまいません。ですが「三全」様は日本中にその名を轟かせた銘菓「萩の月」を置いて下さい。そして「お茶の井ヶ田」様には、隠れ銘菓「抹茶クリーム大福」と「ずんだ生クリーム大福」を置いてほしいのです。

  せっかく仙台を通るのに、この仙台三大みやげを購入できないのは実に口惜しいことです。私は毎回「ああ、通り過ぎてしまう、駅地下に行けば、みんな購入できるのに~」と後ろ髪を引かれる思いでいるのです。

  新幹線の車内販売は笹かまぼこは置いてある(らしい)のですが、「萩の月」や「お茶の井ヶ田」の大福は置いていません。「かもめの卵」、「小岩井農場クッキー」は置いてあるのに~。

  往復切符だと途中下車ができません。それならばせめて停車時間を長くして、仙台銘菓の専売店をホームに設置して下さい・・・ということを、マジでJR東日本「お客様の声」係(そんなものがあるかどーか知らんが)に投書してみようと思っております。

  今の時代、各社のオンライン・ショップで購入して実家に送ってもらえばいい、というご意見もあるでしょう。でも、みやげというのは、乗車する直前にささっと買うべきものなのです。そして、手ずから携えていくべきものなのです。

  オンラインで買って送ったり、前の日に買ったりなんて、だいたい面倒くさくてやってらんないです。

  そうそう、JR東京駅にも意見があります。あの「東京銘品館」の陣容の貧弱さはどーにかなりませんか。せいぜい「舟和」の「芋ようかん」しか買うものがありません。
  今回は知人から名古屋銘菓「ゆかり」(←激ウマ!!!)を頂戴したので、それをおみやげにすることができました。

  でも本当に「東京銘品館」はなんとかしてほしいです。なんで日本全国に売り場を展開しているような店しかないんですか。みやげの意味がないでしょうが。「東京限定品」だのという謳い文句には、このわたくし、決して迷わされたりはしませんよ。
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