ブルー・ムーン



   今夜は、月がいい。


  月を眺めてみて下さい。ブルー・ムーンだそうですよ。次に見られるのは2018年1月ですって。
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『兵士の物語』(7月28日)


  初日よりも席が埋まっていてホッとしました。チケットがようやく売れ始めたのならよし、でなければ、もう招待券でもタダ券でもいいから配りまくって、とにかく席を埋めるのがいいと思います。

  今年5月のモスクワ音楽劇場バレエ日本公演や、つい最近の「グラン・ガラ」は、チケットの売れ行きが良くなかったので割引チケットを放出しまくったんだけど、それが結果的に良かったんですよ。「バレエに一家言ある玄人観客」が少数派になって、バレエを素直に楽しめる観客が大多数を占めることになった。それで会場の雰囲気が良くなって、逆に盛り上がったんです。

  『兵士の物語』の主な客層はバレエ、クラシック音楽、演劇、ミュージカル等のどれなのかよく分かんないけど、いっそどのジャンルにもこだわりのない人々に観てもらったほうがいちばんよいと思います。

  今日の公演、あの頼りないトランペットは健在でしたが、こちらも初日に比べれば少しはマシになっていました。ですが、オーケストラのレベルは2009年の日本公演よりも確実に低いと思います。今回は音楽なしのシーンを極力なくした演出に改変されていて、音楽の重要性が更に増しているため、オーケストラがああいう出来なのはすごくもったいないです。

  語り手と兵士のセリフ分担が細かく交替するものに変わったことは既述しましたが、第1部で悪魔が兵士を軍事教練風にいたぶるシーンでは「兵士の行進曲」、第2部で兵士が見知らぬ村にたどりついた後のシーンでは、語り手のナレーションにかぶせて第1部第2場の音楽がくり返され、セリフのみのシーンを極力少なくしています。

  今回は私の大好物、アクシデントが2回起こりました。しかしいずれも兵士役のアダム・クーパー、語り手役のサム・アーチャー、王女役のラウラ・モレーラが見事な対応で乗り切りました。

  一つ目のアクシデントは第1部冒頭、一休みしている兵士ジョゼフが鞄の中からヴァイオリンを取り出して踊るシーンです。兵士役のクーパーがヴァイオリンを取り出すと、ヴァイオリンの弦(←ちゃんと張ってある)に聖ジョゼフのメダルの長いチェーンが絡まってしまっていました。この直後にクーパーはヴァイオリンを持ちながら踊らなくてはなりません。

  どう対処するのか期待しながら見ていると、クーパーは表情一つ変えず、チェーンをヴァイオリンの弦から外しにかかりました。チェーンは複雑に絡まってしまっているようで、なかなか外れません。

  その間、語り手役のサム・アーチャーはナレーションを止め、コミカルな表情と姿勢で待っていました。指揮のアンディ・マッシーも舞台上の情況を見つめ、次の演奏に移るタイミングを計っています。やがて、チェーンがやっとヴァイオリンの弦から外れ、音楽が始まって兵士の踊りになりました。

  二つ目のアクシデントは第2部で起きました。兵士が悪魔を倒した(かのように見えた)後、ヴァイオリンの指板が胴体から完全に外れてしまいました。これは2009年の日本公演で起きたのと同じアクシデントです。

  幸い、その後のシーンは王女(ラウラ・モレーラ)のソロ、王女と王様(サム・アーチャー)の踊りでした。兵士はそれを見ているだけです。クーパーはやはり表情一つ変えず、指板と胴体が離れたヴァイオリンを一緒につかむと、舞台奥のテーブルの上にそっと置きました。

  王女と王様が踊っている間、クーパーは暗い舞台袖に静かに姿を消しました。予備のヴァイオリンを取りに行ったのでしょう。すごいと思ったのは、クーパーが舞台上にいない間、王女役のモレーラと王様役のアーチャーが視線を正面、つまり客席だけに向けて踊っていたことでした。

  ここの踊りは、本来なら兵士を見ながら踊られるのです。しかし、兵士役のクーパーが代わりのヴァイオリンを取りに行っている間、モレーラとアーチャーは観客の注意を自分たちだけに向けさせるため、やはりとっさの判断で正面を見ながら踊ったのでしょう。

  やがて、クーパーが舞台袖の暗がりからそっと再び現れました。右手に代えのヴァイオリンを持っています。クーパーは観客に見えない側にヴァイオリンを下げて持ち、新しいヴァイオリンを壊れたヴァイオリンの横にさりげなく、しかしぴったり揃える形で置きました。

  ここからサム・アーチャーが引き継ぎます。兵士も王女につられる形で踊りだすと、王様役のアーチャーがやはりさりげない風で、テーブルの上に置かれたままだった壊れたヴァイオリンをゆっくりと持ち上げ、テーブルの下の床にそっと置きました。こうして、壊れたヴァイオリンは観客の視界から完全に消え、壊れたヴァイオリンと新しいヴァイオリンとが入れ替わったわけです。

  どのアクシデントのときも、当然のことながらキャストたちは観客から分かる形で打ち合わせてはいませんでした。情況に応じて当意即妙に判断し、互いに協力しながら対応していました。

  舞台上でアクシデントが起きたのを何回か見てきましたが、キャストたちがうろたえたりあわてたりした様子を見たことがありません。更に見事な連係プレーで解決するのを目にするたび、さすがはプロ、といつも感心させられます。今回も同様でした。お見事!


  どこでやってるのか分からんが(どうやらPARCO STAGEの模様)、 「兵士の物語」Movie Report にダイジェスト映像が本日(28日)ようやくアップされました。なかなか良いです。なんでこういう魅力的な宣伝動画をもっと早くに公開しなかったのかねえ。

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とても残念です


  『兵士の物語』のプロモーションはパルコが担当してるものと思っていたけど、どうもホリプロが主導権を握っているのかな?

  例の「『兵士の物語』楽屋体験プレミアチケット」の件です。ホリプロオンラインチケットから27日にメールが来ました。1公演につき4名限定で1枚50,000円、対象公演は7公演。

  迷走、愚策を通り越して、もはや醜態。(50,000円×4名)×7公演=1400,000円。こんなはした金、何の役に立つんでしょう?焼け石に水じゃないでしょうか?

  この「プレミアチケット」の件は、ネット上である程度は話題になっているようですが、そのほとんどは否定的な意見です。今回の『兵士の物語』に対する悪印象を広めるだけの結果になったとしか思えません。話題作りを狙ったいわゆる「炎上商法」だとしても、これは秋元康レベルの敏腕プロデューサーでこそはじめて成功する難しい方法です。

  私はこの「プレミアチケット」の知らせを受け取って、観劇のモティベーションが一気に下がりました。怒りはまったくなく、みじめさと失望しか感じませんでした。

  楽屋を訪問できるような人はね、本来はおカネなんか払う必要がなく、顔パスで易々と入れるような立場の人たちでしょ。「てめえらみたいな一般人どもが楽屋に入りたければカネ払え、そしたらちょっとの間は入れてやってもいいぜ」ってのは、一般の観客に対するこの上ない侮辱なんですよ。分かんないのかねえ。自分たちがバカにされてるって観客が分かってることを、分かんないのかねえ。

  パルコが27日に公開した「冒頭シーン」の動画も、この作品に対する興味を引き起こすことができるとは思えません。どこをどう切り取って、どうまとめて見せれば、この公演は面白そうだ、と思ってもらえるか?という計算がまったく感じられず、あわてて編集して急いで公開した感が漂います。ついでにいえばあの冒頭の演奏だけで、クラシック音楽のファンの方々は「絶対行かねえ」と思ったでしょう。

  今からでも遅くないです。一般販売で割引チケットを販売するのか最も賢明、というより、もうそれしか方策がないと思います。会場でリピーターチケットが販売されていますが、それは6,000円となんと半額の値段になっています。リピーターズチケットにアドバンテージを持たせたいのなら、一般販売の割引チケットを7,000~9,000円程度の価格にすれば面子も一応保てるのでは。

  今年の11月末から開催されるマリインスキー劇場バレエ(ジャパン・アーツ主催)の日本公演ですら、「サマー・キャンペーン」と称して、S席22,000円を17,000円に、A席18,000円を13,000円にと、2~3割引きで大幅値下げして販売している状況です。

  ジャパン・アーツは普段は「キャストに変更が生じてもチケットの払い戻しは絶対にしません、それがイヤなら当日券を買ってね、ただし、前売りでチケットがみんな捌けたら当日券は出ないけどね」という強気なプロモーターです。そのジャパン・アーツですらここまでやってるのです。

  『兵士の物語』はただでさえ公演開催の決定が遅くて、他の公演よりもかなり出遅れたので、最初から非常に不利な状況にありました。公演開催が発表された5月の時点では、劇場に足を運ぶような人々はもう7~8月の観劇予定が決まっていて、チケットも購入済みだったからです(私もそう)。

  そもそも、夏に行なわれるバレエ公演の中で最強の絶対王者、「世界バレエ・フェスティバル」(NBS主催)が、『兵士の物語』とほぼ同一時期に開催されることをちゃんと考慮に入れてたのでしょうか?

  他にも言いたいことはいろいろありますけど、これ以上は書けば書くほど過激になりそうなのでやめておきます。また、書けば書くほどこれから『兵士の物語』を観に行くのが辛くなりますから。

  公演の全日程が終了してから、「アダム・クーパー主演の舞台公演が日本で失敗したケース」からいくつか論理を抽出して述べてみたいと思います。

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「グラン・ガラ」(7月26日)


  横須賀、遠かったけど(片道2時間弱)行った甲斐があった。演目的にもいちばんおいしかった。田北さんとコルプの「シェヘラザード」、アラシュとヴォルチコフの『スパルタクス』が観られるとわ!

  客席の雰囲気もとてもよかった。客の入り自体は寂しかったが、観客のノリと反応が非常に良く、どの演目でもしょっちゅう感嘆のため息が漏れ、ところどころで大きな拍手が起きていた。あれはダンサーたちは嬉しかったんではないか。しまいに、カーテン・コールではスタンディング・オベーションをする観客が多数続出。

  横須賀って、やっぱり住んでる人たちの質(タチ)が良いのだろうか。開明的で、さすがは黒船来航の地。

  今日は疲れたので、詳細は渋谷公演と併せて後日。とりあえず簡単に番付。


   同点1位:田北志のぶさん(『カルメン組曲』、「瀕死の白鳥」) カルメンと白鳥は絶品でした。特に「瀕死の白鳥」は、以前の田北さんの踊りと比べて明らかに違う。今まで観た「瀕死の白鳥」の中で、ウリヤーナ・ロパートキナに匹敵するか、それ以上かも(マジな感想よ)。

   同点1位:イーゴリ・コルプ(『カルメン組曲』、「シェヘラザード」) 金の奴隷の圧倒的な存在感と野性味。床に這いつくばって顔だけをぐっともたげ、田北さんのゾベイダを飢えたような視線で見つめます。ゾッとするような凄味がありました。エスカミーリョは真面目にやってた(らしい)んだけど、なぜか客席からしきりに漏れる笑い声。

   2位:ブルックリン・マック(『バヤデルカ』、『海賊』)

    アフリカ系や南米系のダンサー独特の動きが苦手な人もいるだろうし、バレリーナの支え役や引き立て役に甘んじないで、あそこまで遠慮なく、容赦なく超絶技巧を見せつける押しの強さが好きでない人もいるでしょうが、私は単純に驚嘆しました。上向きジャンプでの舞台一周(しかも跳ぶたびに空中で止まる)に、シメは空中で下半身をひねって1回転して着地、なんて技を余裕綽々で見せられたらね、もう驚くしかないでしょう。

  しかも、パートナリングをきっちりとこなした上での凄技披露ですから、ケチのつけようがありませんわ。

   3位:オレーサ・シャイターノワ(『バヤデルカ』、『海賊』)

    この人はまるで腰からすぐ脚が生えてるみたいなアラベスクをしますな。どういう骨と関節してんの!?とこれまた驚愕。ガムザッティのヴァリエーションは、観ているぶんには意外と暇くさい踊りだと思うんですが、シャイターノワの踊りは非常に見ごたえがありました。ダイナミック。

    ブルックリン・マックがなにしろ飛ばしまくるので、シャイターノワも負けじと超絶技巧連発で応じてました。あのイタリアン・フェッテでのバランス・キープは、アリーナ・コジョカルよりも凄いんではないでしょうか。そのあとのグラン・フェッテも通常の3倍くらいやってたような。キエフ・バレエの公演だと、ここまで「崩す」ことは許されないだろうから、たまには羽目を外してもいいのでは。


   以下、アレクサンドル・ザイツェフ、エレーナ・エフセーエワ、アンドレイ・エルマコフ、マリーヤ・アラシュ、アレクサンドル・ヴォルチコフは同点4位。アラシュ、そして特にヴォルチコフは、彼らはもう身体が「サマー・ホリデイ」モードになっちゃってるんだと思います。大目に見てあげませう。わざわざ日本に来てくれたのだから、それだけで感謝。

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『兵士の物語』初日


  まず 朗報 です。


   「初日のアダム・クーパーはヘタレ」伝説が終焉を迎えました。



  アダム・クーパー、マジでキレッキレな踊りを初日から見せてくれました。10年前よりもバレエが上手くなってるんじゃない?(ごめんね思いっきり失礼且つ上から目線で)

  冗談はさておき、クーパーは去年の『雨に唄えば』時とはすべてが激変しておりました。完全にバレエのための身体と動きに戻っていました。

  このためにどれほどの凄まじい努力をして日本にやって来たのだろうと考えると…。本当にプロ意識の高い人です。心から彼を尊敬します。

  語り手役のサム・アーチャー、悪魔役のアレクサンダー・キャンベルは、驚いたことにセリフ回しもまったく問題なしでした。アーチャーの英語は、個人的にはウィル・ケンプの英語よりも聞き取りやすかったです(外国語の聞き取りやすさは多分に「相性」みたいなもんがあるので、決してケンプを貶めているわけではないですよ)。

  兵士の婚約者/王女役のラウラ・モレーラは、身体の柔らかさ、筋力の強さとテクニックでは初演者のゼナイダ・ヤノウスキーに敵わないと思いますが、演技のほうはヤノウスキーよりも説得性があるように感じました。特に婚約者の演技です。モレーラのセリフ回しはまだ棒読みでしたが、ヤノウスキーも初演時にはセリフが棒読みでしたから、数をこなせば解決される問題でしょう。

  兵士と語り手のセリフの分担部分に改変が加えられていました。兵士のモノローグが少なくなり、語り手と兵士がダイアローグ的にセリフを交互にしゃべります。結果、セリフの分担はかなり細かく、目まぐるしく交替するものになっています。

  演出にも変更があり、兵士と悪魔がカード・ゲームをする場面に音楽が入り、音楽と音楽の間に、また音楽をバックにセリフが交わされます。これは良い改変だと思います。音楽を入れたことで、兵士と悪魔の駆け引きがテンポよく進み、冗長さがなくなりました。

  会場の東京芸術劇場プレイハウスの舞台は、新国立劇場中劇場の舞台より大きいです。舞台の大きさを生かして演出を工夫していましたが、やはりこの作品にこの舞台は大きすぎる気がします。演者を間近に見られることで感じられる迫力が今いち薄かったです。

  オーケストラのほうですが、演奏が時にかみ合わない、キャストの踊りと演奏が時に合わないといった問題は、初日だから仕方ないといえるでしょうが、とりわけトランペットのあの演奏は、おそらく「初日だから」では説明できないし、「これから数をこなせば」で解決もできないように思います。演奏者を替えるのが無理なら、いっそのことトランペットは音出さないでいいです。聴いていてかなりなストレスだったので。

  大人数のオーケストラならなんとか耐えられますが、今回のような少人数編成(7人)で、しかも『兵士の物語』で最も重要な柱の役割を担っているトランペットがあれでは致命的な痛手です。

  2009年日本公演のオーケストラ(←今回と同じく全員が日本人奏者)の演奏は問題なかったように覚えているのですが、今回はどうしちゃったのでしょうね。

  というわけで、この公演は、良い演奏を聴きたいという方にはおすすめできませんが、踊りや演技をメインにご覧になりたい方にはおすすめです。それから舞台装置(レズ・ブラザーストンのデザイン)も非常に優れていて、独特の怪しい魅力にあふれています。

  そうそう、エンタメ情報サイト アステージ にアダム・クーパーとラウラ・モレーラの長いインタビューが掲載されているのでどうぞ。

  モレーラがロイヤル・バレエに入団したばかりのころ、団内での人間関係がなかなかうまくいかなかった(周囲と衝突してばかりだったらしい)というのには驚きです。今はロイヤル・バレエを引っ張っているベテランで、ダンサーたちの人望も厚いバレリーナなのにね。

  『兵士の物語』に関しては、ストーリー進行のテンポが速くなったのは、演出・振付者のウィル・タケットが企図してのことのようです。ただ初日の段階では、緊張感やスリリングさなどの効果を充分に発揮していたとは言い難いと思うので、これからどう変化していくか楽しみです。

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「グラン・ガラ」(7月22日)


  キエフ・バレエの田北志のぶさんが呼びかけ人となって行われたバレエ・ガラ公演です。

  田北さんがタイトル・ロールを踊るアルベルト・アロンソ版『カルメン』、そして「瀕死の白鳥」は出色の出来です。

  田北さんのカルメンは、エレーナ・フィリピエワを思い起こさせる、刃物のように鋭くて、強靭な意志を持つカルメンです。わざとらしい「悪女演技」ではなく、ポワント・ワーク、ピケ、グラン・バットマンで語るカルメンです。「瀕死の白鳥」は、2012年に行われた「グラン・ガラ」での踊りよりも、格段にすばらしくなっているという印象を持ちました。あの柔らかに細かにうねる両腕の動きは衝撃的で、久しぶりに感動しました。

  オレーサ・シャイターノワとブルックリン・マックは、踊りでガチ勝負してました。互いに遠慮することなく、めちゃくちゃ柔らかい身体能力と強い筋力と凄技を連発。大爆笑(良い意味で)。

  そしてなにより、イーゴリ・コルプが絶好調。

  一時期、コルプもそろそろ衰えたかと思ったけど、どーやらそんなことは全然なかったらしい。なんのことはない、コイツはお堅いマリインスキーのお堅い公演だと今いち調子が出ず、こういう自由に踊れるガラ公演だとたちまち本来の実力を発揮する、というだけのことだったのである。

  加えて驚いたのがコルプの髪型。私、初めて見たよ。


   ほとんどソフト・モヒカンばりに刈り上げたツーブロックの男性バレエ・ダンサー


  って。


  
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お誕生日おめでとう


  本日7月22日はアダム・クーパー44歳のお誕生日でございます。何歳になってもおめでとう、アダム。

  『兵士の物語』日本公演のキャストは、19日の日曜日にアダム、アレクサンダー・キャンベル、サム・アーチャーの3人は来日したらしいですな。ブリティッシュ・エアウェイズの朝に成田に到着する便で来たとみた。席はビジネス・クラス(以上のことは、3人それぞれのツイッターから推測)。宿泊先が即バレするような写真をみな平気でツイッターにアップしてて、SNSの危険性に対する認識のなさを露呈。ま、こういったイージーさがほほえましいんだけどね。

  ちょうど梅雨明け直後の真夏日に到着してしまって、公演期間中も相次ぐ台風の襲来と連続真夏日が予想されます。日本の本格的な夏を体験してもらえそうですが、日本のこの暑さはイギリスなら熱波レベルです。どうかくれぐれも熱中症にならないよう気をつけてほしいものです。

  いよいよ明後日、24日に『兵士の物語』日本公演は初日を迎えます。つつがなく開催されますように。キャスト、オーケストラ、指揮者、スタッフのみなさま全員が、大事なく過ごされますように。
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アダム・クーパーは意外に早く来日するらしい件


  ホリプロからお知らせメールが来ましてな、なにやらアダム・クーパーが、20日(月)15:30から始まる『アメスタ』っていう番組に出演するらしい。「原宿駅前の公開スタジオ『「AmebaFRESH!Studio』からの生放送」じゃと。

  アメスタってなんなのか全然知らなかったのでちょっとみてみたら、アメーバブログでやってるネット放送の番組らしい。スマートフォンやPCから閲覧できるので、ご興味のある方はどうぞ。

  あと、8月1日(土)の夜公演終了後にアダム・クーパーのアフター・トークがあるんだそうですが、当該公演を観劇しないと参加できないようです。

  20日のネットライブ番組に出るということは、アダムは明日の19日(日)か、明後日の20日(月)の午前中かお昼にはもう日本に来るということじゃ。

  ホリプロからのメールにも書いてあったけど、アダムは去年の誕生日は『雨に唄えば』日本公演のプロモーション活動のため、今年の誕生日は『兵士の物語』日本公演のためと、2年連続で誕生日を家族と離れて過ごすということになりました。かわいそうだけど、これもお仕事、家族を養うため。がんばれお父さん。

  PARCO STAGE には、ウィル・タケット、アダム・クーパー、ラウラ・モレーラ、サム・アーチャー、アレクサンダー・キャンベルのコメント+リハーサルの映像がアップされています。リハーサル部分は第2部の最後、兵士が悪魔を倒すシーンで、以前とは演出というか振りが少し変更されているように見えます。

  6年前(2009年日本公演)とまったく同じものを見せられてもつまらないので、キャストが新しくなって、振りや演出が更に改善されるのはいいことです。

  また、アダムの踊りや演技が6年前とまったく同じくり返しになってしまったら、私はさぞかしがっかりするだろうと思いますが、アダム・クーパーは、パフォーマンスがマンネリに陥ることを嫌う人です。モレーラ、アーチャー、キャンベルら新しいキャストとともに、新しい『兵士の物語』を作り上げてくれるでしょう。

  ホリプロオンラインチケット のサイトにもリハーサル映像が2本アップされています。こちらは1本が3分強と長め。とても興味深いです。特に、アダムがまた日本で買ったらしいかなりヘンなTシャツを着ているところが(笑)。あと、リポートしている人(日本人)の一人つぶやきとツッコミがなにげに笑えます。

  個人的には、練習スタジオのロビーに、向こうでは珍しい自動販売機が並んでいるのも面白かったです。

  リポーターの方が、キャストたちのスタジオ入りの風景を撮影しようと早めにスタジオに行ったところ、アダム・クーパーがすでに来ていて、一人でストレッチをしている様子(貴重映像)が紹介されていました。美談仕立ての やらせ 演出かと一瞬思いましたが、アダム・クーパーが非常に練習熱心なのは確かな話で、今から20年前、クーパーがマシュー・ボーン版『スワンレイク』に出演していた折のエピソードを、ボーン自身が語っていたことがあります。

  ボーン版『スワンレイク』のキャストはほとんどが10代後半~20代前半の若者だったため、若さゆえにみなどこか斜に構えていて、レッスンにも気乗り薄なところがあったそうです。ところが、主役のアダム・クーパー(←当時は英国ロイヤル・バレエの現役プリンシパルだった)が熱心に練習やリハーサルに取り組むのを見て、他の若いキャストたちも真面目に練習するようになった、と。

  では、アダムたちが練習させられていた早口言葉をみなさんも言ってみましょう。

   "She sells seashells by the seashore."

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