『王様のブランチ』で『雨に唄えば』会場レポート放映


  『雨に唄えば』日本公演公式フェイスブックによると、明日の土曜日(11月1日)にTBS系列で放映される『王様のブランチ』(9:30~14:00)の午後部分(予定)で、『雨に唄えば』の会場レポートが放送されるそうです。

  第一幕最後の"Singin'in The Rain"で、アダム・クーパーが雨の中で踊る様子も紹介されるようです。

  地上波、しかも情報番組で取り上げられることになって本当に良かったです(嬉)!みなさま、どうか急ぎ視聴・録画予約を!

  『雨に唄えば』の会場レポートは午後(11:59~14:00)に放送される予定だとのことですが、念には念を入れて、午前の部も録画予約しといたほうがいいかもしれないです。

  アダム・クーパーの公式サイト("Current&Future Events")にも、アダムが『雨に唄えば』日本公演に主演するニュースがようやくアップされました(会場の東急シアター・オーブがある「渋谷区」の表記が、なぜか"Shibuya-ky"になってる…)。

  
  
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いよいよミュージカル『雨に唄えば』が始まるよ~!!!


  『雨に唄えば』初日までついに1週間を切りました!スタッフさん、舞台装置、そしてキャストたちも続々と日本入りしているそうで、いやが上にも気分が高まります。

  アダム・クーパーはいつ来日するんでしょう。クーパーのファンのみなさん、今週から1ヶ月くらいの間、毎日アダムと同じ空気が吸えるんですよ。それを心の糧にして、毎日を頑張りましょうっ!

  余計なお世話ながら、今回のミュージカル『雨に唄えば』日本公演観劇に際しての留意点、おすすめ点など。ただし、これはあくまでウエスト・エンド公演に基づいたものです。


 ミュージカル『雨に唄えば』(全二幕)


   脚本:ベティ・コムデン、アドルフ・グリーン
   音楽:ナシオ・ハーブ・ブラウン、アーサー・フリード

   監督:ジョナサン・チャーチ
   振付:アンドリュー・ライト
   
   美術:サイモン・ヒグレット
   照明:ティム・ミッチェル
   音響:マット・マッケンジー
   映像:イアン・ウィリアム・ガロウェイ

   衣裳考証:ビル・バトラー
   ミュージカル用構成・改訂:ロバート・スコット
   追加・改訂編曲:ラリー・ブランク 

   上演時間:およそ2時間20分(休憩時間を除く)

    一幕あたりの時間が長いので、幕前にお手洗いに行っておきましょう(←ほんと余計なお世話ですな)。


  第一幕


   前奏曲:全員

   Fit As a Fiddle:ドン、コズモ

   You Stepped Out of a Dream:ドン、群舞

   All I Do:キャシー、群舞

   Make'em Laugh:コズモ 映画さながらの楽しく驚愕もののパフォーマンスが見られます。

   Beautiful Girls:テノール歌手、群舞

   You are My Lucky Star:キャシー 映画ではカットされた曲。映画会社のオーディションを受けるキャシーが歌います。

   You Were Meant for Me:ドン ドンの踊りの美しさに注目。

   Moses Supposes:ドン、コズモ、発声教師 第一幕における見せ場その一。物凄い迫力です。ここでは発声教師にも要注目。発声教師は"Beautiful Girls"のテノール歌手役と同じ人のはず。

   Good Morning:ドン、コズモ、キャシー 第一幕における見せ場その二。楽しい。バレエ・レッスンのパロディがあります。アダム、堂に入りすぎ(笑)。また、ここのタップも凄まじいです。

   Singin'in the Rain:ドン 第一幕における、またこの作品における最大の見せ場。これはとにかくご自身の目で観てみて下さい!前数列の席の方は、必要ならばビニールコートの類をご用意下さい。


  …スイス・インドアは、あっさりとフェデラーが優勝。1時間弱で終わった。表彰式は、司会進行はドイツ語、準優勝のダヴィド・ゴファン(ベルギー)はフランス語でスピーチ、フェデラーはフランス語とドイツ語とでスピーチという変わったことになった。会場のバーゼル市はドイツ語圏だが、観客は聞く分にはフランス語も大丈夫らしい。ゴファンのスピーチに拍手を送っていた。フェデラーはフランス語でゴファンを讃え、あとはドイツ語のみで挨拶。今回は英語が一切なく、こういう光景はかなり珍しい。ざまあみやがれ英語。アイキィェーントスティェンディム!(←リナ)


  休憩時間

   幕が下ろされなければ、この休憩時間でも面白い光景が見られるはずです。プロフェッショナルな彼らの仕事は見ごたえ充分。


  第二幕


   前奏曲

   Good Morning:全員

   Would You:キャシー、ドン

   What's Wrong with Me?:リナ ミュージカル版オリジナルの曲だと思います。リナのソロ。わざと外れた音程で、ユーモラスに歌います。それでも垣間見えるすばらしい歌唱力。

   Broadway Melody:コズモ、ドン、群舞 最初のほうはコズモが歌います。あとはドンが歌います。ダンスはドンと群舞です。音楽は、前半は映画と同じで、後半は"You Are My Lucky Star"をオーケストラ用に編曲したものを用いています。映画では、シド・チャリスがマフィアの愛人と白いヴェールの女性の二役を踊っていますが、ミュージカルでは前半と後半とで異なる女性キャストが踊ります。後半の女性キャストに注目。

   You Are My Lucky Star:ドン、キャシー

   Singin'in the Rain:全員 フィナーレです。これも楽しい♪どうか惜しみない拍手と喝采を!

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カルロヴィッチがヒゲを剃ったらベルディヒそっくりになってしまった件


  Ivo Karlovic というクロアチアのプロテニス選手がいます。日本語のニュースでは「イボ・カルロビッチ」と表記されています。

  でも名前が「イボ」なんてあんまりです。そこで、"v"を「ヴ」にすれば、「イヴォ・カルロヴィッチ」となって、ちょっとはマシな感じになります。更に、いつだったかの試合の英語の実況中継では、"Ivo"を「イーヴォ」と発音していました。「イーヴォ・カルロヴィッチ」。こうなるとなかなかお耽美です。

  カルロヴィッチは1979年生まれの今年35歳、現在のシングルス世界ランキングは27位です。身長が211センチもあり、世界最高のビッグ・サーバーの一人です。

  ウィキペディアによると、カルロヴィッチは2011年、時速251キロという信じられない速度のサーブを打ち、これは当時の世界最速記録となりました。しかし、翌2012年にサミュエル・グロース(オーストラリア)が時速263キロというクレイジーなサーブを打ったため、最速記録を更新されてしまいました。

  カルロヴィッチ自身が言っていたことには、彼は大会で優勝することよりも、サーブの最速記録を更新することのほうに興味があるんだそうです。目下、カルロヴィッチはグロースの記録を塗りかえるべく、更なる精進に励んでいることでしょう。

  ビッグ・サーバーといわれる選手は何人がいて、カルロヴィッチ、グロース、ジョン・イスナー(アメリカ)、ミロシュ・ラオニッチ(カナダ)、今は引退したアンディ・ロディック(アメリカ)などがその代表です。

  ちなみに上に挙げた選手たちは、ロジャー・フェデラーの「お得意様」(フェデラーがほぼ必ず勝つ相手)としても知られています。カルロヴィッチはつい先日のスイス・インドアーズでもフェデラーと対戦し、サービス・エースをなんと33本も取りました。が、それでもフェデラーに勝てませんでした。いくら速いサーブを持っていても、それだけでは勝てないということなのでしょう。

  若手有望株の一人であるラオニッチも、このところフェデラーと連続で対戦していますが、そのたびにほぼ完全に抑えこまれる形で敗れています。個人的には、ラオニッチはまだ若いんですから、自分の最大の武器はサーブで、肝心なところはサーブでしのぐ、などと公言しているようではいけないと思います。

  自分のサービス・ゲームを守れば確かに負けはしませんが、相手のサービス・ゲームをブレークしないと勝つことはできないんですから。リターン・ゲームでポイントを取れるようにならないと。

  さて、カルロヴィッチは35歳とはいえ、世間一般からみればまだまだ若い年齢です。しかし、顔を一面に覆うヒゲのせいで、見た目年齢は80歳くらいでした。

  

  カルロヴィッチの試合を観戦していると、いつも「おじいちゃん、次はリターンする番だよ」、「おじいちゃん、次、チェンジ・コートですよ」という、なんかいたわりに満ちた気分になってしまっていました。

  ところが、この前の上海マスターズをテレビで観たら、あらびっくり、カルロヴィッチがヒゲをキレーに剃ってしまってるじゃありませんか!そしたらまあ不思議、とたんにイイ男に。

  

  カルロヴィッチがイイ男へと変貌を遂げたのは実に喜ばしいことなのだが、問題は、その試合の対戦相手がトマーシュ・ベルディヒだったことである。なんと、ヒゲを剃ったカルロヴィッチは、ベルディヒとそっくりだったのだ。

  

  しかも、二人とも帽子に丸首Tシャツという出で立ちだったため、試合を観ながら、時々どっちがどっちだか見分けがつかなくなってしまい、大いに混乱したのである。

  そういえば、ベルディヒは上海マスターズでも、やっぱりいつのまにかいなくなっていた。結局カルロヴィッチに負けたんだっけ?GAORAでやってた『ATPトーナメント・ハイライト~上海マスターズ~』でも、ベルディヒが負けたということは2秒くらいで紹介して終わった気がする。

  スイス・インドアーズ決勝は、フェデラーがダヴィド・ゴファン(ベルギー)に圧勝。フェデラーのプレーのテンポが速すぎて、ゴファンはついていけていなかった。そのゴファンは23歳、現在のシングルス・ランキングは22位。てなことはまあどーでもよく、その美青年、というより美少年ぶりに呆然。

  

  見よ、この美少年ぶり。バレエの王子役でも充分にイケる。スイス・インドアーズの表彰式では、時々ゴファンは今にも泣き出しそうになり、それを必死にこらえてスピーチしてました。そのゴファンを見つめるフェデラーの表情と目つきは非常に優しく、まるでお父さん。父性愛に満ち満ちておりました。実況中継もツッコんでいたほどです。

  二人並んでの写真撮影でも、フェデラーはニコニコほほ笑みながらゴファンにしきりに話しかけ、またしょっちゅうゴファンの背中に手を回していました。

  ゴファンは実はフェデラーの隠し子なんじゃないかとか、フェデラーは実は同性もアリなのかとか思った、というのはもちろん冗談で、フェデラーのあの尋常ならざるニヤケっぷりからすると、フェデラーはゴファンが次世代のトップ選手かつスター選手になることを、ほぼ確実視しているんでしょう。

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ドラマ『グーグーだって猫である』


 
グーグーだって猫である〈2〉
大島 弓子
角川書店

 (これは大判の第2巻。現在は文庫版もあるようです。)


  WOWOWプライム(191)で、毎週土曜日夜10~11時に放映中です。一昨日(18日)に第1回が放映されました。全4話だそうです。

  原作は言わずと知れた大島弓子の同名作です。単行本第6巻をもって終了しました。

  このドラマはなかなかおすすめです。主人公の漫画家は宮沢りえ、その担当編集者が長塚圭史です。第1回では、主人公の漫画家に子猫を譲ったホームレスの老人役として田中泯が出演しました。

  ストーリーは原作のものとかなり変えられていますが、雰囲気は原作とほぼ同じです。(個人的な感覚ですが…。)

  原作と同じく、主人公の漫画家は吉祥寺に住んでいるという設定です。井の頭公園でのシーンがドラマのかなりの部分を占めています。

  このドラマで最も良いのは「音」です。たとえば風の音、風にざわめく木々の音、鳥の声などの自然の音、遠くから聞こえる車や電車の音などが、かなり大きく聞こえます。木々、花々、池、空などの風景をBGMなしで写しているシーン、登場人物たちは無言で、風や木々の音だけが聞こえているシーンが多くあります。こうした自然の音を、おそらくは故意に強調して流しているのではないかと思います。

  同じように、公園に集う人々をただ写しているだけのシーンも多いです。公園を行きかう人々、散歩する人々、体操をしている人々、ピクニックをする人々、花見をする人々、おしゃべりをしながら囲碁や将棋を楽しんでいる老人たちなどが、まるで自然の一部のように写し出されます。

  そして、すれ違うだけの人々にそれぞれの人生があり、彼らの周囲の人々にもまたそれぞれの人生があることを、押しつけがましくない、切なさと温かさを感じさせる演出で表現しています。更に、これらのすべての人々に対する「いとおしさ」みたいなものも漂ってきます。

  これは原作にある大島弓子の目線そのものだ、と私は思うわけです。だから、ストーリーは違っても、「雰囲気は原作とほぼ同じ」だと感じたのです。

  登場人物たちのセリフは総じて少ないです。でも、心憎い、良いセリフが出てきます。ホームレスの老人は、自分がかわいがっている子猫を漫画家に譲ろうとします。ちょうど長く飼っていた猫のサバを亡くしたばかりで、ためらう漫画家に老人は言います。


   「目が合っただろう?」


  老人と漫画家がはじめて出会ったときのシーンが映し出されます。公演のベンチに座っていた老人がふと目を上げて、前を通りがかった漫画家を見つめます。老人が抱いていた子猫も漫画家のほうを見つめます。そして現在のシーンに戻り、老人は漫画家に再び言います。


   「必要なはずだよ。」


  「目が合った」のは老人と漫画家のことなのか、それとも子猫と漫画家のことなのか、「必要なはず」とは、子猫にとって漫画家が必要なのか、それとも漫画家にとって子猫が必要なのか、いずれもどちらの意味なのかがはっきりしないのです。でもそれが逆になんとも良いのです。

  普通の民放のドラマは、起伏の激しいストーリーを短い時間にぎゅうぎゅうに詰め込んでいるでしょ。セリフも派手で仰々しい。一方、『グーグーだって猫である』にはそんなところがありません。ひたすら淡々。静か。

  聞いた話ですが、WOWOWは視聴料が主たる財源だけに、視聴率や「スポンサーの意向」などを気にする必要がないんだそうです。人によっては退屈で冗長に感じるかもしれない、こういうドラマを作れるのは、WOWOWだからこそといえます。

  すでにWOWOWに入っているみなさまは、WOWOWオンデマンドでも観られます。この第1話は、最初はかったるく感じるかもしれませんが、中盤以降からハマり出し、最後はグッとくる、と思います。たぶん。

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映画『雨に唄えば』


  
雨に唄えば 50周年記念版 スペシャル・エディション [DVD]
ジーン・ケリー,デビー・レイノルズ,ドナルド・オコーナー
ワーナー・ホーム・ビデオ


  
雨に唄えば 製作60周年記念リマスター版 [Blu-ray]
ジーン・ケリー,デビー・レイノルズ,ドナルド・オコナー
ワーナー・ホーム・ビデオ



  『雨に唄えば』日本公演まで2週間を切りました。キャストやスタッフたちは、この月末には来日して、舞台の設置とリハーサルに入ることでしょう。

  このミュージカルはいきなり観ても楽しめると思いますが、私は今からオリジナル映画(1952年)を観て予習しています。こういうところは凝り性な日本人だよなとつくづく思います。


 『雨に唄えば(Singin' in the Rain)』(1952年、アメリカ)

   製作:アーサー・フリード
   脚本:アドルフ・グリーン、ベティ・コムデン
   作詞:アーサー・フリード
   作曲:ナシオ・ハーブ・ブラウン
   監督:ジーン・ケリー、スタンリー・ドーネン

   ドン・ロックウッド:ジーン・ケリー
   キャシー・セルドン:デビー・レイノルズ
   コズモ・ブラウン:ドナルド・オコーナー
   リナ・ラモント:ジーン・ヘイゲン
   
   グリーン・ドレスの女(ブロードウェイ・メロディ・バレエ):シド・チャリス


  映画『雨に唄えば』の映像版はたくさん出ています。古い映画なので、「クラシック映画シリーズ」の類の500円程度の廉価版もあれば、上に挙げた数千円もする記念版まで幅広くあります。私は2002年に50周年を記念して発売されたDVDを持っていたので、もっぱらこれを観ています。このDVDは、2004年にアダム・クーパーが出演・振付をした『雨に唄えば』を観に行く際に、予習用として購入したものでした。

  映画本編はもちろんのこと、記念版で面白かったのは特典映像でした。2002年の50年記念版では、映画の時代設定である、1920~30年代のハリウッドにおけるミュージカル映画の紹介、製作者であるアーサー・フリードの生涯をたどりながらの、MGMミュージカル映画のドキュメンタリー番組、2002年当時に生存していた出演者の証言を集めての『雨に唄えば』メイキング番組などが付いています(アマゾンのユーザー・レビューによれば、2012年に発売された60周年記念版では、新しいドキュメンタリー番組が更に付されているそうです)。

  特典映像のドキュメンタリー番組で特に興味深く感じたのは、まずドンたちが所属する映画会社社長、R.F.シンプソンのモデルが、『雨に唄えば』製作者であるアーサー・フリードだったということです。シンプソンはせっかちで物事をすぐに決め、超早口でしゃべりまくり、社長ながらも撮影現場にマメに足を運ぶという人物設定です。フリードも常に即断即決で、また頻繁にスタジオを見に来ていたそうです。

  次に、スタンリー・ドーネンとともに監督を務めたジーン・ケリーは、実は非常に真面目な性格の完璧主義者で、特に時代考証には徹底的にこだわったという点です。『雨に唄えば』の舞台である1920~30年代のハリウッドでの映画撮影の様子について、MGMの古参スタッフたちに話を聞いて回り、撮影機材から撮影方法に至るまでを正確に再現したそうです。カメラ・アングルも事前に綿密な計画を立て、踊りが最も効果的に見える撮り方をしました。

  ケリーはお気楽でコミカルな雰囲気が漂う人なので、これは意外でした。同じくケリーが主演した『巴里のアメリカ人』(1951年)では、トゥールーズ・ロートレックをはじめとするフランスの印象派絵画を、映画のダンス・シーンで再現したかった、とケリー自身が述べていました。

  『巴里のアメリカ人』の音楽には、ご存知のとおりジョージ・ガーシュウィンの同名曲が使用されました。ガーシュウィンは生前、フランスの印象派音楽、とりわけモーリス・ラヴェルに傾倒していました。ガーシュウィンの音楽を用いることを決めたのは、『巴里のアメリカ人』の製作者でもあるアーサー・フリードだそうですが、これはロートレックの絵画をダンスで再現したいというケリーの意図と見事にマッチすることになりました。

  これはウィキペディアのネタなのですが、リナ・ラモント役のジーン・ヘイゲン↓について。

 

  リナは美人だけど声が悪く、頭が悪く、性格も悪いというあんまりな設定です。映画ではキンキン声の汚い言葉で怒鳴ってばかりいます。しかし、リナを演じたジーン・ヘイゲンの実際の声音は違ったそうです(当たり前ですが)。

  ヘイゲンの本来の声音は、映画『雨に唄えば』本編の中で聞けます。デビー・レイノルズ演ずるキャシーが、劇中劇『踊る騎士』でのリナのセリフを吹き替えするシーンがありますが、あれは実はヘイゲン自身の声だそうです。また最も驚きなのが最後のシーンです。観客に実際に歌ってみせるよう求められたリナが、幕の前で口パクで"Singin' in the Rain"を歌い、キャシーが幕の後ろで吹き替えで歌います。あれも、本当はヘイゲン本人が歌っているという説があるようです。

  ウィキペディアのこの記述には出典が書いてなかったので、正確ではないかもしれません。でも本当なら、ジーン・ヘイゲンは深みのある美しい声の持ち主だったということになります。

 

  これはジーン・ヘイゲンの普通の(笑)ブロマイドです。イングリット・バーグマンばりの美女です。

  最後に、「ブロードウェイ・メロディ・バレエ」で謎めいた美女を踊ったシド・チャリスは、現代からみても恐ろしいほどの美脚。

  

  ついで。映画『雨に唄えば』でのジーン・ケリーの踊りを見ると、アダム・クーパーの踊りと共通する点が多くあります。クーパーの踊りのほうがよりバレエっぽいですが、動きがなんとなく似てるし、マッチョなセクシーさがふと垣間見える一瞬に強烈な魅力を発揮する点でも、クーパーの踊りはケリーとよく似ています。クーパーはフレッド・アステアのタイプか、ジーン・ケリーのタイプかでいえば、ケリーのタイプに近いように思いました。

  クーパーの体つきはアステアとケリーを足して二で割ったような感じ、踊りの線はアステア寄り、踊りの動きはアステア度3:ケリー度7、雰囲気はアステア度2:ケリー度8といったところでしょうか。(顔は比較不可能)

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よく見なくても似てるこの二人


  マトモな記事を書く暇がないときの、いつもの逃げの手段~♪


 映画『戦場のメリークリスマス』(大島渚監督、83年)のデヴィッド・ボウイ と

   (有名な例のシーン。きゃっ


 ケヴィン・アンダーソン(プロテニス選手、南アフリカ)

  


  ね、激似でしょ?


  『戦場のメリークリスマス』の原作は、南アフリカ(国籍はイギリス)の作家、ロレンス・ヴァン・デル・ポストの『影の獄にて』(由良君美・富山太佳夫訳、思索社刊)です。

  映画でデヴィッド・ボウイが演じたイギリス人将校ジャック・セリアズは、原作ではジャック・セリエというフランス風の名前で、南アフリカのボーア人(アフリカーナーの別名)であり、イギリス軍に入隊したという設定です。

  奇しくも(?)、ケヴィン・アンダーソンは、イギリス系という違いはあれ、原作のジャック・セリエと同じ南アフリカ人です。原作にあるジャック・セリエの容姿の描写(長身で金髪碧眼の美青年)と、アンダーソンの外貌もそっくり(アンダーソンの身長は203センチもある)なので、アンダーソンを見ると、つい『戦場のメリークリスマス』を思い出してしまいます。

  映画でジャック・セリアズの弟が歌う歌は英語に変更されていますが、原作ではアフリカーンス(アフリカーナーが用いる、オランダ語が独自の発展を遂げた言語)です。

  ちなみに、ロジャー・フェデラーのお母さんであるリネット・フェデラーさんもアフリカーナーです。母語はアフリカーンスですが、リネットさんは南アフリカにいたときからすでに英語を習得しており、フェデラーのお父さんであるロベルト・フェデラー氏と結婚してスイスに移住したのち、スイス・ドイツ語もマスターしたというすごい人です。

  現在のフェデラー家は、家庭内言語は一応スイス・ドイツ語であるものの、ロジャー・フェデラーの子どもたちに対して、父ロジャーは英語で話し、祖母リネットさんはスイス・ドイツ語で話し、スロヴァキア出身である妻ミルカさんの両親はスロヴァキア語で話すという、言語的にとんでもないカオスな状況になってるそう(ロジャー・フェデラー談)。

  話が飛びましたが、いちばん言いたかったことは、ケヴィン・アンダーソンは美青年だということです、まる。

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『雨に唄えば』特番観ました


  BS-TBSで今日の昼に放映された、『雨に唄えば』日本公演の特番『ロンドンで大ヒット!ミュージカル「雨に唄えば」舞台裏 全部魅せます!』を観ました。なかなか面白かったです。地上波でも流せばいいのにね。そうすりゃチケットもっと売れるぞ~。

  「アダム・クーパー様礼賛」に陥っていなくて、オリジナル作品であるジーン・ケリー主演の映画紹介、ストーリー説明、雨を降らす機材の説明などが盛り込まれていたのがよかったです。でも、前方の「水かぶり席」がお得な席だということが全面的にバレてしまった。ま、いいか。もうチケットはゲットしたもんね~(すいません自分のことしか考えてなくて)。

  ところで、雨の機材はああなっていたんですね。水漏れを防ぐのが、大型の防水シート1枚だけだったとは!あとは出水・排水兼用の水管が客席から見えない位置の床に取りつけられていて、長いホースで舞台奥に設置された水用循環タンクにつながっている。循環タンクは思いのほか小さかったですが、温度調整の機器が取り付けられていましたね。舞台を観たときに、かすかに消毒用薬剤の匂いがしていました。あのタンクと温度調整の機器には消毒機能もあるのでしょう。

  『危険な関係』のときは、使った水はホースで排水し、そのまま下水口に流しちゃっていました(於サドラーズ・ウェルズ劇場)。今だから言えますが、サドラーズ・ウェルズ劇場の機材搬入口から下水口に伸びていた、あのデカい排水ホースを見て、なんかもったいないなあ、と思ったのです。でも、舞台装置の技術も日進月歩、水を無駄にしない装置を用いているのは非常によいことです。

  (余談。ちょっと前に流行った「アイス・バケツ・チャレンジ」をタレントの武井壮が拒否しましたね。武井壮自身がその理由をいくつか挙げていましたが、いずれもすごくしっかりした考えに基づいたものでした。理由の一つとして「多くの国で生活に利用できる衛生的な水が手に入らない方々がいる」と述べていて、これは至極もっともな言い分です。無意味に動物と格闘するワケ分かんないヤツだと思っていましたが、あれで武井壮のことをすっごく見直しちゃいました。)

  番組では、市村正親さん、安蘭けいさん、熊川哲也さんがアダム・クーパーについて語っていました。

  市村さんの息子さん(まだ小さいのでは?)が、ロンドンで『雨に唄えば』を観て以来、傘を持って真似をしまくり、雨の日にわざわざずぶ濡れになりたがるというエピソードが面白かったです。同時に市村さんの良きパパぶりがうかがえて、とてもほほえましく感じました。

  安蘭けいさんは、オリジナル映画のジーン・ケリーのコミカルさが、アダム・クーパーではどうなるのか、といった内容のことをおっしゃっていました。アダム・クーパーはちゃんと解決できていたと思います。確かにクーパーはカッコよくてイイ男風(おっとファンの欲目が)なんですが、コメディの才能も大いにありますから。クーパー本人出演の劇中映画(フランス革命もののサイレント映画とトーキー映画)には、ロンドンの観客も大爆笑していました。まさに腹筋崩壊ものです。

  熊川さんは慎重に言葉を選んで発言していましたね。バレエ・ダンサーとしてのアダム・クーパーについての評価は留保したい感じでした。やはり熊川さんには正統的なバレエ・ダンサーたる矜持があるのでしょう。

  何を以て正統的なバレエ・ダンサーというのかはよく分かりませんが、テクニックなら熊川さんのほうがクーパーなんぞよりも圧倒的に上だし、なにしろ熊川さんはバレエ一筋で今まで一生懸命に頑張ってきた人だからね。ああいう言い方になってしまうのは理解できます。

  その熊川さんが言っていた、アダム・クーパーはしょっちゅうピアノを弾いていて、わざとポップに弾いてふざけていたという話。アダム、やっぱりピアノが弾けたのね~。ピアノ教師のお父さんから習ったんだろうか。アダムのあの驚異的な絶対音感は、ピアノ由来でもあったのか。

  今回は出ませんでしたが、真矢みきさんや篠井英介さんもアダム・クーパーのファンだから、話を聞きにいけばよかったのに。安蘭けいさんが熱狂的なクーパー・ファンなのは有名ですが、篠井さんもかなり熱いファンだと思いますよ。『兵士の物語』日本公演も観にいらしていたしね(劇場で目撃)。

  映画『リトル・ダンサー』のラスト・シーンが出てきたのにはびっくり。オチのシーンなのに、流していいのか!?久しぶりに観たけど、やっぱりあのシーンは良いねえ~ アダムの跳躍の実に美しいこと。ほれぼれ。

  なんか、私の中でいささか鎮静化していた「アダム熱」が、再び活発化してきた感じです。日本公演まで1ヶ月を切ったせいか、最近、妄想癖(舞台を想像して一人うっとりしながらニヤニヤする不気味な癖)も出てきました。

  アダムの来日公演はこれが最後かもしれない、という思いもあるので、楽日には泣いてしまうかもしれません。いや、きっと泣いてしまうでしょう。

  
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