ちょっと気になる

  Web版「スコッツマン」に1月29日付けでレズ・ブラザーストンのインタビューが掲載されておりました。マシュー・ボーンの「エドワード・シザーハンズ」が、もうすぐスコットランドでツアー公演を行なうことに関連してのようです。
  その記事に、こんなくだりがありました。以下に引用します。

In May, he finally makes it to the Royal Shakespeare Company - "it's only taken 20 years," he says - when he will design a 1950s Cuban-set Much Ado About Nothing, part of the year-long Complete Works season. He also plans to revive the dance version of Les Liaisons Dangereuses, and then there's the ballet version he wants to do of Interview With the Vampire and a piece about Nijinsky.

Meanwhile, Brotherston will mastermind Scissorhands' transfer to a variety of touring stages, of which Edinburgh is the first.

  文に沿っていくと、ブラザーストンは今年の5月にロイヤル・シェイクスピア・カンパニー「から騒ぎ」の美術を担当するんですって(RSCの公式サイトで確認済み)。問題はその次の文。「また彼はダンス・ヴァージョン『危険な関係』を再演するつもりでいる。それから彼がやりたがっている『インタビュー・ウィズ・ザ・ヴァンパイア』とニジンスキーに関する作品のバレエ・ヴァージョンがある。

  ということは、詳細はまったく分かりませんが、とにかく今年中に「危険な関係」の再演が行なわれる可能性があり、あと、映画「インタビュー・ウィズ・ザ・ヴァンパイア」とヴァーツラフ・ニジンスキー(の物語)のバレエ版が上演されるかもしれない、ということになるのでしょうか。
  「危険な関係」にはもちろんクーパー君が関わるはずです。が、「インタビュー・ウィズ・ザ・ヴァンパイア」とニジンスキーはどうなんでしょう。これらもクーパー君とのコラボレーションなのでしょうか。それとも関係はないのでしょうか。もっと詳しい情報が知りたいものです。

  もはや生存しているのか否かさえ分からないクーパー君に対しては、すでに諦念の境地に達した、などと下に書きましたが、こうなると俄然興味の炎が燃えてきました。
  ちなみに「インタビュー・ウィズ・ザ・ヴァンパイア」には、「危険な関係」の衣装がそのまま使えると思うので、コスト面でも非常に経済的なのではないかと思います。
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明日でした

  旧正月の元旦は今日、と書きましたが、どうやら明日(29日)みたいです。先走ってしまってすみません。とにかく今日も明日も中華街は賑やかなはずです。
  中国は西暦を採用していますが、お正月は新暦ではなく旧暦のを祝います。日本と同様、旧暦正月の前後は帰省ラッシュがすごいです。でも数はケタ外れです。数億人が一斉に動くのですからね。
  文字どおり列車はすし詰め状態となり、死者やケガ人が出たり、発狂者が出たりします。それでも年々改善はされているようですが、さて今年はどうなんでしょうね。
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新年好!

  今日は旧暦の正月一日です。というわけで、あけましておめでとうございます。中華街はお祝いムード一色で、さぞかし賑やかなことでしょう。ちょうど週末ですし、近場に中華街のあるみなさんは遊びに行ってみてはいかがでしょうか。

  「経歴」はいつ本筋に戻るのか、自分でも分からなくなっておりますわ。今月いっぱいはちょっと忙しいので、なかなか資料に目を通す時間的・気持ち的余裕がありません。もうしばらく待ってやって下さいませ。

  でもクーパー君が「ハムレット」を題材にしたバレエを踊ったっていうから、私、「ハムレット」読んだんですよ。古典だから難しいじゃん?と思っていましたが、読んだら意外に面白くて、つい没入してしまいました。今は別の人の翻訳ヴァージョンを読んでいるところです。
  最も苛立ったのが、なぜハムレットは母親のガートルードに父の死の真相を話さなかったのか?という点でした。話していたら、もっとガートルードを精神的に打ちのめして、復讐を果たすことができたはずです。
  ハムレットの行動は、読んでてじれったいというか、なんかまどろっこしいですね。

  クーパー君は相変わらずの音沙汰なしで何よりです(笑)。私はもう諦念の境地に達しました。とにかく、いずれ動きはあるでしょう。
  こうなったらもう持久戦のつもりで気長に待ちますわ。
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グランドホテル

  昨日の夜、ミュージカル「グランドホテル」を観てきました。この作品は2004年11月から翌年2月にかけて、ロンドンのDonmar Warehouse Theatreでも再演されており、このときはクーパー君が振付を担当しました。

  今回の公演は完全に日本のプロダクションで、もちろん振付もクーパー君のものではありません。でも音楽、歌、台本は同じなはずですから、どういう作品なのかな、と興味を持ったわけです。

  「グランドホテル」は、1928年のベルリンにあるグランドホテルで繰り広げられる様々な人間模様を描いています。オリジナル映画は1932年に製作され、グレタ・ガルボとジョン・バリモアが主演しました。

  ミュージカル版のストーリーはオリジナル映画と基本的に同じですが、映画に出てくる個々のエピソードに肉付けと増補がなされていました。セットは実に豪華で、舞台の奥が二階建てになっており、両脇に階段がついていて、舞台に下りてこられるようになっています。
  濃紺の壁や柱には金縁の飾りが施されていて、バルコニーの柵、階段の手すり、柱の紋様は当時のアール・ヌーヴォー調です。舞台の奥の真ん中には大きな回転ドアが据え付けてありました。
  オーケストラは登場人物と同じく、当時の衣装を着て二階で演奏していました。ホテルのバンド、という設定でもあるわけです。

    主なキャストは、エリザベータ・グルーシンスカヤ(老いたプリマ・バレリーナ)が前田美波里、フェリックス・フォン・ガイゲルン男爵(実は借金に追われる山師)が岡幸二郎、フレムシェン(女優志望の少女)が紫吹淳、オットー・クリンゲライン(病気で余命いくばくもない男)が小堺一機、ヘルマン・プライジング(倒産寸前の企業の社長)が田中健、ラファエラ(エリザベータの付き人)が諏訪マリー、エリック(ホテルのボーイ)がパク・トンハ、オッテルンシュラーグ(グランドホテルに流連する医師)が藤木孝でした。豪華ですねえ。

  音楽は20世紀初頭っぽく、踊りも社交ダンス系が多かったです(当時流行のチャールストンもあり)。ほんのちょっとだけどクラシック・バレエも出てきました。ハデな踊りの見せ場はありませんでしたが、作品全体を通じて、やはり踊りが大きな比重を占めているミュージカルに入ると思います。

  エリザベータ役の前田美波里が白い長いチュチュを着てバー・レッスンをするシーンや、「白鳥の湖」のオデットの衣装でちょっとだけ踊るシーンがありました。ちゃんとトゥ・シューズを履いて、ポワントで踊っていました。

  オリジナル映画で私が最も好きなのが、フレムシェン役のジョーン・クロフォードでした。時代的な制約のためでしょうが、オリジナル映画では、フレムシェンのキャラクターや行動は控えめに表現されていました。でもそれがクール・ビューティなクロフォードのイメージと合っていて、とてもカッコいいのです。

  ところが、今回の舞台では、フレムシェンは「今の貧しい生活はイヤなのお、アタシ、ハリウッドに行って女優になりたいのお♪」という、美人でキャピキャピした金髪女として描かれていました。
  まあフレムシェンがついにはプライジングの愛人になろうとするのは映画も同じですから、フレムシェンはそういう女なのでしょう。でも映画のイメージとのギャップがあまりに激しすぎて、ちょっと意外でした。
  ちなみにフレムシェン役の紫吹淳はすごい美脚の持ち主で、驚いたことに金髪のヅラをかぶっても違和感を感じさせませんでした。チャールストンもすごく上手でした。

  いちばんのはまり役だなと思ったのは、やはりオットー・クリンゲライン役の小堺一機でした。小堺一機はすごく背が低くて、始終肩をすくめ、ぎこちない動作で、神経質そうに動いていて、映画のクリンゲラインそのままでした。歌はそんなに上手くなかったですが、演技もセリフ回しもよかったです。
  フレムシェンと一緒に踊るシーンでは、照れてあわてたあまり、立ち上がった瞬間にズボンがずり落ちるというギャグがありました。観客は笑っていました。なるほど、今でもこのお約束ギャグは健在なんだな~、と思いました。
  フレムシェンがほとんどクリンゲラインを引きずるようにして踊るのですが、紫吹淳の反応から察するに、小堺一機のあの一連の演技はアドリブだったのかもしれません。

  特筆すべきは、エリザベータの付き人、ラファエラを演じた諏訪マリーです。この人の歌唱力は凄いです。他のキャストとはレベルが明らかに違います。小堺一機も田中健も歌は今ひとつで、前田美波里と紫吹淳は普通でしたが、諏訪マリーの歌はすごくよかったです。地味な役柄なのが惜しいです。
  ラファエラのキャラクターも映画とはだいぶ違っていて、エリザベータにほとんど同性愛的な感情を抱いていて、それで献身的に尽くしている、というものでした。

  冒頭と最後で男女一組のダンサーが出てきて踊りましたが、これは西島鉱治と向高明日美というプロのダンサーらしいです。さすがに彼らの踊りは他のキャストとは比べものになりません(ていうか、比べるほうがまちがっているか)。

  今回の舞台を観て気づいたのは、クーパー君の歌唱力のレベルはかなり高かったんだな、ということでした。「オン・ユア・トウズ」も「雨に唄えば」も、周りのキャストがすごかったので目立たなかっただけでしょう。
  それだけ向こうは層が厚いということでもあるのですが、クーパー君もなかなかの歌唱力を持っていたのに、感想でけなしちゃって悪いことをしました。ごめんなさい。

  プログラムを買おうとしましたが、なんと2500円もするのです。そこで買うのはやめにしてCDだけ買いました。でもプログラムの見本をめくっていたら、クーパー君が振り付けたロンドン再演版の小さな舞台写真が載っていました。
  1930年代独特の女性のファッション、ボブカットで小さな帽子をかぶり、すとんとした形のワンピースを着て、目の周りを暗くメイクした女性が写っていました。たぶんフレムシェンでしょう。
  ちゃんと「振付 アダム・クーパー」とも書いてありました。

  クーパー君は「グランドホテル」の振付でオリヴィエ賞にノミネートされました。いったいどんな振付だったのか、ぜひ観てみたいです。ロンドンでまた再演してくれないかな。
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停滞

  クーパー君情報がまったくない今日この頃、みなさんいかがお過ごしですか~?

  それにしてもクーパー君、今ごろ何をやっているんでしょう。近況報告をするなり、これからのスケジュールを発表するなりしてほしいものです。
  公式サイトの日記も「じきに」書くからね~ん、とか言っときながら、いまだ更新される気配はなし。もっとも、イギリスの"soon"は最長2、3ヶ月の場合もあるので、みなさん、くれぐれも焦ってはなりません。気長に待ちましょう。

  とはいえ、ファンというのはわがままなもので、たった数ヶ月ニュースがないだけでも、とても焦って不安になってしまうのです。特にクーパー君はフリーランスなだけになおさらです。

  話は変わりますが、ballet.coに書いてあったことには、ダーシー・バッセルの自伝にクーパー君が出てくるそうです。
  その逸話とは、ロイヤル・バレエの公演が行なわれるある日、バッセルの相手役のジョナサン・コープがケガをして出られなくなってしまった。ちょうどその日、クーパー君が衣装合わせでロイヤル・オペラ・ハウスにたまたま来ていた。そこで代役を頼んだところ、クーパー君は軽い調子で"Oh, OK!"と引き受けた、というものです。クーパー君らしい話ですね。
  でも、あまりのクーパー君情報不足に、このバッセルの自伝をつい購入してしまった私って、けなげというかあわれというか・・・。

  やっぱりクーパー君、早く便りを下さいよ~(泣)。
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戻りました

  昨日(7日)の午前に飛行機で東京に戻りました。交通機関は徐々に回復しつつありました。私は新幹線の往復切符を買っていたのですが、あてにならない鉄道よりは飛行機のほうが確実です。幸いにチケットも購入することができました。

  雪の量は確かにこの時期にしては多かったです。かなり積もっていました。他の地方はどうか分かりませんが、私の郷里では、12月中や1月上旬はそんなに雪が降らないものなのです。雪がたくさん降って積もるのは1月下旬から2月中です。

  空港へはタクシーで行きました。当日も雪がひどく降っていました。最初は家族の者が空港へ送ると言ってくれたのですが、空港などふだん行き慣れない道を、しかも悪天候の中で路面凍結した道路を走るのは危険です。ここはプロに任せたほうがいい、と断りました。

  タクシーは順調に空港へ向かいました。途中、運転手さん(キャリア30年)が今年の雪がいかにひどいか話してくれ、雪の重みでつぶれた家などを教えてくれました。ぶ厚い雪がロール・ケーキのように垂れ下がり、民家の屋根を押しつぶしていました。

  滑走路の除雪のために飛行機は30分離陸が遅れました。でも離陸してから1時間も経たないうちに羽田空港に着陸しました。さっきまでいた曇天で大雪の郷里と、太陽の光もまぶしい青空の東京、気持ちの切り替えがうまくできません。ここではじめて、郷里の人々の苦労に思いが至りました。

  JRの往復切符の払い戻しを受けるために、ある駅のみどりの窓口に行きました。事情をしつこく聞かれました。郷里の駅が「事故のため払い戻しを要す」の証明印を押してくれたのにも関わらずですよ。

  「どういうルートで東京に戻るおつもりだったんですか」、「指定券は購入されていたんですか」(←郷里の駅でキャンセルしたときに取られた)、またなにやら書類を印刷して確認していました。私にも見えましたが、私の乗るはずだった路線はバスによる代行輸送が行なわれなかった、という書類でした。しつこいです。代行輸送があったら、きっと払い戻してくれなかったんでしょうね。

  挙句の果てに「東京へはどうやって戻られたのですか」と聞いてきやがりました。この質問に私はついにブチ切れ、「JRは止まっていたから飛行機でですよ!」と大声で答えました。無意味な質問をするなー!

  結局は払い戻してくれましたが、はじめから人を疑ってかかるような対応には、少し不快感を覚えました。

  午後は新国立劇場バレエ団の「白鳥の湖」を観に行きました。郷里のことがやはり頭から去りませんでしたが、舞台に集中するよう努力しました。

  感想は後で「雑記」に書きます。とてもいい舞台でした。主役の二人(ゲスト)がとびぬけて優秀なダンサーでした。特にスヴェトラーナ・ザハーロワは、久々にあんな化物(もちろんいい意味ですよ)を目にしました。
  でも複雑な思いも抱きました。新国立劇場は、他のキャストとの差があまりに大きすぎるゲストをなぜ呼んだのか?あのゲストの二人は、明らかにダンサーとして別格です。ちょっとばかしカンパニーのダンサーより優れている、という程度ではありません。

  なんというか、舞台の統一性が崩れて、完全にゲスト二人のための公演になってしまったし、ゲストが踊ってもカンパニーのダンサーが踊ってもチケットの値段は同じで、それはいいことだ、と割り切れないモヤモヤを感じました。

  話は変わって、ballet.coを流し読みしていたら、2005年の舞台を総括している書き込みがあり、またもクーパー君の「危険な関係」が「がっかりした舞台」に挙げられていました。
  その人はセシルの強姦シーンと彼女の変貌が気に入らなかったみたいです。その後、原作をもとにそれに反論する意見が書き込まれていました。

  うーん、「危険な関係」は、そんなに悪かった舞台かなあ?日本が金を出したという以外に、みな何がそんなに気に入らないのか?不思議に思うわたくしです。
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陸の孤島

  実は私は現在帰省して実家におります。東京へは今日戻ろうと思っておりましたが、こちらは大雪が降ったせいでほとんどの交通機関がマヒしてしまいました。除雪が間に合わないせいです。で、地元の新聞読んでたら「本県、陸の孤島に」というデカい見出しが載っていました。おいおい、いくらなんでも「陸の孤島」はねーだろ。

  今日はもう東京へ戻るのはあきらめました。なんとか明日か明後日には戻る努力をしますが、・・・って、努力するって、どうやって努力したらいいのでしょう。天気ばかりは、人間の力ではどうしようもないからねえ(嘆)。

  私が実家で何をやってるかというと、何もやってません。食って寝てる以外は、猫とひたすら遊んでます。猫も外に出られないので欲求不満気味です。
  猫は今も机の傍をウロウロしてます。マウスが面白いのか前足をちょろっと出してきて、マウス本体やケーブルと戯れてます。なるほど、マウスは猫の好奇心をそそるものがあるらしい。マウスとはよく名づけたものです。

  ああ、クーパー君が遠い・・・・・・。でも、たまにはいいか。 
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新春初カン違い

  「経歴」に番外編其の三「僕と健康」を掲載しました。なかなか面白いインタビューでした。お正月につきものの「あ~、ヒマだ」というときにご覧下さい。

  元日の夜にNHKでウィーン・フィルのニュー・イヤー・コンサートを放送していましたね。音楽もさることながら、指揮者や団員たちによる、ちょっとしたコミカルな工夫や演出が毎年あり、また美しい風景やバレエが流されて、とても楽しいコンサートです。

  今年も音楽を背景にバレエが流されました。出演はハンブルク・バレエ団、振付者はジョン・ノイマイヤーでした。
  私はノイマイヤーの作品を今年の夏に観に行くのです。なんてクラシカルな美しい振付なの!と見惚れましたが、次の瞬間「あり?」と思いました。ノイマイヤーのバレエ団は、ハンブルク・バレエだったっけ?モンテカルロ・バレエじゃなかったっけ?

  あわてて公演チラシを見ると、私が観に行くのは「マイヨー」という振付家の作品で、「ノイマイヤー」ではありませんでした。だからバレエ団の名前が違ったわけです。
  ノイマイヤーとマイヨーの区別がついていなかった私も悪いですが、紛らわしい名前にするほうも悪いと思います。同じ振付家なんだから、似たような名前にするのは避けてほしいものです。 
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年明け

  あけましておめでとうございます。さっき年末のご挨拶を書いたときから、3時間も経ってないです。毎年こうだけど、年が明けたからって、別にどーってことないんだよね~。

  というわけで、みなさま、今年もどうぞよろしくお願いします。
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