選挙に行きました

  雷雨の中、参議院選挙に行ってきました。めずらしいことに、私の投票した人が当選していました。比例代表は政党名を書いたから結果はよう分からん。

  確かに年金問題の影響も大きかったと思うんだけど、自民党大敗のいちばんの原因は、あの政党と内閣が持っている、ジジイやオヤジたち特有の甘ったるい団結を有権者がウザく感じたことにあるんではないのかしら、と思いました。少なくとも私はその一人です。

  今の内閣になってから数々の不祥事が起きてきたけれど、共通しているのは「白々しいウソをつく」、「バレたら開き直り」、「形だけ謝る」、「具体的な説明をしないでバックレる」、「結局なんの責任も取らないでうやむやにする」という過程と結末だと思います。

  互いを甘やかして庇い合いをして、責めない、注意しない、処分しない。それが強い団結・結束だとカン違いしている。苦労知らずな坊ちゃんオヤジたちの子どもじみた友情ごっこにはもううんざりなんです。

  今だって、首相は「続投する」と言ってるそうではないですか。問題が起こっても、「そのうち消えてなくなるさ」と都合よく思っている甘ったれた性格が垣間見えます。これがバレエのキャラだったら、バレエ「ダメ男」選手権の第一位に輝くところですよ。

  参議院とはいえ、ともあれ国会が二大(複数)政党制になるのはいいことです。いつ取って代わられるか分からないという緊張感がない、これが日本の政治のいちばん大きな問題だと思っていましたから。

  思い出しましたが、日本の若者たち、特に「フリーター」、「パート」、「ニート」、「引きこもり」などと呼ばれている若者たちの間に、「戦争が起こればいい」という願望が広まっているそうです。そこで彼らは日本の右傾化を支持するわけです。日本がどこかの国と戦争すればいいと思っているらしいです。

  その理由は何かというと、「戦争はみんなに平等に被害を与えるから」、「戦争になれば、みんなが平等に苦しむから」だそうです。つまり彼らは、今の自分たちが不平等な立場に置かれていると感じていて、戦争になれば自分たちとは対極にある(と彼らが思っている)「勝ち組」なる人々も、自分たちと同じように苦しむことになるだろう、そうなったらざまあみやがれ、と考えているとのこと。

  私がこの話を聞いて思ったことには、彼らは一種の「破壊願望」を抱いているのだ、と。早い話がヤケになっているんですね。だから、彼らが日本の右傾化を支持するのは本心からではなく、彼らが憎んでいるものや人々を破壊するための、またそうした人々への復讐の手段として、幼稚なナショナリズムをふりかざしているに過ぎないのでしょう。

  おばさんはそうした若者たちに言いたい。それはキミたち、甘い幻想だよ、と。戦争になっても、「勝ち組」は生き残るばかりか、戦争によってもたらされる利益や特権を享受することになるの。平和な時代でも戦時でも、「勝ち組」はあくまで「勝ち組」なの。苦しんだりしないの。苦しむのは、平和な時代においても弱い立場にある人たちだけなの。

  戦争になれば、いま苦しんでいる人たちだけが、いっそう苦しんだり、犠牲になったりするの。戦争が終われば、「勝ち組」な人々は、さんざん苦しんだ人たちが這い上がるような努力をして立ち直るのを待って、そこでまたお金を搾り取るの。

  世の中は、もともと不平等なのが当たり前なの。「不平等」とか「不公平」とかいう言葉があるのがいけないよね。「平等」とか「公平」とかいうものがあるかのように錯覚させるから。

  てなことを言いたいわけです。選挙から遠大な話題になっちゃったですね。まあたまにはいいか。
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バレエ「ダメ男」選手権

  マーフィー版「白鳥の湖」のあらすじを書いていて、「バレエに出てくる王子って、どーも『ダメ男』が多いな」と。マーフィー版「白鳥の湖」のジークフリート王子は、その中でも最強のダメ男だと思われます。

  で、勝手にランキングしてみました。もちろんダメ男度が高ければ高いほど順位も上がります。

  1位.マーフィー版「白鳥の湖」のジークフリート王子(評:愛人がいながらオデットと結婚、愛人の存在がバレると悪びれもせずに逆ギレ、新妻に暴力を振るって病院に強制収容し、見舞いも愛人同伴という図々しさ。すっかり魅力的になったオデットが現れると、愛人からさっさとオデットに乗り換え、すがりつく愛人を足蹴にして捨てるという徹底したダメ男ぶりが見事。)

  同点2位.「ラ・バヤデール」のソロル(評:舞姫のニキヤと恋仲でありながら、王女ガムザッティの美しさと自分の出世欲に目が眩んで、ガムザッティと結婚してしまう。更には捨てた元カノのニキヤに自分たちの前で踊りを披露させて、傷ついた女心を弄ぶ神経が理解不能。)

  同点2位.「ジゼル」のアルブレヒト(評:バチルド姫という婚約者がいるのに、ジゼルに手を出した時点ですでに大きなマイナス点を獲得。また、身分の違いから村娘のジゼルと結婚できる可能性はまったくなかったのに、ジゼルと恋仲になったことが更に大きなマイナスポイント。とどめは、ジゼルが狂死すると、その罪をヒラリオンになすりつけようとするなど、徹底して自己中心的。)

  3位.ケネス・マクミラン振付「招待」の夫(評:妻とは倦怠期にあるために無関心で冷たい態度で接する。そこへ現れた少女に心を奪われてロリコン男に変貌。最後には最低最悪なことを仕出かして少女の心に永遠の傷を残す。後で泣いて後悔したって遅いんだよ。)

  4位.「マイヤーリング」のルドルフ皇太子(評:とにかく女という女に手を出す無節操男。ちょうマザコンで妻には暴力を振るう。ロリの気もあって、はるかに年下の少女に手を出し、挙句には彼女を心中の道連れにしてしまう。しかもヤク中。)

  5位.「ロミオとジュリエット」のロミオ(評:最初はロザリンデを追いかけ回していたくせに、面白半分で敵対しているキャピュレット家の舞踏会に紛れ込んでジュリエットに一目惚れ、さっそくジュリエットに乗り換える。その夜にはキャピュレット家の庭に忍び込み、パリスという婚約者のいるジュリエットをたぶらかしてファースト・キスを奪う。ジュリエットはロミオと出会わなければ、パリスとそれなりに幸せな一生を送ったはず。軽率な行為で周囲の人々の命を奪った罪は重い。)

  6位.「海賊」のコンラッド(評:「欲しいものは盗め」という海賊精神に則って、財宝でも女でもとにかく強奪しまくる。強奪した女(メドーラ)が本来の所有主であるトルコ総督の手に渡るや、被害者ぶってトルコ総督の宮殿に一党を引き連れて押し込み強盗を働き、殺人・誘拐等の凶悪犯罪を躊躇なくやってのける。最後に船が難破したのは天罰である。)

  7位.伝統版「白鳥の湖」のジークフリート王子(評:世間知らずのおバカな坊ちゃんで、「大人になるのはいやだ~い」と駄々をこねて夜の森へ狩りに出かけ、湖のほとりでオデットと出会って永遠の愛を誓う。ところが、舞踏会でオデットになりすましたオディールが現れると、いとも軽々とオディールにも永遠の愛を誓ってしまい、オデットにかけられた呪いを解くチャンスを自分でつぶす破目に。とにかくおバカ。)

  8位.「オネーギン」のエウゲニー・オネーギン(評:自分にラブレターを送ってきたタチヤーナの健気な乙女心を、彼女の目の前でラブレターを破いて容赦なく粉砕、少女の心に深い傷を残す。成人したタチヤーナがすっかり美しい貴婦人になっているのを見た途端、都合よく恋心が芽生えて熱烈求愛した末に玉砕。「喉元過ぎれば熱さ忘れる」とは、この男のためにある言葉であろう。)  

  9位.ボーン版「白鳥の湖」の王子(評:マザコンでいい年こいてママリンに抱きつこうとして拒否されると、不恰好な変装で飲み屋に出かけてケンカに巻き込まれ、飲み屋から出入り禁止に。そこで妄想にふけり、白鳥とたわむれて遊んで元気になったと思ったら、舞踏会で白鳥そっくしなブラック・レザーのイケメンに出くわし、今度はモーホーに走るという情けなさ。)

  10位.「オンディーヌ」のパレモン(評:気が弱く優柔不断なため、気の強い婚約者にすげなくされ、その反動でウブなお嬢ちゃん妖精のオンディーヌをたぶらかす。オンディーヌとともに船旅に出るが、面白がって嵐や大波を起こすオンディーヌに手を焼き、あっさり婚約者とよりを戻してオンディーヌを海にポイ捨てする。挙句の果てにそのまま婚約者と結婚。)

  また誰か思いついたら、順位の入れ替えがあるかも~。  
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お誕生日記念

  本日、7月22日はアダム・クーパー様36歳のお誕生日でございます。心よりお祝い申し上げます。・・・でも、忙しくてバースデイ・カード送るの忘れちゃった

  公式サイトによると、プリマスのシアター・ロイヤルで上演されていた“Imagine This”が無事に楽日を迎えた後、アダム様は「数週間の休暇」をお取りになる由、これまためでたいことでございます。

  舞台の上に本人が立ってないだけで、年明けから彼が働きづめだったのは確かだし、一昨年は「危険な関係」、去年は「ガイズ・アンド・ドールズ」のせいでバカンス自体がなかったのですから、今年はのんびりと夏の休暇を楽しんでもらいたいものです。

  でも、復活するときには、ぜひともクーパー君自身の舞台出演情報をお土産に持ってきてほしいと思います。

  現在、ヨーロッパはユーロ高とポンド高が昂じて、観光客が悲鳴を上げているそうですが、クーパー君の舞台を観るためならば、わたくしはロンドンの異常な物価高なんてへとも思いません。

  クーパー君、お願いだから今度は舞台の裏じゃなくて上に戻ってきて下さい。
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私にできることとは?

  私は今日(16日)も仕事だった。職場はテレビを観ることはもちろん、インターネットもできない環境だが、今は携帯電話でネットができる。午前11時近くになって、周囲の人々が騒ぎ始めた。新潟でかなり大きな地震があったということだった。新潟出身の人々があわてて電話をかけ始める。その姿を見た途端、もはや他人事ではなくなった。

  帰宅してテレビのニュースを観ると、各局とも地震に関するニュースを一斉に報じていた。中でもNHKは放送するはずだった番組の予定を大幅に変更して、ほとんど地震関連のニュースを流し続けていたようだ。

  今回の新潟・長野を中心とする大きな地震は「平成19年新潟県中越沖地震」と命名された。この地域では数年前にも非常に大きな地震が起こり、多数の死傷者が出たことは記憶に新しい。

  今回もまた多くの人々が負傷し、また数名の方が亡くなった。数多くの家屋が倒壊し、水・電気・ガスは止まり、交通機関も多くが機能不全に陥っている。

  外国でも日本でも、ここ数年の間、ほとんど毎年といっていいほど、必ずどこかで大きな災害が起きている。私はその度に複雑な心境になる。私に何ができるのか?考える。そして、結局、何もしないのだ。

  「常識」として、「被災者のみなさまにお見舞いを申し上げます」ととりあえず言っておいて、実際には何もしない。それよりは、自分にできることをやったほうがいいことは分かっている。だけど、私に何ができるのか?

  私にできる唯一のことといえば、いずれかの機関を通じて、いくばくかのお金を寄付することしかないのが現状だ。今の時点では、被災地の被害の全貌はまだはっきりしない。

  しかし、事態はいずれ復興に向けて動き出す。必要なのは善意に満ちあふれた慰めの言葉ではなく、カネだ。今のところ、まだ各機関とも義援金を募集する態勢を整えていないようだが、今日(17日)あたりからは義援金の募集が本格的に始まるだろう。

  金融機関を通じて慈善団体に寄付金を委託するもよし、買い物のついでにコンビニの募金箱にお金を投入するもよし、ダイヤル募金もよし、インターネット経由の寄付もよし、とにかく、今度ばかりは、自分にできる範囲のことをやりたいと思っている。

  日本では、地震は対岸の火事ではない。明日はわが身だ。実際、さっきも地震があった。新潟・長野の地震とは関係がないそうだが、かすかな揺れでもニュースを観た後だけに恐怖を感じたし、近くの公園の木々に住んでいるカラスたちが動揺して、カアカアと鳴いて騒いでいた。

  無理する必要はない。私は分相応にできることをやってみよう。あとはプロに任せる。それしかないようだ。
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オーストラリア・バレエ団「白鳥の湖」

  昨夜(13日)の公演を観に行ってきました。

  オーストラリア・バレエ団は、とてもいいバレエ団でしたよ。ダンサーたちはみな容姿も踊りもきれいです。

  マーフィー版「白鳥の湖」は、これは徹底的にハマるか、それとも「これはキワモノだ」と思うかのどちらかだと思います。

  私の場合は、これは全公演(3回)を観てもまだ観足りないくらいの作品だ、と感じました。

  伝統版の細部をいじっただけの、あるいは様々な版を模倣し、寄せ集めただけの自称「○○版」ではありません。まさしく正真正銘のグレアム・マーフィー版「白鳥の湖」といえます。

  NBSが主催する海外のバレエ・カンパニーの公演では、久しぶりのヒットなのではないでしょうか。

  オーストラリア・バレエ団は、なんと11年ぶりの来日だそうです。11年なんて間が開きすぎです。マーフィー版「白鳥の湖」を持って、また2、3年後にでも来てくれないかな~。
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マーフィー版「白鳥の湖」を観ませんか?

  チケットの件ですが、おかげさまで引き取ってくださる方が見つかりました。ご協力どうもありがとうございました。

  マーフィー版「白鳥の湖」については、いおさんの書いて下さった感想(オーストラリア・バレエ団2005年ロンドン公演)がありますので(ここ)、ぜひお目を通して下さいね~。
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「エトワール達の花束」

  これはアレッサンドラ・フェリの日本での引退公演だそうですが、ようやく公演(Aプロ、Bプロ)の全演目とダンサーが発表されました(ここ)。

  チケットはだいぶ前に発売されていたものの、肝心の演目が分からなかったので二の足を踏んでいたのです。ですが、演目が発表されてみたら、私にとってはAプロに観たい演目が多いので、急遽Aプロだけ観に行くことにしました。

  たとえばアレッサンドラ・フェリの踊る、「ロミオとジュリエット」(マクミラン版)バルコニーのパ・ド・ドゥや、「マノン」沼地のパ・ド・ドゥは記念にぜひ観ておきたい演目です。しかし私が最も心惹かれるのは、フェリには申し訳ないですが、実はアリシア・アマトリアン(シュトゥットガルト・バレエ プリンシパル)、ロバート・テューズリーの踊る「ヘルマン・シュメルマン」(ウィリアム・フォーサイス振付)です。

  「ヘルマン・シュメルマン」は、私はクーパー君がダーシー・バッセルと踊っている映像の一部(例の「クーパー君パンチラ映像」)しか観たことがなく、しかも全編がどのくらいの長さなのか、今回のフェリの引退公演で上演されるのが全編なのかどうかも分からないのですが、とにかく生で「ヘルマン・シュメルマン」を観たいと思いました。

  かつてクーパー君がシルヴィ・ギエムと踊って好評を博したという作品がどんなものなのか、たとえ今回上演されるのが一部に過ぎないとしても、ぜひ観ておきたいです。

  上に書いたように、「エトワール達の花束」のチケットは現在発売中です。いくつかのチケット販売サイトを通覧した限りでは、まだ売り切れてはいないようです。また、6月14日(土)午前10:00より「追加発売」なるものがあり、これはチケットぴあ(5237-9911)の独占販売だそうです。

  まだチケットが完売していないのに「追加発売」とは何ぞや、と思い、主催のフジテレビに問い合わせてみました。そうしたら、「追加発売」で販売されるのは、キャンセルされたチケットや「関係者席」だそうです。どのあたりの席が出るのか、と尋ねてみましたら、それははっきりと答えかねるが(←まあそう言わざるを得ませんよね)、大体10列目前後の席が発売されるであろう、との回答でした。ただしもちろん、「数に限りがあって決して多くはない」そうです。

  現在販売されているチケットの残席状況を調べてもらったら、まあ悪くはない席が残っていました。「追加発売」当日に「リダイヤルボタン押し続け作戦」は面倒だなあ、と思ったので(それにその日はオーストラリアン・バレエの「白鳥の湖」を観に行くし)、その席を購入することにしました。

  早くも財布の中に秋風が吹く今日この頃ですが、まあこれも良い機会でしょう。・・・ところで、先月は税金の額を見てびっくり仰天しました。政府は増税ではない、と言ってるけど、どーみても増税にしか感じられません。だって、去年より1.8倍くらい上がってるんじゃないですか?

  マジで節約と貯金に励まなくちゃ、と焦ったのですが、次から次へとやって来るバレエ公演の誘惑には勝てません。怖いのは、今年の秋冬に、ロンドンとかでクーパー君の舞台があったらどうしよう、ということです(といいつつ、実はあってほしい・・・)。
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インテルのCM

  インテルのCMで、マッチョでデカい黒人青年のジョンと体が入れ替わってしまったバレリーナ、マリエを演じている男性についての記事が、私の愛読する『週刊文春』7月12日号に掲載されていました。さすがは『週刊文春』、あのナイスなCMに注目していたのですね。

  それによると、彼はディヴィット・矢野さんといい、職業はミュージシャン(現在は下積み中)だそうです。彼は日本とガーナのハーフで、実は高貴な家柄の人のようです。5歳のときに日本に来たそうで、それで日本語がペラペラなんですね。

  ディヴィットさんがインテルのCMで披露しているフェッテ(記事では「ターン」と書いてある)は、ホントに彼自身がやっているそうです。最初、顔はディヴィットでバレエはプロのダンサーに踊らせて、後でCG合成することになっていたのですが、ディヴィットさんはそれがイヤで、バレエの先生をつけてもらって、3週間前から2時間のレッスンを週に2、3日やったそうです。

  そして収録当日、「笑いながら回るのが難しく」、何度も撮り直して、33回目(!)でやっとオーケーが出たとのこと。詳しくは『週刊文春』をご覧下さい。

  笑いながら回るのが難しい、というのは興味深い話です。華やかな微笑みを浮かべながらフェッテをしているバレリーナは本当に凄いんだな、とあらためて思いました。

  ところで、インテルのCMは、

  ジョン(黒人青年ビジネスマン)とタカシ(日本人小学生)の体が入れ替わる。→タカシとマリエ(日本人バレリーナ)の体が入れ替わる。→マリエとジョンの体が入れ替わる。

という過程を経て、現在は、

  1.体はジョン、心はマリエのキャラ
  2.体はマリエ、心はタカシのキャラ
  3.体はタカシ、心はジョンのキャラ

の3人がいるはずです。これからどういう展開になっていくのでしょう。
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ありがとうグランディーバ

  先週の木曜日の6月26日、秋田市でグランディーバ・バレエ団の公演が行なわれました。前の日記で書いたように、母親が観に行きたいというので、私は東京からわざわざチケットを取ってやったのです。

  26日の夜、観劇直後の母親からメールが来て、それはもうえらいこと喜んでいました。会場はすごく盛り上がったようで、「すばらしい公演を観ることができて感動しています」、「まだ手のひらが痛いです」と書いてありました。

  後で電話で聞いてみると、グランディーバ・バレエ団の秋田での人気は凄いらしく、母親の隣に座った人は、7年チャレンジしてようやく今年チケットを買えた、と話していたそうです。一般発売ではほとんどチケットが買えない(たぶん電話もネットも繋がりにくくて即日完売してしまう)、という情況らしいですね。
  
  グランディーバを貶めるつもりは決してないのですが、グランディーバがそれほど大人気なのなら、普通のバレエ団が秋田で公演をしても成功するだろうと思うのです。秋田のプロモーターはなんでバレエ公演の招聘に積極的でないのでしょうね(キエフ・バレエが今秋に秋田で「くるみ割り人形」を上演するそうですが)。

  それはさておき、バレエに興味はあっても観たことのほとんどない母親に、グランディーバの公演の詳しい感想を尋ねてみました。私も今週末に観に行くので。

  私はてっきり、母親はバレエをほとんど観たことがなく、しかもグランディーバなので、「おカマのお笑いショー」的なつもりで楽しんだのだろうと思っていたのです。ところが、違いました。

  母親は彼らの踊りに感心したらしいのです。「腕の動きがこう、きれいでね」、「脚なんかもすっとして」、「ちゃんと同じ間隔で並んで、踊りもみんな揃っていて、いやー、すごかったわ!」、「遠目に見れば、男だなんてぜんぜん分からない」などと言っていました。

  母親は日舞をやっていて、今月に各教室が集まっての合同発表会があるそうで、今はその練習で大変なんだそうです。その中に数人で踊る演目があって、なかなか等間隔に並んで、また動きを揃えて踊ることができず、非常に苦労しているという話でした。

  そのせいか、母親としては、グランディーバのお笑いの要素よりも、彼らの踊りそのものにおのずと目が行ったらしいのです。

  私はそれを聞いて、そうか、等間隔で踊って、しかも全員の動きを揃えるというのは大変なことなのだ、と思いました。そして、ミラノ・スカラ座バレエ団は、グランディーバ・バレエ団にできることができていないのか、と呆れ、新国立劇場バレエ団のあの一糸乱れぬ整然とした美しいコール・ドは、それこそ練習に練習を重ねてはじめてなりたっているのだ、としみじみ感じました。  

  娯楽の少ない秋田で、県民を楽しませてくれて、本当にありがとうグランディーバ、と心から思います。

  ところで、インテル社のテレビCMはみなさんご覧になりましたか?私はホットペッパー(←最近の「UFOに誘拐されました」編は最高!)、東京ガス(←小野妹子編がいちばん気に入っている)のCMと並んで、インテル社のCMがすきなのですが、最近、バレエのヴァージョンが放映されています。

  とあるバレエ教室。筋肉ムキムキの黒人男性が、オデット姫の純白のチュチュを着て立っています。周囲が呆然と見つめる中、黒人男性に変身してしまったマリエは頬に手を当て、デカい体をすくめながら、「朝起きたらこうなっていたんですう~」と涙声で言います。

  しかしバレエの先生は、「バレエは心で踊るのよ」と静かに諭します。それに励まされて、マリエは黒人男性の姿のまま、爽やかな笑顔で黒鳥のパ・ド・ドゥのコーダでグラン・フェッテが行なわれる音楽に乗って回転します。

  この回転シーンは、胸から上しか映っていないので、本当にフェッテをしているのかどうかは分かりませんが、頭の回り方や回るスピードはフェッテをしているかのようです。

  CM画像はインテル社の公式サイトで観られます。またテレビでは放映していない「マリエ(黒人男性の姿のまま)のバレエレッスン」というコンテンツもあるので、ぜひぜひ行ってみて下さい。笑えます。  
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