▼衆議院解散で、ぐちゃぐちゃになった政界だが。どうやら、争点が見えてきた。【護憲VS改憲】の単純な構図のようだ。「アベ総理を引きずりおろす」と息巻く「みどりのタヌキ党」。アベさんを落として「みどりの与党」を立ち上げる企みのようだ。
▼秋も深まるこの頃だが、世の中に吹く風も、温かさがまったく感じられなくなってきた。ふと、20代前半(昭和45年)に流行った曲が口をついた。俳優・鶴田浩二が歌う「傷だらけの人生」だ。
▼作詞・藤田まさと、作曲・吉田正のこの曲は、こんなセリフから始まる。
「古い奴だとお思いでしょうが、古い奴ほど新しいものを欲しがるもんでございます。どこに新しいものがございましょう。生まれた土地は荒れ放題、今の世の中、右も左も真っ暗闇じゃござんせんか」。
▼1番・♪何から何まで真っ暗闇よ、筋の通らぬことばかり、右を向いても左を見ても、ばかと阿呆のからみあい、どこに男の夢がある。
2番・♪ひとつの心に重なる心、それが恋ならそれもよし、しょせんこの世は男と女、意地に裂かれる恋もあり、夢に消される意地もある。
▼この歌が、巷で流れた時代の東京は、ゲバ棒を持った学生運動が盛んだった。それらに反対する民族派と呼ばれる学生たちも生まれ、混沌とした世情だった。「右も左も真っ暗闇じゃござんせんか」という言葉が、当時心に刺さった。
▼それから、半世紀近く経った今日。この曲の詩は、今の政界そのままを映し出している内容ではないか。党首自ら、他党に走る民進、まるで不倫政治(誠司)ではないか。お置いてけぼりの家族は、貧乏しながら健気に働くが、明日の希望が見つからない。
▼こんな不埒な世の中に、新興宗教のように現れた「希望という政治集団」。ここに集まる人物は、立憲主義国日本への政治的テロ集団として、共謀罪を適用してほしいものだ。もし、この集団が跋扈することにでもなれば、日本国民は、すべて『右よりの人生』を歩むことになるからだ。
▼「右よりの人生」には、憲法改正が必要だというのが、「自公+みどりのタヌキ」による、改憲派の選挙公約だ。こんな筋書きは夢でしか見ないのだが、今朝目覚めて、鼻唄を歌ったのが原因のようだ。
▼それにしても、2番の歌詞だ。「♪夢(希望)に消される意地もある」だ。ある有名な野球人が、肉離れを「ミート・グッバイ」と言った。「政治離れ」というのは「セイジ(前原も含めた)・グッバイ」というのだろうか。
▼野党第一党を、党首自ら解党させた責任の裁判員裁判は、そう遅くない時期にやってくるに違いない。