「老いを迎え打ち、人生の成熟の時代をさらに成熟させて、人生という劇場の決して短くはない最後の幕をたっぷり味わっていくためには、人生の経験を積み重ねてきた人間としての意識を構えて、老いをしっかり見つめて味わうことだと思います。世にいろいろ味わい深いものもありますが、自分自身の老いていく人生ほど実は味わい深く、前後左右を眺めれば眺めるほど面白く、味わい深いものはないのです」 石原慎太郎著 「老いてこそ人生」より
先日、東京都知事を突然辞任した石原氏が70歳の時に書いたものだ。
それから10年後の今、彼は作家人生、最後の本を出す準備を始めたのだろう。主人公はもちろん石原氏自身だ。
最後の本のタイトルは「日本一の有頂天男」だ。
すでに大方のストーリーは出来上がっているに違いない。
小説は書き出しの数行が勝負だという。本屋で購入の判断は、その数行でいかに読者の心を鷲摑みにするかだという。
それに本の表紙の石原氏の顔写真が実にいい。無邪気な子供のような笑顔だからだ。さらにタイトルだ「日本一の有頂天男」思わず手に取るだろう。
書き出しはこんな感じだ。
千の風が吹いていそうな空。

「私は間もなく死んでいく。だから東京都知事を辞任したのだ。4期目は出馬しないと公言したが、実はぎりぎりで勝負を掛けた方が勝てるという判断をしたからだ。私は政治家でもあるが作家でもある。言葉を巧みに操ることが仕事だからだ。都民は出馬断念を公言したと思っただろうが、私は巧言したのだ。
・・・。」
今回は登場人物が多いので、書き進めていくうちにストーリーが若干ないし大幅に変わることもあると思うが、そこは直木賞作家だ、登場人物を意のままに書き連ねていく筆力は充分だろう。
この本、タイトルに違わず、抱腹絶倒の内容になるだろう。
憲法改正を憲法廃棄にする件だ。このあたりで有頂天男の真骨頂を遺憾なく発揮するからだ。
支離滅裂で滑稽なこの小説の最後は、こんな文章だ。
「ある朝電話が鳴った。叙勲が決まったという。あの一番大きな勲章だ。モーニングを新調し、皇居へ。陛下から渡された勲章に、私は思わずキスをした。オリンピックの金メダリストがするように。陛下もオメデトウと言ってくれた。
その後記者団に囲まれた私は、こう言った。・・・なんだ昨日生まれたと思っていたらもう死ぬのか」・・・。
昨夜「老いてこそ人生」を布団の中で読んだら、こんな夢を見てしまったのだ。
先日、東京都知事を突然辞任した石原氏が70歳の時に書いたものだ。
それから10年後の今、彼は作家人生、最後の本を出す準備を始めたのだろう。主人公はもちろん石原氏自身だ。
最後の本のタイトルは「日本一の有頂天男」だ。
すでに大方のストーリーは出来上がっているに違いない。
小説は書き出しの数行が勝負だという。本屋で購入の判断は、その数行でいかに読者の心を鷲摑みにするかだという。
それに本の表紙の石原氏の顔写真が実にいい。無邪気な子供のような笑顔だからだ。さらにタイトルだ「日本一の有頂天男」思わず手に取るだろう。
書き出しはこんな感じだ。
千の風が吹いていそうな空。

「私は間もなく死んでいく。だから東京都知事を辞任したのだ。4期目は出馬しないと公言したが、実はぎりぎりで勝負を掛けた方が勝てるという判断をしたからだ。私は政治家でもあるが作家でもある。言葉を巧みに操ることが仕事だからだ。都民は出馬断念を公言したと思っただろうが、私は巧言したのだ。
・・・。」
今回は登場人物が多いので、書き進めていくうちにストーリーが若干ないし大幅に変わることもあると思うが、そこは直木賞作家だ、登場人物を意のままに書き連ねていく筆力は充分だろう。
この本、タイトルに違わず、抱腹絶倒の内容になるだろう。
憲法改正を憲法廃棄にする件だ。このあたりで有頂天男の真骨頂を遺憾なく発揮するからだ。
支離滅裂で滑稽なこの小説の最後は、こんな文章だ。
「ある朝電話が鳴った。叙勲が決まったという。あの一番大きな勲章だ。モーニングを新調し、皇居へ。陛下から渡された勲章に、私は思わずキスをした。オリンピックの金メダリストがするように。陛下もオメデトウと言ってくれた。
その後記者団に囲まれた私は、こう言った。・・・なんだ昨日生まれたと思っていたらもう死ぬのか」・・・。
昨夜「老いてこそ人生」を布団の中で読んだら、こんな夢を見てしまったのだ。