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函館市とどほっけ村

法華宗の日持上人にまつわる伝説のムラ・椴法華。
目の前の太平洋からのメッセージです。

秋のお寺参り

2012年10月24日 12時26分39秒 | えいこう語る
年4回のお寺参り、昨日が最終日だ。
会計は総代長と総代の私の二人だ。今回の説教師は、宮崎県からの50代のご住職だ。
その方の略歴が変わっている。
高校の数学の教師をしていたが、結婚した女性がお寺の娘さん。
ある日義理の父親から「お寺の跡継ぎをしてくれないかと」言われる。
その時義理の父親は64歳だったので、お父さんも若いし、自分も先生の道が捨てがたいといい断ったという。
ところがそのお父さん、間もなく亡くなった。どうしても跡継ぎにならざるを得なかったのだという。
給料は先生時代からみると半分になったが、今ではこの職業について幸せだという。
本堂に眠っている先祖たちが、驚くのではないかというような大声での説教だ。
※玄関前にいた珍しい虫。どこから飛んできたのか独りぼっちのようだ。


その中でこんなことを話された。
自分は少年刑務所の慰問にも行く。少年刑務所とは成人前に犯罪を起こした者たちの刑務所だ。
全国の少年刑務所受刑者からのアンケートの結果、受刑者の家に神棚と仏壇のない家が95%もあったという。
人に感謝する心「ありがたい」という心を養うことが必要だと話す。
講話終了後は読経が始まる。説教師はしばらく控室で一人になる。
「よろしかったら、この村をご案内しましょう」というのが私の役目だ。
村の歴史、周辺の町の状況、その他村の環境についての案内など、30分ほどのガイド役だ。雨上がりの漁村は、宮崎県のご住職を迎えるにはなんとも静かで端正な顔を見せていた。
「檀家の皆様とぜひ北海道旅行を」と、観光セールスも。
普段、ご住職などとの会話はないが、全国各地から訪れる説教師たちとの会話は、私にとってはとても貴重な時間だ。
短い時間だが、3:11以降の日本人の生き方について話しあえたのが、今回の貴重な体験だ。
お寺参りの最後は食事会だ。台所を預かる檀家の奥さんたちによる、手作りの料理。その中で私の大好物が「八杯汁」という、豆腐料理だ。
今回は6杯で、終了したが、味は200点の高得点をつけた。
「今日は200点ですか。うれしい」と、みんなが笑う。そんなお寺での光景が私は好きだ。
食事の間に私はマイクを使い、函館市長や市民がなぜ大間原発に反対するのかを話した。
檀家の方たちも、よく理解したようだ。
ただし、プルトニュウムが「冥土の王」という名前から付けられたとまでは言わなかった。
お寺参りでの原発の話で、「浄土の王=エイコウニウム」などと、誰かヨイショをしてくれないかとも思ったりもした、今年最後のお寺参りだ。