今回のお気に入りは、ファミレスです。
重松清の「ファミレス」を読みました。
「恋妻家・宮本」というタイトルで映画化もされているそうです。
AMOZONの内容紹介を引用します。
=====
料理は、優しさなんだ。
誰かのためにつくる時が、一番うまくなるんだ。
何気ない日常を軽快なコメディータッチで描きながら、現代人ひとりひとりの真の意味での自立と共生のあり方を見通す力強い作品です。
街なみも日常のくらしも、家族のかたちも変わる。
だからこそ、変わらないものが生きる支えになる。
手間ひまをかけるから美味しい。
料理も、人生も。
「これから」を生きるすべての人たちへ―おかしくて切なくて滋味に富む、震災以降の物語。
一年ぶりの長編小説!
=====
妻と別居中の雑誌編集長・一博と、息子がいる妻と再婚した惣菜屋の康文は幼なじみ。
料理を通して友人となった中学教師の陽平は子ども2人が家を巣立ち“新婚”に。
3・11から1年後のGWを控え、ともに50歳前後で、まさに人生の折り返し地点を迎えたオヤジ3人組を待っていた運命とは?
夫婦、親子、友人…人と人とのつながりを、メシをつくって食べることを通して、コメディータッチで描き出した最新長篇。
=====
最近短い間隔で重松清を2冊読みました。
「40回のまばたき」と「青い鳥」です。
どちらも期待した感動小説とは少し違いました。
それならばと勇んで読んだ「ファミレス」も残念ながら感動小説ではありませんでした。
これだけ続くということは自己責任、本の選び方に問題があるのでしょう。
しばらく間を置きたいと思います。
本書は、夫婦の関係はひとそれぞれであり、どれが正しいとは言えない、ということを3人の男たちを通して描いています。
10年も別居していた妻が決断を下すことを恐れる夫。
再婚した妻子と姑の関係を心配する夫。
子どもたちが巣立ち、妻のおひとり様行動に不安を抱く夫。
3人の男たちの趣味であり、著者の趣味でもあろう料理を通して三者三様のドラマが展開します。
我が家でも主人公・陽平の家庭同様、数年前に下の子が巣立ちました。
そこから始まった夫婦2人の“新婚”生活も、陽平の家庭と似ています。
以前は私以外の3人がおしゃべりだったため、家の中がとても賑やかでしたが、今はテレビの音声が静けさをカバーしてくれているのも一緒。
ただし共通の趣味や話題があるので、仕事が終わったあとや、休日もほとんど一緒に行動しています。
あまりべったりなのもどうかな?と思うほど。
だから安心かというと不安もあります・・・。
片や陽平の家庭では夫婦の会話がぎこちなく、妻が迷い悩んでいるのは明らか。
子どもたちも心配する有様です。
なぜそんな状況に追い込まれたのか見当がつかない陽平。
夫が気づかない内に、少しずつ積もり積もったものがある日顕在化し、夫婦は危機を迎えます。
この部分は、どこの夫婦も似ているのではないでしょうか?
いつ何時思いもかけず自分もそんな状況に陥るかもしれない!
そんな恐怖を感じながら、コメディタッチとはいえ、他人事ではなく、ハラハラドキドキしながら読みました。
「家族がいない人々が集うファミレス(ファミリーレス)」というのも怖い表現でした。
(何ともつまらない題名の付け方だと思います!)
「夫婦の関係に正解なんてない」のでしょうが、相手をいたわる心や、大切に思う心が日々夫婦の絆を深めるのではないでしょうか?
久しぶりに夫婦について、家庭について考えました。
期待した感動小説ではありませんでしたが、思いがけず自分の家庭をかえりみる機会となりました。
とりあえず星は3.5とします。
この作品をもとにして映画「恋妻家・宮本」が制作されたそうです。
監督や脚本家がどこに重点を置いて仕上げたか気になるところです。
小説のように微妙なエンディングではないことを期待して、そのうちに観たいと思います。
重松清の「ファミレス」を読みました。
「恋妻家・宮本」というタイトルで映画化もされているそうです。
AMOZONの内容紹介を引用します。
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料理は、優しさなんだ。
誰かのためにつくる時が、一番うまくなるんだ。
何気ない日常を軽快なコメディータッチで描きながら、現代人ひとりひとりの真の意味での自立と共生のあり方を見通す力強い作品です。
街なみも日常のくらしも、家族のかたちも変わる。
だからこそ、変わらないものが生きる支えになる。
手間ひまをかけるから美味しい。
料理も、人生も。
「これから」を生きるすべての人たちへ―おかしくて切なくて滋味に富む、震災以降の物語。
一年ぶりの長編小説!
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妻と別居中の雑誌編集長・一博と、息子がいる妻と再婚した惣菜屋の康文は幼なじみ。
料理を通して友人となった中学教師の陽平は子ども2人が家を巣立ち“新婚”に。
3・11から1年後のGWを控え、ともに50歳前後で、まさに人生の折り返し地点を迎えたオヤジ3人組を待っていた運命とは?
夫婦、親子、友人…人と人とのつながりを、メシをつくって食べることを通して、コメディータッチで描き出した最新長篇。
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最近短い間隔で重松清を2冊読みました。
「40回のまばたき」と「青い鳥」です。
どちらも期待した感動小説とは少し違いました。
それならばと勇んで読んだ「ファミレス」も残念ながら感動小説ではありませんでした。
これだけ続くということは自己責任、本の選び方に問題があるのでしょう。
しばらく間を置きたいと思います。
本書は、夫婦の関係はひとそれぞれであり、どれが正しいとは言えない、ということを3人の男たちを通して描いています。
10年も別居していた妻が決断を下すことを恐れる夫。
再婚した妻子と姑の関係を心配する夫。
子どもたちが巣立ち、妻のおひとり様行動に不安を抱く夫。
3人の男たちの趣味であり、著者の趣味でもあろう料理を通して三者三様のドラマが展開します。
我が家でも主人公・陽平の家庭同様、数年前に下の子が巣立ちました。
そこから始まった夫婦2人の“新婚”生活も、陽平の家庭と似ています。
以前は私以外の3人がおしゃべりだったため、家の中がとても賑やかでしたが、今はテレビの音声が静けさをカバーしてくれているのも一緒。
ただし共通の趣味や話題があるので、仕事が終わったあとや、休日もほとんど一緒に行動しています。
あまりべったりなのもどうかな?と思うほど。
だから安心かというと不安もあります・・・。
片や陽平の家庭では夫婦の会話がぎこちなく、妻が迷い悩んでいるのは明らか。
子どもたちも心配する有様です。
なぜそんな状況に追い込まれたのか見当がつかない陽平。
夫が気づかない内に、少しずつ積もり積もったものがある日顕在化し、夫婦は危機を迎えます。
この部分は、どこの夫婦も似ているのではないでしょうか?
いつ何時思いもかけず自分もそんな状況に陥るかもしれない!
そんな恐怖を感じながら、コメディタッチとはいえ、他人事ではなく、ハラハラドキドキしながら読みました。
「家族がいない人々が集うファミレス(ファミリーレス)」というのも怖い表現でした。
(何ともつまらない題名の付け方だと思います!)
「夫婦の関係に正解なんてない」のでしょうが、相手をいたわる心や、大切に思う心が日々夫婦の絆を深めるのではないでしょうか?
久しぶりに夫婦について、家庭について考えました。
期待した感動小説ではありませんでしたが、思いがけず自分の家庭をかえりみる機会となりました。
とりあえず星は3.5とします。
この作品をもとにして映画「恋妻家・宮本」が制作されたそうです。
監督や脚本家がどこに重点を置いて仕上げたか気になるところです。
小説のように微妙なエンディングではないことを期待して、そのうちに観たいと思います。