鬼平や竹鶴~私のお気に入り~

60代前半のオヤジがお気に入りを書いています。

お気に入りその1083~鬼平犯科帳パート84

2015-07-17 12:38:20 | 鬼平
今回のお気に入りは鬼平犯科帳パート84、原作第9巻です。

諸事情により読み返している鬼平犯科帳。
今回はその第9巻。
収録作品は次の7作品。

雨引の文五郎/鯉肝のお里/泥亀/本門寺暮雪/浅草鳥越橋/白い粉/狐雨


「雨引の文五郎」
腕利きで遊び心があるひとり働きの盗賊。
平蔵に捕えられるときも実に潔い。
どうしても格好いい男をイメージしてしまいます。
ドラマで目黒祐樹が演じていたのも当然。
(映画「ルパン三世」のイメージか?)
しかし読み返してみると、平蔵に送った自画像が実に特徴的だったために捕まるという設定だったのですね。
驚きました。

「鯉肝のお里」
おまさと五郎蔵が夫婦に!
これまでの流れでは意外ですし、ドラマでは実現しなかった設定です。
小説版の世界だけの楽しみとして、これからの展開を期待しています。
それにしても、おまさの平蔵への想いをかなえてやることができないなら、互いに人間として尊敬し合う五郎蔵と結ばれることがおまさの幸せ、と考えた平蔵はあっぱれ。
部下の幸せを考えることは上司の責務なのだとあらためて考えさせられました。

「泥亀」
重い痔を患う不器用な元盗賊という設定がユーモラス。
ドラマ版で演じていた名古屋章はジャストフィットでした。

「本門寺暮雪」
平蔵の窮地を救い愛犬におさまった柴犬クマが初登場。
クマという名から黒い柴犬かと思ったら茶色なのですね。
犬好きなのでもう少し平蔵とからむシーンがあると良かったです。
また犬を飼いたくなりました。
この作品には「凄い奴」が登場します。
凄い奴の現在を明らかにせずに話をどんどん進め、終わらせてしまうところで、著者らしい省略の美を感じました。

「白い粉」
女房を誘拐されお頭に毒を盛ることになった料理番。
悪党が退治され夫は遠島処分。
平蔵が今回の一件について妻に問うと
長官様には申し訳ございませんが、私ゆえに起こしたこと。うれしゅうございます。
女ならばこそと平蔵納得のセリフが見事。

「狐雨」
狐憑きが登場する夏向け作品。

この巻もお気に入りの作品が多かったです。
さて次の巻はどうかな?






コメント
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