元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

ハードな素材のケーブルを試してみる。

2018-09-09 06:35:17 | プア・オーディオへの招待

 久しぶりにオーディオシステム用のラインケーブル(CDプレーヤーとアンプとの接続用)を調達した。米国Belden社の線材89207を使用した製品である。本来89207は音響システム用ではなく、コンピューターのデータ伝送に使われる線材らしい。だが、オーディオケーブルとしても有用だということで、取り扱っている業者も複数存在する。なお、今回購入したのは通常のRCAケーブル仕様ではなく、XLRプラグを取り付けたバランスケーブルである。

 結論から述べると、このケーブルは今まで私が実装してみたBelden社の製品よりも良好だ(もっとも、これまで同社のラインケーブルは4種類しか使ったことはないのだが ^^;)。とにかく、音に覇気がある。全域に渡って闊達な展開になり、特に中低域の弾力性やスピード感には目を見張るものがある。

 聴感上のレンジも十分確保されており、高域が詰まり気味になることも無い。元より業務用なので音に余計なカラーリングが施されておらず、システムを選ばずに幅広く使えるだろう。ひょっとしたら力感よりも繊細さを最優先するリスナーには合わないのかもしれないが、価格(1万円から釣りが来る)を考えれば、サウンド面では文句なしである。黒一色の外観は武骨で素っ気ないが、独特の“重量感”(?)を漂わせていると思う。

 ただし、使い勝手においては欠点がある。但書によると絶縁体にはテフロンが使用され、さらに2本の導線を透明なテフロンで覆っており、アルミと錫の二重のシールドが採用されているという。確かにノイズに強い構造になっていると思われるのだが、そのため非常に硬いケーブルに仕上がった。

 あまりにもハードな線材であるため、取り回しに苦労する。アンプ類と後ろの壁との間隔があまり開いていない場合には、装着するのに難儀する。さらには、下手すると機器側のコネクターを痛めてしまう。この意味では、RCAプラグ仕様は避けた方が良いケースが想定される。私の場合はラックを少し前に出すことで対応したが、いずれにしても機器の後方スペースが十分取れる場合にのみ導入を検討すべきだろう。

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