元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「デッドプール2」

2018-07-02 06:21:28 | 映画の感想(た行)
 (原題:DEADPOOL 2)前作よりも面白い。もっとも、パート1があまりにも低調だったので、それに比べれば随分とマシに見えるのかもしれないが(笑)、とにかく最後まで退屈せずスクリーンに向き合えたことは確かだ。

 エイジャックスとの戦いから2年後、デッドプールことウェイド・ウィルソンは、犯罪組織を壊滅させるなどの“ヒーロー的活躍”の傍ら、恋人ヴァネッサとお気楽な日々を過ごしていた。そんな時、マッチョな機械人間ケーブルが未来からタイムスリップしてくる。ケーブルは14歳のミュータントの孤児であるラッセルを狙うのだが、彼によればラッセルは未来において世界崩壊の引き金を引く存在になるらしい。



 ヴァネッサの希望もあり、取りあえずはラッセルを守ることにしたデッドプールは、強大な力を持つケーブルに立ち向かうため、仲間を集め“エックス・フォース”を結成する。一方、ラッセルが収容されていた孤児院がミュータントを対象とした施設であったため、若い超能力者の支援を行っているX-MENも事態に介入してくる。

 ウェイドがデッドプールになった経緯はインモラル極まりないのだが、それは前回ですべて紹介されていたため、今回はそのあたりを気にする必要はない。だから、このお調子者ヒーローもどきの破天荒な言動を気軽に楽しむことができる。

 タイムトラベルによって過去を変えるというモチーフは、以前のX-MENのシリーズでも取り上げられており目新しさはない。しかし、その使い古されたネタも主人公をはじめ登場する面々の度を越したおふざけによって、巧みにカバーされている。



 扱われているギャグはMARVELシリーズに精通していなければ分からないものをはじめ、一般の映画ファンだったら理解できるもの、そして誰でも分かる平易なもの等、各種取り揃えられており、しかもそれらが矢継ぎ早に繰り出されるために突っ込むヒマを与えない。各キャラクターも十分に“立って”おり、主人公の悪友どもや個性的すぎる“エックス・フォース”のメンバーなど、それぞれに見せ場が設定されている。

 デイヴィッド・リーチの演出はテンポが良く、戦闘シーンも難なくこなす(特に街中でのカーアクション場面は出色だ)。X-MENからは前作に引き続いてコロッサスとネガソニック・ティーンエイジ・ウォーヘッド(およびその“恋人”)が参加するが、彼らがX-MENの中では二線級キャラであることを強調するくだりには笑った。

 主演のライアン・レイノルズは絶好調。鬱陶しさを感じる一歩手前の時点での怪演が光る。ジョシュ・ブローリンやモリーナ・バッカリン、ザジー・ビーツ、ブリアナ・ヒルデブランド、忽那汐里などの脇の面子も悪くない。たぶんパート3も作られると思うが、果たしてこの主人公がX-MENあるいはアベンジャーズといった“本流”とどう絡んでいくのか<、少し興味がある。

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