元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「電源ケーブル&アクセサリー大試聴会 in 福岡」リポート(その2)。

2012-03-09 06:35:57 | プア・オーディオへの招待
 電源ケーブルに続いて試聴したのは、電源システムの6品目である。とはいっても、KOJO-TECHNOLOGYのFAIRY MK IIは電圧変動やノイズをキャンセルする装置であり、PS AUDIOのPW Power Plant5はノイズ除去と共に交流から直流に変換して再び交流電流として再生成する機能を持ち、VOLTAMPEREのGPC-TQは業務用の形状を持つといった具合に、それぞれスタイルは異なる。

 またACOUSTIC REVIVEのRAS-14FURUTECHのFlow-28は電源ケーブルのアタッチメントであり、AUDIO REPLASのCPC-35SZ-SEに至っては電源プラグに装着するだけのスタビライザーである。



 正直言ってここまでくると“百鬼夜行”の感があり、眉唾物の気配さえ漂ってくるが(笑)、実際に装着すると音が変わってくるのだから面白い。特に電源ノイズの多い家庭ではFAIRY MK IIやGPC-TQは有効な働きをしてくれるだろう。

 最後に試聴したのが6種類の電源ボックスだ。電源ボックスというのは平たく言えば電源タップのことであるが、文字通り箱状の形態を取り、壁コンセントまでのケーブルは別に装着させるというスタイルを取っている。すべてのインプレッションを書くのは大変なので、私自身が“買っても良い”と思ったものだけを挙げると、FURUTECHのf-TP615がそれに当たる。

 六個口で73,500円というのは展示機器の中ではリーズナブルだし、何より前述のノイズ・キャンセラーFlow-28と同等の回路が内蔵されているというメリットもある。音も誇張感がなくフラットだ。次いでSAECのTAP-ECOも悪くない製品だと思った。五個口だがf-TP615よりも安いし、音も適度なメリハリがあって良い。



 とはいえ、今回の展示商品がネット通販業者が提供する安価なタップに比べて特段優れているとは思えない。見た目やブランドイメージを重視してこれらメーカー品を選ぶか、実質本位に通販品で済ませるか、それはユーザーの価値観次第である。

 さて、すべての試聴を終えて言えることは、電源関係のアクセサリーで一番音に影響を与えるものは、やはり電源ケーブルだということだ。次いで電源システム、電源ボックスの順である。電源ケーブルの交換はオーディオのシステムアップの必須事項と言って良いだろう。世の中には“電源ケーブルでは音は変わらないはずだ”と言っている者がけっこういるらしいが、自分で付け替えてみたらそんな先入観は直ちに打ち破られてしまうと思う。

 そして面白かったのが、事前に参加者に配られた試聴製品を紹介したチラシの中に書いてある評論家によるインプレッションが、私が聴いた印象とほとんど一致しなかったことだ(笑)。やはりオーディオは自分で聴いて試してみることが一番大事である。他人の意見なんか、話半分で聞くべきものであろう。

(この項おわり)
コメント
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