元・副会長のCinema Days

映画の感想文を中心に、好き勝手なことを語っていきます。

「間宮兄弟」

2006-08-27 08:36:09 | 映画の感想(ま行)

 世評は悪くないらしいが、個人的には全く受け付けない映画である。

 何よりこの兄弟、気持ちが悪いのだ。いいトシこいて兄弟二人暮らし、ひとつの部屋で一緒に寝て、会話の内容も行動も小児的でオタクっぽい。絶対に知り合いたくない連中だ。

 同じオタクでも「電車男」の主人公とは大違い。電車男は謙虚でマメで、相手のことを思いやる。ただ人並み外れて不器用なだけだ。対して間宮兄弟は自分たちのことしか考えない。人当たりは良いが、内面を相手に向けることはなく、何時の間にやら個々の世界に閉じこもってしまう。

 中盤、二人が自転車に乗って夜の東京を走る回るシーンがあるが、森田芳光監督の商業用映画デビュー作「の・ようなもの」(82年)における主人公が一晩かけて歩いて帰る場面と似ているようでいて印象が全く違うのもそのせいだ。伊藤克信扮するあの主人公が決然として夜の街を歩くのは、ホレた女と自分の天職(落語家)に対する一途な想いゆえである。対して間宮兄弟の夜の徘徊は、単なる男同士の気色悪い馴れ合いでしかない。「の・ようなもの」の頃は監督も若くて一本気だったが、今では小賢しい“くすぐり”でお茶を濁すようになってしまった。人間、トシは取りたくないものだ(爆)。

 兄弟役の佐々木蔵之介と塚地武雅は可もなく不可もなし。沢尻エリカと北川景子の姉妹もどうということはない。常盤貴子と戸田菜穂はほとんど印象に残らず。良かったのは大島ミチルの音楽ぐらいか。とっとと忘れたいシャシンである。
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更新を再開します。

2006-08-27 08:14:29 | その他
 長らく休んでしまいましたが、本日より書き込みを再開します。

 今後とも宜しくお願いします ->ALL。
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