【最終改版日:2011/11/8】
2月末には乗れる状態になっていた私のXJ6 Diversionですが、
3月初旬に出かけたツーリングは愛車CB1000SFの乗り納めだったので
XJ6の出番はなく、その後は大地震(&新幹線での帰省)や、地震後の
ガソリン供給不足のため、乗り出すのが遅れていました。
そして3月19日にバイクを引き取り、3月26日にまともに乗り出しました。
このエントリでは、おろしたてのXJ6 Diversionに乗ってみた最初の
率直な感想を記載したいと思います。
また、今後も乗ってみた感想を追記していきたいと思います。
<2011/7/24 追記>
これまでに約3200km程走りましたので、その感想を追記します。
<2011/9/3 追記>
真夏に走行した場合の暑さ(熱さ)に関する感想を追記します。
<2011/11/8 追記>
山道(峠道)を走ってみた感想を追記します。
CB1000SFのタンクに残ったガソリンを抜き出してXJ6に移植
(ガソリンの一滴は血の一滴)
<はじめに&ご注意>
・バイクの種類は、YAMAHA XJ6 Diversion ABS (2011年型)です。
排気量は600ccになります。
・主に10年間乗ってきたCB1000SF (1000cc)との比較になりますが、
大きいバイクから小さいバイクに乗り換えたので、前よりも軽く・
小さく感じる感想が多くあります。
(CB1000SFは大型バイクの中でも、ずーたいのデカイ部類です)
・ただしXJ6はコンパクトながらもれっきとした大型バイクですので、
もしこのインプレを参考にXJ6の購入を検討されている方で、
初めて大型車種に乗られる方は、このインプレは鵜呑みにせずに
実機を一度見る&跨ってみることをお勧めします。
(バイク屋であまり見かけない車種であることが難点ですが…。
ただし教習車のCB750クラスより小さいことは確かです)
<大きさ・取り回しについて>
乗り出し前のXJ6 (まだリアケースのキャリアが付いていない状態)
・大型二輪としては、かなりコンパクトな部類に入ると思います。
ぱっと見は400ccクラスのバイクのように見えます。
・取り回しは、CB1000SFに比べるとかなり楽です。
車重が軽いので、押して運ぶときの第1歩が軽くて楽です。
・ハンドルのキレは、CB1000SFよりもよくありません。
ただし決して不便さを感じるものではなく、普通に使えます。
バイク屋さん曰く「これだけ切れれば全然普通か、それ以上」
<跨がった感想・足つきについて>
・一番最初に感じたことは「うわっ、小さっ! 軽っ!」ということです。
・公式ページの足つき情報はこちらを参照下さい。
・足つきは、上記ページだと身長167cmのモデルの人が「足べったり」に
なっていますが、身長175cmの私が乗った場合
「両足が楽に地面につくけど、踵までは楽にべったりつかない感じ」
になります。ちょっと踵が浮く感じになりますが、薄いズボンで乗ると
足はべったりつきます。
CB1000SFは車高が高くて、175cmの私でもちょっとフラフラするので、
それに比べるとすごく楽です。
・ポジションは普通で、苦しい体型になったりすることはありません。
・CB1000SFはタンクが大きく・太いので、必然的にがに股スタイルになって
しまうのですが、XJ6 Diversionは自然な体制で乗ることが出来ます。
・2chのスレを見ていると、「重心が高くてフラフラしやすい」とのコメントが
ありました。確かにマフラーが真下にある分、エンジンも高めの位置にあって
重心は高めですが、個人的にはそんなに気にはなりませんでした。
<メーター部について>
バイクに跨がった状態で撮影したフロント部
イグニッションON時のデジタルメーター部
(左上の赤LEDは、個別に取り付けたETCのランプ)
・メーター部分は、左のデジタルメーターに速度計・水温計・燃料計・
距離計と時計が付いています。
・時計が付いているのは有り難いのですが、残念ながら24H形式の表示
(例えば13:00)はできないようです。
・右のアナログメーターはタコメーターで、ニュートラル(N)や
ハイビーム等の警光灯もここに付いています。
・トリップメーターはA,Bの2つが使用できます。メーターの詳細は
燃料系統・燃費に関するエントリも参照下さい。
・メーターは、イグニッションON時に一度針が右に振れます。
格好いいのですが、何回も見てると飽きます。
XJ6 Diversion (2011年モデル)の起動シーン
<ハンドルとスイッチ類>
左レバーのスイッチ部
・この車種はオートチョークなので、チョークレバーはありません。
右レバーのスイッチ部
・標準的な作りになっています。
・グリップは標準的な作り(プラスチック素材)になっています。
個人的には、ねっとり吸い付くようなラバー系のグリップの方が
滑りにくくて好きなので、今後取り替えようかと思っています。
・レバー、特にクラッチレバーはCB1000SFよりも軽くて楽です。
<ミラー>
XJ6のミラー
・ミラーはCB1000SF(ハンドル取り付け)よりも遠いポジションにあり、
サイズも小さめなので、若干後方確認がしづらくなった感じです。
個人的にはXJ6にして残念に思った点の1つです。
※ ただし実用に問題はありません。(好みの問題です)
・ミラーサイズの大きなパーツが出たら、取り替えたいです。
ミラーを前に折りたたんだところ
・ミラーは手前に倒して、気休め程度に省スペース化することできます。
<ライトやカウル(風防)について>
真正面から見たところ
・ライトは単眼です。
・夜間に街中を走った感想ですが、ライトの明るさ等について
不満はありませんでした。
・前カウル(スクリーン)の効果ですが、実際に高速道路を走ってみた感想は
次の通りです:
(1) 80km/hまでは特に風を気にすることなく普通に走れる
(2) 90km/hを過ぎると、胸に風が当たってくるの感じる
(3) 100km/hを過ぎると、強い風圧を感じるようになる。
従って、実際のところ100~120km/hで流れるような高速道路を
長時間走る場合は、標準スクリーンでは少々辛いです。
そのため私は、別売りのスクリーンに手を出してしまいました。
詳細については、こちらのエントリを参照ください。
タンクとカウル
・XJ6 Diversionのカウルは、薄くて柔らかい(ペラペラした)タイプで
何となく安っぽい感じがします。(失礼)
・タンクの斜め前にカウルのパーツがあるのですが、高速走行中や
ハンドルを思いっきり切ったときに、これがタンクにぶつかって
傷を付けたりしないかどうか、ちょっと心配になります。
(さすがにぶつかるようなことは無いはずですが…)
<シート>
XJ6の標準シート
・XJ6のシートは柔らかめです。2chで評判を聞く限りでは、
長時間乗っていても尻が痛くなりにくい方だと高評価です。
ただし3~4時間も乗っていると尻が痛くなります。
・私は普段特殊ジェルタイプのバイク用座布団であるゲルザブ
(紹介記事はこちら)を使っているのですが、それと比べると
XJ6はなんとなく発泡スチロールで作られたシートの上に
乗っかっているような感じがします。
<タイヤ>
標準タイヤ(ダンロップ ROADSMART)
・XJ6の公認タイヤは、次の2種類となっています:
ブリジストン BT021
ダンロップ ROADSMART
・私のXJ6にはROADSMARTが付いていたのですが、2ch情報によると
同じ2011年モデルでもBT021が付いているものもあるようです。
(2ch的にはBT021の方が高評価なので、ちょっと残念…)
・タイヤの感想ですが、特に不具合を感じてはいません。
<エンジン・マフラー・音について>
XJ6のマフラー部 (通称:小便小僧のち○こ)
・実際に運転しているときのエンジン音ですが、
CB1000SF = ドルドルと音を立てる「いかにもエンジンらしい音」
HONDAの250cc系バイク = “ちゅいーん”という「モーターっぽい音」
とすると、「XJ6はその中間というか、両方が混ざり合った音」がします。
・XJ6のエンジン音は静かな部類かと思いますが、ショートマフラーのため、
足下に騒音発生源があります。そのため一般道を大人しく走っていても、
エンジン音が近いところから聞こえてきます。
※ ここでいうエンジン音とは、エンジン+排気音+吸気音を含む
内燃機関全体の機器が出す騒音・ノイズと読み替えてください。
・CB1000SFの標準マフラーは静音かつ騒音発生源が後ろにあったので、
かなり静かでした。それと比べるとXJ6はそれなりのエンジン音が
聞こえてくるので、静音厨としてはちょっぴり残念です。
(ただし前述の通り、XJ6自体は静かな部類のバイクだと思うので、
一応合格点かと思います)
<実際に運転してみた感想>
・一番最初に感じたことは、
「バイクは軽いけど、その分パワーもねーなー」
ということです。
・CB1000SFでは平地だろうとちょっとした上り坂だろうと、発進時は
ノーアクセルで同じようにクラッチを繋ぎ、動き出したら2速へ…
というパワー頼りの楽な(怠けた)運転が出来たのですが、XJ6では
発進時にそのような運転はできなくなりました。
昔の感覚でクラッチを繋ごうとするとエンストします。
・XJ6では発進時に、基本に忠実に半クラッチ+アクセルワークを行う
必要があります(ちょっと気を使います)。感覚的にはCB1000SFの
セカンド発進の方が、XJ6のローギア発進よりも楽な気がします。
ローギアのギア比を上げて欲しいです。
・ただし発進時のクラッチの使い方は慣れの問題だと思うので、
慣れてしまえば(体が覚えてしまえば)そんなに気にはならないと
思います。てゆーか、私も2時間足らずでもう慣れました。
・発進してからの走りですが、3速のギアが何となく高い気がします。
それ以外は走りにくいといったことはなく、可もなく不可もなく、
クセもない、ごく普通の運転ができました。
・CB1000SFと違い、6速まであるのが嬉しいです。
・当然のごとくXJ6ではCB1000SFと比べて、同じアクセルの回し方だと
スピードが出ません。CB1000SFでは一般道を50~70kmで巡航する場合
一番上のギア(5速)でも、ほんのちょっぴりアクセルを入れるだけで
よかったのが、XJ6では少しアクセルを回す必要があります。
・「アクセルを回す=エンジン音や振動が大きくなる」と同義なので、
静音厨な私にとっては、ちょっぴり残念な点の1つです。
・高速道路を走ってみた感想ですが、下記のように感じました。
(1) よく使う回転数は5~7000rpmで、レッドゾーン(12000rpm)の約半分。
(2) 上記の帯域は伸びがあるので、6速でもアクセルをひねった分だけ
即座に加速してくれるので、追い越しも容易。
(3) 実際に高速を走る前は、600ccのXJ6だとCB1000SFと比べてパワー不足を
感じるものかと思っていたが、実際には(2)の通り全然普通に走行可能。
(4) ただし100~120km/h辺りで巡航する場合、不快な振動(ブレ)は無いものの
しばらく走っていると手が疲れてくる。高速の巡航はさすがにリッター
バイクの方が楽だと感じる。
(5) リッターバイクと比べて、車体が軽い分、風に飛ばされそうで怖い。
・一度6000rpmまで引っ張ってみたのですが、伸びがあって楽しいです。
言葉で表現するのは難しいですが、
リッターバイク=「体ごと持って行かれるような太い加速」
2ストバイク=「キーンと伸びる鋭い加速」
だとすると、XJ6は2ストバイクっぽい加速のように思えました。
・全体的にはクセが無く、大型初心者にも乗りやすい車種なのではないかと
思います。ただしリッターバイクから乗り換えた人から見ると、ちょっと
物足りないように感じるかもしれません。
・荷物の搭載(タンクバックやリアケース等)については、
後日別のエントリで紹介したいと思います。
<2011.9.3追記:暑さ(熱さ)に関する感想>
真夏は普通に外を歩いているだけでも暑いのに、バイクに乗ると長袖+長ズボン+
手袋+ヘルメットの格好の上に、足下で火を焚いている(エンジンを回している)ので、
長めの信号待ちが続いたときは死にそうになります。
その上、前に乗っていたCB1000SFは、暑い時期に長時間運転をしていると、
フレームやタンクが触れられなくなるくらい熱を持ってしまう現象
(2chのCB1000SFスレでは“股火鉢”と表現される)が起こっていました。
そのなこともあって、XJ6 Diversionに乗り換えたときは
「排気量が40% OFFになった分、熱さも(体感比)40%ぐらい下がってくれないかな~」
なんて淡い期待を持っていたのですが、実際のところはそうは甘くなかったという
感じになっています。
CB1000SF時代は、信号待ちが続いて水温が上昇すると冷却ファンが「ブーン」という
大きな音を立てて回り出し、熱風が足下を流れ、熱風の余波(湯気みたいなもの)が
足下以外にも伝わってくる感じでした。
それに対してXJ6 Diversionの冷却ファンはとても静音で、エンジンのアイドリング音を
下回る小さな音しか鳴りません。それはいいのですが、
ファンによる熱風が足首~膝の少々上辺りまでを直撃します。しかもその熱風は、
まるで脚にぴったりフィットする感じで(わざと体に当ててるのかってくらいに)
ストレートに吹き付けてくるので、これが結構堪えます。
熱風がもうちょっと横とか下に逃げるような設計になってくれないかなぁ…と思います。
CB1000SFのときは「うへぇ、ファンが回り出しおったわ。(;´Д`)」という感じで
ある意味諦めに似た覚悟ができていたのですが、
「XJ6 Diversionだと、こっそりキツい熱風が吹き付けられる感じ」になります。
ということで、XJ6 Diversionはコンパクトなサイズと排気量のバイクですが、
渋滞とかにはまると暑さ的にキツくなる点にご注意下さい。
ただし一旦走り出すと、水温計の温度がみるみる下がっていくのが面白いです。
<2011.11.8追記:山道(峠道)を走ってみた感想>
11月3日に初めてこのバイクで山道をいろいろと走ってみました。
その時に感じたことを記しますが、まず率直に思ったことは
「かなりいい感じ。走っていて面白い。」
ということです。
CB1000SF時代と比べて感じたことは、
・エンジンガードのあるCB1000SFよりも安心してバイクを倒せる。
・バイクが軽いので、連続するカーブも「ひらりひらり」と運転できる。
・軽いといっても大型二輪なだけあって、パワーはそこそこあるので、
山道でもきびきびと走ってくれる。
・特に4速で走ると、アクセルをひねった分だけ即時に加速するほど力強く、
かつ、ギアが高すぎもしないので、傾斜の急な道路やきついカーブが
続くようなところでは使い勝手がよく、扱いやすい。
こんな感じです。
相変わらず、発進の時にもうちょっとパワーが欲しいと感じるところはありますが、
とにかく取り扱いが楽で、いい感じです。
XJ6 Diversion のインデックスページに戻る
2月末には乗れる状態になっていた私のXJ6 Diversionですが、
3月初旬に出かけたツーリングは愛車CB1000SFの乗り納めだったので
XJ6の出番はなく、その後は大地震(&新幹線での帰省)や、地震後の
ガソリン供給不足のため、乗り出すのが遅れていました。
そして3月19日にバイクを引き取り、3月26日にまともに乗り出しました。
このエントリでは、おろしたてのXJ6 Diversionに乗ってみた最初の
率直な感想を記載したいと思います。
また、今後も乗ってみた感想を追記していきたいと思います。
<2011/7/24 追記>
これまでに約3200km程走りましたので、その感想を追記します。
<2011/9/3 追記>
真夏に走行した場合の暑さ(熱さ)に関する感想を追記します。
<2011/11/8 追記>
山道(峠道)を走ってみた感想を追記します。
CB1000SFのタンクに残ったガソリンを抜き出してXJ6に移植
(ガソリンの一滴は血の一滴)
<はじめに&ご注意>
・バイクの種類は、YAMAHA XJ6 Diversion ABS (2011年型)です。
排気量は600ccになります。
・主に10年間乗ってきたCB1000SF (1000cc)との比較になりますが、
大きいバイクから小さいバイクに乗り換えたので、前よりも軽く・
小さく感じる感想が多くあります。
(CB1000SFは大型バイクの中でも、ずーたいのデカイ部類です)
・ただしXJ6はコンパクトながらもれっきとした大型バイクですので、
もしこのインプレを参考にXJ6の購入を検討されている方で、
初めて大型車種に乗られる方は、このインプレは鵜呑みにせずに
実機を一度見る&跨ってみることをお勧めします。
(バイク屋であまり見かけない車種であることが難点ですが…。
ただし教習車のCB750クラスより小さいことは確かです)
<大きさ・取り回しについて>
乗り出し前のXJ6 (まだリアケースのキャリアが付いていない状態)
・大型二輪としては、かなりコンパクトな部類に入ると思います。
ぱっと見は400ccクラスのバイクのように見えます。
・取り回しは、CB1000SFに比べるとかなり楽です。
車重が軽いので、押して運ぶときの第1歩が軽くて楽です。
・ハンドルのキレは、CB1000SFよりもよくありません。
ただし決して不便さを感じるものではなく、普通に使えます。
バイク屋さん曰く「これだけ切れれば全然普通か、それ以上」
<跨がった感想・足つきについて>
・一番最初に感じたことは「うわっ、小さっ! 軽っ!」ということです。
・公式ページの足つき情報はこちらを参照下さい。
・足つきは、上記ページだと身長167cmのモデルの人が「足べったり」に
なっていますが、身長175cmの私が乗った場合
「両足が楽に地面につくけど、踵までは楽にべったりつかない感じ」
になります。ちょっと踵が浮く感じになりますが、薄いズボンで乗ると
足はべったりつきます。
CB1000SFは車高が高くて、175cmの私でもちょっとフラフラするので、
それに比べるとすごく楽です。
・ポジションは普通で、苦しい体型になったりすることはありません。
・CB1000SFはタンクが大きく・太いので、必然的にがに股スタイルになって
しまうのですが、XJ6 Diversionは自然な体制で乗ることが出来ます。
・2chのスレを見ていると、「重心が高くてフラフラしやすい」とのコメントが
ありました。確かにマフラーが真下にある分、エンジンも高めの位置にあって
重心は高めですが、個人的にはそんなに気にはなりませんでした。
<メーター部について>
バイクに跨がった状態で撮影したフロント部
イグニッションON時のデジタルメーター部
(左上の赤LEDは、個別に取り付けたETCのランプ)
・メーター部分は、左のデジタルメーターに速度計・水温計・燃料計・
距離計と時計が付いています。
・時計が付いているのは有り難いのですが、残念ながら24H形式の表示
(例えば13:00)はできないようです。
・右のアナログメーターはタコメーターで、ニュートラル(N)や
ハイビーム等の警光灯もここに付いています。
・トリップメーターはA,Bの2つが使用できます。メーターの詳細は
燃料系統・燃費に関するエントリも参照下さい。
・メーターは、イグニッションON時に一度針が右に振れます。
格好いいのですが、何回も見てると飽きます。
XJ6 Diversion (2011年モデル)の起動シーン
<ハンドルとスイッチ類>
左レバーのスイッチ部
・この車種はオートチョークなので、チョークレバーはありません。
右レバーのスイッチ部
・標準的な作りになっています。
・グリップは標準的な作り(プラスチック素材)になっています。
個人的には、ねっとり吸い付くようなラバー系のグリップの方が
滑りにくくて好きなので、今後取り替えようかと思っています。
・レバー、特にクラッチレバーはCB1000SFよりも軽くて楽です。
<ミラー>
XJ6のミラー
・ミラーはCB1000SF(ハンドル取り付け)よりも遠いポジションにあり、
サイズも小さめなので、若干後方確認がしづらくなった感じです。
個人的にはXJ6にして残念に思った点の1つです。
※ ただし実用に問題はありません。(好みの問題です)
・ミラーサイズの大きなパーツが出たら、取り替えたいです。
ミラーを前に折りたたんだところ
・ミラーは手前に倒して、気休め程度に省スペース化することできます。
<ライトやカウル(風防)について>
真正面から見たところ
・ライトは単眼です。
・夜間に街中を走った感想ですが、ライトの明るさ等について
不満はありませんでした。
・前カウル(スクリーン)の効果ですが、実際に高速道路を走ってみた感想は
次の通りです:
(1) 80km/hまでは特に風を気にすることなく普通に走れる
(2) 90km/hを過ぎると、胸に風が当たってくるの感じる
(3) 100km/hを過ぎると、強い風圧を感じるようになる。
従って、実際のところ100~120km/hで流れるような高速道路を
長時間走る場合は、標準スクリーンでは少々辛いです。
そのため私は、別売りのスクリーンに手を出してしまいました。
詳細については、こちらのエントリを参照ください。
タンクとカウル
・XJ6 Diversionのカウルは、薄くて柔らかい(ペラペラした)タイプで
何となく安っぽい感じがします。(失礼)
・タンクの斜め前にカウルのパーツがあるのですが、高速走行中や
ハンドルを思いっきり切ったときに、これがタンクにぶつかって
傷を付けたりしないかどうか、ちょっと心配になります。
(さすがにぶつかるようなことは無いはずですが…)
<シート>
XJ6の標準シート
・XJ6のシートは柔らかめです。2chで評判を聞く限りでは、
長時間乗っていても尻が痛くなりにくい方だと高評価です。
ただし3~4時間も乗っていると尻が痛くなります。
・私は普段特殊ジェルタイプのバイク用座布団であるゲルザブ
(紹介記事はこちら)を使っているのですが、それと比べると
XJ6はなんとなく発泡スチロールで作られたシートの上に
乗っかっているような感じがします。
<タイヤ>
標準タイヤ(ダンロップ ROADSMART)
・XJ6の公認タイヤは、次の2種類となっています:
ブリジストン BT021
ダンロップ ROADSMART
・私のXJ6にはROADSMARTが付いていたのですが、2ch情報によると
同じ2011年モデルでもBT021が付いているものもあるようです。
(2ch的にはBT021の方が高評価なので、ちょっと残念…)
・タイヤの感想ですが、特に不具合を感じてはいません。
<エンジン・マフラー・音について>
XJ6のマフラー部 (通称:小便小僧のち○こ)
・実際に運転しているときのエンジン音ですが、
CB1000SF = ドルドルと音を立てる「いかにもエンジンらしい音」
HONDAの250cc系バイク = “ちゅいーん”という「モーターっぽい音」
とすると、「XJ6はその中間というか、両方が混ざり合った音」がします。
・XJ6のエンジン音は静かな部類かと思いますが、ショートマフラーのため、
足下に騒音発生源があります。そのため一般道を大人しく走っていても、
エンジン音が近いところから聞こえてきます。
※ ここでいうエンジン音とは、エンジン+排気音+吸気音を含む
内燃機関全体の機器が出す騒音・ノイズと読み替えてください。
・CB1000SFの標準マフラーは静音かつ騒音発生源が後ろにあったので、
かなり静かでした。それと比べるとXJ6はそれなりのエンジン音が
聞こえてくるので、静音厨としてはちょっぴり残念です。
(ただし前述の通り、XJ6自体は静かな部類のバイクだと思うので、
一応合格点かと思います)
<実際に運転してみた感想>
・一番最初に感じたことは、
「バイクは軽いけど、その分パワーもねーなー」
ということです。
・CB1000SFでは平地だろうとちょっとした上り坂だろうと、発進時は
ノーアクセルで同じようにクラッチを繋ぎ、動き出したら2速へ…
というパワー頼りの楽な(怠けた)運転が出来たのですが、XJ6では
発進時にそのような運転はできなくなりました。
昔の感覚でクラッチを繋ごうとするとエンストします。
・XJ6では発進時に、基本に忠実に半クラッチ+アクセルワークを行う
必要があります(ちょっと気を使います)。感覚的にはCB1000SFの
セカンド発進の方が、XJ6のローギア発進よりも楽な気がします。
ローギアのギア比を上げて欲しいです。
・ただし発進時のクラッチの使い方は慣れの問題だと思うので、
慣れてしまえば(体が覚えてしまえば)そんなに気にはならないと
思います。てゆーか、私も2時間足らずでもう慣れました。
・発進してからの走りですが、3速のギアが何となく高い気がします。
それ以外は走りにくいといったことはなく、可もなく不可もなく、
クセもない、ごく普通の運転ができました。
・CB1000SFと違い、6速まであるのが嬉しいです。
・当然のごとくXJ6ではCB1000SFと比べて、同じアクセルの回し方だと
スピードが出ません。CB1000SFでは一般道を50~70kmで巡航する場合
一番上のギア(5速)でも、ほんのちょっぴりアクセルを入れるだけで
よかったのが、XJ6では少しアクセルを回す必要があります。
・「アクセルを回す=エンジン音や振動が大きくなる」と同義なので、
静音厨な私にとっては、ちょっぴり残念な点の1つです。
・高速道路を走ってみた感想ですが、下記のように感じました。
(1) よく使う回転数は5~7000rpmで、レッドゾーン(12000rpm)の約半分。
(2) 上記の帯域は伸びがあるので、6速でもアクセルをひねった分だけ
即座に加速してくれるので、追い越しも容易。
(3) 実際に高速を走る前は、600ccのXJ6だとCB1000SFと比べてパワー不足を
感じるものかと思っていたが、実際には(2)の通り全然普通に走行可能。
(4) ただし100~120km/h辺りで巡航する場合、不快な振動(ブレ)は無いものの
しばらく走っていると手が疲れてくる。高速の巡航はさすがにリッター
バイクの方が楽だと感じる。
(5) リッターバイクと比べて、車体が軽い分、風に飛ばされそうで怖い。
・一度6000rpmまで引っ張ってみたのですが、伸びがあって楽しいです。
言葉で表現するのは難しいですが、
リッターバイク=「体ごと持って行かれるような太い加速」
2ストバイク=「キーンと伸びる鋭い加速」
だとすると、XJ6は2ストバイクっぽい加速のように思えました。
・全体的にはクセが無く、大型初心者にも乗りやすい車種なのではないかと
思います。ただしリッターバイクから乗り換えた人から見ると、ちょっと
物足りないように感じるかもしれません。
・荷物の搭載(タンクバックやリアケース等)については、
後日別のエントリで紹介したいと思います。
<2011.9.3追記:暑さ(熱さ)に関する感想>
真夏は普通に外を歩いているだけでも暑いのに、バイクに乗ると長袖+長ズボン+
手袋+ヘルメットの格好の上に、足下で火を焚いている(エンジンを回している)ので、
長めの信号待ちが続いたときは死にそうになります。
その上、前に乗っていたCB1000SFは、暑い時期に長時間運転をしていると、
フレームやタンクが触れられなくなるくらい熱を持ってしまう現象
(2chのCB1000SFスレでは“股火鉢”と表現される)が起こっていました。
そのなこともあって、XJ6 Diversionに乗り換えたときは
「排気量が40% OFFになった分、熱さも(体感比)40%ぐらい下がってくれないかな~」
なんて淡い期待を持っていたのですが、実際のところはそうは甘くなかったという
感じになっています。
CB1000SF時代は、信号待ちが続いて水温が上昇すると冷却ファンが「ブーン」という
大きな音を立てて回り出し、熱風が足下を流れ、熱風の余波(湯気みたいなもの)が
足下以外にも伝わってくる感じでした。
それに対してXJ6 Diversionの冷却ファンはとても静音で、エンジンのアイドリング音を
下回る小さな音しか鳴りません。それはいいのですが、
ファンによる熱風が足首~膝の少々上辺りまでを直撃します。しかもその熱風は、
まるで脚にぴったりフィットする感じで(わざと体に当ててるのかってくらいに)
ストレートに吹き付けてくるので、これが結構堪えます。
熱風がもうちょっと横とか下に逃げるような設計になってくれないかなぁ…と思います。
CB1000SFのときは「うへぇ、ファンが回り出しおったわ。(;´Д`)」という感じで
ある意味諦めに似た覚悟ができていたのですが、
「XJ6 Diversionだと、こっそりキツい熱風が吹き付けられる感じ」になります。
ということで、XJ6 Diversionはコンパクトなサイズと排気量のバイクですが、
渋滞とかにはまると暑さ的にキツくなる点にご注意下さい。
ただし一旦走り出すと、水温計の温度がみるみる下がっていくのが面白いです。
<2011.11.8追記:山道(峠道)を走ってみた感想>
11月3日に初めてこのバイクで山道をいろいろと走ってみました。
その時に感じたことを記しますが、まず率直に思ったことは
「かなりいい感じ。走っていて面白い。」
ということです。
CB1000SF時代と比べて感じたことは、
・エンジンガードのあるCB1000SFよりも安心してバイクを倒せる。
・バイクが軽いので、連続するカーブも「ひらりひらり」と運転できる。
・軽いといっても大型二輪なだけあって、パワーはそこそこあるので、
山道でもきびきびと走ってくれる。
・特に4速で走ると、アクセルをひねった分だけ即時に加速するほど力強く、
かつ、ギアが高すぎもしないので、傾斜の急な道路やきついカーブが
続くようなところでは使い勝手がよく、扱いやすい。
こんな感じです。
相変わらず、発進の時にもうちょっとパワーが欲しいと感じるところはありますが、
とにかく取り扱いが楽で、いい感じです。
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