気になるキーワードや製品のコレクション(IT編)

メルマガ、新聞、雑誌などに登場する(増田悦夫の)気になるキーワード、製品を取り上げ、ITの進展をフォローします。

"Well-being"とは

2022-04-09 23:49:48 | 学術・サイエンス・概念など

例えば、「デジタル大辞泉」によると、以下のように説明されています。

1. 幸福。安寧。

2. 身体的・精神的・社会的に良好な状態。特に、社会福祉が充実し、満足できる生活状態にあることをいう。

抽象度の高い漠然とした言葉ですが、であるが故に、多様性(ダイバーシティ)・包摂性(インクルージョン)が重要視される最近の社会において人間としての良い状態を一言で表現する際に適切な言葉として分野を問わず最近使用されるようになってきています。「Well-being社会」などと使われたりもします。

この言葉は、その昔、1948年のWHO(World Health Organization、”世界保健機関”)憲章の中で使用された※1ようですが、最近ではOECD(Organisation for Economic Co-operation and Development 、経済協力開発機構)※2や2015年に国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)※3においても使用され注目されています。

※1)WHOの憲章の中で「健康」を、”Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity(健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいう).”と定義しており、この定義の中でWell-beingという言葉を使用しています。

※2)例えば、以下を参照

『How's Life?: Measuring Well-being』, OECDPublishing, Paris, 2011年,

https://www.oecd-ilibrary.org/economics/how-s-life_9789264121164-en

※3 17の目標の中の3番目(Good Health and Well-Being)に登場します。

SDGsとの絡みなどから、最近では企業でもWell-beingの取り組みを重視する動きが出てきています。例えば、以下のブログ("NTT Green Innovation toward 2040(NTT)"とは、2022.3.19)を参照。

https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/3e427259c58acc4e8071730b64177d64


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”oncyber”とは

2022-04-05 23:12:32 | サイバー空間技術・プラットフォーム・サービス

仮想空間”メタバース”に関連するサービスで、自身が保有するNFT(Non-Fungible Token)※をメタバース上に展示したりできます。oncyberの公式サイトは、https://oncyber.io/です。※)以下の関連ブログを参照。https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/f40542a4beda1c5683a80ddfca1352f2

oncyberにより以下のようなことができるようです。

(1)自分が購入したりプレゼントされたりして収集した複数のNFTを自分流に展示することができる。

(2)クリエーターとして自分が制作したNFTを展示し他人へ紹介することができる。

(3)テーマや期間を決めて展示会を開催することができる。

メタバース上に作成したギャラリー(展示会場)のURLを公開すれば、利用者はそのサイトをスマホでタップしたりあるいはパソコンでクリックすることにより、ブラウザ経由でギャラリーに展示されているNFT作品を鑑賞したりあるいは購入したりできるようです。

手元に揃っているNFTをoncyberを利用して展示することは簡単なようであり、例えば、https://do-you-imi.net/nft/oncyber-setting/などいくつかのサイトに解説記事が見られます。

oncyberによるNFTギャラリーの例として”うみつる美術館”などが知られています。そのサイトはhttps://oncyber.io/meta_umitsuruです。


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"NFT"とは

2022-04-04 23:11:20 | サイバー空間技術・プラットフォーム・サービス

Non-Fungible Tokenの略で「非代替性トークン」などと訳されています。”fungible(代替可能な)”でないという意味で、世界にひとつしかないようなもの、例えば、その人特有のオリジナル作品などに対して有効に機能するようです。

仮想通貨のビットコインなどを支える技術として知られている「ブロックチェーン」技術を活用する仕組みとなっているようです。すなわち、ブロックチェーン上で発行される画像、音楽、映像などのデータを指しているようです。芸術やアート作品との親和性が良いようです。

NFTにより、画像・音楽・映像などの作品が代替できないことを証明でき、サイバー上の取引きにより世界中の消費者への販売ができるようです。

サーバーを経由しない点に特徴を持つブロックチェーンを活用することから、消費者との(サーバーを介さない)直接取引が可能なようです。また、取引記録が残るため作品制作者にとっては自分の作品がどのように利用されたかも追跡できるようです。この点で作品のクリエイターにとって有益な仕組みと言われ、クリエイターエコノミーとの親和性が高いようです。

こうしたことからNFTベースの作品の取引量がリアルの作品に迫る勢いで伸びているようです。また、NFTは最近注目されているメタバースの、特にビジネス活用における今後の発展の鍵になる存在となっているようです。

NFTとして、スポーツ用品の「ナイキ」や「アディダス」、高級ブランドの「グッチ」、我が国ではファッション大手の「ビームス」などの取り組み事例が知られているようです。

また、進展を阻む課題もあり、対策が検討されているようです。

関連ブログ(”メタバース”とは)は、以下です。

https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/52853f11c29b64764f177061e41ab44c


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“エモテット”とは

2022-04-01 23:27:03 | セキュリティ技術・サービス・脅威

メールを媒体に感染してしまうコンピュータウイルスです。Emotetと綴ります。個人のみならず企業や組織では自身および他からの問合せの対応に追われるなど大きな脅威となっているようです。

2019~2020年に全世界で猛威を振るい2021年4月には解決していたはずだったようですが、2021年11月頃から再び感染が検知されその後増加し2022年3月に入って急激な広がりを見せているようです。

感染を誘発するメールの特徴として、(1)返信メールの形式になっていること(即ち、過去にやりとりした相手からの返信のようになっていること)、(2)メール本文が短いこと(例えば、”ご確認をお願いします。宜しく御願い致します。”など)、が挙げられています。このようなメールに添付されているファイルを誤って開くと感染してしまうようです。

誘発メールを受信し添付ファイルを開いて感染すしてしまうと、そのメールの返信を自分が過去にメールでやり取りした相手を片っ端から宛先にして(自動的に)送るようです。このようにしてメールでのつながりを利用して感染が拡大していってしまうようです。さらに、感染拡大だけでなくその延長でランサムウェア(身代金ウイルス)などの被害の危険性もあるようなので注意が必要となっています。

感染を未然に防ぐ有力な対策がある訳ではないので、送信者欄、本文の状況で気になるメールを受けた場合、添付ファイルを開く前にネットで調べるなどのアクションをとる習慣をつけたいところです。また、感染に気がついたら拡大させないために速やかにネットとの接続を物理的に断つなどを心がけたいところです。いずれにしても、一筋縄ではいかない難しい問題です。


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