例えば、「デジタル大辞泉」によると、以下のように説明されています。
1. 幸福。安寧。
2. 身体的・精神的・社会的に良好な状態。特に、社会福祉が充実し、満足できる生活状態にあることをいう。
抽象度の高い漠然とした言葉ですが、であるが故に、多様性(ダイバーシティ)・包摂性(インクルージョン)が重要視される最近の社会において人間としての良い状態を一言で表現する際に適切な言葉として分野を問わず最近使用されるようになってきています。「Well-being社会」などと使われたりもします。
この言葉は、その昔、1948年のWHO(World Health Organization、”世界保健機関”)憲章の中で使用された※1ようですが、最近ではOECD(Organisation for Economic Co-operation and Development 、経済協力開発機構)※2や2015年に国連サミットで採択されたSDGs(Sustainable Development Goals、持続可能な開発目標)※3においても使用され注目されています。
※1)WHOの憲章の中で「健康」を、”Health is a state of complete physical, mental and social well-being and not merely the absence of disease or infirmity(健康とは、病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にあることをいう).”と定義しており、この定義の中でWell-beingという言葉を使用しています。
※2)例えば、以下を参照
『How's Life?: Measuring Well-being』, OECDPublishing, Paris, 2011年,
https://www.oecd-ilibrary.org/economics/how-s-life_9789264121164-en
※3 17の目標の中の3番目(Good Health and Well-Being)に登場します。
SDGsとの絡みなどから、最近では企業でもWell-beingの取り組みを重視する動きが出てきています。例えば、以下のブログ("NTT Green Innovation toward 2040(NTT)"とは、2022.3.19)を参照。
https://blog.goo.ne.jp/blspruce/e/3e427259c58acc4e8071730b64177d64