一般社団法人の大手町・丸の内・有楽町地区まちづくり協議会が2020年3月に策定した、大丸有エリアを最新のデジタル都市にアップデートおよびリデザインしようとする構想です。
スマートシティを構築しようとする動きが世界各国で進められているようですが、世界有数のビジネス街をリニューアルしようとするプロジェクトとなっています。完成期が2040年とされており、それに向けたロードマップでは、スマートシティの核となる”都市OS”を概ね2023までに実装し、2025年までに定常的な運用を目指すとのことです。
スマートシティ構築のタイプとして、「新市街地型」(トヨタ自動車のウーブン・シティなど)や「行政指導型」(中国、シンガポールの例)が知られているようですが、大丸有スマートシティは、どちらとも異なり、既存の都市をデジタル時代にマッチした形に再構築しようとする「既成市街地型」とのことです。このタイプは世界でも初めてではないかと言われています。
このビジョンでは、新しいモビリティや次世代移動サービス(MaaS)の導入に力点が置かれ、それに対応する形で都市空間をリデザインしようとしています。それは、{日常、非日常}×{ポテンシャルの拡大、レジリエンス(回復力)の増強}といった4つの視点から定めた発展的な課題の多くが新モビリティやMaaSの導入で解決できると判断した結果のようです。
新モビリティとして”グリーンスローモビリティ”、”パーソナルモビリティ”、”箱型モビリティ(注:トヨタのe-Paletteのようなもの)”などが考えられており、人とモビリティは道路上で共存できるような工夫がされています。さらにMaaS利用者向けに大丸有版MaaSアプリ(大丸有SMART MOBILITY)の提供が想定されています。
スマートシティビジョン策定の発表サイトは、http://www.otemachi-marunouchi-yurakucho.jp/event-info/1376/です。
紹介動画のサイトは、https://www.youtube.com/watch?v=mKlDOFvNFGk&feature=youtu.beです。
関連ブログ(2020.5.26)は、https://blog.goo.ne.jp/blspruce/d/20200526です。