第5世代移動通信システム(5G)における高速通信を実現する技術のひとつです。
基地局と携帯端末との通信に複数のアンテナを同時使用し高速化を図るMIMO(マイモ)と呼ばれる技術が知られています。複数のアンテナから同じ内容の電波を発射し、受信する携帯端末側でそれらを合成する仕組みです。第4世代(4G)の移動通信システムにおいて利用されています。
4Gの場合は、基地局で細長い1~2本のアンテナ(4素子相当)によって通信を行っていますが、5Gでは基地局当たり多くの携帯端末が高速に通信できるよう、長方形あるいは正方形に近い板状のアンテナに多数のアンテナ素子を並べるようにして実現されるようです。これを「マッシブMIMO」と呼んでいます。
アンテナ素子数としては、4Gの10倍以上になるようです。例えば、正方形タイプ縦8素子×横8素子の64素子、最大で16素子×16素子の256素子などです。
マッシブMIMOを実現する素子数の多いアンテナは、高速通信を実現するために携帯端末を持つユーザを狙って複数アンテナからの電波を集中させる「ビームフォーミング」と呼ばれる5Gの技術にも不可欠とのことです。