海外では復帰早々インテンスからレースサポートマシンの地位を奪ったイーヴィル。しかし写真で見るからにはイマイチなにが斬新か分かりませんでした。前三角を見る限りは最新のハイドロフォーミングを駆使していると分かるのですが。リヤもフォーズのような形状で、リンク式でユニットに入力しているように見えました。
これがサスペンションのアップです。
それでもまだ完全には理解しきれていませんでした。
で、これです。
うーん、なるほど。①~④の順番で入力されるわけです。スイングアームが沈み込むとアームに接続されたリンクが前三角にある黒い三角形のリンクを引っ張るわけです。そうすると黒い三角形がリヤサスペンションを押すという塩梅です。
もちろんスイングアームはリヤユニットを押しています。ここはリンク式では無かったようです。そう、ユニットを両端から押しているのです。ははああ、MTBのサスペンションでは初めて見る形式です。
リヤユニットを両端で支持するいう形式は今までもありました。いわゆるフローティングユニットです。現在でもトレックが採用しています。しかし従来の形式はトレックを含めて片方は押し、片方は引くという形式だったのです。これだとバーチャル的にユニットの寸法を長く取れ、ユニットへの負担を軽減することが出来ます。
でもイーヴィルは更に一歩進めて、よりサスへの入力を積極的に行う形式になっています。トラベルは203㎜となっていますが、推測ですが、ユニットストロークは長めに取られているかと。シングルピボットでありながら、大容量ユニットを使用することで細かいセッティングと理想的な動きを実現しているのでしょう。
名称はデルタシステム。
さすがはサスデザイナー、デイビッド・ウイーグルが関わっているだけあります(彼は今年になってターナーも採用しているDWリンクの開発者です)。
問題はどういう走りをするかです。
おそらく期待は裏切られないかと。
すっかり失念しておりました……。
リンク一本分違うので勘弁してください。
……ダメ?
性能は全く違うものになっていると思いますよ。
違ってたらスマン。