ニューヨークの想い出

ニューヨーク生活20年間の想い出を書いていこうと思います。

276、ゼロ金利

2008年12月21日 | Weblog
米連邦準備制度理事会(FRB)は16日、政策金利であるフェデラル・ファンド(FF)金利の誘導目標を史上最低の年0.0~0.25%とすることを決定しました。
これは事実上のゼロ金利政策で、米史上初のことです。
バブル崩壊以降日本は限りなくゼロに近い、ゼロ金利政策を採ってきましたが、「アメリカよ、おまえもか。」と言う感じです。

269、シティバンク」でも書きましたが、私は現在もニューヨークのシティバンクに口座を持っています。
金額はたいしたことないのですが、今までは毎月少しずつ利子がついていました。
ゼロ金利になると利子もゼロで、ささやかな楽しみも無くなってしまいます。
シティバンクからは毎月ステートメント(statement)が送られてきます。(日本まで郵送)
チェッキング、セービングの残高、利子などが書かれています。

写真はstatementの1ページ目で、全部で3ページあります。(A4サイズですが、日本のA4とは大きさが少し違います)
この口座はチェッキングとセービングが一体となったものです。
セービングには利子がつきますが、チェッキングには利子がつきません。
このため、チェッキングには必要な額だけを残しておいて、あとはセービングに預金します。
チェッキングとセービング間の移動は自由に出来ますが、ゼロ金利になればそういう必要もなくなります。
間違えてチェッキングの残高以上のチェックを切ると、バッド・チェックになり、受け取った人は引き落とすことが出来ません。
不渡りのようなものでアメリカでは結構バッド・チェックが多く、チェックを受け取るときは気をつけないといけません。
前述のように間違えたものや、銀行に残高がないのにチェックを切る場合もあります。
チェッキングだけ、セービングだけの口座もあります。
270、アメリカ人はチェック好き」を参照

275、ライオンズ14連敗

2008年12月20日 | Weblog
217、デトロイト」でも書きましたが、米自動車産業の聖都デトロイトが元気ありません。
ビッグ3は青色吐息状態で、3社首脳は政府に支援を求めています。
クライスラーは17日、30工場すべてで19日から1カ月間、操業を完全に停止すると発表しました。
クリスマスから新年にかけて10日前後休業することはありますが、1ヶ月も操業停止するのは異例です。
GM、フォードも大幅な減産を発表しています。
休業中の社員の給料はどうなるのか?
日本式に言えば「年が越せない」状態です。

さらに、デトロイトを本拠地とするNFL(プロフットボール)のライオンズも14連敗中で出口が見えません。(ビッグ3も出口が見えない)
レギュラーシーズンは16試合なので、残り2試合で何とか1勝し、16連敗は免れたいものです。
百獣の王ライオンのように強いチームになって欲しい、という願いを込めて命名されましたが、今年のライオンズは町の現状を象徴しているようです。
MLB(メジャーリーグ・ベースボール)のデトロイト・タイガースも今年はアメリカン・リーグ中地区で最下位でした。
ライオンと虎も元気ありません。

274、カレン・カーペンターズ

2008年12月19日 | Weblog
「273、ポストマン」で紹介したYou Tubeでのカレンは健康的で笑顔も輝いています。
しかし、この頃すでに病魔は忍び寄っていたようです。
このビデオは1975年の初めに、ディズニーランドで撮影されたものですが、同じ1775年ラスヴェガスでのショーの最中に倒れました。
過密なスケジュールは2人を蝕みはじめ兄リチャードは催眠剤の中毒に陥っていました。
70年代前半から80年代前半にかけて怒涛の如く走りぬけた二入でした。
75年ごろからカレンも体調を崩しがちになっていましたが、「拒食症」に犯されているとは気づいていませんでした。
国民的な人気ゆえ、ハードスケジュールに加え容姿も美しく保たなければいけないという強迫観念に陥り、拒食症という神経性の病にかかってしまったのでしょう。
それが原因で心不全をおこし83年2月4日、32歳の若さで亡くなってしまいました。
当時は「拒食症」という病気はあまり知られていませんでしたが、カレンの死によってこれが危険な病気であることを世界中に知らしめることになりました。
私はカレンの死を車を運転中ラジオで聞き、ショックを受けました。
日本にいる頃からカーペンターズの曲は好きでよく聞いていました。
アメリカでもラジオやテレビからカレンの歌声はよく流れていました。
死の前から彼女が「拒食症」にかかっているとは聞いていましたが、それほど重病だとは思っていませんでした。
カレンの歌声はアメリカのみならず、世界中のポップスファンに愛され、今もその人気は衰えることはありません。
CMやドラマの主題歌など、さまざまなメディアで今も耳にします。
1981年にテレビ出演したときの映像は元気に振舞っていますが、やせ細ったカレンは痛々しく、元気な頃の映像と比べると別人のようです。

273、ポストマン

2008年12月18日 | Weblog
エルビス・プレスリーの1962年のヒット曲に「心の届かぬラブレター」という曲があり、原題は「Return to sender」です。
郵便屋さんに手紙を渡したら、翌朝早く彼はその手紙を持ち帰った。
封筒にはこう書かれていた、「送り主に返送、宛先不明」という失恋の歌です。
「I gave a letter to the postman. 郵便屋さんに手紙を渡した」という歌いだしです。
アメリカでは配達に来たpostmanに「この手紙お願い」と言うと「OK」とか「Sure」と言って、持って行ってくれます。
道で集配中の車に会ったときも同じです。
ホリデーシーズンには日ごろの感謝を込めて封筒に10ドルくらい入れて郵便受けに置いておいたり、手作りのクッキーや簡単なプレゼントを渡したりします。
先日アメリカの友人と電話で話したら、最近は日本の年賀状と同様に、ホリデーシーズンはアルバイトの人が多いので、お礼の封筒は普段お世話になっている人に直接手渡す、と言っていました。

欧米では「postman」は身近な存在で、「プリーズ・ミスター・ポストマン」という曲はカーペンターズ、ビートルズ、ダイアナ・ロスなど、多くの歌手が歌っています。
これは遠く離れた恋人からの手紙を待つ若い女性の心情を歌った曲で、下記のような歌い出しです。
(Stop) Oh yes, wait a minute Mister postman (ちょっと待ってよ、郵便屋さん)
(Wait) Wait Mister postman (待ってよ,郵便屋さん)
Please Mister Postman look and see(Oh yeah) (よく見て、郵便屋さん)
If there's a letter in your bag for me (袋の中に私あての手紙がないかしら)

私の知る限り日本の歌で郵便配達員を歌った曲は記憶にありません。
*郵便配達をしているアメリカ人の友人がいますが、安定した職業なので希望者が多く、順番待ちをしている人が何人もいるそうです。

You Tube
心の届かぬラブレター」 プレスリー(エルビスが若い)
プリーズ・ミスター・ポストマン」 ビートルズ(懐かしいジョン)
プリーズ・ミスター・ポストマン」 カーペンターズ(カレンの笑顔がまぶしい)
3人共すでにこの世にいませんが、皆輝いています。

*オリジナルはザ・マーヴェレッツ(The Marvelettes)の1961年のヒット曲で、1961年12月11日にビルボード誌で第1位にランクされています。
この曲はマーヴェレッツのリードボーカル、グラディス・ホートン(Gladys Horton)が戦地に赴いた恋人からの手紙を待つ気持ちを歌い上げています。

272、ホリデー・シーズンのエンパイア

2008年12月17日 | Weblog
今日は12月17日、クリスマスまで1週間、ニューヨークは最高に盛り上がっていると思います。
1年で最も華やかな時期で、エンパイアステート・ビルも赤、青、緑、黄など、カラフルにライトアップされます。
後方に今は無きワールド・トレード・センターが見えます。
74、ホリデー・シーズン到来」を参照

271、月曜日の車

2008年12月16日 | Weblog
金曜の夜から土日にかけて遊びまわった人々は眠気まなこで月曜日の仕事に出かけます。
1週間の仕事の始まりということで、気乗りがしません。
そのため、「月曜日に作った車は故障が多いので買うな」と言われていました。
何曜日に作られた車かは消費者に分かるはずもありませんが、月曜朝の憂鬱な気分を表すジョークです。

270、アメリカ人はチェック好き

2008年12月15日 | Weblog
日本では給料の支払いは、ほとんど銀行振り込みになりました。
アメリカではチェック(小切手)で支払われます。
(最近は銀行振り込みのところもあるようですが主流はチェックです。)
毎週、あるいは隔週の金曜日に支払われるところが多く、まさに「花の金曜日です」。
この日は受け取ったチェックを現金に換えたり、自分の口座に振り込むため昼休みは銀行に長蛇の列が出来ます。
私がトレードセンターで働いていたときは、午前中に受け取ったチェックを持ってすぐ1階にある銀行に行く人もいました。
皆楽しそうで、列に並ぶのも気になりません。
仕事が終わると暖かくなった懐で夜の街に繰り出すので、金曜の夜の町はにぎやかです。

電気代や電話代なども毎月請求書(bill)が送られてくるので、チェックで支払います。
このため、チェックブックは不可欠です。
50枚くらいが1綴りになっていて通し番号が付けられています。
これに日付、支払い先、金額を書き、サインをして送ります。
面倒なようですが、アメリカ人は給料も支払いも自分で確認し、納得します。

写真はシティバンクのチェックブックで縦7.5cm、横15cmです。
今も現役で、使用しています。

269、シティバンク

2008年12月14日 | Weblog
シティ・グループは世界最大規模の金融グループで、マンハッタンのど真ん中に巨大な本社ビル「シティグループ・センタービル」がそびえています。
2007年3月発表の「Forbes Global 2000」によると総資産2.2兆ドルを有する世界最大の企業で、個人及び法人向け銀行、クレジットカード、パーソナルローン、投資銀行、証券などの事業を行っています。
サブプライムローン問題では莫大な損失を被り、2008年秋のリーマンブラザーズ破綻に端を発した金融危機はシティ・グループの業績にも大きな悪影響を及ぼし、アメリカ政府から多額の公的資金注入を受けました。
世界100ヶ国以上に327,000人の従業員と2億人の顧客を抱ええていますが、5万人規模の削減計画を表明しています。

シティ・グループの銀行部門の一部がシティバンクです。
シティバンクは1970年代、「シティカード」を発行し、24時間営業ATMを世界で初めて運用開始しました。
私はニューヨークにいる間シティバンクを利用していました。
今も口座を持っているので、シティ・グループの業績は気になります。
「シティグループ・センタービル」はレキシントン・アヴェニューと53丁目にあり、頂上の三角形が特徴です。
真ん中の光っているビルで、隣に見えるクライスラービルと比較すると、その大きさが分かると思います。(写真の位置関係はクライスラービルのほうが11ブロック手前)

268、トロが!

2008年12月13日 | Weblog
最近新聞やテレビでクロマグロの漁獲量に関するニュースをよく見ます。
「大西洋マグロ類保存国際委員会(ICCAT)」は2011年に08年より2割削減する規制強化を決めました。
太平洋でのマグロ漁獲量も規制され、この流れは今後も続くと見られています。
クロマグロはトロの部分が多い最高級マグロで日本人の大好物です。
国内の在庫が多く、すぐに影響を受けることはありませんが、将来すし屋でトロが食べられなくなるかもしれません。

私が1970年代後半から80年代前半にかけて毎夏行っていたボストン沖の大西洋では、クロマグロを釣るスポーツ・フィッシングが盛んで、巨大なマグロと格闘し釣り上げる醍醐味は男のスポーツとして人気がありました。
ここでの釣りはスポーツとして釣竿を使った1本釣りなので、巻き網やはえ縄漁に比べ乱獲にはなりませんが、当時から1日に1ボート1本と規制されていて、監視のコースト・ガード(沿岸警備隊)が見回っていました。
とは言っても、毎日大物が釣れるわけではありません、1週間に1匹釣れれば大喜びです。
何百隻ものボートが出航しますが、毎日のように成果をあげるボートもあり、まったく成果の無いボートもありました。
当時はマグロの生態については良く解明されていませんでしたが、夏ボストン沖に来たマグロは秋になると地中海に回遊すると言われていました。
30、マグロ釣り」、「31、マグロの空輸」を参照

267、20ドルでお釣り

2008年12月12日 | Weblog
一時は1リットル180円を超えていたガソリン価格が下がり、90円台のスタンドもあるようです。
アメリカに端を発した世界同時不況は石油の需要減退が懸念され、ニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は12月5日に40.50ドルを付けました。
今年7月11日の1バレル147.27ドルの最高値から5ヶ月で3分の1以下に下落しています。
9月頃から下がり始め、12月に入って暴落しています。
これに伴い一時は1ガロン4ドルを超えていたアメリカのガソリン価格も全米平均で1.50ドル、中西部では1.25ドルまで下がっているようです。
シアトルにいる娘が「満タンにすると50ドルを超えたのに、今は20ドルでお釣りがくる」、と喜んでいます。
146、4ドル突破」、「125、ガソリン価格」を参照