ニューヨークの想い出

ニューヨーク生活20年間の想い出を書いていこうと思います。

233、最初のチェンジ

2008年11月09日 | Weblog
今回の大統領選で黒人のオバマ氏が大統領に選ばれたことは歴史的なことです。
アメリカは建国以来奴隷制を採用し発展してきましたが、それによって人種差別という問題も抱えてきました。
アメリカで生活していると表面的には人種差別は無いように見えますが、根底には感じていました。
それが、今回の大統領選では人種問題を乗り越えていました。
いつの日にか黒人の大統領が誕生するとは思っていましたが、こんなに早く実現するとは思いませんでした。
キング牧師の演説「I have a dream」は現実には“夢”でした。
キング牧師と一緒に公民権運動を戦ったフレドリック・リース牧師(78)も「ここまでたどり着くとは想像もしなかった」と語っています。

投票日の4日夜、オバマ氏の支持者1000人以上が南部アラバマ州バーミングハムの市公会堂に集まり、開票の結果を見守っていましたが、勝利が伝わると黒人と白人が抱き合って喜ぶ姿が見られました。
このような光景は全米各地で起こりました。
オバマ氏はチェンジ(変革)をスローガンに選挙を戦ってきましたが、最初の変化は人種の壁を乗り越え1つになったことです。
アラバマ州は人種差別が最も強い州といわれ、公民権運動も1955年12月1日アラバマ州モンゴメリーで発生した、バスの白人専用座席への着席をめぐり起きたローザ・パークス逮捕事件きっかけに始まりました。

米国の大統領はこれまで全て白人が占めてきましたが、今新たな歴史が始まり、1776年の独立宣言で「すべての人の平等」をうたった建国以来の精神に向かっています。
しかし、その道はまだまだ厳しいものがあるでしょう。