ウヰスキーのある風景

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小型鈍器

2008-11-27 | 雑記
こんばんは。今日はネタがないので、読んでる本でも紹介。
まずは表紙の写真から。



見づらいけど、これは上巻。ほぼ同じ厚さの下巻との2巻セット。
558ページある。下巻は索引いれて538ページ。
タイトルは『金枝篇』。キンシヘンと読む。
作者はJ.G.フレイザー。スコットランドの人類学者。

未開民族の風習が収集されているのだが、
その内容が映画の元ネタになっていたりなっていなかったりだとか。

古代ヨーロッパのある地域に存在したという奇妙な風習。
それは祭司職を希望するものは、現在の祭司を殺すことによって
新たに就くことが出来るというものであった。
その殺害へ赴く前に「黄金の枝」を折り取るという儀式が行われる。

それは何故なのか?
それに答えるために書き上げられたのが『金枝篇』なのである。
それ、とは現在の祭司を殺すことと、「黄金の枝」を折り取ること。

読んでる途中で何を考察していたのか忘れそうになるほどの内容。
いや、けなしてるんじゃなくて。
ただし、内容の面白さ(未開民族の風習など)は別として、
人類学としては正確さに欠けるものなのだ。

フレイザーは、フィールドワークをしておらず、専ら現地からの
手紙によって資料を集めていたそうな。
その手紙等の内容が公平に記述されているならともかく、
偏見による記述の不正確さなどが指摘されているという。
ただ、人類学の古典的名著と名高い一冊。二冊だけど。
ちなみに二回目です。前読んだのは去年だったか・・・。
                                では、また