咲とその夫

 定年退職後、「咲」と共に第二の人生を謳歌しながら、趣味のグラウンド・ゴルフに没頭。
 週末にちょこっと競馬も。
 

時代劇「闇の歯車~逢魔が刻~」

2019-02-13 23:08:50 | レビュー

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 9日(土)の夜、時代劇専門チャンネルにて放送された『闇の歯車』(原作:藤沢周平)、最後まで見入った。
 同局が時代劇の灯火を消さないようにと、独自に時代劇を制作してきている一遍である。
 藤沢周平作品としては、とても珍しくハードボイル作品であった。
 池波小説のような感覚であるが、ちょっと雰囲気は違うけど、面白く見ることができた。
 
 主人公は、遊び人で時おり裏の仕事を引き受けている佐之助(瑛太)、博打稼業で女にも逃げられていた。
 裏家業の仕事を終えた後、一杯飲み屋にて人の良さそうな老齢の男に声を掛けられた。
 この男は、伊兵衛(橋爪功)といって裏では盗人家業を差配している人物だった。
 あるお店(たな)に押し入るため、見知らぬ素人衆を物色していたらしい。

 この一杯飲み屋は、高齢の繁蔵(中村嘉葎雄)と身重の若い女房が営んでいた。
 この店にやって来る脱藩者の伊黒清十郎(緒方直人)、からくり細工師の老人・弥十(大地康雄)、縁談が持ち上がっている商家の息子で愛人のいる仙太郎(中村蒼)、この仙太郎は夜目が効く男だった。
 
 そのほか多くの町人や職人たちも出入りしている一杯飲み屋。
 
 伊兵衛が目星をつけているお店は、大金がはいる日取りも分かっていた。
 “逢魔が刻(おうまがとき)”には、向かいのお店が先に暖簾を引き、その後狙いのお店が暖簾を引くことも分かってきている。
 伊兵衛はその瞬間が狙い時であると判断。

 一人百両の仕事があると佐之助、伊黒清十郎、弥十、仙太郎を言葉巧みに誘い込み、これまで練ってきた計画を伝える。
 つまり、“逢魔が刻”に押し込むなら必ず成功すると・・・。
 一人も殺めず、仕事を終える段取りもよくうまく運んでいた。
 それぞれ、裏口などから消えた仲間たち。
 
 ただ、伊兵衛と佐之助は、表戸から堂々と出る手はずであった。
 ところが、思いもよらない事態が発生・・・。
 
 その後、盗人を働いた佐之助、伊黒清十郎、弥十、仙太郎たちに様々なことが起こり、歯車が欠けるがごとくの短い人生となって行った。
 ところが、したたかな伊兵衛は、同心や岡っ引きに捕縛され受牢されるも、生き延びる算段を抜け目なくやっていた。

 時代劇を作り上げる太秦の職人たちが、光と影などを巧みに操りながら、映画の如く作り上げている。
 その職人たちの心意気が、視聴者にヒシヒシと伝わってくる本格的な時代劇であった。
 このドラマの最後の、最後にオチも描かれており・・・痛快である。

 昨今は、時代劇専門チャンネルやNHKBSが、本格的時代劇を作り続けているから嬉しくなる。
 その灯火を消し去ってほしくないと思っている。(夫)

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2 コメント

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Unknown (satochin)
2019-02-13 10:43:52
おはようございます!
ダブポチ行脚中です。

毎度ですが・・・
感想文が面白くて何時も見たかったなぁ~と
後悔するsatochinであります。

藤沢作品では・・・
武士の一分が思い出にあります。
監督が山田洋二さんだったので、どうしても
ほのぼのとしたところが多い作品だったようね!

これが・・・
黒沢さんだとまた違う映画になっているので
しょうね(^○^)。

時代劇は監督さんで随分違う内容になりますが、
今回はどんな落ちだったのでしょう

午後から大会とか・・・
頑張って下さいね(●^o^●)
返信する
再放送が・・・ (咲とその夫)
2019-02-13 17:25:15
 こんにちは、この時代劇その内時代劇専門チャンネルで何度も再放送することと思います。
 オチは・・・盗んだ七百両がどこに隠されたのだろうと、視聴者が思っていますが、その答えが明かされるものでした。
 月例大会は無事に終了。
 終わった後から雨になりました。
 良かった、よかったです。
 
 
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