一昨日夜、BS朝日午後7時から9時までの2時間、久しぶりに至福の時を味わった。
「人間は生まれた瞬間から、死へ向かって歩みはじめる。死ぬために、生きはじめる。
そして、生きるために食べなくてはならない。何という矛盾だろう」・・・
当方が尊敬してやまない時代小説作家・池波正太郎さんの言葉である。
その日の朝、家内が新聞の番組欄を見ていたら、
「ちょっと、素敵な番組があるよ・・」と、言ってくれた。
「なに、なに、池波正太郎先生の番組」と、思わず嬉しくなった。
夜、忘れないようにとテーブルの上にメモが置いてある。
と、言うわけで、早めに夕食を終えて午後7時からテレビの前でかぶりつき。
番組の進行は、俳優の別所哲也さん。
池波エッセイ読本を片手に江戸の風情が残る東京下町、京都界隈を散策。
池波さんが愛した食べ物を次々と探し求め、在りし日のご様子がこれ以上ないほど分かってくる。
どの場面も食い入るように見入ってしまった。
「揚げたてのカリカリしたカツレツが、真白い皿の上へ。
・・・その味も、そえてあるキャベツの若草のようにやわらかく香高い舌ざわりも・・・」
もの凄く、美味しそうな雰囲気の描写。
その文体がナレーションされると・・・唸ってしまう。
別所さんも思わず“銀座・煉瓦亭”のカツレツを前に笑みがこぼれる。
時代小説「鬼平犯科帳」にも登場する軍鶏鍋“五鉄”、それを彷彿する“人形町・玉ひで”の軍鶏鍋に別所さんと作家・逢坂剛さんが舌鼓を打っている。
逢坂剛さんは、挿絵画家・中一弥さんの息子さん。
多くの池波小説の挿絵を担当された102歳で現役の中一弥さん。
今では、逢坂剛さんの時代小説の挿絵も描かれるとか。
ところで、番組の終盤では、ご病気で静養中の話。
そのような時でも美味しい食べ物を内緒で食していらっしゃったとか。
若くして、亡くなられるまでの間際まで食通であったとのこと。
お気に入りの食べ物の前に、必ず2合の熱燗を召し上がっていらっしゃったとのこと。
鬼平犯科帳、仕掛人藤枝梅安の完結編が読みたかった。
・・・と、多くの池波文学ファンが残念がっている。
番組の進行役の別所哲也さん、益々池波正太郎さんが好きになり、小説の世界に没頭であろう。
チャンスが巡れば、池波時代劇に是非とも出演したいと語っていた。
この番組は、今年の初めころ放送されたものであったらしい。
でも、大満足。
良かった、よかった。(夫)
[追 記]~お酒を~
この番組の余韻もあって、昨日は珍しく日本酒を買い求めに出向いた。
例の・・・地酒「七冠馬」を
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「人間は生まれた瞬間から、死へ向かって歩みはじめる。死ぬために、生きはじめる。
そして、生きるために食べなくてはならない。何という矛盾だろう」・・・
当方が尊敬してやまない時代小説作家・池波正太郎さんの言葉である。
その日の朝、家内が新聞の番組欄を見ていたら、
「ちょっと、素敵な番組があるよ・・」と、言ってくれた。
「なに、なに、池波正太郎先生の番組」と、思わず嬉しくなった。
夜、忘れないようにとテーブルの上にメモが置いてある。
と、言うわけで、早めに夕食を終えて午後7時からテレビの前でかぶりつき。
番組の進行は、俳優の別所哲也さん。
池波エッセイ読本を片手に江戸の風情が残る東京下町、京都界隈を散策。
池波さんが愛した食べ物を次々と探し求め、在りし日のご様子がこれ以上ないほど分かってくる。
どの場面も食い入るように見入ってしまった。
「揚げたてのカリカリしたカツレツが、真白い皿の上へ。
・・・その味も、そえてあるキャベツの若草のようにやわらかく香高い舌ざわりも・・・」
もの凄く、美味しそうな雰囲気の描写。
その文体がナレーションされると・・・唸ってしまう。
別所さんも思わず“銀座・煉瓦亭”のカツレツを前に笑みがこぼれる。
時代小説「鬼平犯科帳」にも登場する軍鶏鍋“五鉄”、それを彷彿する“人形町・玉ひで”の軍鶏鍋に別所さんと作家・逢坂剛さんが舌鼓を打っている。
逢坂剛さんは、挿絵画家・中一弥さんの息子さん。
多くの池波小説の挿絵を担当された102歳で現役の中一弥さん。
今では、逢坂剛さんの時代小説の挿絵も描かれるとか。
ところで、番組の終盤では、ご病気で静養中の話。
そのような時でも美味しい食べ物を内緒で食していらっしゃったとか。
若くして、亡くなられるまでの間際まで食通であったとのこと。
お気に入りの食べ物の前に、必ず2合の熱燗を召し上がっていらっしゃったとのこと。
鬼平犯科帳、仕掛人藤枝梅安の完結編が読みたかった。
・・・と、多くの池波文学ファンが残念がっている。
番組の進行役の別所哲也さん、益々池波正太郎さんが好きになり、小説の世界に没頭であろう。
チャンスが巡れば、池波時代劇に是非とも出演したいと語っていた。
この番組は、今年の初めころ放送されたものであったらしい。
でも、大満足。
良かった、よかった。(夫)
[追 記]~お酒を~
この番組の余韻もあって、昨日は珍しく日本酒を買い求めに出向いた。
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