咲とその夫

 定年退職後、「咲」と共に第二の人生を謳歌しながら、趣味のグラウンド・ゴルフに没頭。
 週末にちょこっと競馬も。
 

「やれんのか、きんか頭。お前に俺の代わりが」

2023-07-25 22:32:00 | レビュー

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 23日(日)午後8時の大河ドラマ「どうする家康」、前半のクライマックスとも云える「本能寺の変」が終わった。
 これまで見たこともない、異色の本能寺の変でもあった。
 信長と家康、お互いを認め合った武将。
 方やオオカミ、方や白ウサギと評して、家康の幼少期から信長と関わっていたことが伏線として当初から描かれていた。
 
 家康はオオカミの信長を恐れる気弱なウサギ、そのため「どうする」、「どうする」と気弱な武将として描かれてきた。
 白ウサギに転機が訪れた。
 築山事件を機に気弱なウサギが、オオカミをも食らうと云う心底を見せない男に生まれ変わりつつあった。
 
 「ぶらり富士遊覧」から「安土城の決闘」では、家康が大きな決断を下すようになってきた。
 そのことを察した信長は、「俺の代わりが務まるなら俺を討て」と家康にズバリと云うような展開へとなった。

 信長は多くの者を殺してきたから、いずれ誰かに討たれるであろう、同じ討たれるなら家康に討たれたいと思うのである。
 妙な話と思っていた。

 すると、その答えが分かった。
 「本能寺の変」で描かれている。
 父・信秀から厳しく育てられ、「誰も信じるな、身内も家来も誰も、信じるのは己自身」と云うように。
 ただ、「どうしても耐え難ければ、心を許すのは一人だけにしておけ」
 信長が「一人だけ?」と問うと。
 「こいつならば殺されても悔いはないと思う友を一人だけ」持てと諭すシーン。
 
 なるほど、これで信長と家康の関係が判明。
 そして、迎えた本能寺の変勃発の日。
 信長はついにやって来たか、家康めが・・・。
 軍勢が攻めて来るも家康の姿が見えない。
 もっとも、旗印が明智なのに・・・。
 
 何と家康ではなくて、明智光秀の謀反だったから肩透かしをくらった形の信長が、発した言葉が・・・。
 「な~んだ、お前か」
 「やれんのか、きんか頭。お前に俺の代わりが」。
 
 そして、燃え盛る炎の向こうへ落胆しながら、信長が消えて行った。
 白絹が鮮血で真っ赤になっていた。
 当初、信長登場のシーンでは、真っ赤な衣装をまとっており、それが伏線となって退場のシーンも真っ赤な衣装、鮮血で真っ赤な・・・。
 
 もっとも、鮮血も酸化して黒ずむところであろうけど、短時間の出来事のため真っ赤な状態なのであろう。
 家康に鮮烈な印象を植え付け、脳裏に焼きつけたまま去って逝った。

 「さらばオオカミ、ありがとう我が友」と、家康が堺の地で言葉を発したことが印象深くなっている。
 
 ところで、並々ならぬ決意を込めていた家康が、どのようにして断念するかと思っていたら思いもよらずお市の方登場とは・・・。
 
 また、本能寺の周辺に服部半蔵以下伊賀者が多数蠢いているのに茶屋四郎次郎が、韋駄天の如く家康に本能寺の異変を知らせるとは、何とも釈然としないことでもあった。
 本来であれば忍びの者の仕事と思えるけど。

 まぁ、いずれにしても異色の描き方であったと思う。
 結果的には、昔ながらの映画ドラマで描かれてきた光秀私怨説ということになっている。
 ところで「きんか頭」と云う表現、子供時代に聞き及んで以来の懐かしい言い回しだった。(夫)

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