友人から「侘助」をいただきました。
椿の一種の「侘助」は、茶の花として欠かせないものです。
花言葉は、「ひかえめ」「静かな趣」・・・
茶人が愛した、侘びさびの世界を表しているのでしょうか。
これから雪が降る季節の金沢ですが、
しんちゃんの店にご来店いただくお客様を、
静かな趣で暖かくお迎えしております。
この豆は、しんちゃんの山の集落内でのみ作付けしているつる豆です。
収量が少ないので、年間でも数回程度しか料理できません。
11月に収穫しておいたのですが、ようやく口にできました。
このたまご豆は、崩れやすく、煮るのにはコツが要るそうです。(女将談)
出来上がったたまご豆は、煮汁も透き通っており、
豆も黄味を帯びたとっても綺麗な姿です。
この姿から、「たまご豆」のネーミングが生まれたのかもね。
小皿に取り、一粒一粒大切に味わって食べました。
甘いんですが、サラッとした甘さ。豆が非常に柔らかい。
子供のときから幾度と無く食べた味ですが、
何度食べても絶品の味わいです。
収量が非常に少ないので、家族以外では、
特別大切なお客様が訪れた時しかお出ししておりません。
しんちゃんの家で、この豆を食べられたお客様はラッキーですよ。
毎年12月14日は、討ち入り・・・ではなくて、
しんちゃんの所では、この日が「ほんこさん」です。
ところで、「ほんこさん」って???
浄土真宗の報恩講のことで、金沢では「ほんこさん」と呼ばれています。
お寺さんは、10月ごろから檀家の家を一軒一軒周り、お勤めをします。
しんちゃんの家は昔から毎年12月14日と決まっています。
ほんこさん(報恩講)は浄土真宗の開祖、親鸞聖人が入滅した
11月に行う法要で、浄土真宗の中では最も重要な行事です。
石川県は真宗大国ともいわれ、金沢の人々は報恩講を
「ほんこさん」と親しみを込めて呼びます。
仏壇を磨き、お花をたて、おぼくさん
(=御仏供さん・・・仏前に御供えするごはん)、
赤ろうそく、おもちを供え、お寺さんをお迎えします。
本来は家族でお参りするのですが、
しんちゃんは女将と二人ですので・・・店も開けられないので、
しんちゃん一人でお参りいたしました。
「ほんこさん」が終わると、ようやく年末が訪れる感じです。
今日の金沢・・・大荒れでしたが、
雪は降らず、ラッキーかも。
しかし、夕方には、アラレが降り、
しんちゃんの店の前も、ご覧のとおり・・・冬本番ですね。
今日は、ささやかですが・・・
しんちゃんの店の、忘年会!
一人いるパートさんと、女将と娘とで、
美味しいものを食べに。
場所は、金沢駅地下の「味も鰯屋」。
ここは、しんちゃんのサラリーマン時代もよく利用した店です。
お造りも新鮮で、地酒もGood。
あと家庭料理がいっぱい・・・。
たらふく食べて、たらふく飲んで・・・
女将の病気などで、ドタバタした今年一年を振り返り、
和気藹々と楽しい時間をすごしました。
これで・・・一人3,000円で済みました。
・・・美味しくて、たらふく食べたのに、嘘みたいです。
さあ~、あと2週間ほどの年末商戦を乗り切るぞぉ~。
しんちゃんが、山間の田んぼで作っているコシヒカリ・・・。
今年の新米も、ほぼ予約された個人様には、お渡し済みです。
で、自分のところは?っと言うと、まだまだ昨年の古米を食べていました。
だって、自分で作っている農家が、1年の途中で米が無くなる・・・
ってことは出来ないよね。
そのため、少し余裕で保管しているため、
皆様には、新米を配っておいて・・・自分のところでは
なかなか新米が食べられませんでした。
昨日、漸く古米が終わり、
晴れて、今年の新米を炊きました。
皆様から遅れること・・・約2ヶ月半。
やっぱり、新米は美味しい!
米粒が輝いています。
まあ、自分で作った米ですから、春からの苦労を思うと・・・なおさらです。
「新米って、本当におかずが無くても食べられるね」
っと、女将もホクホク顔。
自然の恵みに感謝です。
12月に入り、寒くなりましたので、
ほっかほっかの新米と湯豆腐で暖まりました。
し・あ・わ・せ!な一日。
また、今年は収量に少し余裕ができましたので、
お店で5kg精米(1,800円)を販売したところ・・・
食べたお客様から、
「大変美味しかったので、子供にも送ってあげます」
などど、口コミなどで評判になり、PRもしていないのに、
すでに40袋ほど売れてしまいました。
余裕分で作っているので、あと10袋位しかお出しできません。
お求めの方は、お早めにお越しくださいませ。
しんちゃんの家の、山の家の集落では、年末になると、
集落(町内)の「万雑(まんぞう)」があります。
今風の「町内会費」ですが、農村では、各戸均等割りでなく、
古くから土地(田畑)の所有割合で計算します。
しんちゃんの町内(集落)も今年、無事終了しました。
「万雑」とは、集落を維持していくのに必要な1年分の経費を
年末に計算し、お金を出し合って、精算して、
気持ちをすっきりとさせて、年末年始を迎えます。
(「万雑」とは・・・こちらの記事を参照)
・「万雑」の日は、当番宿(順番に回る)に朝から町内の人が集ま
り、一年間に町内に掛かってきた項目ごとに金額を確定して
行きます。
昔は、そろばんでしたが、今はパソコンで計算します。
どのような割合で計算するかは、その町内町内で違っています
が、しんちゃんの町内での一例を・・・
割って一戸分を出す (どの家も均等に掛かる)
(山、畑、田)の持分比率割合で各戸に割り当てる
出た人数見合いに単金を掛けて、各戸の奉仕金額を出す
6、支払の総額=
(4)の一軒ごとの経費-(5)の奉仕金額」
にも、(3)の土地割は掛かってきます。
(田畑山があるもので・・・)
車座になって、各戸より、支払金額を提出し、みんなでチェックして、
支払に回すものや、立替金を精算し、終了となります。
町内全員集まり、一年間の町内役員、土地の貸し借りの年貢、
年間行事・・・等を決めていたんですが、最近は、「万雑」の時に、
決め事も一緒に決めています。
「万雑」とは、荘園時代の年貢・雑税から来ているようですが、
先人の長年の知恵で、公平にうまく出来ていると、感心しています。