生誕100年 浅野弥衛展

2014-08-17 | 日記

       

会場は新潟市中央区西大畑町5218-1 砂丘館 にて。会期は8月24日(日)まで(月曜休館)。展覧会タイトルは 『 かたいのに・やわらかい 』 。

今日、午後1時から画家の長女である衣斐泰子さんのトークがあった。僕はこの抽象画家・浅野弥衛 ( 1914-1996 ) の隠れファンだった。もう20数年前のこと、東京・京橋にあった BASE GALLERY という画廊で個展をやっていた。このとき以来、僕は浅野のファンになってしまったのである。均質に丁寧に塗られた白い油絵具の平野が、細く引っ掻かれて下地の黒い線を見せて、その線描が生き生きと一つのスピードを持って走っているのだった。白黒の画面だったが、なんと色気のあるマチエールだろうか。値段を見ると … しかしこれはちょっと買えないなー … 、と溜息をついた覚えがある。90年代の初めのころだったから、価格にはまだまだバブルの残照があるのだった。

そういう思い出があったのを、思い出しながらトークを聞いていた。話を聞いていて、画家は結構自分のことは自分でしていたということで、生活スタイルもやはり絵のようにキチンとされていたようである。作品と生活スタイル、つまり、画家の生き方が作品であるのである。たった一本の線を取り出しても、それは画家の人生そのものである。絵はすべて、独学であるということだった。

 


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