夕陽射す

2019-09-14 | 日記

          

                      

                  母逝きて夕陽が射して秋の日の 石仏千年語らず立てり

 

僕の家の周りもすっかり稲刈りを終わって、いつの間にもう秋になってしまった。なのに、今日も暑い日だった。このところ30度超えの日々が続いている。日中はクーラーがないとどうしようもないが、しかし、夕方の風は気持ちのいい秋風であり、朝晩は涼しくて、つい一昨日の朝には涼し過ぎて毛布をかけたくらいである。夕方の虫の音は一段と賑やかになって来た。天気もいいから、見上げる夜の星空の下で深呼吸をすると生き返るのである。そう言えば昨夜は「中秋の名月」だったそうで、そう言えば昨夜の満月の深呼吸は実に気持ちよかった。

仏壇の母の写真にも夕陽が射しているが、あまり眩しそうでもなくて、ただ僕を見つめているだけである。オシャベリだった母はもう、8ヶ月語らず、になった。そしていつかは千年になるのだろう。やがては僕も、 “ 以下同文 ” になる。

 


最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (Chronus)
2019-09-14 21:10:27
主様もいつかは、秋の夕暮れに、ただ黙って、だれかを見つめるのです。きっと。
・・・語らずの千年は、眼差しの千年でもあります・・・
返信する
Unknown (m.sakai)
2019-09-14 22:12:14
クロノスさん、コメントありがとうございます。「眼差しの千年」、いいですね!
返信する

コメントを投稿