『 ルイス・バラガン 空間の読解 』

2019-05-12 | 日記

          

一昨日の夕方、この本 (大河内学・廣澤秀眞他編著 彰国社刊) を駅前のド・トールコーヒーで読んでいた。ブログにこのことをその日に上げようと思っていたが、他の用で夜遅くなってしまったからできなかったので、だから昨日が今日になってしまった。写真は、ド・トールで飲んでいたアイスティーと一緒に撮ったものである。この本は2015年6月に初版が出ていて、僕のは2017年6月の二版だから、この手のものでは割と読まれている本だと思う。従って、このメキシコの建築家ルイス・バラガン (1902-1988) は日本では人気があるのだろう。僕もその一人で、何よりも僕が魅かれているのはやっぱり基本的には建築家自邸のリビングルームであることは間違いない。そして何よりこの部屋に掛かるジョセフ・アルバース (1888-1976) の絵画がもたらす雰囲気がいいのである。
バラガンのそれぞれの部屋の写真を見ると、各部屋にはやはり絵画やオブジェや、それに書籍もあって、いい具合にいい雰囲気を作っているのが感じられて、僕のインテリアを考える時のアイディア・ソースになっているのである。ありがたきかな!である。バラガンはそういう意味においても、空間の空気をも創造する “ ATMOSPHERIC DESIGNER ” とでも僕は勝手に思っている。「空気デザイナー」「雰囲気建築家」「空気感創作家」etc. ま、何でもいいけど … 。それにしても、たった一枚の絵が部屋にこんなに溶け込んで、静謐、上質、瞑想、哲学、芳香、感性、知性などと言った言葉が僕の五感に浮上して、さらに五感を刺激してくるのである。これは一体どういうことなのだろう? 面白いな、と思うのである。建築を外部とすれば、絵画は内部であり、建築をハード・ウェアーとして見れば絵画はソフト・ウェアーである。また建築をフィジカルとすれば、絵画はスピリットと言うことになり、フィジカルとスピリットとは渾然するものである、ということをこのバラガンの部屋が教えてくれるのだった。

 


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