夕陽

2017-10-18 | 日記

       

いつだったかの日に撮ったもの。夕陽が障子窓を透過して朽ちた木像を照らしている。背景にみえるのはホアン・ミロ (1893-1983) の1972年のパリでの展覧会ポスター。このポスターは僕がまだ学生の時に、あの頃まだ銀座にあったイエナ書店で思い切って買ったもので、とてもビンボウな学生だったがこの書店では外国のいい画集をたくさん見せてもらった。勿論買える訳でもなかったが銀座のイエナは当時の僕の “ 芸術専門学校 ” だった。立ち読みがありがたかった。思い出すと当時の自分がいとおしくなるのである。しかし、現実の夕陽のこの時間も刻々に過ぎて、やがて夕闇のパラソルが開き始めるだろう。僕はこの写真によっていつかまた思い出すのだ、若い日の僕自身と「わが身の Honte!」を。夕陽を受ける木像は美しく朽ちた薔薇である。

 


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