羽越線に御召列車が走るとのことで、それをメインに多々織り交ぜて東北を廻ってきた。
今回のメインである御召列車は、当然のことながらE655系を使った電車の御召列車。もし第一号編成が現役で今回も使用されるとなったら、気持ちの上でもさらに高ぶってしまったろうと思う。確かに機関車の牽く第一号編成は、写真歴40年のアントンKをもってしても別格な被写体。そんな思いの鉄道ファンは多いのではないだろうか。しかしこの第一号編成の御召列車があった頃、現在と同じ電車の御召列車もあった。157系や185系を使ったものだ。157系が好きだったアントンKは、クモハ157の愛称板のないお顔が撮影したくて好んで撮っていたが、いくら御召でも、日章旗の掲揚はとうとうされなかった。以来、金色に輝く菊の御紋に日章旗掲揚は、その当時から強い憧れへと変わっていったが、今回の御召列車運転時には、そういった御召仕様の装飾はされると聞いたから、やはり撮影したくなるのは当然の成り行き。迷うことなく山形へと足を進めた。
ただ、今回の運転区間と時間、そして最近の不安定な天候を考慮すると、なかなか思ったような条件で撮影は不可能となり、最初からある程度の割り切りが必要と判断して現地に入った。確かに、事実相変わらずの空模様には一喜一憂させられながらの撮影となった。
掲載したのは、夕方鶴岡までの下り御召列車。空一面に広がった雲も、日が傾くとともに切れ目が出てきて、水平線に近づく頃には、赤い夕陽が差し込む時間が出てきた。こうなると、一度やって見たかったデコピカ逆光流しをチャレンジ。列車通過時に上手く太陽が顔を出さないと単なる先頭車流し撮りに終わってしまうが、通過直前で思い通りに日が差しだし、これはっ!と先頭車の上部が反射するポイントを確かめレリースしてみた。夕日のお力で、あたりの稲穂が金色に輝きだし、そこへ普段は中々綺麗に撮影できないE655系の茶色が見事にファインダーに飛び込んできた。
金色と茶色。この一コマで「秋の御召」を表現できたと思っている。
2016-09-11 御召9001M E655系 JR東日本/羽越本線
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