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みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

56th Birthday!

2016-06-27 09:00:00 | Everyday is special
おかげさまで、本日56回目の誕生日を迎えました。
これまで神さまからいただいた数々の恵みに感謝します。
皆さまの祈りと支えにも感謝しています。
この感謝のうちに、これからの一歩いっぽを神さまが祝福し、守り、導いてくださいますように、お祈りします。

写真は、先日山形教会からの巡礼で訪れた妙高高原のいもり池。
思い出のいもり池に久々に来ることができて、とてもうれしかったです。


いつくしみの特別聖年で、新潟教区で指定された巡礼教会の一つ、高田教会に行ってきました(あとの3つは、秋田、新潟、山形の各教会になります)。
この地区の教会はフランシスコ会が担当しています。



これは妙高教会の聖堂。軽井沢の聖パウロ教会と似ています。



妙高教会に隣接する宿泊施設の妙高山荘。
元々は第一勧業銀行の保養所だったとのことで、古いですがとても趣のある建物と内装になっています。
お風呂は源泉かけ流しの温泉。疲れがよく取れました。



いもり池に、スイレンがきれいに咲いていました。

今回は15名の小さな巡礼団でしたが、とてもよい旅をさせていただきました。
高田教会と妙高教会の神父さま方と皆さまに心から感謝いたします。

青山俊董師の講演会

2016-06-10 08:00:00 | Everyday is special
山形県宗教者懇話会の20周年の記念式典と特別講演会が、先週の6月4日、山形市民会館で行われました。

この懇話会は、山形県内の仏教や神道、キリスト教や新宗教の聖職者の集いで、毎年学習会を開き、平和のために共に祈ってきました。
2011年からは、これに大震災の復興祈願が付け加わりました。

さて、今回の特別講演会には、曹洞宗の青山俊董(しゅんどう)師が講師としてこられました。

彼女は名古屋にある愛知専門尼僧堂堂長で、長野県塩尻市の無量寺の住職も兼務され、曹洞宗の大教師でもいらっしゃいます。現在83歳。

彼女のことは、1998年頃に朝日新聞で連載された「自分と出会う」のリレーエッセイで読んで知っていました。
その中で、彼女は「もう一人の私」との対話について書かれ、その「私」を成長させていくことの重要性を説いていらっしゃいます。

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生かされている私の生命の基盤は、自覚するとしないとにかかわらず、この天地いっぱいという基盤であり、同時にそれはすべての存在の基盤でもある。
これを「自己」と呼び、あるいは「仏」と呼ぶ。
この「自己」を求め、「自己」と出会い、「自己」と一つになってゆく、それが人生修行の究極の姿なのであろう。
(青山俊董「『もう一人の私』にめざめる」 朝日新聞1998年8月25日)
****************

ぼくは、これを読んで、宗教者としても、一人の人間としても、自分の霊的旅路の指針をいただいたと思っています。
今でも、その新聞の切り抜きを大切にしていて、時々黙想会の講話にも使っています。


今回の講演会のテーマは、「真理は一つ 切り口の違いで争わぬ」でした。
そこで、3つのポイントをご提示くださいました。

① 真理は一つ。切り口の違いで争わない。

② 切り口しか見ることができない。

③ 切り口の違いは必要があって生まれたもの。互いに尊敬しあい学びあっていこう。


講演会の後、場所を移して懇親会がありました。
そこで、青山師と同じテーブルに座らせていただいたので、少しですが個人的にお話もすることができました。

「迷いのうちにも、真理への入り口はある」とのご助言を、そのときいただきました。

今回、ご本人にお目にかかることができて、感激しました。
そして、このめぐり合わせをくださった神さまに感謝します。

青山先生、どうもありがとうございました。


写真は、庄内平野から望む鳥海山(5月撮影)。
日本海からそびえる独立峰で、本当に美しい山です。



展望道路、ブルーラインからの眺め。



車から降りると、カエデに花が咲いていました。

今季初の蔵王

2016-05-31 18:00:00 | Everyday is special
すっかりご無沙汰しているうちに、5月も最後の日となってしまいました。

5月31日は、カトリック教会では「聖母の訪問」の祝日です。
そして、昨日から明日までカトリック新潟教区の司祭の集いが山形で開かれています。

新潟教区は、新潟県、山形県、そして秋田県の三県からなる教区です。
考えてみれば、どこも有名な日本酒の産地。
日本でいちばん美味しいお酒の教区と言えるかもしれません。
(それがどうした、と言われても困るのですが、何だかうれしいじゃありませんか。)

きょうは、午後のフリーの時間に蔵王温泉をご案内し、温泉も堪能していただきました。

2週間ほど前の休みの日、天気がよかったので今年初めて蔵王のお釜まで車で行ってきました。
そして、登るつもりはなかったのですが、散歩がてら熊ノ岳山頂まで行ってきました。

この冬は雪が少なかったとはいえ、まだ残雪があり、高山植物も芽を出してはいませんでした。
それにしても、山頂付近は強風で、立っているのがやっとという程だったので、気をつけながらすぐに下りてきました。

上の写真は、その山頂です。



北側の稜線は、右側が宮城県、左側が山形県になります。ちょうど天気の境目のようでした。



お釜周辺のいくつかの写真を合成して、パノラマにしてみました。

6月もよい月でありますように。

叙階記念日

2016-04-29 09:00:00 | Everyday is special
きょうは聖カタリナの祝日。
そして、司祭叙階記念日です。
司祭になって19年が経ちました。

至らなさ、無力さばかりを感じる自分ですが、そんなわたしを神さまは見放すことなく、あわれみを降り注ぎ、導いてくださいました。
本当に神さまに感謝です。

これから先、神さまはわたしをどこへ導かれるのか、まったくわかりませんが、いつも共にいてくださることを感じながら歩んでいきたいと思います。


写真は、前回と同じ山形市の霞城公園の桜。
鉄道マニアになった気分で山形新幹線の車両を少し入れました。
(ある写真雑誌のお手本そのまんまですが。)



お堀の角が絶景ポイント。



朝早くから多くの写真愛好家が集まっていました。
皆さん、新幹線の時刻表をご存じで、今度いつ通過するか、教えていただきました。



これは、霞城公園の東大手門の橋の上から。


震災お見舞い

2016-04-23 18:00:00 | Everyday is special
熊本県を中心とする九州地方の地震災害の発生に際し、被災された皆さまにお見舞いを申し上げます。
また、亡くなられた方々が、永遠の安息の内に憩うことができますように祈ります。

今回のニュースを見てすぐに、あの大震災の時の不安や恐れ、心の痛みがよみがえってきました。
今回被災された方々の心中お察しいたします。

行方不明の方々が早期に見つかりますように。
また、安心して過ごせる環境が一日も早く訪れますように、お祈りいたします。

写真は、先週毎回を迎えた山形市霞城公園の桜。
鎮魂、なぐさめ、そして励ましの意を込めて。

今年のウマシカ・ニュース

2016-04-01 17:17:17 | Everyday is special
お待たせしました。
今年も入ってきました。バテカン放送局からの情報です。

MHKのBS放送で、人気を博したプロアドベンチャーレーサー田中陽希氏の「グレートトラバース―日本百名山完全人力一筆書き踏破」、そして続編の「グレートトラバース2―日本二百名山一筆書き踏破」にあやかった新番組、「新グレートなバスの旅―日本百カトリック幼稚園一筆書き踏破」を、みちあき神父を主演として放送することになりました。

これは、全国に500以上あるカトリック幼稚園の中から選りすぐりの100園を、みちあき神父が路線バスを乗り継ぎながら訪れるというものです。
山形聖マリア幼稚園の園長でもあるみちあき神父に、MHK山形放送局に務めている同園園児の保護者が目を付け実現したものです。

では、みちあき神父の談話です。

「えっ?カトリック幼稚園を100も訪問するのですかぁ?
ええっ?それも路線バスを乗り継いで?そんなことできるのかなぁ。
ぼくはグレートトラバースの日本百名山踏破の番組が好きで、田中陽希さんの奮闘ぶりを感激しながら観ていました。
すべて人力で、海もカヌーで越えたり、山々を駆け巡ったり、それはすごかったんだけど、もっとすごいと思ったたのは、それを撮影したスタッフなんですよねー。
やはり、本格的な登山家でもあるカメラマンだったようですけど、撮影スタッフは本当に偉いと思いました。
路線バスの旅で廻るとすると何日くらいかかるのかなぁ。
撮影スタッフも大変だよなぁ、仲良くなりそうだけど。
あ、でも全国のカトリック幼稚園の子どもたちに会えるのは、本当にうれしいことです。」

撮影は、幼稚園の休みの日を利用しながら行うので、5年はかかるとのこと。
撮影が終わる頃には、みちあき神父は還暦を迎えることになります(ぎょぎょっ!)。
ギターを携えて全国の子どもたちといっしょに聖歌を歌ってくるように願っていますと、副園長の奥山先生が話していました。

*****
というわけでして、今年の4月のウマシカ・ニュース=4月の馬鹿(ばか)ニュース=エイプリルフールのウソニュースでした。
どうぞ大目に見て笑ってくださいね。

写真は、今年2月に初滑りをしてきた蔵王です。
上の写真は、登山道の道しるべの後ろに細長い雲が重なって十字架のように見えました。


このときはよく晴れて、樹氷もよく育っていました。



ロープウェイの蔵王山頂駅から歩いて地蔵山に登り、その先の熊ノ岳方面の登山道を少し歩いてきました。
山の向こう側が「蔵王のお釜」になります。



いつ来ても素晴しい風景です。遠くには飯豊連峰が見えます。
ここも田中陽希さんは歩いたのかなぁ。



これがザンゲ坂コース。今年は忙しくて2回しかスキーに行けませんでしたが、堪能することができました。

HAPPY EASTER!

2016-03-27 00:00:00 | Everyday is special
復活祭おめでとうございます。

今年は早い時期での復活祭となり、また、このところの忙しさも相まって、なんだかあわただしい中で迎えてしまいましたが、やはりうれしい祭儀です。

それにしても、3月は何かと忙しく過ごしてしまいました。
(先週は水戸での茨城カトリック女性の会50周年ミサ・式典に参加し、その後新潟での会議と聖香油ミサに参加してから山形に。)
ふぉと日記も更新できずにご心配おかけいたしました。

この間、山形聖マリア幼稚園もマリアこまくさ保育園も卒園式が大きな祝福の内に終わりました。
そして、子どもたちの立派に成長した姿に感動しました。

今年に入ってからは東北各地に行く機会に恵まれました。
1月には青森の聖母被昇天修道会の黙想会に、2月には東仙台教会の黙想会、3月には秋田教会の黙想会に行かせていただきました。
また、青森の帰りには、盛岡・マニラ育英会顧問の村田さんたちを訪問することができましたので、各県庁所在地を巡ることができたことになります。

多くの出会いの恵みに感謝いたします。

では、よい復活節をお過ごしくださいますように。

上の写真は、秋田県立美術館の喫茶から。安藤忠雄氏の設計で、座るとお堀の水面が建物の池といっしょになって、視界が広がります。
藤田嗣治の作品を観てから、そこでお抹茶をいただきました。
(向こう岸の右側の建物は旧美術館と思います。)




これが秋田教会。
今回初めて、教皇フランシスコによって更に有名になった秋田の聖母像も訪問してきました。

マニラのHome of Joy訪問記

2016-02-11 11:00:00 | Everyday is special
今回のフィリピン訪問では、修道会の仕事の他に、もう一つ大切なミッションがありました。
それは、山形聖マリア幼稚園の子どもたちが貯めてきた「やさしさプレゼント」のお金を、マニラのトンド地区にあるHome of Joy(喜びの家)という神の愛の宣教者会(マザー・テレサの修道会)が運営する子どもの施設に寄付することでした。
('House of Joy'とばかり記憶していましたが、'Home of Joy'が正しい名称でした。)

この家では、経済的な理由で親が面倒をみることのできない病気の子どもたちや、親のいない乳児・幼児を預かってお世話をしています。
現在54名の子どもたちがいて、12人のシスターがいるそうです。
他に、多くのボランティアの方々が働いています。

Home of Joyの向かい側には「死を待つ人の家」があります。
ここでは、路上生活者の中でも高齢や病気の方々のお世話をし、天国へのよりよい旅立ちのお手伝いをしています。
ぼくは神学校(司祭になるための修業)時代(1993-97年)をフィリピンで過ごしましたが、週に一回1年だけ、ここにボランティアで来ていました。

マザー・テレサに初めて出会わせていただいたのもこの場所で(1986年12月)、大変思い出深い所です。

今回、死を待つ人の家で奉仕する日本人のシスター・ドロテアにお目にかかり、いろいろと話をすることができました。
シスターは、子どもたちの「やさしさプレゼント」のことを聞いて、とても感動してくださいました。

「やさしさプレゼント」とは、幼稚園の子どもたちが月に一度、お弁当の代わりに自分の握りこぶし一個大のおにぎりだけを持ってきて、空腹を体験しながら貧しい人を大切にされたイエスのみ心に思いを馳せ、がまんしたおかずの分を貯金してクリスマスにイエスにプレゼントする、というものです。
保護者の皆さんのご理解とご協力のもと、子どもたちもその趣旨をよく理解して、毎月心を込めて貯めてきました。

ホーム・オブ・ジョイのシスター・ジェディディアも、たいへん素晴しいことだと称えてくださいました。
そして、43,500ペソ(日本円で約11万円分)をお渡ししてきました。

今回、山形聖マリア幼稚園の子どもたちからのミッションを果たすことができたことを感謝し、また子どもたちに、その喜びを分かち合っていきたいと思います。


上の写真は、Home of Joyの入り口。



Home of Joyの建物。内部は撮影禁止でしたので、写真はありません。
庭の木が以前よりもずいぶん大きくなって、よい日影ができていました。



シスターの修道院の聖堂。シンプルです。
'I Thirst'の文字が十字架の脇に見えます。これはイエスが十字架上で言われた「わたしは渇く」との言葉ですが、マザーがとても大切にされたメッセージです。



ホーム・オブ・ジョイ前のタユーマン通り。正面を走るのはジープニーという乗り合い自動車。



向かい側には学校とTayuman教会があります。そして、その間を奥に行くと死を待つ人の家があります。



これが死を待つ人の家の入り口を入ったところ。
ここでぼくはマザー・テレサに出会いました。
それは1986年のこと。当時ぼくは26歳でした。
ここでぼくはマザーに、あなたは司祭になる、と言われたのでした。
まだ洗礼も受ける前のことでした。
1995年、マニラで司祭になる勉強をしていたぼくは、再びマザーに出会い、司祭になることを報告したのでした。


ちなみに、今回活躍したのがリコーのTheta(シータ)Sという、360°全天球がワンプッシュで撮れるというカメラでした。
今回載せた写真は、その画像の一部を切り出したものです。

フィリピンから

2016-02-01 20:00:00 | Everyday is special
突然ですが、フィリピンからこんにちは。
先週から仕事でこちらに来ています。

昨年から開かれていたカトリック教会の奉献生活の年が明日2月2日の主の奉献の祝日に閉幕されます。
マニラ大聖堂では明日、その特別のミサがチト・タグレ枢機卿によってささげられます。
(残念ながらぼくは参加できませんが。)

それに先だって、先週の土曜日に滞在中の修道院が属するクバオ教区の大聖堂に教区内の奉献生活者が集まってミサがささげられました。
(これには参加してきました。)

奉献生活者とは、平たく言えば修道者(シスターを含む)のことです。
教皇フランシスコによって始められたこの年の大きなテーマは喜びでした。
教区内の多くの修道者が集まって、この喜びと、現代に生きることのチャレンジを感じることができたと思います。

先週は、日本から天皇陛下御夫妻がフィリピンを訪問されたり、カトリック教会の国際聖体大会がセブーで開かれたり、よいニュースが多かったように思います。
陛下御夫妻は精力的に各所を訪問され、お年をまったく感じさせませんでした。
過去の悲しい戦争の記憶のいやしのためにフィリピンを訪問されたことは、本当に大切なことで、友好と平和のために素晴しいお働きをしてくださったと思います。
天気も、ずっと穏やかでした。


写真はクバオ教区の大聖堂(カテドラル)、無原罪の聖母教会です。



日曜日は、一日に9回のミサがあります。それだけ多くの人々が参列します。



入り口から外を眺めたところ。



いつくしみの特別聖年の扉の前で、奉献生活の年の閉幕を記念します。



聖堂内部。かなり大きくて、1000人以上の席があると思います。



祭壇前の天井には美しい絵が描かれています。



聖堂を上から見ると、建物の全体が十字架の形をしているのがわかります。



ミサの後は、ホールで軽食が振る舞われました。

加島祥造氏逝去

2016-01-23 15:00:00 | Everyday is special
大変ご無沙汰しております。
4日から足かけ10日間、青森市の聖母被昇天修道会の黙想会のために行っておりました。
暖冬とは言え、さすがに津軽地方は雪が連日のように降り、深い積雪となっていました。

さて、その間、わたしの大好きな詩人の加島祥造さんが昨年12月25日に92歳で逝去されたとの報を新聞(1月6日付け朝日新聞)で読み、大変悲しんでおりました。

いちばん好きな詩集は、やはり『求めない』です。

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求めない――
すると
心が静かになる

***

求めない――
すると
楽な呼吸になるよ

***

求めない――
すると
心が広くなる

***

求めない――
すると
悲しみが消えていく

***

求めない――
すると
時がゆっくり流れはじめる

***

求めない――
すると
心に平和がひろがる

****************

加島祥造さんは1990年頃から長野県の伊那谷に住んでおられましたが、この詩集が出てからテレビなどで取り上げられ、ぼくも知るようになりました。
数年前には、その伊那谷の加島さんの所に姜尚中さんが訪れるという番組を見て、そのお二人の対談を興味深く聞かせていただいたのをよく覚えています。
ついこの間、直接に姜尚中さんから加島さんのことを伺っていましたのでなおさらのことでした。

天国がすべての必要に満たされているところだとすれば、もう何も求める必要のないところでもあります。
加島さんの天国での永遠の安らぎをお祈りいたします。

写真は、青森の聖母被昇天修道会修道院の客室にあった壁掛け。
とても可愛らしい聖母子像でした。