みちあき神父のふぉと日記

カトリック教会の司祭です。日記のテーマは「がんばらない―Take it easy―」。ここで、ひと息ついてくださいね。

叙階20周年

2017-04-29 09:00:00 | Everyday is special
きょうは新潟からこんにちは。
カトリック新潟教区の宣教司牧評議会で来ています。

きょうで司祭に叙階されてから20年が経ちました。
ようやく「成人式」を迎えたような気分です。
長いようであっという間の20年でしたが、多くを経験し、自分でも変化がわかるくらい成長させていただいたように思います。
何よりも、見えない神さまの支えがありました。
そして皆さまのあたたかいご理解とお祈りがありました。
心から感謝いたします。

これからのいっぽ一歩が神さまの祝福で満たされ、誠実に歩んでいくことができますように。
きょうの聖人であるシエナの聖カタリナの取次ぎを願って祈ります。

写真は、昨日行ったマリア幼稚園のあるカトリック鶴岡教会。
この聖堂は、国の重要文化財に指定されていて、中は畳敷きの、とても美しい教会です。
ちょうと鯉のぼりが元気な園児の皆さんを見守っていました。

Happy Easter!

2017-04-17 21:30:00 | Everyday is special
一日遅れてしまいましたが、復活祭おめでとうございます。

じつは、先週の聖週間の間に3人の方が帰天され、最後のお葬式が今朝ありました。
どの旅立ちにも立ち合わせていただきながら、死と復活と永遠の命について、深く考えさせられていました。

遺されたご家族のために、引き続きお祈りしていきます。

山形では、昨日からの暖かさで、桜が一気に咲いたように思います。
今朝早起きして、近くの霞城公園の桜を見てきました。

ところで、昨年末にエクスナレッジという出版社から『日本の最も美しい教会』という本が出され、山形教会も、その一つとして選ばれました!
国宝や重要文化財の聖堂がたくさんある中で、選ばれたのはとても光栄なことです。
よろしかったら手にとって見てくださいね。




これがその本です。



山形教会の紹介ページです。

今年のウマシカ・ニュース

2017-04-01 15:50:00 | Everyday is special
たいへんお待たせいたしました。
今年もようやくバテカンからニュースが入ってきました。

福者ペトロ岐部と187殉教者の列福10周年を記念してローマの教皇フランシスコの訪日が来年に決まり、米沢の殉教地「北山原(ほくさんばら)」を初めとして山形教会も訪問されることになりました。
宿泊は山形教会の司祭館。みちあき神父がおもてなしのリーダーになることが決定しました。
これは、以前からみちあき神父のふぉと日記の愛読者であった教皇が、山形の美しい風景にほれ込んだのと同時に、新しく建った認定こども園「山形聖マリアこども園」がとてもよくがんばっているのを見学したいとの思いが実現したものです。

では、みちあき神父の談話です。

「え、本当ですかぁ?!
それは光栄です!
ぎょぎょ! 教皇様が山形の司祭館に泊まられるのですかぁ??!!
大丈夫かなぁ。
ここは築80年の古い家で、今お風呂が使えないんですよー。
そのうちに前の道路が拡幅されれば建て直さなければならないので、何も手を加えないで待っているんですけどねー。
でも、市内にはたくさんのいい日帰り温泉がありますので、教皇様をご案内します。
お食事は、わたしの得意な豚肉と大根のみぞれ鍋にしましょう。
そうそう、美味しい山形の地酒もたくさん用意しておきますよ。
その後は、わたしの生ギターで歌でもどうかな。
あれ、教皇様は何しに来られるんでしたっけ?
あ、あぁ、北山原の巡礼と視察でしたね。
今からお祈りして待ってまーす。」

来年ローマ教皇の訪日が実現すれば、1981年に訪れた聖ヨハネ・パウロ2世以来37年ぶりとなります。
教皇を迎えるみちあき神父のおもてなしは大丈夫かと、心配した教会の皆さんも祈りはじめました。

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チャンチャン♪
というわけでして、恒例の4月のウマシカ(=4月の馬と鹿)、エイプリルフールでした。
教皇様の訪日は、まだ決定していませんので、ご注意を!
ウソは笑ってゆるしてくださいね。
でも、司祭館が古くてお風呂が使えないのはホントです。
しかし、フランシスコ教皇様は、宣教師魂に満ちあふれているので、どんな所でも喜んでお泊まりになると思います。
それから、ぼくの作る豚肉のみぞれ鍋、本当に美味しいんですよー。
これは教皇様にも味わっていただきたいほど。

写真は、2月に高山右近の列福式で大阪に行って、仙台空港まで帰ってくるときの飛行機から写した我が故郷の浅間山。
山形に来てからはなかなか軽井沢にも行くことがなくなってしまい、さびしく思っていたので望郷の念がこみ上げてきました。



これがその時に乗った飛行機。座席が左右2列ずつの小さなジェット機で、とてもわくわくしました。

高山右近の列福式

2017-02-11 15:00:00 | Everyday is special
2月7日に行われたユスト高山右近の列福式に、山形教会の小さな巡礼団と共に参加してきました。

会場は大阪城ホール。
主司式は、バチカンのフランシスコ教皇代理として来られた列聖省長官のアンジェロ・アマート枢機卿。
他に枢機卿・司教団が約30人、司祭団約300人、すべての参列者を数えると1万人にもなったとのこと。
フィリピンからは恩師のアントニオ(チト)・タグレ枢機卿も来られました。
他にも、韓国やベトナム、カンボジア、遠くはルクセンブルクからも司教の皆さんが来られ、とても国際的でした。

準備された地元大阪教区の皆さん、列福委員会や中央協議会の担当の皆さんは、本当に大変だったことがしのばれます。
とても素晴しい列福式でした。
そして、大変お疲れさまでした。

それにしても、大阪府内出身の右近が、各地を経由してマニラで帰天してから402年経って大阪に凱旋したわけで、これはすごいことだなと思います。
しかも開催されたのが大阪城ホール。
豊臣秀吉はなんと思ったことか。
この会場がが選ばれたのは、屋根付きで大人数が集まれるのが理由だったと思いますが、たいへん象徴的だなぁと思いました。

信仰によって日本とフィリピンの架け橋となった福者ユスト高山右近は、これからも国境や時代を超えていく信仰の架け橋となっていくことでしょう。



式前の様子。立派なホールがほぼ満員になりました。



翌日、高槻教会とその周辺にも巡礼してきました。これは、高槻城の痕跡を残す石。



高槻城址公園内にある高山右近像。手には剣ではなく十字架が。
マニラの旧パコ駅前のロータリーにある右近像も同じものです。



右近像の下で子どもたちが遊んでいました。



これがカトリック高槻教会。別の右近像の後ろから一枚。



これも右近像ですが、京都の著名な陶芸作家によるものだそうです。



近隣の高槻市立第一中学校の正門。お城のような雰囲気。



これは翌日、他のグループと一緒にミサをささげた茨木教会聖堂。
短い時間にもかかわらずおもてなしをくださった皆さん、ありがとうございました。

A Blessed New Year!

2017-01-01 00:00:00 | Everyday is special
あけましておめでとうございます。

カトリック教会の典礼の暦で、降誕節の次に始まる「年間」は「主の洗礼」から始まります(2017年は1月9日)。
その日、イエスさまが洗礼者ヨハネからヨルダン川で洗礼を受けたことを記念します。
その時、天から「あなたはわたしの愛する子、わたしの心に適う者」との神さまの言葉を受けました(マルコ1章11節)。
「わたしの心に適う者」は、原文を直訳すると「わたしはあなたの内にあって喜ぶ」となります。
これを言い換えれば「あなたはわたしの大切な子、わたしがあなたの親であることは大きな喜びである」となるでしょう。
この言葉は、それからのイエスさまの波瀾万丈の人生にとって大きな支えとなりました。
神さまは、同じ言葉をわたしたち一人ひとりにも語りかけてくださいます。
その神さまの愛を感じたいと思います。
今年も、神さまの祝福が皆様の上に豊かにありますように。


ところで、敬愛していたシスター渡辺和子(ナミュール・ノートルダム修道女会)が12月30日にご帰天されました(朝日新聞の記事はこちら)。
89歳だったとのこと。
わたしは2度お目にかかったことがありますが、本や講話のCDなどを通して、とても親しみを感じていました。
シスターは、ようやく天国のご両親にお会いできるのだなとも思います。
ご冥福をお祈りします。
そして、教えていただいた大切なことを、これからも忘れないように歩んでいきたいと思います。

シスター、ありがとうございました。

MERRY CHRISTMAS!

2016-12-24 17:00:00 | Everyday is special
主のご降誕おめでとうございます。
キリストの愛のともし火が、世界中の人々の心にともされますように。

長い間すっかりご無沙汰してしまいました。
昨年から山形聖マリア幼稚園・聖マリア保育園の園舎総建替えで忙しくしておりましたが、おかげさまで、11月に新園舎祝別式を終えました。
本当に多くの方々に助けられた一年でした。
誰よりも、まずは神様に感謝します。
そして、限られた環境の中でがんばってくれた園児の皆さんに感謝です。
ようやくのびのびと過ごすことができるようになりました。
また、保護者の皆様、建設関係の皆様、職員のみんなに感謝いたします。
教会の皆様にも、多くを助けていただきました。
ありがとうございました。

新園舎は、鉄筋コンクリート2階建て。
来年の4月からは、幼保連携型の認定こども園に移行し、定員も増えて156名になります。
いまは、その準備に追われているところです。

さて、新園舎の目玉に新しいステンドグラスを入れさせていただきました(上の写真)。
大阪のパックスアーレン株式会社を通してイタリアのサンテ・ピッツオール工房に特注で作っていただいたものです。
デザインも色合いも、とても美しいもので、皆気に入っています。

じつは、これから借金の返済が始まるのですが、引き続き神様と、聖母子を守った聖ヨセフのご守護を祈っていきたいと思います。

神に感謝!



園舎外観。設計は地元の市川剛氏。施工はやはり地元の升川建設。
とてもよい仕事をしてくださいました。



旧園舎の時は見えなかった教会の聖堂が、後ろ姿ですが、通りから見えるようになりました。



園庭は、遊具などがこれから整備されていきます。



シンボルのもみじの木は残しました。



1階のホール。登園するのが楽しくなるデザインですね。
でも、各お部屋は、モンテッソーリらしく落ち着いた感じになっています。



2階にはステージ付きのゆうぎ室ができました。



玄関前の無原罪の聖マリア像。ここで、園児の皆さんは行き帰りにあいさつします。

大統領への6歳の男の子の手紙

2016-10-18 06:00:00 | Everyday is special
このところの忙しさでふぉと日記の更新が停滞していますが、元気にしています。

先月末の修道会の年の黙想会で、とてもよいお話を紹介していただきました。
それは、アメリカの6歳の男の子が書いたオバマ大統領への手紙です。

少年の名はアレックス君。
彼は内戦の激しいシリアのアレッポのニュース映像に出た、救急車の中の血まみれの男の子を見て衝撃を受け、この手紙をしたためました。

その手紙は、ホワイトハウスのブログに掲載されています(こちらからどうぞ)。

オバマ大統領は、この手紙を、この9月16日に開かれた国連の難民・移住者サミットで紹介しました。
そのコメントは、彼のフェイスブックで読めます(こちらからどうぞ)。
とてもよかったので、拙いですがその日本語訳を作ってみました。

****************
アレックス君はちょうど6歳で、ニューヨーク州スカーズデイルに住んでいます。
彼は、世界の多くの人々が見た、あのシリアのアレッポで救急車の中で血にまみれた手をぬぐおうとしている5歳の少年、オムラン・ダクニーシュ君の映像に大変ショックを受けました。
そこで、アレックス君は座って、わたしに手紙を書いてくれたのです。
今週開かれた国連の難民サミットで、わたしはアレックス君の感動的な手紙を分かち合いました。
アレックス君は、自分と自分の家族といっしょに住むためにオムラン君を連れてきてほしいと願いました。
オムラン君に自転車を貸して、乗り方を教えたいと。
自分の妹はオムラン君のためにチョウチョを捕ってくれると。
そして、みんなと遊ぶことができるよと書いてくれました。
「ぼくたちはオムラン君の家族になるよ、そして彼はぼくたちの兄弟になるよ」と。
これは、6歳の子どもの言葉です。
どこの出身かとか、どんな顔をしているかとか、宗教は何かとかの理由で批判的になったり、疑ったり、恐れを抱いたりすることをまだ学んでいない小さな子どもの言葉です。
わたしたちはみんなアレックス君のようにならなければなりません。
もし本当にそうなったら、どんな世界になるかを想像してみてください。
苦しみをやわらげ、命を救うことができるのです。
アレックス君に耳を傾け、彼の手紙を読んでみてくだされば、わたしが全世界の皆さんと分かち合いたかった理由が分かるでしょう。
(オバマ大統領のフェイスブック2016年9月21日より)
****************

アレックス君の手紙と、それを読み上げる映像は、本当に素晴しいです。
また、そんな小さな子どもの手紙をしっかり受けとめて紹介する大統領の姿もいいなと思いました。

そして、本当に世界中の人々がアレックス君のようになることができれば、どんなに平和な世界になることかと思います。
それが難しいにしても、アレックス君のような子どもたちが大きな夢持ち続け、少しでも、その夢を実現していくことができますようにと願います。
また、大人たちも、アレックス君の声に耳を傾け、いま自分に何ができるのかを考えていかなければなりません。
大きなチャレンジです。
でも、どんな大きな事も小さな事から始めなければなりません。
アレックス君はそれを教えてくれました。


アレックス君の手紙も訳したのですが、また別の機会に紹介したいと思います。

写真は、10月10日に行ってきた蔵王(山形)にて。


マザー・テレサ列聖

2016-09-26 21:00:00 | Everyday is special
9月4日にバチカンで、あのマザー・テレサが列聖(=カトリック教会の聖人の列に加えられること)されました。
(日本語の正式名称は、「コルカタの聖テレサ」。コルカタとは、「カルカッタ」のインド名。)
その列聖式には参加できませんでしたが、9月19日に東京のカテドラルで行われた列聖記念ミサと祝賀会とに参加してきました。

カテドラル(関口教会)の大聖堂には約1500人もの方々が参加され、岡田大司教様の主司式のもとでミサがささげられました。
その後、場所をお隣りのケルンホールに移して、祝賀会も開かれました。

そこでは、マザーのドキュメンタリー映画を制作された千葉茂樹監督の祝辞のあと、なんとぼくも祝辞を述べさせていただきました。
マザーとの出会いについて語らせていただきました。
マザーの「神の愛宣教者会」西新井修道院のシスター方の計らいでした。
神さまとマザーに感謝です。

これからも多くの若い方々が、聖人となられたマザーの呼びかける声に心を開いてくださいますように、お祈りしたいと思います。

写真は、8月下旬に撮った蔵王は三宝荒神山に咲いていたエゾオヤマリンドウ。小さくも見事に咲いていました。



黄色いアキノキリンソウをバックに。



これはヤマハハコ。

日本カトリック平和旬間にあたって

2016-08-14 08:30:00 | Everyday is special
毎年8月6日の「主の変容」から15日の「聖母被昇天」までの10日間を、日本のカトリック教会は「平和旬間」と定め、平和のために祈りをささげるよう呼びかけています。
ちょうど広島の原爆投下の日と終戦の日と重なっています。
これは、1981年に広島の地に降り立ったヨハネ・パウロ2世教皇が「戦争は人間の仕業です」と、全世界に呼びかけた「平和アピール」に応えるもので、今年で早35年になります。
その中で教皇様は、「過去を振り返ることは、将来に対する責任を担うことだ」と述べられました。

先日広島を訪れたアメリカのオバマ大統領は、きっとこのヨハネ・パウロ2世のメッセージを読まれていたと思います。
そして、人類の歴史の中でいかに戦争が悲惨で愚かであったか、そしていかに戦争のない世界をつくり上げるのかを説く、素晴しい演説をされました。

「そして、おそらく何にもまして、わたしたちは人類という仲間同士のつながりを、いま一度思い起こさなければなりません。
人類は一つです。これが、人類を特別な生き物にしているのです。
わたしたちは、過去の過ちを繰り返すような遺伝子に支配されているのではありません。
わたしたちは学ぶことができます。
選び取ることができます。
子どもたちに、共通の尊い人間性を説く物語、戦争を少なくしていく物語、残虐的な行為をもはや受けいれないようにしていく物語を語っていくことができるのです。」
(「オバマ大統領広島演説」千原訳)

そしてオバマ大統領は、「わたしたちは人類という一つの家族です」と述べ、このきずなを育むよう子どもたちに伝えていかなければならないと訴えました。
その通りだと思います。

日本の首相も、「日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。」との憲法の一文を読んで宣言するような演説をすれば、本当に素晴しかったのにと思いました。

聖母の被昇天に合わせて平和を祈り、マリア様の取り次ぎを願っていきたいと思います。


写真は、今年の蔵王のコマクサ。今年も咲いていてくれました。
ありがとう。












噴火警報は解除されましたが、避難路の案内板ができました。



熊ノ岳登山道と、北の尾根に向かうトレッキング・コースの分岐点の案内板。

ユスト高山右近の列福決定

2016-07-12 09:30:00 | Everyday is special
バチカンからのお知らせです(エイプリルフールではありません!)。
ユスト高山右近の列福式が、2017年2月7日に大阪城ホールで行われることが決定しました。

おめでとうございます。

詳しくは、カトリック中央協議会プレスリリースをご覧ください。

高山右近は、国外追放となって一族と共にマニラに行き、たった40日間ほどの滞在で病気のため1615年に帰天しました。
が、彼の名声は高く、すぐに現地の教会で列福運動が始まったのです。
それから400年もの年月を経て、列福が決まったことは、本当に大きなことだと思います。

日本とフィリピンの間の信仰の架け橋を行った高山右近は、また400年という時代の架け橋も実現しました。
そのバトンを渡されたわたしたちも、その思いを大切にしていきたいと思います。

写真は、今年のあじさい参道(山形市村木沢の出塩文殊堂)。
花のガクが丸みを帯びて、とても可愛らしいあじさいでした。



いつもの参道。やはり雨上がりが似合います。



まだ色付き始めの、この淡い青色が好きです。



それにしても可愛いですね。



こちらは美しいピンクのあじさい。



ガクアジサイの花が一輪、小さく咲きました。あじさいの花に見えるのは、じつはガクなんですね。
でも、ガクアジサイの「ガク」は、花の萼ではなく、額縁の「額」だったとは知りませんでした。