Scarving 1979 : Always Look on the Bright Side of Life

1979年生な視点でちょっと明るく世の中を見てみようかと思います。

レベルアップと見えない指環

2004年07月01日 23時59分59秒 | 1分間スピーチ
今日は、レベルアップと見えない指輪でした。

入社4年目にして、社内での等級が、
なんだか9から8に上がったとのことです。

じゃあ、なにがあったかと言えば、
特になにもありません。

ただ上司に、上がったよ、言われて終わりです。
任命を証明する用紙さえありません。

なんともはや、あっけないものです。

これがドラクエみたいなRPGゲームの世界なら、
王様からお金、剣、盾、それか指環の贈り物でも、
少しはなにかあるものなんですけどね。

本当になにもありま…。

あ、そう、指環と言えば、なっちゃんの両手を偶然に、
遠くから見やることが出来たんですよ、これがまた。

その手には、彼氏様か旦那様からいただいた、
輝く指環がありま…せんでした。

ええ、ありませんでしたとも。
ありませんでしたのですとも。

両手共に、なにもないです。
ただ綺麗な細い指なのです。

指輪がないことが配偶者のいない証とも言い難いですが、
私は証と仮定してしまいたい気持ちです。

というのも、なぜかホッとしている自分がいるのです。
なんででしょう、この変な感覚。

私はどうしたいんでしょうか。

しかし、もったいないです。
周囲の男子は、一体なにをしてるんでしょうか。

着ている服の色に合わせて毎日バッグが違ったりしてる、
感性に満ちたなっちゃんを、なぜに放っておけるのでしょうか。

なっちゃんはひとりであって欲しくないです。。。

ということで、こちらのなにもないは、
最高の贈り物になりましたとさ。

そして見えない指輪を、火口に投げ込もうか。

「犬(dog)」第13回

2004年07月01日 20時00分00秒 | 物語
第1回 / 第2回 / 第3回 / 第4回 / 第5回 / 第6回 / 第7回 / 第8回
第9回 / 第10回 / 第11回 / 第12回
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 二ヶ月後

「虹のような優しさで、君を包んでいたい」

 廊下側から三列目、前から三番目の席の男が、隣の席の由佳里の方に体を向け、瞳を向け、映画スターのような表情で、そう呟いた。

「わけわかんないよ~」

 由佳里は、ホンのチョットだけ口を尖らせた笑顔で、男の瞳を見つめた。

「え~、これ、かなりいけてると思うんだけどな~」

 男は、自分の机上に置かれた藁半紙に瞳を向けた。

「全然似合ってないし」

「んなことねえだろ~よ、もうね、世界中の女の子が駆け寄ってくるよ」

「そんなのあるわけないじゃん」

「じゃ、自分の言ってみろよ」

「言わない」

「なんでだよ、俺、言ったじゃん」

「勝手に言ってきただけでしょ」

「でも、聞いたんだから、言わなきゃ駄目だろ」

「関係ないもん」

「ほんとな~。・・・あ、窓の外、コンドルが飛んで行く」

 男は、右手で自分の瞳の先の空を指差し、左手で由佳里の机上に置かれた藁半紙を掴もうとした。

「そんな古い手に、ひっかかんないよ~だ」

 由佳里は、男の左手が藁半紙に着地する前に、笑顔と右手でそれを持ち上げた。

「っきしょ~、絶対引っかかると思ったんだけどな~」

「甘い、甘い」

「おい、ハンナマ。おまえ、どんなの書いた?」

 そう言いながら男は、右手でハンナマの左肩を軽く叩いた。

「え、まだ書いてねえよ」

 ハンナマは、男の方へと振り向きながら答えた。

「早く書かねえと、時間なくなんぞ」

「いいよ、そんでも別に」

「よかないだろ、一応、課題だぜ、これ」

「課題っつってもな~」

「なんか、適当に書いときゃいいじゃん。どっかの歌詞のフレーズ、パクるとかして」

「あ~、それいいかもな」

「でも、やんならマイナーな曲の方がいいんじゃねえか。メジャーなのだとすぐバレっから」

「おお、そうするわ」

 ハンナマは、体を机に向かい直した。

「ねえ、半川君のどんなだった?」

 由佳里は、少し開き気味の瞳で男を見つめた。

「まだ書いてないって」

「なんだ~」

「それより、早く見せてよ」

「なにを?」

「自分の書いたやつ」

「だから、嫌だって」

「いいから、いいから、ホンのチョットだけ、ね」

「い~や」

 由佳里は、全ての男がとろけてしまいそうな、はっきりとした口元と、純粋な瞳で、藁半紙を覆い隠した。

「そう言わないでさ~」

 男は、由佳里の右の二の腕を両手で軽くつかみ、前後に揺らした。

 二人は、朱色の振り子のように揺れている。

「おい、できたぞ」

 ハンナマが、右手に藁半紙を持ち、左回りに振り向き、男の右肩を小突いた。

「お、もうか」

 男は両手を離し、ハンナマから藁半紙を受け取ると、由佳里には見えないように、体を斜め右にくねらせ、そこに書かれていた一行文を読んだ。

【愛してる とても遠くまで】

「こんなんでいいだろ」

「うん、なかなかいいじゃん」

「あ、見して見して」

 由佳里が藁半紙に向かい、細白い右手を伸ばした。

「だめ~」

 男は、由佳里の手が届かないくらい高く、藁半紙を宙に上げた。

「いいよね?半川君」

「え?、ん~」

「駄目でしょ」

「うん、駄目だな」

「え~、別に、減るもんじゃないんだからさ~、ね」

「いや、減る減る」

「ヘルクラッシャー?」

 ハンナマは両腕をそろえ、それを前に突き出しながら、そう呟いた。

「そう、ヘル、クラッシャー」

 男はその声と共に、ハンナマと同じように両腕を突き出し、由佳里の右の二の腕に軽く当てた。

「も~」

 由佳里は、左手で右の二の腕をさすりながら、男を見つめた。

「じゃ、わかった。そっちの見したら、こっちのも見してやるよ」

「ならいい、見せない」

「なんで、そんなに見せたがらないかな~?」

「なんで、そんなに見たがるのかな~?」

「ふふっ、そうきましたか」

「はい、そうきました」

「由佳里、ちょっと見せてね」

 突然振り向いた舞子が、由佳里の藁半紙を、右手で軽く取り上げた。

「あ」

【いつもはお笑いな貴方、真剣に授業を受ける横顔が素敵】

「ふ~ん、やっぱり~」

「なにが~?」

「ん、別に~」

「も、舞子のも見せてよ」

「や~だ~」

 舞子の机上にあった藁半紙を取ろうと、絡み、縺れ合う二人。

「また、イチャついてるよ」

 男は二人を指差して、そう言った。

「ほんと、仲いいよな」

「俺達も見習って、やってみるか」

「バ~カ」



 放課後

 かおりんと裕子は、絵葉書のように、音楽室の隅でお喋りをしていた。

「あ、ねえ、私って、普通じゃないのかな?」

「なにが?」

(氷オニの話、もう終わり?)

「・・・ううん、別に。忘れて」

「え~、でも、そう言われたら、余計気になるよ~」

(ま、ほんとは、あんまり気になってないんだけどね)

「気にしないで、ほんとに、ね」

「だって、外見は問題ないっていうか、普通の人より全然かわいいし」

(いまだに見とれちゃう時あるもん)

「そんなことないよ、普通だよ~」

「じゃ、内面のこと?」

(こう、心から謙遜しちゃうとこが、またかわいいんだよね)

「・・・実はね、」

「ん?」

(ほんとに、なにかある、はずないと思うけど)

「それより、ねえ、あの、今度の日曜日、2人で遊びにいかない?」

「え。・・・あ、そうか、今度の日曜、部活休みだったんだっけ」

(あ~、なんか、久しぶりの休みだな~)

「そう、だからね」

「うん、いいよ、別に」

(すっごく楽しそうだし)

「よかった。じゃ、どこ行く?」

「別に、どこでもいいよ」

(あ、でも、映画とかがいいかな)

「どこでもいいじゃ、困る」

「じゃ、裕子はどっか行きたいとこないの?」

(そんな、僕じゃ決められないよ)

「かおりんと一緒なら何処でもいいよ」

「え?」

(それって・・・)

「だから、かおりんが決めていいってば」

「決めてって言われても」

(あ~、なんか、すごいドキドキしちゃってるよ)

「ねえ、ほんと、何処でもいいから」

 金糸埃が、キラヒラと日に焼けたオルガンの上に舞い下りた。

「・・・あ、じゃあ、ディズニーランドってとこにでも行く?」

(かおりんが前に天川と行ったことあるみたいだし)

「うん、それいい」

「でも、お金とか大丈夫かな?」

(なんか、名前からして高そうだもんな~)

「大丈夫だよ、いざとなったら私がおごってあげるから」

「それはいいよ。たぶん、なんとかなるから」

(女の子におごってもらうってのも、嫌だからね)

「じゃ、何時ごろ出発する?」

「早目の方がいいんじゃない?」

(どのくらいかかるのか、全然わからないけど)

「そうだね、そうしよ。向こうで長く遊べるだろうし」

「行くからには、長く遊びたいもんね」

(電車代も、チケット代ももったいないし)

「7時くらいの電車がいいかな?」

「うん、そのくらいでいいんじゃない。起きるのチョット辛そうだけど」

(休みの日まで、早起きか)

「絶対、寝坊とかしないでよ~」

「その辺は、大丈夫」

(決められた時間はキッチリ守るからね)

「そうだ。洋服とかって、なに着てく?」

「う~ん、天候にもよるけど、基本的にはボーイッシュな感じかな」

(スカートって、いまだに苦手だし)

「ふ~ん。・・・じゃ、私は、思いきって、お姫様スタイルにしちゃおっかな」

「あ、すごい似合うと思うよ」

(っていうか、なに着てもかわいいからな)

「ほんとに?」

「うん、ほんとほんと」

(もっと、自信持ってもいいのに)

「かおりんがそう言うなら、着てっちゃおっかな」

「じゃ、私、王子様の格好しようか?演劇部に衣装借りて」

(あの、宝塚ってやつみたいに)

「ははっ。それいいかも」

「今度、恵子に頼んでみよっかな」

(借りられないだろうけど)

「うん、そうしなよ」

「冗談だって、冗談」

(そんな格好、絶対やだしね)

「・・・楽しみだね」

「うん」

(どうなるんだろう。でも、ほんと、楽しそう)

「2人っきり、だもんね」

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『約束』

も う 一 度

や り 直 す

 

そ ん な こ と

 

二 度 と

で き ま せ ん

 

も ち ろ ん

 

一 度 と も で す

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第14回

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第13回あとがき

[当時]
普段ならば、基本的に上から下へと順に書いていくんですけど、
今回は、上へ下への大騒ぎって感じで書いてみました。
ちょっと繋がりがおかしいかもしれませんけど、
本来、これがこの作品の特徴の1つでもあるんです。

[現在]
やっぱりお話が飛び過ぎな気がします。
繋がりつつも1回1回が独立した連載用の作品になってます。
それもそのはず、書き方が変わってたんですね。
前はwordさんでダーッと書いてたのが、
途中からHTMLさんでチョコッと書いて、
それをwordさんに加えてる方式に変わりました。懐かしい。

CD千選vol.0012「SecondFlight」

2004年07月01日 07時49分50秒 | 音楽
前回までの流れを汲んで、
今回もTHE BEATLESさんの遺伝子を受け継いだ、
70年代バンドの紹介です。


(amazonさんにリンクしてます。)


Pilot「Second Flight」です。

このPilotさん、70年代のELO、10cc、
80年代のXTC、90年代のジェリーフィッシュなどなどと、
各年代に存在するTHE BEATLES直系バンドの70年代代表として、
しばしば取り上げられる存在だったりもします。

他のバンドと比べて知名度は低いですけどね。

メンバーに、日本でタータン旋風を巻き起こした、
ベイ・シティー・ローラーズのメンバーを擁していることでわかるように、
ひたすらにわかりやすいPOPさ、突き抜けるような明るさがあります。

Pilotの名の通り、聴いてる人を青空の彼方に招待してくれます。
そのPOPさ、その痛快さに、心が空を翔けます。

聴いてる内に楽しい気持ちになり、
自然に笑顔もこぼれます。

今回紹介しているアルバムには入っていませんが、
Magic』なんていうヒット曲を聴くと、
その空を翔ける感じを実感できるかと思います。

そんなわけで、どのアルバムも心躍る名盤揃いなのですが、
この「Second Flight」には『Dear Artist』という、
アルバムの最後を飾る素晴らしいバラード曲が収録されています。

曲の展開的には、ピアノの弾き語りから始まり、
曲が進むに従って音が重なっていく例のヤツです。

私は大好物です。

もし私が映画を撮ることになったら、
この『Dear Artist』の力を借りて、
ホロリときそうなエンディングを撮ることになるでしょう。

そんな創作意欲までをも刺激する名曲なのです。

僕は君が。。。

そんな終わりが心地良い。

2004年6月のアクセス数

2004年07月01日 02時30分30秒 | 雑談
6月分も忘れないよう、
ほぼ自分用に掲載なのです。

4月は【4042】で、5月は【9575】と、
着実にアクセス数が増えているわけです。

で、今月はどうだったかと言うと、
なんと【13970】ということで、
ついに1万の大台突破なわけです。

単純に日割りすると【465】です。

いやはや、これはすごい。
みなさま、どうもありがとうございます。

出来ることならみなさんに、
熱い口づけをして回りたい気分です。ぶちゅ。

6月は忙しさにかまけて、
大好きな早わかりさんもなく、
記事の手薄さを「犬(dog)」でごまかしてたので、
なんともはや申し訳ない気持ちです。

さらには1分間スピーチも、
体調悪い、ありがとう、ごめんなさい、らぶりぃ♪
の繰り返しでしたからね。

でも6月末すべり込みで始めた新企画、
染伝文句は、私的にとても好きです。
いいです。これは。

私は、いくら書いてもいい場合はダラダラ書いちゃうので、
ああいう規制した一口サイズのものが望ましいです。

なにがあるってわけでもありませんが、
みなさんもぜひご参加ください。

でいて地味に毎週続いているCD千選も、
こっそりご愛顧いただければと思います。。。

ちなみに7月は、
延々なっちゃん話に尽きそうな気もします。

恋愛ってどうするんでしたっけね。

そんな、25歳横浜在住独身男性のblogを、
現在公開中。

今後もどうぞお楽しみに。