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秋向きのBCM(Black Contemporary Music)

2020/09/14 UP

情報&コメントを追加しました。

2020/09/11 UP

古い記事ですが、このところ、秋向きの洋楽10曲!のアクセスをけっこういただいているので、BCM(Black Contemporary Music)版もつくってみました。

例によって、思いつくままのリストです。
夏-UP曲、冬-バラードのイメージがあるので、安直にMid系でグルーヴ感のあるものを集めてみました。
BCMが打ち込みやサンプリングに染まる前(1983年以前)、そしてグループ(Selfcontained Group)に限定しました。
マニアックですみません(笑)


01.The B. B. & Q. Band - (I Could Never Say) It's Over
〔 From 『All Night Long』(1982)

正式名はThe Brooklyn, Bronx & Queens Band。
10.のChangeと同様、Jacques Fred Petrus & Mauro Malavasiのイタリア人プロデュースによるディスコ・ユニット。
この並はずれた洗練感は、ユーロ系ならではかも。
'80年代初頭のディスコでブレークしたOn the Beatが代表曲とされるが、ALBUM曲も粒ぞろい。これは2ndALBUMからのミディアムチューン。
UP曲だけでなく、MidもSlowもいけるのが、このあたりのディスコ・ユニットの凄いところ。

02.The Manhattans - You Stand Out
〔 From 『Black Tie』(1981)

「Kiss and Say Goodbye」「Shining Star」のヒットで知られるコーラス・グループ。
これは、『Black Tie』(1981)A-2収録のミディアムチューン。Manhattansのコーラスはどれも哀愁ただようが、これも例外ではない。この時代らしい音の隙間感が絶妙。
しかし、「Shining Star」(1980)、”夢のシャイニング・スター”の邦題タイトルで日本でもシングルカットされてたって、いまからするととても考えられず。
こんなナイステイクもあるよ。→ The Way We Were / Memories

03.Tavares - Us And Love (We Go Together)
〔 From 『Words And Music』(1983)

5人全員がリードをとれる兄弟グループ。「A Penny for Your Thoughts」「Words And Music」などKenny Nolanの華麗な楽曲が、彼らのたたみかける甘いファルセット・コーラスと調和して珠玉。
これは1983年の名盤『Words And Music』のラストを飾る曲。しかし、こんな素晴らしい名盤を最後に活動(ALBUMリリース)休止って、あまりに惜しすぎる。

04.Switch - Love Over And Over Again
〔 From 『This Is My Dream』(1980)

1974年Ohioで結成されたSelfcontained Group。
DeBarge兄弟にPhillip Ingramがメンバー参画って、悪かろうはずなし・・・(笑)。
これは『This Is My Dream』(1980)のA-2曲で、後半のリードのファルセットがエモすぎ。
ハンド・クラッピング的な軽めのリズム、チョッパーベースにフェンダーローズっぽい鍵盤リフは、あまりにこの時代すぎる。
この名グループも1984年の『Am I Still Your Boyfriend?』がいまのところ最後のALBUMとなっている。ど-して??

05.T-Connection - Heaven In Your Eyes
〔 From 『Everything Is Cool』(1981)

個人的にかなり気に入っているバハマ出身のファンク・グループ。
聴いたことあるのは1978年の『T-Connection』から1984年の『Take It To The Limit』までの6枚だが、どれも名盤揃いで、リード、コーラスとキレのあるインストのバランスが絶妙。
これは、『Everything Is Cool』(1981)からのミディアム・チューン。
Drums、Yogi Horton!
ややエフェクト過剰な気もするが、彼らならではの洒落っ気あるサウンドが堪能できる。
この名グループも1984年の『Take It To The Limit』がいまのところ最後のALBUMとなっている。いったい何が起こったの??

06.L.T.D. - Shine On
〔 From 『Shine On』(1980)

New Yorkを本拠に活動したSoul/Funk/Disco Band。
なんといってもLeslie Wilsonのリード・ヴォーカルが聴きどころで、↑もLeslie Wilsonだと思う。(Jeffrey Osborneかも・・・。)
1983年の名盤『For You』のタイトル曲「For You」のLeslie Wilsonの気合いの入り方はハンパじゃない。
しかし、このグループもこの名盤を残して、1999年の『Marry You』までALBUMリリースがない。
でもって『Marry You』がいまのところ最後のALBUM。(こんなのばっかし(笑))

07.The Chi-Lites - Making Love
〔 From 『Bottom's Up』(1983)

結成は1959年に遡るChicagoのSoul/Funk Group、シャイ・ライツ。
この頃は彼らもソフィスティケートされたサウンドをつくりだしていた。
ファルセットというより地声が勝ち気味のハイトーンで、リードの色気のあるビブラートがよく効いている。
ながい活動歴をもつ彼らも、1984年『Steppin' Out』を最後に年1枚ペースのALBUMリリースに終止符を打っている。
(1990年の『Just Say You Love Me』、Ichiban Records(勢いを失ったAORやBCMが最後の拠り所としたマイナーレーベル)からのリリースは涙をそそる。)

08.Brick - Babe
〔 From 『Summer Heat』(1981)

Brickも個人的には好きなグループ。'70年代中盤にAtlantaで結成。
当時、DanceとJazzが入りまじったフォーマットを”Dazz”と呼んだが、その代表的なグループだと思う。
なんといっても抜群のグルーヴ感が魅力。甘くハスキーなヴォーカルも聴きどころかと。
この名盤のあと、さらに名盤『After 5』(1982)をリリース、1988年にもう1枚リリースして以降はALBUMリリースが確認されていない。

09.Lakeside - Real Love
〔 From 『Untouchables』(1983)

オハイオ州Daytonで結成されたSelfcontained Groupの代表格で、'80年代前半はけっこうビルボードにチャートインしていた。
メロディのあとをリズムが追っかけていくような独特な曲調は、個人的にはツボ。シンフォニックなOtis Stokesのキーボードとあいまって、ブラコン界のプログレバンドだと思っている(笑)
洗練感はさほどないけど、ヴォーカルとインストが一丸となってたたみかけてくるエモーショナル感はただごとじゃない。

10.Change - Angel
〔 From 『This Is Your Time』(1983)

個人的にはもっとも好みのBCMユニットのひとつ。
01.のThe B. B. & Q. Bandと同様、Jacques Fred Petrus & Mauro Malavasiのイタリア人プロデュースによるディスコ・ユニット。
洗練感だけみれば、おそらくThe B. B. & QBandやHigh Fashionを凌駕している。
これは、名盤『This Is Your Time』(1983)からのミディアム曲で、2:39~のsaxソロ、3:40~のピアノのフレーズどりなど、いま聴き返してもはっとさせられる。
1980年から1985年まで年1枚ペースでリリースされた6枚のALBUMは駄作なしで、UPもミディアムもバラードも非の打ちどころがない。(たとえばUPだと → こういうの(The Very Best In You)。)
2010年、イタリアのみでリリースされた7枚目の『Change Your Mind』を最後にALBUMリリースは確認されていない。

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