goo

■ 夏のFemale J-POP(1980~1990年代)

あまりに暑いので、夏らしいはじける曲とクールダウンできるAOR系を思いつくままに引っ張ってきました。
やっぱりシティ・ポップがメインになってしまう(笑)


■ P・R・E・S・E・N・T - 松田聖子(『Pineapple』1982年収録)

名盤『Pineapple』のA-1を飾る名曲。作曲:来生たかお、編曲:大村雅朗。
1980年代前半の夏のきらきら感全開。

■ 夏をかさねて- 今井美樹(『Bewith』1988年収録)

名盤『Bewith』の1曲目。
柿原朱美のお洒落で透明感あふれる曲調が今井美樹の声質とよく合っている。
イントロのメジャー・セブンスからヴォーカルパートはマイナー・セブンスメインか。(→コード

夏が手招きしてる
はずむパーコレーター
のサスフォーの効きがテクニカル。

■ マンハッタン・キス - 竹内まりや(シングル1992年リリース)

作詞・作曲:竹内まりや/編曲:山下達郎。
1992年にしてなお、こういうAC的エッセンスの佳作を生み出せる、達郎&竹内まりやはやはり凄いと思う。

■ MORNING HARBOUR - とみたゆう子(『DEUX』1982年収録)

名古屋市出身のシンガーソングライターで曲のできも抜群。
「ミルキー・ヴォイス」といわれた甘いながらも透明感にあふれた美声。
これは1982年リリースの名盤『DEUX』収録曲。

■ 天使の絵の具 - 飯島真理(シングルc/w1984年リリース)

活動範囲が多彩でいまいちポジションがよくわからない人だが、国立音楽大学入学の実力派。
1983年、坂本龍一氏プロデュースの1stアルバム『Rosé』でメジャー・デビュー。
1984年、『超時空要塞マクロス』の主題歌「愛・おぼえていますか」がブレーク。
一時、達郎氏のMOON RECORDSに所属し、ロサンゼルスに移住。
現在は帰国して音楽活動を継続している。
達郎氏が注目しただけあって、そのハスキーでキレのある歌声は独特のオリジナリティを備えている。
これは「愛・おぼえていますか」のc/w曲。

■ 瞳はダイアモンド - 鮎川麻弥(『1984』2014年収録)

1984年7月にソロデビューでアニメ系の活動が多かった。
シンガーソングライターで、中山美穂、酒井法子などにも楽曲を提供している。
これは1984年の楽曲をカバーした2014年リリースのアルバム『1984』収録曲。
艶と奥行きのあるハイトーンで、聖子ちゃんVers.よりコンテンポラリーでアダルトな仕上がり。

■ エリア・コード808 - 二名敦子(『Loco Island』1984年収録)

1980年代前半、洋楽にもっとも接近した邦楽アーティストの一人。
とくにサーフ・ロックとの相性がよく、kalapanaやPabloCruiseの曲もよくカバーしていた。

■ Teenage Walk - 渡辺美里(シングル1986年リリース)

初期小室サウンドの名曲で、1986年渡辺美里5枚目のシングル。
イントロの意表をつく転調は、最初聴いたときはなにかの間違いかと思った。
この難曲を破綻することなく歌いこなせる渡辺美里は、やっぱり実力派だと思う。

■ With You - 須藤薫(シングルc/w1993年リリース)

1979年「やさしい都会」(作詞:荒井由実、作曲:筒美京平)でメジャーデビュー。
ユーミンの1980年「SURF&SNOW」にコーラスで参加している。
大瀧詠一や杉真理などとも活動を共にし、当時のシティ・ポップシーンの一角を担う。
これは1993年リリースのシングル「小さな奇跡」のc/w曲。

■ 海になりたくて - 惣領智子(シングル1981年リリース)

東京都出身で国立音楽大学卒の実力派シンガーソングライター。
1991年に歌手の阿部敏郎と再婚し2002年に沖縄に移住。
これは1981年リリースのシングル曲で、当時のアダルトな空気感がよく表現されている。

■ I Wonder What You're Like - MARLENE(『Looking for love』1984年収録)

マリーンも1980年代の夏によく聴かれていた。
フィリピン・マニラ市出身のシンガーで19歳で来日し、1981年にメジャー・デビュー。
これは1984年『Looking for love』収録のミディアム曲で、バックのサウンドはほとんど洋楽。

■ Dream In The Street - 池田典代(『Dream In The Street』1979年収録)

シンガー池田典代の唯一のアルバム『Dream In The Street』(1979年)は、山下達郎、鈴木茂、佐藤博、岡沢茂らが参画したシティ・ポップの伝説的名盤となっている。
まぁ、この曲を聴けば、彼らのセンスがいかに優れていたかがいやでもわかる。

■ 天気雨 - 松任谷由実(荒井由実)

1976年リリースの名盤『14番目の月』収録の人気曲。
松任谷正隆プロデュースで、小気味のよいサウンドに初期ユーミン特有の透明感あるメロが乗るナイス・チューン。

■ 霧雨で見えない - 麗美(1984年)

1984年に松任谷正隆・由実夫妻の全面バックアップでデビューしたハーフのシンガー。
これは1984年リリースのユーミン作曲曲で、この当時のユーミンの才能の冴えが感じられる。

■ Morning Flight - 間宮貴子(『LOVE TRIP』1982年収録)

1982年に井上鑑、山下達郎バンドらが参加したアルバム『LOVE TRIP』をリリース。
当時はさほどメジャーではなかったが、最近のシティ・ポップブームで再評価が進み、とくに「真夜中のジョーク」は有名。
これは『LOVE TRIP』収録のミディアム曲。リズムの跳ね具合やブラスの入り方はまさに1982年。

■ 音楽のような風 - EPO(シングル1985年リリース)

EPOも最近のシティ・ポップブームで再評価が進んでいる。
これは1985年リリースの8枚目のシングルで彼女の代表曲。

■ Slow Nights - 亜蘭知子(『MORE RELAX』1982年収録)

長戸大幸、織田哲郎とともにBeingの創設に参加した初期所属アーティスト。
作詞家、エッセイスト、パーソナリティの活動で知られるが、シンガーとしての実力も一級品。
これは1984年リリースの『MORE RELAX』収録曲で、カシオペア(向谷実)サウンドに繊細で伸びのあるハイトーンがよく乗っている。

■ 世界でいちばん熱い夏 - プリンセス プリンセス(シングル1987年リリース)

コメント不要(笑)
プリプリを超えるガールス・バンドは未だに出ていないと思う。

■ Crystal City - 大橋純子

大橋純子も音楽通から評価の高いアーティスト。
1974年メジャー・デビューし、1970年代後半に多くのヒットを放つ。
この曲でも歌謡曲の範疇では語りきれない才能が聴いてとれる。

■ Fantasy - 中原めいこ (『2時までのシンデレラ-FRIDAY MAGIC』1982年収録)

1980年代前半、夏といえば中原めいこのイメージがあった。
巧みな作曲能力と甘さを帯びた独特の声質で人気が高かったが、1992年歌手活動を休止している。
近年のシティ・ポップブームで再評価が進んでいるひとり。
これは1982年リリースの『2時までのシンデレラ-FRIDAY MAGIC』収録曲で、ディスコとACが絶妙にバランスしている。

■ Candy - 具島直子 (『miss.G』1996年収録)

1996年にアルバム『miss.G』でメジャーデビュー。
曲調は1996年デビューにしてはグルーヴィーでアダルト。
声質も伸びやかで、オリジナルな雰囲気があり貴重な存在だと思う。
これは1996年の1stALBUM『miss.G』からのシングルカット曲。

■ 穏やかな夏の午後 - 今井優子 (『DISCLOSE』1994年収録)

1987年メジャー・デビューで、1990年角松敏生プロデュースのアルバム『DO AWAY』で注目を集める。
清楚なルックスと華麗なハイトーンが魅力で、アダルトなミディアムチューンが多い。

■ マイピュアレディ - 尾崎亜美(シングル1977年リリース)

作曲力に定評がある尾崎亜美の3rdシングルで、アレンジは松任谷正隆。
ゆらぐフェンダー・ローズの音色が、当時の「シティ・ポップ」の空気感を再現している。

■ 月のかほり - 夏川りみ(『てぃだ~太陽・風ぬ想い~』2002年収録)

※2000年代のシンガーですが、好きなので入れてみました。
沖縄県石垣市出身の日本を代表するハイトーン・シンガー。
メジャーデビューからの「南風」(2002/3)、「てぃだ~太陽・風ぬ想い~」(2002/9)、「空の風景」(2003/3)、初期3枚のALBUMのできは抜群だった。
沖縄独特の音階や歌いまわしはそれほど強く出ておらず、さらりと明るい曲調に彼女の伸びやかなハイトーンが乗る内容は、まさに「ヒーリング・ミュージック」そのものだった。
これは「てぃだ~太陽・風ぬ想い~」収録の清涼感あふれる佳曲。

■ Wind&Kiss - 桑江知子(『Mr.COOL』1980年収録)

沖縄出身、渡辺プロダクションからデビューしたシンガー。
「私のハートはストップモーション」(1979年)のイメージが強いが、アルバム曲を聴くと優れた声質とテクニックをもっていることがわかる。
最近では「シティ・ポップ」の流れで再評価も。

■ Fall In Love - 山根麻衣(『SORRY』1981年収録)

1979年ポプコンで入賞しメジャー・デビュー。
はやくから柳ジョージ、鈴木茂、向谷実、斎藤誠(サザン)、村田和人などと活動をともにし、アダルトでクロスオーバーな楽曲が多い。
多彩な人で、福山雅治のプロデュースも。
これは1981年リリースの2ndALBUM『SORRY』収録のミディアム曲。
クルーヴでアダルトなサウンドは、鈴木茂(g)、松下誠(g)、佐藤準(key)、山木秀夫(ds)などの参画が大きい。

■ 二人ぼっちのHeaven - 笠井紀美子(『PERIGO A NOITE』1987年収録)

1971年9月、日清カップヌードルのCMで人気を集めたが、米国をベースにジャズ/ACシーンで活動していたため、日本ではジャズ・シンガーのイメージが強い。
1998年音楽活動から引退。これは後期のレゲエまじりのスロー・チューン。

■ Squall - 松本英子(シングル1999年リリース)

1999年リリースのじつはさりげに人気曲。
福山雅治主演のドラマ『パーフェクトラブ!』の挿入歌として使用された、福山雅治作曲の名曲。
透明感ある美声が、メロディアスなこの曲によく合っている。

■ Behind You - 当山ひとみ(『Sexy Robot』1983年収録)

当山ひとみも1980年代前半、洋楽にもっとも接近した邦楽アーティストの一人だと思う。
中学2年まで沖縄で過ごしたという、バックグラウンドもあるかもしれない。
ゆったりしたAC系のMid~バラードに名曲多数。

■ 都会 - 大貫妙子(『SUNSHOWER』1977年収録)

コアな音楽好きから高い評価を得ている大貫妙子。
これは1977年の2ndALBUM『SUNSHOWER』収録曲。
当時すでにクロスオーバー(のちにフュージョン)という言葉はあったが、それを邦楽で具現化したもっとも早い作品のひとつだと思う。

■ Long Island Beach - 杏里/ANRI(『WAVE』1985年収録)

杏里屈指の名バラードで、当時ほんとうによく聴いた。
1980年代前半ならではの聴き飽きしない洒落たメロディーライン。ブライトだけど切なさも。


いくらでも湧いてきてキリがないので(笑)もうやめます。


■ なぜZ世代は40年前の日本の歌に夢中なのか?

↑ 別に「Z世代は40年前の日本の歌に夢中」でもないと思うけど、1980年代前半の曲がここまで再評価されるとは思ってもいなかった。


【関連記事】
■ ハイトーン女性ヴォーカルの夏歌25曲
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )
« ■ 逸材! 柴...