民話 語り手と聞き手が紡ぎあげる世界

語り手のわたしと聞き手のあなたが
一緒の時間、空間を過ごす。まさに一期一会。

「日本語の呼吸」 その4 鴨下 信一

2014年06月14日 00時41分07秒 | 朗読・発声
 「日本語の呼吸」  鴨下 信一 著  筑摩書房 2004年

 読点「、」のところで、いつも同じ間(ま)をとっている。

 これがどんなに下手に聞こえるもとになっているか。
 読点の「間(ま)」はおなじでなければならないなんてルールはありません。
それなのに機械的にそう読んでしまう人は、とても多いのです。

 読点の「間」は、長さ自由の「間」です。
本当のコツはこれです。

 読点の「間」を三つに分ける。

 ① (、)読点一つ分 息を止めるが、吸わない。

 ② (、、) 読点二つ分 息を止めて、ちょっと吸う。

 ③ (、、、)読点三つ分 息を大きく吸う。

 (このあとこれについての詳細な説明がある)

 人間の呼吸と声(音)の関係はとても興味深い。
よく、読んでいる間に苦しくなって息が続かなくなることがあります。
こういう時、吸おうと思ったらまず駄目。
息を止めれば反射的に短く息が入って来ます。
それで駄目なら、吸わないで逆に吐くつもりになってごらんなさい。
不思議にサーッと息が入って来ます。

 中略

 句点「。」はふつう③の読点の間で読みます。
それ以上に長くなることもありますが、逆に②の読点の間ぐらいに短くなることもある。