「三びきのこぶた」 イギリス昔話 参考 瀬田 貞二 訳 石井 桃子 訳
今日は たまに 外国の 昔話 すっか。
イギリスの昔話で 「三びきのこぶた」って ハナシだ。
むかし、あるところに、おかあさんブタと、三匹の 子ブタが いたと。
おかあさんブタは、おとうさんブタに 早く 死なれて、一生懸命 子ブタを 育てていたと。
やっと 子ブタが 一人前に なると、おかあさんブタは、張り合いをなくしたのか、
からだをこわし、寝込んでしまったと。
おかあさんブタは 子ブタを 呼んで 言ったと。
「おまえたちは もう 立派な 大人だ。これからは みんな ひとりで 生きていくんだよ」
「はぁーい」
一郎ブタは たんぼに行って わらを 一杯 取ってくると、そのわらで 家を つくったと。
あっという間に 家をつくると、床に わらを敷いて 昼寝を していたと。
すると、ドン ドン、戸を叩く 音が する。
「誰かな」って、一郎ブタが のぞいてみると オオカミがいたと。
「子ブタくん、一緒に遊ぼう。おれを 中に 入れておくれ」
オオカミは ブタを食べてしまう 恐ろしい動物だと おかあさんから 聞いています。
「とん、とん、とんでもない」
「入れて くれないなら こんな家 吹き飛ばしてやる」
オオカミは ぷぅーと 息を吹きかけて 家を 吹き飛ばして しまったと。
そして、中で ブルブル 震えていた 一郎ブタを つかまえて、食べてしまったと。
二郎ブタは 山に行って 木の枝を 一杯 取ってくると、その木の枝で 家を つくったと。
家が できあがると、「あぁ、疲れた」って 言って、中で 休んでいたと。
すると、ドン ドン、戸を叩く 音が する。
「誰かな」って、二郎ブタが のぞいてみると オオカミがいたと。
「子ブタくん、一緒に遊ぼう。おれを 中に 入れておくれ」
オオカミは ブタを食べてしまう 恐ろしい動物だと おかあさんから 聞いています。
「とん、とん、とんでもない」
「入れて くれないなら こんな家 吹き飛ばしてやる」
オオカミは ぷぅーと 息を吹きかけて 家を 吹き飛ばして しまったと。
そして、中で ブルブル 震えていた 二郎ブタを つかまえて、食べてしまったと。
三郎ブタは 町に行って レンガを一杯 買ってきて、そのレンガで 家を つくったと。
家をつくるのは 大変だったけど、辛抱強く レンガを 積み上げて 家を つくったと。
すると、ドン ドン、戸を叩く 音が する。
「誰かな」って、三郎ブタが のぞいてみると オオカミがいたと。
「子ブタくん、一緒に遊ぼう。おれを 中に 入れておくれ」
オオカミは ブタを食べてしまう 恐ろしい動物だと おかあさんから 聞いています。
「とん、とん、とんでもない」
「入れて くれないなら こんな家 吹き飛ばしてやる」
オオカミは ぷぅーと 息を吹きかけて、家を 吹き飛ばそうと したと。
けれども、顔を 真っ赤にして ぷぅーと 吹いても レンガの家は びくともしなかったと。
オオカミが 地団駄ふんで 悔しがっていると、屋根に 煙突があるのに 気がついたと。
「よし よし、あそこから 入ってやろう」
オオカミは 屋根に のぼって 煙突から 入って いったと。
ところが、三郎ブタは お利口です。
オオカミが 煙突から 入ってくるのも わかっていました。
それで、暖炉に 大きくて 深い ナベに 一杯 水を 入れて かけておいたと。
それが 今では グラグラ、煮えたぎっています。
そんなこと 知らない オオカミは ストンと 煙突を 降りてきたから たまりません。
三郎ブタは オオカミが 降りてきたところを タイミングよく フタを取り、
オオカミが ナベの中に 落ちると、すぐ フタをして、
そして、オオカミを ぐつぐつ 煮込んで 食べてしまったと。
それから 三郎ブタは しあわせに 暮らしたと。
おしまい
今日は たまに 外国の 昔話 すっか。
イギリスの昔話で 「三びきのこぶた」って ハナシだ。
むかし、あるところに、おかあさんブタと、三匹の 子ブタが いたと。
おかあさんブタは、おとうさんブタに 早く 死なれて、一生懸命 子ブタを 育てていたと。
やっと 子ブタが 一人前に なると、おかあさんブタは、張り合いをなくしたのか、
からだをこわし、寝込んでしまったと。
おかあさんブタは 子ブタを 呼んで 言ったと。
「おまえたちは もう 立派な 大人だ。これからは みんな ひとりで 生きていくんだよ」
「はぁーい」
一郎ブタは たんぼに行って わらを 一杯 取ってくると、そのわらで 家を つくったと。
あっという間に 家をつくると、床に わらを敷いて 昼寝を していたと。
すると、ドン ドン、戸を叩く 音が する。
「誰かな」って、一郎ブタが のぞいてみると オオカミがいたと。
「子ブタくん、一緒に遊ぼう。おれを 中に 入れておくれ」
オオカミは ブタを食べてしまう 恐ろしい動物だと おかあさんから 聞いています。
「とん、とん、とんでもない」
「入れて くれないなら こんな家 吹き飛ばしてやる」
オオカミは ぷぅーと 息を吹きかけて 家を 吹き飛ばして しまったと。
そして、中で ブルブル 震えていた 一郎ブタを つかまえて、食べてしまったと。
二郎ブタは 山に行って 木の枝を 一杯 取ってくると、その木の枝で 家を つくったと。
家が できあがると、「あぁ、疲れた」って 言って、中で 休んでいたと。
すると、ドン ドン、戸を叩く 音が する。
「誰かな」って、二郎ブタが のぞいてみると オオカミがいたと。
「子ブタくん、一緒に遊ぼう。おれを 中に 入れておくれ」
オオカミは ブタを食べてしまう 恐ろしい動物だと おかあさんから 聞いています。
「とん、とん、とんでもない」
「入れて くれないなら こんな家 吹き飛ばしてやる」
オオカミは ぷぅーと 息を吹きかけて 家を 吹き飛ばして しまったと。
そして、中で ブルブル 震えていた 二郎ブタを つかまえて、食べてしまったと。
三郎ブタは 町に行って レンガを一杯 買ってきて、そのレンガで 家を つくったと。
家をつくるのは 大変だったけど、辛抱強く レンガを 積み上げて 家を つくったと。
すると、ドン ドン、戸を叩く 音が する。
「誰かな」って、三郎ブタが のぞいてみると オオカミがいたと。
「子ブタくん、一緒に遊ぼう。おれを 中に 入れておくれ」
オオカミは ブタを食べてしまう 恐ろしい動物だと おかあさんから 聞いています。
「とん、とん、とんでもない」
「入れて くれないなら こんな家 吹き飛ばしてやる」
オオカミは ぷぅーと 息を吹きかけて、家を 吹き飛ばそうと したと。
けれども、顔を 真っ赤にして ぷぅーと 吹いても レンガの家は びくともしなかったと。
オオカミが 地団駄ふんで 悔しがっていると、屋根に 煙突があるのに 気がついたと。
「よし よし、あそこから 入ってやろう」
オオカミは 屋根に のぼって 煙突から 入って いったと。
ところが、三郎ブタは お利口です。
オオカミが 煙突から 入ってくるのも わかっていました。
それで、暖炉に 大きくて 深い ナベに 一杯 水を 入れて かけておいたと。
それが 今では グラグラ、煮えたぎっています。
そんなこと 知らない オオカミは ストンと 煙突を 降りてきたから たまりません。
三郎ブタは オオカミが 降りてきたところを タイミングよく フタを取り、
オオカミが ナベの中に 落ちると、すぐ フタをして、
そして、オオカミを ぐつぐつ 煮込んで 食べてしまったと。
それから 三郎ブタは しあわせに 暮らしたと。
おしまい