「私の作文教育」 その6 宇佐美 寛 (1934年生まれ、千葉大学名誉教授) さくら社 2014年
第二章 「過程作文(発想作文)」・「編集作文」 その4 P-38
2 何について述べている文なのかを明確に書く。そのために有効ならば、できれば、いわゆる主語をあらわに書き込む。
3 このような文相互の連絡関係を明瞭な形で表す。つまり、このような関係を示すための語句が入るところは入れる。「しかし、」・「だから、」・「そして、」・「例えば、」・「いいかえれば、」・「これを具体的に示せば、」・「このような、」・「さきに述べたように、」等である。
4 必要な事柄を述べるべきであり、筆者の心理を書き表すべきではない。さきの作文例でいえば、「読んで感じたことは・・・」・「・・・と思う」のような、筆者の頭の働きぐあいを示す語句は明確な秩序を述べるのには妨げになるばかりである。思ったり感じたりした事柄だけを書けばいいのである。「思った」・「感じた」という働きは書いてはならない。