FOOTBALL LIFE

~サッカーを中心に日々の雑感など~

巧妙

2013年07月17日 | 雑感

 「日刊ゲンダイ」7月17日号にスタジオジブリが無料で発行する冊子【熱風】(7月号)が話題となり、都内の書店では在庫切れが続出しているという記事が載っていた。…宮崎駿監督が「憲法を変えるなどもってのほか」というタイトルで、戦争の愚かさと憲法改正反対の意思をつづっている…

 …〈憲法を変えることについては、反対に決まっています。選挙をやれば得票率も投票率も低い、そういう政府がどさくさに紛れて、思いつきのような方法で憲法を変えようなんて、もってのほかです〉〈もちろん、憲法9条と照らし合わせると、自衛隊はいかにもおかしい。おかしいけれど、そのほうがいい。国防軍にしない方がいい。職業軍人なんて役人の大軍で本当に下らなくなるんだから〉

〈…徴兵制をやればいいんだというようなことをいう馬鹿が出てくるんです。(中略)そういう人たちには、50歳でも60歳でも「自分がまず行け」と言いたいです。行きたくないなら、自分の息子を、息子がいなかったら孫を送れ。そうすれば徴兵制というものが何だかわかるから〉…などと持論を展開しているそうだ。

冊子が無料というのもいいことだね。自民党の安倍首相は参院選自民圧勝という大手メディアの選挙予想に気がゆるんだのか、この頃は本心剥き出し、本丸の9条改正にまで踏み込んだ発言をしているようだ。どこかで歯止めをかけないと、このまま右翼ナショナリズムで突っ走ったら、大変な恐怖政治になってしまう、まるで危険思想を取り締まる太平洋戦争前夜のような社会。若い人たちにとってもホントにそれでいいのだろうか。

安倍首相は経済と衆参のねじれ解消を前面に押し出して選挙演説をしているようだけど、国民にとってはその後ろに控えている憲法改正、TPP参加、原発再稼働の動きこそ怖いのだ。しかも自民党は選挙前から平気で地方組織と党本部とが違う選挙公約をして戦っている。北海道ではTPP、福島では原発、沖縄では米軍基地…、二重公約などと言われているけど、こういう狡さは戦後自民党独裁のような形で長く権力維持してきた”経験”のなせる技。国民を騙す、巧妙なテクニック。

もっとも自民党に騙されるとはいっても、国民だって子どもじゃないんだから騙されっぱなしじゃあ、あまりにも情けない。自民党のいってることやそれをただ垂れ流して批判しないようなTV,新聞を少しは疑ってかからないことには、なんの進歩もないことになる。