他人に説教できるほど立派な親ではないが、今日の新聞の生活欄に天野祐吉さんがいいことを書いているなあと思って読んだ。題して「子ばなれのすすめ」。いつもCMについてあれこれ書いているコラムだ。
ミラ(ダイハツ)のCMで、ひとつは息子に肩車された母親が「ちょっと遊んでくる」とミラに乗って去っていく。「母の子ばなれのはじめでした」と息子がつぶやきながら、それを見送る。もうひとつは、息子がバイトで働いているガソリンスタンドに「洗車、お願いします」と母が車でやってくる。
「ガソリンは?」「あまり減らないんだもん」。「遅くなるかも」と言い残し笑顔で走り去る。「母はきれいになって、ぼくからはなれて行く」というもの。母はYOU,息子は柳楽優弥という「誰も知らない」(是枝裕和監督)の名コンビ。そのせいか、言葉以上の空気感がある。たしかにクルマにはうまく使えば”自立”の有用な道具になる。
この前段に今の世の中、子どもが大きくなってもまだ子どもべったりというか、子ばなれ出来ていない親がけっこういる。親ばなれ出来ていない子と比べたら、子ばなれ出来ていない親のほうが多いような気がするということが書いてあった。明治生まれの父も、大正生まれの母も、自信を持って子どもを厳しくしつけていたように覚えている。
昔の親は本気で子どもをしかった。震え上がるほどの迫力があった。今は生活が便利になってきて、その分、親も文化を楽しむ余裕を持てるようになった。子どもを自立させて社会へ送り出すためには、やっぱり子どもから離れることが必要だし、そのためには楽しみを見つけることが先に来る。何をしても昔の親ほどえらくはなれないが・・・。
もう一つは「私の視点」。
歴史認識と愛国心。東大教授(国際法)の大沼保昭さんの1文。世論調査の結果は、94%の人が日本に生まれてよかったと思い、自分は愛国心があるという人が78%。ないという人の20%の4倍である。
他方において、アジア諸国への侵略や植民地支配に対して、実に85%の人が反省する必要があると答えている。反省する必要がないという人は11%に過ぎない。侵略と植民地支配を自虐と批判する意見は、明らかに国民の支持を得ていない。
愛国心がある人ほど反省の必要があると考える傾向が強い。愛国心がまったくない人では反省を必要という答えが63%という答えで、愛国心が大いにある人では反省が必要という答えが、なんと88%にのぼる。
このことはリベラル=非愛国主義者(対)反省は恥ずべき自虐と見る愛国主義者という対立がまったく国民の意識から乖離した虚偽の図式であることを物語る。メディアも「リベラル対愛国主義」というステレオタイプに乗った番組作りや紙面作りを考え直してほしい。
日本に駐在する海外メディアの特派員も、この世論調査の結果を正確に、自国民に伝えてほしい。中国や韓国のメディアが世論調査に示された日本国民の気持ちを正確に伝えてくれるなら、韓国人も中国人も、日本国民が自然な愛国心と過去への反省を持っているを理解してくれるだろう。
愛国心が強いほど自国に誇りを持ち、それゆえに自国の過去を反省し、克服しようと努める。嫌なニュースが多い最近の日本に、こうしたまっとうな感覚があることをうれしく思う。そして世界の一人でも多くの人に知っていただきたい。(おわり)
ほんとですねえー。「まっとうな感覚」が存在した、しかもこれだけのパーセンテージを集めて。Jリーグでは在日4世の柏の李忠成選手が日本国籍を取得したというニュースがあった。そのほかにもハーフといわれる人達、彼らが日本代表として国際試合に出場できるようになれば。もっと日本人の「まっとうな国際感覚」を広く世界に認めさせることができるのではと・・・。
ミラ(ダイハツ)のCMで、ひとつは息子に肩車された母親が「ちょっと遊んでくる」とミラに乗って去っていく。「母の子ばなれのはじめでした」と息子がつぶやきながら、それを見送る。もうひとつは、息子がバイトで働いているガソリンスタンドに「洗車、お願いします」と母が車でやってくる。
「ガソリンは?」「あまり減らないんだもん」。「遅くなるかも」と言い残し笑顔で走り去る。「母はきれいになって、ぼくからはなれて行く」というもの。母はYOU,息子は柳楽優弥という「誰も知らない」(是枝裕和監督)の名コンビ。そのせいか、言葉以上の空気感がある。たしかにクルマにはうまく使えば”自立”の有用な道具になる。
この前段に今の世の中、子どもが大きくなってもまだ子どもべったりというか、子ばなれ出来ていない親がけっこういる。親ばなれ出来ていない子と比べたら、子ばなれ出来ていない親のほうが多いような気がするということが書いてあった。明治生まれの父も、大正生まれの母も、自信を持って子どもを厳しくしつけていたように覚えている。
昔の親は本気で子どもをしかった。震え上がるほどの迫力があった。今は生活が便利になってきて、その分、親も文化を楽しむ余裕を持てるようになった。子どもを自立させて社会へ送り出すためには、やっぱり子どもから離れることが必要だし、そのためには楽しみを見つけることが先に来る。何をしても昔の親ほどえらくはなれないが・・・。
もう一つは「私の視点」。
歴史認識と愛国心。東大教授(国際法)の大沼保昭さんの1文。世論調査の結果は、94%の人が日本に生まれてよかったと思い、自分は愛国心があるという人が78%。ないという人の20%の4倍である。
他方において、アジア諸国への侵略や植民地支配に対して、実に85%の人が反省する必要があると答えている。反省する必要がないという人は11%に過ぎない。侵略と植民地支配を自虐と批判する意見は、明らかに国民の支持を得ていない。
愛国心がある人ほど反省の必要があると考える傾向が強い。愛国心がまったくない人では反省を必要という答えが63%という答えで、愛国心が大いにある人では反省が必要という答えが、なんと88%にのぼる。
このことはリベラル=非愛国主義者(対)反省は恥ずべき自虐と見る愛国主義者という対立がまったく国民の意識から乖離した虚偽の図式であることを物語る。メディアも「リベラル対愛国主義」というステレオタイプに乗った番組作りや紙面作りを考え直してほしい。
日本に駐在する海外メディアの特派員も、この世論調査の結果を正確に、自国民に伝えてほしい。中国や韓国のメディアが世論調査に示された日本国民の気持ちを正確に伝えてくれるなら、韓国人も中国人も、日本国民が自然な愛国心と過去への反省を持っているを理解してくれるだろう。
愛国心が強いほど自国に誇りを持ち、それゆえに自国の過去を反省し、克服しようと努める。嫌なニュースが多い最近の日本に、こうしたまっとうな感覚があることをうれしく思う。そして世界の一人でも多くの人に知っていただきたい。(おわり)
ほんとですねえー。「まっとうな感覚」が存在した、しかもこれだけのパーセンテージを集めて。Jリーグでは在日4世の柏の李忠成選手が日本国籍を取得したというニュースがあった。そのほかにもハーフといわれる人達、彼らが日本代表として国際試合に出場できるようになれば。もっと日本人の「まっとうな国際感覚」を広く世界に認めさせることができるのではと・・・。