もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

アーカイブ 山崎豊子「沈まぬ太陽(1)~(5)」(新潮社;1999)&映画DVD  評価5

2011年12月18日 03時02分50秒 | 一日一冊読書開始
12月17日(土):本日、小学校の旧友二人と8年ぶりに飲んだ。不器用だけど美味しいお酒だった。昨夜、朝までの読書でちょっと無理し過ぎた。今日は、新しい本を読むことあたわず。過去のアーカイブを載せます。

※本日ABCテレビで9:00-11:20放送ドラマ「愛・命~新宿歌舞伎町駆け込み寺」の撮っておいた録画を偶然観た。何の期待もしてなかったが、結局最後まで引き付けられて観てしまった。渡辺謙のすごさは当然だが、永作博美の存在感が素晴らしかった。過剰に反応するのも良くないが、とても良い作品だった。モデルの玄秀盛(平山秀盛)さんがすごく魅力的なのと、シナリオが本当によく練れていた。今日は、ちょっと得をした気分だ。

2007年11月末~12月の読書

◎山崎豊子「沈まぬ太陽(1)~(5)」(新潮社;1999)&映画DVD  評価5

(1)アフリカ篇・上  302ページ  所要時間3:15   評価3
日本航空で誠実に組合の委員長を務めたことに対するアカのレッテル貼りと報復人事の非人間性。大惨事への序章。ただ組合がわからない。

(2)アフリカ篇・下  357ページ  所要時間4:30   評価4
島流し人事の苛烈さ、自らと家族の人生を磨り切らせて、そこまでして大企業と闘わなければならないのか、何が闘わしめるのか。第二組合立ち上げのいやらしさ。労資関係って何?。職場で当たり前の正義を通そうとすることが、人生をかけることになる社会のありようとは。

(3)御巣鷹山篇    341ページ  所要時間5:00   評価5
凄惨な事故のリアルな描写。死臭。挫滅。そのあとの補償交渉地獄。遺族も殺されている。窓際族に遺族交渉を部長の名刺でやらせる会社。

(4)会長室篇・上   379ページ  所要時間6:00   評価5
1日で読んだ。腐敗した巨大国策会社の中で、それを食い物にする有象無象と職務と罪の意識に誠実な人々のコントラスト。会社の正常化は果てしない気にされる。

(5)会長室篇・下   315ページ  所要時間5:15   評価5
最後は衝撃的。著者は、事実の再構成であって、フィクションとは言わない。日本航空の腐敗ぶりは赦し難い。清朝末期の変法自強の挫折が連想された。

※2010年1月に日本航空(JAL)が会社更生法の適用を申請した時、全く驚かなかった。天罰覿面、因果応報、「こんなに腐った組織がこれまで継続してきたことの方が不思議だった!」と思った。

2010年8月:映画『沈まぬ太陽』DVD 評価5 ※原作の内容をよく生かしたよい映画だ。しかし、原作のエグサにはかなわない。




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