もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

185冊目 鈴木光司「らせん」(角川ホラー文庫;1995)  評価5

2012年03月23日 05時18分55秒 | 一日一冊読書開始
3月22日(木):

422ページ  所要時間6:30

著者38歳。めっちゃ面白かった!。特に前作「リング」を<序章>としてしっかり読んでおくと、<本編>としての本作の面白さは格別である。途中の怖さも、山村貞子の正体が分かるまでは、格別だった。文体も、ストーリーも前作の続編ながら、格段に良く練られていて、進歩のあとが見て取れる。

あまりにもストーリーが、荒唐無稽で、度外れていて、あ然・ボー然でかえってすがすがしい。本作を読む時には、あまり細かいことに拘らずに、話のスケールの大きさや展開の意外性に大らかに身を委ねて、「はあー…、そう来ますかー…」と素直に驚き、素直に面白がるのがいい。高尚な文学だけが、文学ではない。「楽しませてくれれば、読者としては何の異存もないのだ!」という気分にさせてくれる作品である。

時間があれば、もっと何か書き込みたいのだが、明日は早朝から出勤せねばならず、貫徹は老体には厳し過ぎます。せめて1時間半程度の仮眠は必要なので、この辺で寝させてもらいます。とにかく、著者の荒唐無稽だけど、雄大なスケールのSF(サイエンス・フィクション)は、十分に楽しめる値打ちのある作品だと思います。楽しむための唯一の条件は、「リング」から読み始めることだけです

それでは、お休みなさいませ。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 184冊目 鈴木光司「リング」... | トップ | 186冊目 鈴木光司「ループ」... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

一日一冊読書開始」カテゴリの最新記事