7月8日(日):
この世襲政治屋は、1911年の大逆事件に匹敵する多数の死刑を一斉強行して国内だけでなく国際的にも強い批判を受けている。そして、観測史上例のない連日の異常な大雨によって全国で140人を超す死亡・安否不明者が出ているというのに、嬉々として開会中の国会から逃亡して外”遊”に出かけようとしている。
朝日新聞:【悩みのるつぼ】ある政治家のせいで情報に疎い 2018年7月7日03時30分
●相談者 男性 40代
私は、ある有力政治家のことを、生理的に拒否反応を示すほど受け入れられません。
彼の打ち出す政策が相いれないという理由はあるのですが、何というか、学生時代の「全く話の合わないクラスメート」のような感じがしています。
そういうクラスメートに対しては、自分の気分が悪くならないよう、できるだけ近くに寄らないようにしたり、話さなくていいよう距離を保つ位置取りをしたりして、自分のペースを乱されないよう生きてきました。
今、私はいい年をした社会人ですが、こういった考え方は、世間を生き抜くための人生の知恵のようにも思います。
具体的には、彼が画面に映ると、私は瞬時にテレビを消します。新聞で彼の何らかのコメントが掲載されたり、写真を目にしたりすると、その他の記事も読む気が失せます。こういった時、自分はひどいしかめっ面をしていると思います。
ただ、ニュースや新聞に遠ざかってきたせいで、世の中の情報に疎くなってきているのは間違いありません。家族に「お父さん、こんな大きなニュースなのに知らないの?」と言われることが度々あります。あの政治家が、私に必要な情報をブロックしているのです。一方、「彼がどうあろうと、世の中のことには関心を持って生きていくべきだ」という自分もいて、どうすべきか悩んでいます。
○回答者 歌手・俳優、美輪明宏 嫌いでもニュースを追うこと
まず第一に申し上げておきたいのは、「その政治家」に対して、そういった感情をお持ちになるのは、何もあなたばかりじゃありません、ということです。
そのうえで付け加えますが、「顔も見たくない」「生理的に受け付けない」とはいえ、政治や社会、国際問題について、「取るに足らない毒人間」のために知識を深めるのを邪魔されるというのはもったいないと思いませんか? そんな政治家のせいで、家族にまで馬鹿にされるというのは損ですし、情けないことです。
それよりも、冷静に世の中を見つめた方が得策です。多くの人が嫌う政治家だって、支持者がいるからこそ選挙に通り、政治家たりえるのです。それはなぜか。多くの場合は、組織票です。企業や団体の便宜を図ることで支えられているのです。つまり、利害関係ですよね。「投票はしたけれど、本当は嫌い」という人も結構いると思います。
毒蛇や毒を持つ植物など、自然界は毒だらけ。不気味な動植物はたくさん存在するんです。人間も同じで猛毒の人はいます。しかも、毒のある人間が支持されて、権力を持つということだって、歴史上珍しくはありません。ですから繰り返しますが、相談者の方が抱く嫌悪感というのは正常だと思います。
しかし、ご自身の人生のためにも、報道はご覧になった方がいいです。アメリカでもトランプ大統領に対して、ものすごく憎しみを抱いている人と、猛烈に支持をする人に二極化していて、現在の世界情勢は、色んな国で似通っているのかもしれません。ただ、嫌いであっても自分の国に影響を与える人のことは直視するべきなのです。
ニュースを見ないと分析もできません。しっかりと見て、分析をすれば、その嫌いな政治家のことを「哀れな人だな」とさえ思えることだってあるでしょう。相手がまともな人間で、ある程度の品位を持っているという前提で考えるから腹が立つのかもしれませんが、ニュースをしっかり追えば「政治家以前に、人としてもダメな人」と痛感することだってあります。そうすれば、「彼」を突き放して見られるのではないですか。
どんな政治家であれ、支持している国民に責任があるということは忘れてはなりませんが、うそやパフォーマンスなどの言動を見逃さず覚えておくためにも、科学者的なクールな目線で「毒人間」の生態系を観察すべきでしょう。
この世襲政治屋は、1911年の大逆事件に匹敵する多数の死刑を一斉強行して国内だけでなく国際的にも強い批判を受けている。そして、観測史上例のない連日の異常な大雨によって全国で140人を超す死亡・安否不明者が出ているというのに、嬉々として開会中の国会から逃亡して外”遊”に出かけようとしている。
朝日新聞:【悩みのるつぼ】ある政治家のせいで情報に疎い 2018年7月7日03時30分
●相談者 男性 40代
私は、ある有力政治家のことを、生理的に拒否反応を示すほど受け入れられません。
彼の打ち出す政策が相いれないという理由はあるのですが、何というか、学生時代の「全く話の合わないクラスメート」のような感じがしています。
そういうクラスメートに対しては、自分の気分が悪くならないよう、できるだけ近くに寄らないようにしたり、話さなくていいよう距離を保つ位置取りをしたりして、自分のペースを乱されないよう生きてきました。
今、私はいい年をした社会人ですが、こういった考え方は、世間を生き抜くための人生の知恵のようにも思います。
具体的には、彼が画面に映ると、私は瞬時にテレビを消します。新聞で彼の何らかのコメントが掲載されたり、写真を目にしたりすると、その他の記事も読む気が失せます。こういった時、自分はひどいしかめっ面をしていると思います。
ただ、ニュースや新聞に遠ざかってきたせいで、世の中の情報に疎くなってきているのは間違いありません。家族に「お父さん、こんな大きなニュースなのに知らないの?」と言われることが度々あります。あの政治家が、私に必要な情報をブロックしているのです。一方、「彼がどうあろうと、世の中のことには関心を持って生きていくべきだ」という自分もいて、どうすべきか悩んでいます。
○回答者 歌手・俳優、美輪明宏 嫌いでもニュースを追うこと
まず第一に申し上げておきたいのは、「その政治家」に対して、そういった感情をお持ちになるのは、何もあなたばかりじゃありません、ということです。
そのうえで付け加えますが、「顔も見たくない」「生理的に受け付けない」とはいえ、政治や社会、国際問題について、「取るに足らない毒人間」のために知識を深めるのを邪魔されるというのはもったいないと思いませんか? そんな政治家のせいで、家族にまで馬鹿にされるというのは損ですし、情けないことです。
それよりも、冷静に世の中を見つめた方が得策です。多くの人が嫌う政治家だって、支持者がいるからこそ選挙に通り、政治家たりえるのです。それはなぜか。多くの場合は、組織票です。企業や団体の便宜を図ることで支えられているのです。つまり、利害関係ですよね。「投票はしたけれど、本当は嫌い」という人も結構いると思います。
毒蛇や毒を持つ植物など、自然界は毒だらけ。不気味な動植物はたくさん存在するんです。人間も同じで猛毒の人はいます。しかも、毒のある人間が支持されて、権力を持つということだって、歴史上珍しくはありません。ですから繰り返しますが、相談者の方が抱く嫌悪感というのは正常だと思います。
しかし、ご自身の人生のためにも、報道はご覧になった方がいいです。アメリカでもトランプ大統領に対して、ものすごく憎しみを抱いている人と、猛烈に支持をする人に二極化していて、現在の世界情勢は、色んな国で似通っているのかもしれません。ただ、嫌いであっても自分の国に影響を与える人のことは直視するべきなのです。
ニュースを見ないと分析もできません。しっかりと見て、分析をすれば、その嫌いな政治家のことを「哀れな人だな」とさえ思えることだってあるでしょう。相手がまともな人間で、ある程度の品位を持っているという前提で考えるから腹が立つのかもしれませんが、ニュースをしっかり追えば「政治家以前に、人としてもダメな人」と痛感することだってあります。そうすれば、「彼」を突き放して見られるのではないですか。
どんな政治家であれ、支持している国民に責任があるということは忘れてはなりませんが、うそやパフォーマンスなどの言動を見逃さず覚えておくためにも、科学者的なクールな目線で「毒人間」の生態系を観察すべきでしょう。