もみさんの一日一冊遊書録( 2011年9月1日 スタート!: メメント・モリ ) ~たゆたえど沈まず~

年とともに人生はクロノロジー(年代記)からパースペクティブ(遠近法)になり、最後は一枚のピクチュア(絵)になる

97冊目 橘玲「残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法」(幻冬舎;2010) 評価2

2011年12月13日 01時07分49秒 | 一日一冊読書開始
12月12日(月):

263ページ  所要時間1:40

著者51歳。「安直な本で、軽い内容の本じゃないかな」という予感があったので、とりあえず1ページ15秒を目標に読んだ。読後感は、そんなに外れていなかった…かな?。実際に、それほど時間を掛けずに眺め読みをしてしまったので、内容に強く反発する気はない。

著者が、いろいろと見たり、読みかじった内容を、あれこれと語っているのだが、『伽藍を捨ててバザールに向かえ。恐竜の尻尾のなかに頭を探せ。』という冒頭に示された結論の内容は、単純なものだった。伽藍とは、日本の学校や会社のことで、狭い空間で動きが取れない中、お互いが評判・評価を気にして、窒息しそうになっている世界のこと。バザールとは、グローバルな世界に広がった開けた市場、とりわけリナックスや、フェイスブック、カウチサーフィングなどインターネットによって可能となった広大な世界に向かえ、と説く。そして、今、ネット販売の世界では、ショート・ヘッドで大きく儲けることは、なかなか難しいことかもしれないが、自分自身が「好きな」分野を前面にして取り組むのであれば、ロング・テイルの中に、必ずたくさんの小さなショート・ヘッドが見つかるはずなので、大きな儲けは勿論期待できないが、「好きな」ことで、個人レベルのそこそこの儲けを上げることは、それほど難しいことじゃないですよ、という内容。

改めてまとめてみると、自己啓発セミナー批判、囚人のジレンマのゲーム理論や日本的雇用が生み出す自殺社会、フラクタクル理論などとさまざま語っている割には、随分抽象的な主張の本だったなと思う。「なんだその程度のことかよ」という感じだ。
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