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藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

J3概要発表

2014年02月08日 23時38分50秒 | Jリーグ
今季から創設されるJ3の概要が発表され、そのJ3に参加するU-22選抜の詳細についても明らかになった。
U-22選抜の概要は以下のとおり
・所属チームで出場機会に恵まれない選手が召集の対象。
・ホームタウンはもたず、全てアウェー戦で行う。
・登録した選手の中から、試合の前々日に招集選手を発表、前日に練習、当日試合をして解散、この流れを繰り返す。
・登録選手は7月18日から8月15日の期間に登録選手変更の手続きを行うことが出来る。
・選手の出場時間は所属チームの出場時間には加算されない。
・遠征費・宿泊費等の費用の大部分はJFA及びJリーグが負担する。
・個人賞やチーム賞は表彰されるが賞金は渡されない。

高卒でJリーグに加入したが出場機会が得られず、実質的な飼殺し状態となり、若手有望選手が育たないというのがこれまでJリーグが抱えてきた大きな問題の一つであったが、今回のU-22選抜のJ3参加はその解決策の手段として注目すべき取り組みだと言える。
何もをってこの取り組みを「成功」と判断するのかハッキリしていないので、あまり突っ込んだことは言えないが、今回のこの取り組みに関しては「大成功することはまず無いが、何もやらないよりはよっぽど良い」という結果になるかと思う。
出場機会に恵まれない選手に出場機会を与えるという考え方はとても良いと思う。特に練習試合ではなく公式戦をこなすことで得られる経験値というのは非常に大きいものである。
ただ問題は、試合のたびに、金曜日に招集選手が発表され、前日練習をして、当日試合をして解散というところ。
これでは本当に「ただ試合経験を積めさえすれば良い」という事になる。
タイトルを取る目標をもって普段から臨む練習であったり、熾烈なレギュラー争いなどが何もなく、前日に集まって当日試合をして「ハイ解散」では練習試合と何も変わらない。
出来る事ならレンタル移籍でベースとなるチームを作ってしまい、3か月単位で選手の入れ替えを頻繁に行えるようなチームであれば、選手育成のもっと高い効果が期待できると思う。(予算は跳ね上がるのだが)

他国のリーグでも若手選手の出場機会減少による育成問題はあるようで、それぞれ様々な取り組みを行っている。
各国の若手選手の自国リーグでの育成に関する代表的な取り組みは以下のとおり
スペイン、ポルトガル、ドイツ:各クラブのセカンドチームがトップディビジョン以外の下位リーグ(ドイツは3部まで、他は2部まで)に参加する。
イングランド:プレミアリザーブリーグとして若手育成を目的としたサテライト選手、U-21選手によるリザーブリーグを開催。
メキシコ:若手選手の出場を義務づけ(U-21の選手を述べ765分以上出場させ、それを満たしていない場合は勝ち点を減点する仕組みを導入)


「ただ試合経験をたくさん積めば良い」という考え方は、秋の高円宮杯を廃止して通年制のプレミアリーグ・プリンスリーグ等を導入した日本サッカー協会らしい考え方だと思う。
試合経験をたくさん積むことが出来ても、それが消化試合であったり、やっつけ仕事で臨む試合であるなら、大きな選手育成の効果は期待できない。
今回の日本の取り組みはハッキリ言って中途半端。しかし、「何もやらないよりはよっぽどマシ」であることも確かである。
やってみて、初めてわかる課題もたくさんあるはずだ。
今回の取り組みで出てくる課題をしっかり整理し、今後のより良い改善につなげてほしいと思う。

「とりあえずやってみないことには始まらない」ということ。