Rhythm Technique Fightingspirits

藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

選手権1回戦

2016年12月31日 17時05分59秒 | 高校サッカー・クラブユース
選手権1回戦をTVで観戦

藤枝明誠 1-2 東海大仰星

感想
仰星が持ち味をだし、明誠が持ち味を出せなかった試合だった。
仰星は持ち味のロングボール、ロングスロー、ハイプレスで藤枝明誠の攻撃を封じこんでいた。
仰星から明誠中盤のパスの出しどころへのハイプレスを受けて明誠は自慢のFW陣になかなか良い形でボールが入らない時間帯が続いた。
なかなか自分たちの形が作れない明誠は、全国大会初戦という独特の緊張感も合わさり徐々に焦り浮足立ち歯車が狂っていき、自分たちのペースを試合で出すことが出来なかった。
現在日本でも指折りにレベルの高い大阪府予選で近代付、阪南大高というプリンス関西の上位校をやぶって全国に駒を進めてきた東海大仰星だが、今日の試合は仰星の強豪校やぶりの術を見事に見せられた試合だったように思う。
「明誠の強力FWをどう防ぐのか?」ではなく「いかにFWに良い形でボールを持たせないか?」に戦術の重点を置いて明誠対策を組んできた。
元々、今年の明誠はFWは強力だが、中盤からの組み立てに課題を抱えていて、それもあっての10丹羽のボランチ起用というチーム作りの流れがあった。そのあたりの明誠のチームが抱える課題の部分をうまく突いていたと思う。
青森山田や仰星のような「高さ」「強さ」に特化した強豪チームは現在日本には少なくなっており、対戦するチームとしては「戦い慣れない相手との試合」となる。そうなると今日の明誠のように、普段試合をする相手と戦い方が異なるので、なかなか自分たちのペースをつかめないという事が多くなる。
青森山田が日本一になった事や、仰星が大阪府予選で優勝候補を破って優勝したあたりに、日本サッカー界のユース年代のチームのポゼッション化が進んだことにより、その副作用で「異なる戦い方をする相手チームへの対応力の低下」が出てきていると感じさせられた。

清水JY 高円宮杯U-15優勝 全国3冠

2016年12月31日 09時50分22秒 | 大学・中学・小学
清水エスパルスJYが高円宮杯U-15で優勝し、中学年代全国大会3冠を達成した。

8川本、17青島太、19山崎など個の能力が高い選手が揃っていたいたことはもちろんだが、北川や宮本、水谷の世代の方が個々の能力は高かったと思う。今年のチームは組織力の高い大人びたサッカーをするチームだというところにあると思う。個ではなく組織で取った全国3冠と言っても良いだろう。
選手全員がコンパクトに陣形を保ち、攻撃から守備、守備から攻撃の切り替えが早く正確でしっかりしていたところが今年の清水JYの一番のストロングポイントだった。

全国3冠は2012年のガンバ大阪JY以来、史上2チーム目。
2012年のガンバ大阪JYは現在トップチームに在籍する、高木、岩本、市丸、初瀬がいたチーム。
「全国3冠」ともなると「将来プロで活躍して当たり前」というレッテルと張られてしまう。先述したとおり、個ではなく組織で取ったタイトルなので選手個人の事を現段階でどうのこうの言う事はお門違いだろう。
今回の清水JYの選手の多くがユースチームに昇格するだろうが、選手には将来の選択として何も考えない自動エレベーターの選択だけはやめてほしい。
今回の清水JYは高いレベルで完成されたチームだが、それはつまり伸びしろが少ないという事も意味している。
ユースで新しい選手も多く入ってくるだろうが、「自分を成長させるための選択」をしっかり考えたうえで将来在籍するチームを考えるべき。(ほとんどの選手がもう既に進路が決まっていると思うけど)

個人的には、多くの選手に県外の新たな環境でのチャレンジをしてほしいと思っている。(もちろん「なぜそのチームを選択したのか」を自分の言葉でしっかり説明できることが県外での挑戦の第一条件)

第95回全国高校サッカー選手権大会 出場チームについて

2016年12月30日 21時26分40秒 | 高校サッカー・クラブユース
全国高校サッカー選手権大会が開幕した。
毎年全都道府県の決勝戦を日テレG+で録画放送しているので、全決勝戦(48試合)を視聴しその感想を以下のとおり示した。
なお、チーム名の横の数字は決勝戦だけを視聴して独断と偏見で示したチーム力。
チーム力の数字の見方は以下のとおり。
55~:選手権大会で戦える一定以上のレベルを有している
60~:選手権大会で1勝出来る力を持っている
65~:選手権大会でベスト8まで勝ち上がれる力を持っている
70~:選手権大会優勝候補、プレミアリーグ残留できる
75~:選手権大会優勝候補筆頭、プレミアリーグで中位に入れる
80~:プレミアリーグで優勝争いできる
85~:プレミアリーグ優勝候補
※過去5年間ずっとこの基準は変えていない。青森山田の評価点が81でプレミアチャンピオンになっているが、つまりそれは数年前に比べてユース年代のレベルが下がっているという事を示している。


旭川実業 63
 高い位置からのプレスが強く縦に速い攻撃が特徴。SB4佐藤のクロス、SB8君ケ袋のスピード、DH7伊藤のバランス感覚が良かった。

青森山田 81
 プレミアチャンピオン。優勝候補筆頭だが、他チームから圧倒的にマークされるうえ、他に比べて圧倒的に準備時間が少なくコンディションとモチベーションのコントロールが非常に難しい。今大会で本来の力を出すのは難しいか?

遠野 55
 ポゼッションサッカーとショートカウンターが持ち味。DFラインとボランチの間にスペース空きやすくDFラインの裏を取られやすい。11阿部と8青沼のドリブルが良い。

聖和学園 62
 例年通りのテクニックサッカーだが、相手のラインが高いとロングボールを放り込む事もあり。前線のポディションチェンジが多い。6藤井と14原科のドリブルが良かった。

秋田商業 64
 近年5年の秋田商業の中で一番良いチーム。テクニックある選手多い。ベスト16狙える力はある。10駒野谷のパスが正確でそこからうまく攻撃を組み立てる。

山形中央 45
 3バックシステムだが実際は5バック。ショートパスで攻撃組み合立てるが、DFラインが揃わない。10岩村のキックとGK阿部が良い。

尚志 64
 前線4人が流動的にポディションチェンジを繰り返す。SB6常盤のセットプレーのキックが良い。14影山や10加野など個で仕掛けられる選手が多い。ただ、守備が少し薄く数的優位が作れないシーンが目立つ。

鹿島学園 63
 FW10上田のドリブルが良い。中盤は7木次谷、9岡部が中盤からチャンスメイクする。守備面はバランスが崩れるシーンありセットプレー時にはマークがずれる。

佐野日大 56
 5バックでしっかりブロックを作りカウンター。攻撃は前線の3人が担当。サイドからのクロスに見どころあり。

前橋育英 67
 スタメン中2年生が6人で2年生中心のチーム。個々の能力が高くFW10飯島の決定力が見もの。

正智深谷 62
 堅守速攻スタイル。6今岡のスピードがチームの武器。そこからFW9玉城11川井の2トップに合わせてくる。

市立船橋 76
 洗練された組織守備のサッカー。セットプレーはかなり練習を積んでいて、CKはどんぴしゃのタイミングで合わせてくる。守備時は4バック攻撃時は3バックの意向が非常にスムーズ。

駒沢大高 64
 駒澤らしい高さと強さのあるチーム。2トップの攻撃力が高い。全体的に空中戦が強い。部員数は268人で最多。

関大一 70
 個々の能力が高く、なおかつ組織力も高い。10冨山と11林のドリブルが良い。守備組織はかなりしっかりしている。

桐光学園 74
 各ポディションに能力の高い選手がそろっている。SB5ダビナス、DH14田中雄、10鳥海、7西川あたりは大会の主役になれるだけの能力を持っている。SB2淡路の1対1の守備も見もの。

山梨学院 63
 前線の4人の攻撃が強力。特にエース9加藤はフィジカルが強烈。ロングスローを投げられる選手多くロングスローからチャンスを作り出す。ボランチの守備が甘いシーンが多く後半まのびするシーンが多い。

帝京長岡 64
 攻撃の連動が非常に良いチーム。テクニックのある選手が多くSB4齋藤はフットサル日本代表。ボランチ13安田が中盤底のつぶし役を1人で担い攻撃につなげる。FKやCKもチームとしてパターンが多く見もの。

富山第一 64
 ジョーカー役の2年生3人を後半順々に投入。1人ずつ投入することで、選手たちにギアを1つ1つ上げるサインとなっている。全国大会優勝した時のPKキーパーの例もそうだが、選手交代による選手のモチベーションコントロールがうまい。セットプレーはパターンが多い。10久保のドリブルが良い。

鵬学園 65
 星陵の連覇を17で止めたチーム。昨年も決勝戦で星陵を苦しめており今回の結果は決してまぐれではない。GK1的場(1年)が決勝戦でビッグセーブ連発。鋭いカウンターも見せた。1的場、2中村、9越田、13西川、15森田が注目。監督は31歳と若いが、かなりの野心家(たぶん)で全国でも「ひと暴れしてやる」と意気込んでいる。

北陸 52
 FW10三宅のスピード、SB9梅田のドリブルが特徴。松本監督はS級ライセンス所持でかつ柔道3段、剣道2段、極真空手初段。

創造学園 45
 県予選決勝はエースの前谷が不在だった。守備時のポディショニングがなかなか定まらないシーンが目立った。

中京 52
 3バックでしっかり守り、前線攻撃力のある選手にボールを託す。FW10赤堀はテクニックあり。

藤枝明誠 68
 攻撃力は全国トップクラス。元々攻撃力は高かったが、夏以降にチーム内の連携が良くなりチーム力が向上した。14藤本はクラブチーム含めて全国屈指のFW。藤本の周りを9遠野、18山田、10丹羽といった能力の高い選手が脇を固める。

東邦 63
 夏以降にチームが大きく成長。守備ブロックが分厚くなかなか崩されない。組織力が高いが攻撃力は低い。14伊の中盤の潰し、7閼伽井と10藤川のテクニックが見もの。

海星 62
 ハイプレスで積極的にボールを狩りに来る。ボールを奪えればチャンスになるが、プレスをかわされるとバランスを崩してしまうシーンが多かった。FW10三輪は高いセンスを持った選手。

野洲 58
 技術高いが中盤の潰しが弱くもろさもある。10徳田と7高取のテクニックが見もの。SB6小磯のドリブルも良い。CB3川瀬は身長はそれほど高くはないがガッツあふれるプレーで空中戦も強い。

京都橘 67
 FW7岩崎が今大会一番の注目選手であることは間違いない。その岩崎を支える選手としてキープ力あるFW10梅津とドリブルの良い11堤原がいるが、それ以外には攻撃が作れる選手がいないのが少し厳しい。

東海大仰星 64
 どんどん前線のFW目がけて蹴ってくる。スローインも両サイドでロングスローでFW目がけてどんどん投げてくる。得点の多くがセットプレー。両SBがロングスロー投げるが、SBのポディショニングはあまりよくない。

滝川第二 61
 縦に速い攻撃が見所。FW11溝田は力強い突破力がある。14持井のドリブルも良い。決勝戦は相手チームのスカウティングを綿密に行ってたのか?相手守備の隙を見事についた攻撃を見せていた。

一条 54
 チーム全体で闘える。パス交換から攻撃。SB12向井の攻撃参加で攻撃に厚みを加える。

和歌山北 54
 組織を重んじた戦い方。選手個々の組織に関する意識が高い。その分型にハマりすぎでカバーが遅く成るシーンが目立った。10和田のドリブルが良い。

米子北 73
 伝統の堅守強攻。2トップが強くパススピードが速い。サイドからのクロスが多くサイド攻撃が強い。FW11伊藤は強さのある本格派FW。MF10山室、SB2田中も非常に能力が高い。

立正大湘南 64
 例年の立正大湘南に比べるとやや小粒な感じがあるが、FW17梅木を中心に迫力のある攻撃を仕掛ける。セットプレー時は190㎝のCB4西谷に合わせる。なおGKは身長161㎝。得意のトリックセットプレーについては、今年はスローインでのトリックもあり。

岡山学芸館 58
 ダブルボランチがチームの中心。DH3野島、DH10池平、MF7西山に注目。FW9山河は前線でつぶれ役となって頑張れる選手。

広島皆実 71
 FWの3人が強力。FW13藤原はFKのキッカーを務めるが非常に正確なキックを持っている。MF7藤井は良い縦パスで攻撃にスイッチを入れる。SBは攻撃が好きで守備が甘い。

高川学園 58
 前線の攻撃陣に迫力がある。FW10山本はフィジカルが強くボールを収められる選手。そこに13伊石がうまくからみ攻撃をつくる。7長廣、20水本がそこにどれだけうまく絡めるようになるかがポイント。

徳島市立 59
 前線4人とSBの攻め上がりで相手守備を崩す。7郡のドリブルが良い。SB5高畑は積極的に攻め上がる。DFは対人がやや弱い。

高松商業 55
 目立つ個は無いが組織力が高い。組織的守備が良い。MF8青、FW11青井の突破力が良い。MF6安西がゲームメーク。

松山北 52
 3年引退済みで2年生中心。考える力と伝える力を磨く「美攻賢守」で松山工業相手にジャイキリ達成し全国大会出場を決めた。10三宅のドリブルが良い。

明徳義塾 56
 守備がウリのチーム。攻撃はロングボールをFWにあてる。全体的にまのびしやすい。決勝戦はエースFWの竹内が準決勝で脳震盪の診断で5日間の安静が義務付けられ、決勝戦は出場できなかった。

東福岡 75
 伝統の流れるようなサイド攻撃「赤いすい星」は健在。能力の高い選手が多い。九州で一番うまい選手が東福岡に集まる流れがほぼ出来上がった感じがする。九州の盟主になった。

佐賀東 57
 ポゼッションサッカー。ワンタッチのショートパスで攻撃を作りパスの意識が高い。FW9中里のスピード、MF7井出のテクニック、22小野のテクニックが良かった。

長崎総科大附 66
 ロングボールをFWにあてる攻撃。小嶺監督らしいチームに仕上がっている。3トップと10薬真寺の4人の攻撃は非常に強力。GK12湊のパントキックも地味に凄い。7宇高、11安藤、9右田の3トップは今大会かなりの上位レベル。

ルーテル学院 62
 CB10 島津からの展開で攻撃作る。FW11伊藤が縦に速く仕掛ける。7東の飛び出しも良い。決勝戦最後に決めたトリックセットプレーは見事だった。

大分 55
 パスサッカー。10永松のパスと7吉田のドリブルが良い。応援の幟は選手1人1人の名前と全体写真をプリントしたものを作成し会場に掲示していた。

鵬翔 61
 FW13宇津元がエースFWでチームの中心。8甲斐のセットプレーのキックも見もの。サイドの守備に甘さがあり個で仕掛けれられる選手は少ない。

鹿児島城西 65
 堅守とサイド攻撃が特徴。5生駒(2年)は世代別代表候補の高さと強さがある選手。MF10永吉のパス、9福島のスピードも見もの。SBはあまり上がらずDFのポディショニングにやや甘さがある。

那覇西 48
 攻撃型チームでFW7上原がその攻撃の中心。守備は全体的に甘さがある。


セットプレーについて、今大会は各チーム新たな取り組みをしているチームが多かった。その一例を紹介。
高川学園:FKの記念撮影で膝をつく選手が相手ゴールに向かって膝をつく。
広島皆実:壁の前で味方選手2人がピョンピョン跳ねてGKの視界を妨げる。
旭川実業:味方選手3人の壁が相手GKに向かって動く。
滝川第二:CK時に全員がファーサイドからニアサイドに走り込む
市立船橋:ファーサイドから走り込む。キッカーがタイミングドンピシャで走り込む選手に合わせる

各大会トピックス
福井県大会:決勝戦で敗退した福井商業のチアガールは全米ダンス選手権4連覇のチーム。チアダンスが全国屈指のハイレベルだった。
冨山県大会:双子の兄が水橋、弟が富山第一に進学し、決勝戦で共にスタメンで双子対決が実現。
宮崎県大会:決勝戦の会場は県運動公園サッカー場だが、静岡県のエコパ補助のような会場。もっと良い会場は無いのか?鵬翔が優勝を決めた直後に鵬翔応援団がピッチになだれ込むモラルの低さを披露してしまう。
山梨県大会:韮崎が久しぶりに決勝戦に進出。実況が韮崎の伝統を必死に伝え韮崎贔屓の放送になっていた。放送局の公立贔屓、私立敵視が顕著だった。
栃木県大会:決勝戦進出の宇都宮短大附の応援団が、前日の雨で濡れた会場の全座席を試合前に拭いた。
東京都大会:帝京が久しぶりの決勝戦進出。帝京は1年生に良い選手が多い。ブラジル人留学生の1年生がスタメン(9番)。FC東京JY出身の1年生が8番と10番。今後名門復活の兆しを見せた。
兵庫県大会:解説はヴィッセル神戸の渡辺千真。緊張してシドロモドロになりながらも、しっかり事前に様々な事を調べ上げ、一生懸命視聴者に伝えようとしていた姿勢が印象的だった。渡辺は将来良い解説者になるかも。
新潟県大会:新潟明訓の1年生稲見のロングスローがハイレベル。解説者は「高校を越えてJリーグでもトップレベル」と発言。
奈良県大会:五條高校が選手権予選4年連続準優勝。実況も「何が足りないのか?」と同情。
大阪府予選:阪南大高の応援団幕が印象的「最後は人間性」

最近は、スタメン紹介の時に全国的にフォーメーション図を示すようになった。数秒だけ示されるフォーメーション図で視聴者が皆スタメンフォーメーションを把握できることは無いが、やること自体はとても良い事だと思う。因みに未だフォーメーション図を示さなかったのは、愛媛県・東京都・長崎県・熊本県・千葉県・京都府のみだった。

最も良かった実況:埼玉県大会の上野晃氏(フリーアナウンサー)
最も良かった解説:福岡県大会の戸田和幸氏(元日本代表)

3年前はスピードに魅力のある選手が多かった。
2年前はロングスローを投げる選手が多かった。
昨年は高校サッカー戦国時代終焉を感じさせる名門校復活の兆しがあった。
今年もロングスローを投げるチームは多いが、他に今年の特徴は、FWに魅力のある選手が多い事が特徴かなと思う。
青森山田の鳴海と佐々木
前橋育英の飯島②
米子北の伊藤
山梨学院の加藤②
鵬翔の宇津元
松山北の三宅①
海星の三輪②
徳島市立の郡
桐光学園の西川
滝川第二の溝田
帝京長岡の陶山②
立正大湘南の梅津
東福岡の藤井と佐藤
高川学園の山本
鹿島学園の上田
野洲の高取②
東邦の藤川
京都橘の岩崎
藤枝明誠の藤本
パッと思いつくだけでこれだけの選手の名前が挙がってくる。
個人的には、現時点でこの中の1人にすぎない藤枝明誠の藤本が、ごぼう抜きして大会№1FWの座をハッキリさせるべき大会だと思っている。

最後にもう一つ今大会の特徴を上げると、個の特徴を前面に出すチームが少なくなり、組織力を前面に出すチームばかりになったと思う。そのあたりはまた時間があれば別記事でじっくり書いてみたいと思う。

今年の日本一は青森山田

2016年12月26日 22時32分56秒 | 高校サッカー・クラブユース
青森山田がプレミアチャンピオンシップを制覇。
名実共にユース年代日本一のサッカーチームとなった。

選手権はどこが優勝するかわからないが、TV局の都合でレギュレーションが決められた注目度だけ高い大会でどこが優勝しようと、今年日本一のチームは青森山田だと言って間違いない。

サッカー不毛の地とも言われた青森県で強化をはじめ、およそ20年前から全国大会に出てくるようになった青森山田。
およそ10年前の2005年に全国高校総体で優勝し、全国の強豪校の仲間入りをして、2009年の選手権準優勝で一気に全国的な知名度が上がった。
青森山田の特徴と言えば、屈強なCBと名選手を輩出し続けているボランチだろう。特にボランチは柴崎、椎名、差波、山田といった名選手を輩出しており、チームで一番うまい選手をダブルボランチに配置し、ボランチを中心としたチーム作りでチームの骨格を固めるチーム作りが得意という印象がある。
技術や組織に力を入れるチームが全国的に増える中で、青森山田は、ロングスローやフィジカルコンタクトに力を入れ、「力強く勝つ」チーム作りを進めている。
戦国時代が続いた高校サッカー界において、プレミアリーグに所属し、しっかり結果を出し続けることで、今では高校サッカーの中でも東福岡や市船と共に、頭一つ抜けた存在となった。
地理的なハンデをモノともせず、全国から選手が集まるようになった青森山田だが、中学の強化にも力を入れ、トップチームに青森山田中の選手が常に複数入っている状況を作り出している事は、地方の私学サッカー部として、今の青森山田は理想的な状況だと言って良いと思う。

プレミアチャンピオンシップに優勝したことで、選手権でも優勝候補筆頭となる青森山田だが、正直言って選手権の青森山田にはあまり期待しない方が良い。
理由は選手権までの調整期間が非常に短いから。
他のチームは、県大会決勝から選手権まで1か月以上の準備期間があるが、青森山田はプレミアチャンピオンシップから選手権まで2週間しかない。
プレミアリーグでは最終節までFC東京Yと優勝争いを繰り広げ、プレミアチャンピオンシップでは広島Yと延長戦まで戦う死闘で、選手のコンディションは極度に疲弊した状態。簡単には選手権モードには切り替えられない。
昨年のプレミア参入戦で、静学と激闘を演じた大津が、静学との試合後に選手の疲弊が大きく、なかなか選手権に向けて切り替えられず調整が遅れ、選手権で優勝候補に挙げられながらも初戦敗退した時の二の舞になる可能性は十分にある。
鹿島アントラーズがJリーグチャンピオンシップからクラブW杯の過密日程を乗り切り良い成績を収めたという事例はあるが、この場合は日程が過密だったことが逆に良かった。選手のコンディションは非常に厳しかったが、良い意味で集中と緊張感が切れないまま公式戦を続けて戦うことが出来ていた。
今回の青折山田の場合は、プレミアチャンピオンシップから選手権まで2週間空くので集中を継続することはまず不可能。集中が一度切れるので、一度チームをリフレッシュしてコンディションとモチベーションを作り直す必要があるが、1つの大会を終えて次の大会に向けてモチベーションをピークに持っていくのに2週間は非常に短い。
このままいくと、「優勝候補筆頭」の青森山田がコンディションとモチベーション不良で持ち味を出せず初戦敗退という事も十分あり得る。そんな青森山田を選手権だけ見た人が「青森山田凄い強いと聞いてたけど、全然たいしたことなかった」等と言うのだろう。

選手権の青森山田は期待できない。選手権はどこが優勝するか分からないが、今年一番強かったチームが青森山田だったと言って間違いないだろう。
近年日本サッカー界が苦手としている「高さ」や「力強さ」「フィジカルコンタクト」といった部分を重視して、「力強く勝つサッカー」を体現して日本一を勝ち取ったことは、「技術と組織の金太郎飴」になってしまっている現在の高校生年代のサッカーに青森山田は良い意味での一石を投じたと思う。



中学 県新人戦 準決勝 @アイスタ

2016年12月17日 18時11分07秒 | 大学・中学・小学
アイスタ日本平にて中体連新人戦県大会準決勝を観戦

静学中 1ー2 開誠館中

得点
前半7分 (開)CKを4が頭で合わせポスト直撃、7がつめる
後半23分 (開)CKを6が合わせる
後半24分 (静)10加納のドリブルシュート


静学中スタメン
      1野々山
6森友 4鈴木 3関根 19佐々木
    10加納 8梅原
 14名古  16渡辺  9森翔
      11遠藤
交代
後半0分 佐々木→2山村
後半0分 森翔→26菊地(菊地がDH、加納がトップ下、渡辺がFW、遠藤が2列目左)
後半14分 名古→28水野


開誠館中スタメン
   1
5 2 4 14
  9 3
 6 11 10
   7
交代
後半16分 7→20


感想
前半は開誠館ペースで後半は静学ペース。
開誠館がセットプレーから2得点。最後はこのリードを守り開誠館が勝利した。
静学は守備の甘さの出た試合、全体的に守備時のボールウォッチャーが多かった。

VAR(ビデオアシスタントレフェリー)について

2016年12月15日 21時44分17秒 | その他
今回のクラブW杯にて初の導入となったVAR。
今後のサッカーの歴史を大きく変えかねないえらいモノが出てきたなというのが率直な感想。

今回は、南米のマリーシアが見せしめ公開処刑につるし上げられた格好となった。
TVで見ている分には「ああ、確かに足がかかってるな」と分かったけれど、岡田解説を聞く限り、会場の人はVTRが見られなくて、何がファールなのか良くわからなかったらしい。
今後は、会場のスクリーンに映像を流すことを検討しないと、試合自体が壊れる可能性がある。
実際、今回の判定はアトレティコナシオナルの選手からしてみたら、「んだよ!開催国びいきな判定しやがって」という感じで、後半の集中が切れる原因ともなった。

今後、このVARが普及していくと、南米得意のマリーシアに関する「うまさ」が大きく変わっていく事になる。
これはもはや、(ルールは変わらないけれど)事実上のルール変更となるレベルの話。


確かにすごいシステムなんだけれど、個人的にこのVARについては、やや懐疑的。
サッカーの試合を作るのはピッチ上の25人。(両チームの選手22人と主審と副審の3人)
審判は選手と共に良い試合を作るためのツールの1つで、審判もプレーヤーだ。決して審判は機械ではい。
VARの普及で「審判は映像見て正確にレフェリングしていれば良い」という流れにならないか不安に感じる。

選手の技術レベルばかりが進歩して、「試合運びの術」や「監督」「審判」等はまだまだ未熟な日本において、最先端技術だけを導入してしまっては、これから伸ばしていかなければいけないところが機械頼みになってしまい、本当のサッカー文化が成熟しないのではないか?
そんな不安を感じた、西のPK獲得だった。



プレミアリーグ参入戦

2016年12月13日 21時39分03秒 | 高校サッカー・クラブユース
今週末に各地区のプリンスリーグを勝ち上がったチームによるプレミアリーグ参入戦が開催される。
会場は例年通り広島。

組合せは以下のとおり

グループA
米子北(中国1位) - 東京VY(関東3位)
明徳義塾(四国1位) - 札幌Y(北海道1位)

グループB
浦和Y(関東1位) - 帝京長岡(北信越2位)
長崎総科大附属(九州1位) - 岡山学芸館(中国3位)

グループC
新潟明訓(北信越1位) - 浜松開誠館(東海2位)
阪南大(関西1位) - 桐光学園(関東2位)

グループD
JFAアカデミー(東海1位) - 福岡Y(九州2位)
仙台Y(東北1位) - 広島皆実(中国2位)


例年通り、16リームが4つのグループに分かれてトーナメントの勝ち抜き戦を行い、1位になったチームが来季のプレミアリーグ参入が決まる。
つまりグループ分けが非常に重要で、くじ運も重要になるレギュレーション。
なお、昨年に引き続き2年連続でのプレミアチャレンジとなっているのは、東京VY、新潟明訓の2チーム。米子北は3年連続の参入戦出場となる。

グループAは東京Vと札幌Yという名門に米子北が挑む格好。今年の米子北はここ数年の中では最も良いチームとなっているので、名門ユース相手にジャイアントキリングも十分にあり得る。

グループBは浦和Yは絶対的本命。そこに長崎が挑む格好となった。

グループCは桐光と阪南大の強豪チームの対戦が非常に楽しみ。新潟明訓は昨年に続き2度目のプレミア参入戦の挑戦。昨年は尚志相手に初戦勝利しながらも、決勝で横浜FMYに敗れプレミア参入を逃した。

グループDはJFAアカデミーが本命。ただ、その他3チームも侮れない実力を持っているのでどこ勝ち上がってもおかしくない。


東海勢の2チームについては、JFAは実力的にプレミアに参入しなければいけない位置にいると見て良い。開誠館は厳しいがチャンスは十分ある。阪南大と桐光共に非常に強いが、その2チームが初戦で当たり、開誠館と対戦するのは決勝戦という事で組み合わせに恵まれた。状況としては、藤枝東が数年前にプレミア参入戦に挑戦して、初戦で非常に強いと言われていた前橋育英に勝利したものの、次の試合でノーマークだった東山に敗れた時に似ている。桐光学園と阪南大共に組合せを見たら「初戦が最大のヤマ」と見るだろう。初戦で力を出し尽くして2戦目は集中が切れている可能性がある。その部分に期待したい。

プリンスリーグ東海2016 最終節

2016年12月10日 17時35分50秒 | 高校サッカー・クラブユース
裾野Gにてプリンスリーグ東海最終節を観戦

静学 0-2 JFAアカデミー福島

得点
前半8分 11延の得点(詳細未確認)
後半26分 右からのクロスを11延のシュート

得点には至らなかった決定機
前半36分 (静)8稲葉が抜け出しGK1対1でGK12林がファインセーブ
前半45分 (静)2坂西のドリブルシュートが枠外
後半1分 (静)7若山のFK、4嶋がエリア内で倒されPK、9福原がPK蹴るもGK12林がPKセーブ
後半5分 (J)5清水映のシュートをGK1山ノ井がファインセーブ
後半24分 (J)11延のシュートが枠外
後半33分 (静)12戸田がドリブル突破からパス、25水津がシュート放つもDFブロック
後半38分 (J)5清水映が抜け出しシュート放つも枠外
後半45分 (静)24洪からのパスを受けた13青嶋がシュート放つもポスト直撃

静学スタメン
      17田原
  20岡野 4嶋  5天本
    3尾崎 7若山
13青嶋   18橋本   2坂西
    8稲葉 9福原
交代
後半0分 田原→1山ノ井
後半0分 坂西→24洪
後半19分 稲葉→24水津(水津が右SH、青嶋がFW)
後半24分 若山→12戸田
後半44分 尾崎→23森

JFAスタメン
      12林
2宮田 7下口 4上野 31菊地
   3宮田 8清水颯
 11延  14服部  5清水映
     6飛鷹
交代
後半30分 延→9三浦
後半43分 飛鷹→15本田
後半45分 清水映→16林田


感想
既に2位以内が確定しプレミア参入戦出場権を得ているJFAアカデミー福島。この試合で勝てばプリンスリーグ東海優勝が決まる試合。静学はこの試合が3年生の引退試合。今日の試合に出場したのは全員3年生だった。
前半は静学の中盤のポディションがハッキリせずボールの収まりが無くJFA優位の試合展開。試合序盤の静学の中盤のバランスが悪い時間帯に失点。静学は前半噛み合わないまま終了。後半に入ると静学は中盤が徐々に噛み合ってきた事とプレー全体に覇気が出たことで試合の流れを掴み静学ペースで試合を進められるようになった。
後半1分セットプレー時の相手選手のファールでPKを獲得するなど同点に追いつくチャンスもあったが、決めきることが出来なかった。後半25分過ぎになると静学の勢いが徐々に薄れカウンター気味のJFAの攻撃から追加点を奪われ2-0。
静学はその後もペースは掴むものの得点を奪うには至らなかった。
JFAは5清水映のスピードが冴えを見せた。
静学は後半から入った24洪が気持ちの入ったプレーで攻撃を活性化させていた。

今週末のプリンス・プレミアTV放送

2016年12月09日 23時02分16秒 | 高校サッカー・クラブユース
10日(土) プリンスリーグ東海最終節 藤枝明誠対清水桜が丘 12時~14時 @とこチャンネル
11日(日) プレミアイースト最終節  青森山田対FC東京Y  12:50~15:30 @BSスカパー! (無料放送)
      プレミアウェスト最終節  広島Y対C大阪Y    12:50~15:30 @CSスカチャン0(無料放送)

プリンス東海最終節は、開誠館が最終節にプレミア参入戦出場権獲得を決めるかが最注目だが、開誠館の結果次第では明誠にも逆転で2位以内に入る可能性を残している。

プレミアイーストは優勝争いが最終節までもつれ込んだ。1位青森山田と2位FC東京Yが最終節に対戦する大一番。青森山田が勝つか引き分けで青森山田のプレミアイースト制覇が決まる試合。FC東京Yは青森山田に勝てば逆転でプレミアイースト制覇。(3位の大宮Yにも逆転優勝の可能性がわずかに残っているが事実上上位2チーム一騎打ち)

プレミアウェストは広島Yが優勝を決めている。1位広島Yと2位C大阪Yの上位対決が放送される。