Rhythm Technique Fightingspirits

藤枝MYFCを中心としたサッカー観戦記やサッカーに関する個人的な意見の書き込みが中心です。

藤枝MYFC 主将 杉田真彦選手について

2023年04月24日 16時01分44秒 | 藤枝MYFC
藤枝MYFCキャプテンの15杉田選手について
個人的には杉田選手は高校の時から注目していたので非常に思い入れのある選手。
杉田の魅力は何と言っても、そのままサッカーマンガの主人公のモデルになれるようなサッカー人生の経歴。

経歴:静岡西→順天堂大→JFLソニー仙台→藤枝MYFC

静岡西では2年時から10番を背負いポディションはFWでチームのエース。静岡西というチーム自体は静岡県内では弱くはないけれど強くもない中堅の公立校。中部地区予選を突破して県大会まで駒を進められれば上出来という立ち位置のチームで、決して注目されるようなチームではなかった。そんな中で杉田は良い動きを見せていて個人的にも「杉田って選手なかなか良いな、県選抜に呼んでみても面白いんじゃないか?」とは感じていたけれど正直将来プロになるとまでは思っていなかった。
ちなみに杉田の静岡西の試合で最も印象に残っているのが2012年の選手権予選1回戦で静岡西が清商と対戦して1−0で静岡西が勝利した試合。裾野で現地観戦していたけれど、決勝点を生み出した10杉田のターンは今でもよく覚えている。

(失礼ながら)静岡西のエース程度の選手では、大学で本格的にサッカーを続ける選手は多くない。杉田は順天堂大学に進学。順天堂大はJリーガーを何人も輩出している超名門。聞いた話では杉田はサッカー推薦ではなく一般入試で順天堂大学に入学し、普通ならサッカー推薦入学生しか入部できないサッカー部に入部(詳細不明)。そこから3年時には順天堂大でレギュラー獲得。この時のポディションはFWではなく中盤で2列目やボランチもこなしていた。
当時大学サッカーを現地観戦していた時に、観客席にいた順天堂大サッカー部生徒の話が漏れ聞こえてきた(盗み聞き)が「杉田さんは凄い」との声が聞こえてきた。凄いの意味はサッカー能力というよりサッカーに対する姿勢とかメンタル面のことのように聞こえた。

大学卒業後はJFLのソニー仙台にい入団。ソニー仙台での活躍は現地観戦していないので詳しくないが、JFLでMVPを獲得。そして当時J3の藤枝MYFCへ移籍。2012年シーズンからはキャプテンになりチームのJ2昇格に貢献。そして今季のJ2での活躍は皆様ご存知のとおり。

中堅公立校からプロに1つずつステップアップしていく様はまさにサッカー漫画の主人公のような経歴。
決して華のある選手ではないが、泥の中から芽を出し花を咲かせる蓮華寺池の蓮の花がよく似合う選手。
「蓮は泥より出て泥に染まらず」  
 

J2 藤枝MYFC対ベガルタ仙台

2023年04月23日 17時47分10秒 | 藤枝MYFC
藤枝総合にてJ2を観戦

藤枝 3ー2 仙台 ※公式入場者数:2816人

得点
前半44分 (藤)ハイボール対応で仙台GKとCBが交錯、こぼれ玉を9渡辺がゴールへ流し込む
後半17分 (仙)14相良のクロスを9中山が決める
後半19分 (仙)6エヴェルトンの縦パスに抜け出した11郷家が決める
後半40分 (藤)9渡辺のパスを受けた24久保のミドルシュート
後半45分 (藤)3鈴木のフィードを22久富が競り勝ち落としたボールを28矢村が胸トラップからの振り向きざまボレー


得点には至らなかった決定機
前半2分 (仙) 32鎌田がミドルシュート放つがポスト直撃
前半34分 (藤)27榎本が左サイドえぐりクロス、24久保が合わせるが枠外
後半3分 (仙)13山田のカウンターからのシュートを27榎本がポストに直撃しながらのスーパークリア
後半23分 (藤)27榎本のパスを受けた9渡辺のシュートが枠外
後半43分 (藤)27榎本のクロスを10横山が頭で合わせるがGKセーブ

藤枝スタメン
      41北村
  5小笠原2川島 3鈴木
    15杉田 7水野
24久保         27榎本
    10横山 8岩渕
      9渡辺
交代
前半19分 岩渕→17平尾(負傷交代)
後半26分 小笠原→22久富
後半26分 水野→28矢村(矢村と渡辺の2トップ、杉田のワンボランチ)
後半36分 平尾→11アンデルソン

仙台スタメン
      33林
5若狭 15菅田 20キム 41内田
    32鎌田 6エヴェルトン
 11郷家       18気田
    7中島 13山田
交代
後半14分 山田→9中山
後半14分 中島→16加藤(加藤が2列目左、郷家がFW)
後半14分 気田→14相良
後半32分 郷家→4蜂須賀(蜂須賀が2列目右、加藤がFW)
後半38分 鎌田→8松下

【感想】
会場が大いに盛り上がった今シーズンのベストゲームと言って良い試合。
後半逆転されてからの後半ロスタイムの劇的決勝点。仙台相手に藤枝が持ち前の攻撃サッカー見頃に競り勝った試合。
試合は前半から藤枝優位の試合展開。良い流れの中から前半の内に先制。後半に入り藤枝が息切れしている間に仙台が攻勢を仕掛けあっという間に仙台が逆転。藤枝は後半26分の選手交代から一気にギアをあげて攻勢を仕掛け後半40分に同点。そこから攻撃の手を緩めることなく、守備意識を高めることなく、リスクを負い続け攻撃し続けた結果アディショナルタイムの決勝点が生まれた。藤枝の攻撃サッカーが結実した試合展開だった。
前半のハイペースの影響で後半の中だるみする時間帯に運動量が落ちて、そのタイミングを見逃さず攻勢を仕掛けてきて逆転に成功した仙台の勝負勘はさすが長くJ1にいたチームと感じた。先代が同点に追いついた直後からの仙台サポーター「ここが勝負所」という感じのこの試合一番の一体となった声援は凄まじかった。(アウェーでこれなんだから、ホームのユアスタだったら「スタジアムが生き物のように揺れ動くような錯覚を感じるんだろうな」と思った)
今日の試合を現場観戦した藤枝サポーターにとって今日の試合は良い意味で脳裏に残り続ける試合。いわゆる「ハマってしまう」きっかけには十分な試合内容。仙台サポーターに比べたら藤枝サポーターの数はまだまだだけれど今日の試合で確実に「ハマってしまったリピーター」は増えたと思う。

【個人的に注目したシーン】
前半10分までに27榎本が左サイドを2回えぐりクロスをあげたシーン。
試合序盤から27榎本が仙台相手に「違い」を見せつけたシーン。5若狭と15菅田が、藤枝の攻撃後に27榎本を2度見3度見していたのが印象的だった。

前半13分10秒 9渡辺がGKにプレスをかけCKを獲得したシーン。
行くところで行って結果を残す。拍手しかない。

前半38分00秒 2川島のパスカット
相手の攻撃を見事シャットアウトしたシーン。サラッと見過ごされてしまいそうなシーンだけれどチームへの貢献度の高いプレー。

前半44分の9渡辺の得点シーン
渡辺の得点の嗅覚を感じさせたシーン。相手GKとCBが対応する前にこぼれてきたら得点できるポディションに動き出していた。

【個人的に最も注目したシーン】
藤枝が後半40分に同点に追いついた後、試合終了まで自分は15杉田の動きをひたすら追いかけて見ていた。
相手にリードを許していた藤枝は攻撃的な選手を次々に投入してかなりリスクをかけて攻めていた。同点に追いついて守備意識を高めるのか?そのままリスクを負って攻め続けるのか?主将でワンボランチになっていた15杉田が周囲の選手にどんな指示を出しどんな動きをするのか?これに注目していた。
結果はリスクをかけて攻め続けて勝ちを目指す戦い方で、チーム内でも迷いはなかったように見えた。15杉田も中盤の底の位置で3バックと連携しながら守備面での仕事をこなしながらも攻撃の起点の動きも見せていた。同点に追いついた後のチームの意思統一が早かった事、チーム内に迷いがなかったことは試合終了間際の決勝点に結びついた大きな要因だったと思う。
余談だが15杉田の中盤底でのハイボール競り合いの勝率が地味に高いのが凄いと感じる。身長も体格も決して恵まれた選手ではないが、ボールの落下点を的確に捕らえて空中戦をしていて、自分より身長の高い選手相手にも十分に競り合えている。ホント目立たないところで効いている。


【選手個評】
北村:キックの精度が後もう少しほしい。
小笠原:18気田のドリブルを警戒しすぎたか相手に少し自由を与えてしまった。
川島:3バックの中心でチームの守備を統率。失点シーン以外は守備の柱としてチームを支え続けた。
鈴木:決勝点につながるロングフィード。守備面でもよく闘っていた。
杉田:まさにチームの肺。見事なまでの裏方仕事。
水野:前半の藤枝のボールが良く動く攻撃に貢献。
久保:値千金の同点弾。結果を残した。
榎本:J2でも「違い」を見せている。来期藤枝がJ1に昇格しないと榎本が1人でJ1に個人昇格しそうな勢い。
横山:トラップで何度も相手をはがし技術を見せた。後半のヘッドを決めて結果を残したかった。
岩渕:負傷交代。筋肉系?心配
渡辺:先制点の他、2点目をアシスト。
平尾:良く動き回りボールに絡み攻撃を活性化。決定的な仕事は出来なかった。
久富:決勝点を生んだ空中戦の競り勝ちは大きな仕事
矢村:値千金の決勝点。難しい体勢からの難しい角度からの矢村は特徴が活きる。
アンデルソン:前への推進力を見せた。短い時間でも結果がほしい。

J2 藤枝MYFC対ファジアーノ岡山

2023年04月08日 17時51分40秒 | 藤枝MYFC
藤枝総合にてJ2を観戦

藤枝 2ー2 岡山

得点
前半21分 (岡)CKから5柳が頭で合わせる
後半29分 (藤)27榎本のクロスを23徳永が決める
後半31分 (藤)27榎本のクロスを相手DFがオウンゴール
後半45分 (岡)CKの跳ね返りを23ヨルディがダイレクトボレー

得点には至らなかった決定機
前半16分 (岡)18桜川のドリブルシュートをGK41北村がファインセーブ
前半25分 (岡)クロスを18桜川が頭で落とし、8ステファンた頭で合わせるが枠外
前半41分 (藤)24久保の又抜きクロスを27榎本がボレーで合わせるが枠外


藤枝スタメン
      41北村
  5小笠原2川島 3鈴木
   6新井 15杉田
24久保        27榎本
   10横山 8岩渕
     9渡辺
交代
後半23分 岩渕→23徳永
後半27分 新井→7水野
後半42分 横山→22久富
後半42分 榎本→4山田
後半42分から5バックにシステム変更
後半42分からの選手配置は以下のとおり
    41
22 4 5 2 3
   7 15
 24     23
    9


岡山スタメン
      1掘田
16河野 23ヨルディ5柳  2高木
    6輪笠 8ステファン
14田中         22佐野
    9ハン 18桜川
交代
後半19分 9→99ルカオ
後半32分 8→44仙波
後半32分 14→19木村
後半38分 6→41田部井

【感想】
前半立ち上がりは藤枝が積極的な前プレスから押し込む時間が続いたが、岡山の堅い守備にハマりシュートまで行くことが出来ず、前半15分過ぎても藤枝はシュート打てず徐々に岡山のプレスにハマりだすと岡山ペースになりセットプレーから岡山が先制。
後半立ち上がりは前半に引き続き岡山ペースも徐々に岡山のプレスが弱まり藤枝が前を向いてボールをつなげる時間帯が増え、後半20分過ぎには藤枝の時間帯がだいぶ作れるようになった。そして後半29分と31分に27榎本の仕掛けから立て続けに得点を奪い藤枝が一気に逆転。
何とか同点に追いつこうと攻勢を仕掛ける岡山の攻撃を何とか凌ぎきろうと藤枝は5バックにして応戦するが、後半ロスタイムにセットプレーのリバウンドをオウンゴールをした233ヨルディにダイレクトで決められ土壇場で岡山が同点に追いつき試合終了。
激しい内容の試合になったが結果は2ー2のドローゲームとなった。
岡山はさすがのJ2上位チーム。守備組織と個の守備力の堅さは秋田や甲府以上のものを感じた。それに加えて育成年代から将来を嘱望されていた18桜川のフィジカルの強さも際立っていた。21歳の18桜川に関しては、フィニッシュの粗さはあるが日本サッカー界期待の怪物候補といって良い素材だと思う。

【個人的に注目したシーン】
前半12分30秒 藤枝ダブルボランチの15杉田と6新井が共に前向きになったシーン。中盤の底でパスをつなぐシーンで共に前向きになり中盤の底に穴が空き、そこから相手の攻撃の芽ができかけたシーンだった。

前半36分 9渡辺のシュートシーン
前半立ち上がりから積極的に攻め込んだ藤枝だったが、この試合の藤枝の最初のシュートが前半36分の渡辺のシュート。最初のシュートを放つまでに36分を要した。最初のシュートが前半5分までだと複数得点の試合になりやすく、前半15分過ぎてもシュートが打てないと得点が入らないジリジリした試合になりやすい。(あくまで目安だけれど不思議なことに以外と当たる)

前半43分 41北村がボールをキャッチして直後に前へダッシュ。素早く前へボールを出すフリをしたシーン
岡山は高い位置からのプレスで藤枝のパス回しを封じようとしていた。GKがボールを持つと18桜川や22佐野は高い位置からのプレスを積極的にかける準備をするシーンも目立った。北村が素早くカウンターをすると見せかけたことで相手の守備ラインが下がり藤枝は自陣でゆとりを持ってボールをつなぐスペースを作り出すことが出来た。

後半1分20秒 24久保の仕掛けに対する2高木の守備
久保の仕掛けからのクロスをブロックしてクロスをあげさせなかった2高木の守備はSBの守備の手本のような良い対応だった。

後半34分40秒 岡山のカウンターを受けそうになった時の24久保の戻りとその直後の15杉田の前線でのプレス
後半34分の一番苦しい時間帯で見せた24久保の守備に穴をあけない素早い戻りと、その直後岡山がボールを後ろに戻したシーンで見せた15杉田の積極的なプレス。苦しい時間帯で相手の攻撃に自由を与えない見事な動きだった。


【この試合で最も注目したこと】
終了間際に同点に追いつかれて勝点3を逃した惜しい試合だったけれど、前半の内容は負け試合だったので結果的に岡山相手に勝点1を取れたのは上出来と言って良い試合だったと思う。
岡山の守備の堅さは秋田や甲府以上と言っても良い出来で、さらに怪物候補の21歳の18桜川の破壊力も合わさりかなりの強敵だった。
藤枝は27榎本の活躍で2得点取れたが、試合全体を見たら岡山の守備の堅さや組織力に比較したら藤枝は粗さが目立つ試合だった。
J2の上位チームの組織力や守備力を十分に体感することが出来た試合。試合内容では岡山に劣勢に立たされる時間帯も多かった。こういうチーム相手に組織力でも内容でも90分優勢に試合を進められるようになればJ1も見えてくる。
試合内容はまだまだ、藤枝の伸びしろもまだまだ、J2の上位チームから学ぶことの多い試合となった。

【選手個評価】
北村:前半のファインセーブはチームを救った。
小笠原:序盤のパスミスがもったいなかった
川島:フィジカルのある相手FWに引くことなく真っ向から対応
鈴木:周りと連携しながら相手FWを押さえ込んだ
新井:後半選手間の距離が悪く間延び、中盤底で修正したかった
杉田:運動量豊富にボールに絡み続けた
久保:右サイドで攻撃の起点を作り続けた。守備も奮闘
榎本:今日のMVP 2得点は共に榎本の得点と言って良い内容
岩渕:裏への意識を出し過ぎてオフサイドにかかってしまった
横山:中央から細かくつないで崩そうとするも岡山守備網に捕まった
渡辺:前線で体を張りシュートも放つ得点は奪えなかったが及第点の出来
徳永:積極的に動き出しボールを引き出す。値千金の同点弾
水野:無理につなごうとして無駄なファール与えてしまった
久富・山田:時間短く評価無し 守備固め起用で同点に追いつかれたが失点シーンは相手をほめるしかない