レビュー一覧は、こちらから。
ウソクがスヒョンを呼び出しました。
指輪を差し出しました。あれは・・・まさか、前の?
「戻ってこい。」
と、ウソクが言いました。
実家から離れる。家の行事に出なくていい。僕が君を守る・・・と。
ホテルの仕事も続ければいい。僕が何でもする。
でも、ウソクが何を言っても、スヒョンには今更?でした。
結婚している時、ウソクはスヒョンを守ってはくれなかったようです。ウソク母の仕打ちを思い出すことはないけど、何もせず立ちすくんでいたウソクのひ弱な目は忘れられないと言いました。
そんなことがあった後は、必ず宝石やバッグをプレゼントしたんだとか。
スヒョンは余計に惨めに感じたようです。
ウソクが嘘をついてまでスヒョンを自由にしたかったと言う想いをこの時ちゃんと説明出来ていれば、スヒョンがこうまで幻滅することは無かったでしょう。
ウソクはやはり優しすぎるのです。
スヒョンへの想いが深すぎて、言葉に詰まってしまうのかもしれません。
「彼は意味がある人なの。私にとって特別な人よ。」
この言葉はウソクを打ちのめしたけど、だからと言って諦められる想いじゃないようです。
ジニョクにスヒョン母が会いに来ました。
予想通り、散々にジニョクを責めました。格の差、立場や地位の差をあげつらいました。
別れなさいと言いました。
でも、ジニョクは満足のいく答えは出来ないと言いました。
堂々と反論しました。
「あなたのせいで大変な闘いが始まるわ。あなたの想像を超える闘いよ。」
流石にジニョクは落ち込みました。
どうすればよいのか分かりませんでした。
スヒョンは、へインと話をしました。
「自分の事は話さない人だから・・・。キム・ジニョクさんは元気だと言ってる?」
へインは思い切って言いました。もう終わりにできませんか?・・・と。
「彼が言ったんです。“異動すれば代表はホテルを守れる”、“自分は代表を守れる”って。このままでは・・・。」
へインは泣き出しそうな表情で俯きました。すみません・・・と。
ありがとう・・・とスヒョンは言いました。
母がジニョクに会いに行ったとミジンから報告を受けました。
そして、もう一つ、ネットにジニョク関する偽情報が飛び交っていることも知らされました。
酷い内容です。
スヒョンは、もう、どうすればジニョクを守れるのか、分かりませんでした。
起こるべくして起こったことだから、心配いらないとジニョクは言います。
でも、そんな簡単に割り切れる事じゃないと、スヒョンが一番知ってました。
ジニョクも悩んでいました。
知り合いからからかいのメールが入るし、スヒョン母の言葉が頭の中を駆け巡っていました。
そんな時、スヒョンから連絡が来ました。
二人とも、努めて明るく話をしました。
でもね、お互いを想うあまり、つい言葉に詰まってしまうんです。辛いことが十分わかっているから。
「僕は本当に大丈夫です。代表が心配です。いい音楽を聴いて食事を欠かさないように。」
とジニョク。
スヒョン、我慢していたのに、つい、泣いてしまいました。
絞り出すように言いました。考える時間を持ちましょう・・・と。
ジニョクには、別れの言葉に聞こえたかもしれません。思わず下を向いてしまいました。
あなたが傷つきそうで怖い・・・とスヒョン。
「私が近づけばあなたの日常が崩れそうで迷ってしまう。私を見る視線があなたにも向くと思うと・・・。心配なの。」
しばらくの沈黙の後、ジニョクが言いました。
「“便りの無いのは良い便り”に挑戦してみる?そうやってしばらく過ごそう。どっちが我慢強いか賭けよう。」
「勝っても悲しくて負けても切ない賭けね。」
そう言って、二人は連絡を断ちました。
表向きは穏やかな日常が始まりました。
でも二人の心はお互いを求めていました。
スヒョンはジニョクのカメラであちこち写真を撮りました。
ジニョクはスヒョンと行った浜辺のカフェに行き、海を見つめました。
全てが思い出に繋がりました。
1か月が経ちました。
へインから電話で、両親が寂しがっていると聞き、帰省しようと思ったジニョク。
バスターミナルまで行ったのですが、結局バスに乗ることは出来ませんでした。
ソウルに戻れば、スヒョンに会いに行ってしまうと思ったのかもしれません。
フィルムを撮り切ってしまったスヒョンは、以前ジニョクから聞いていたように、イ先生のところに行きました。プリントをお願いするためです。
イ先生も、ジニョクから話は聞いていたようです。
プリントされたジニョクの笑顔。
「死んだ夫に今でも会いたくてたまらない。」
と言うイ先生。
「会える時に会っておきなさい。」
と、優しく言いました。
その言葉に背中を押されたスヒョン。車のハンドルを束草に向けました。
これまでは、いつもジニョクが追いかけて来てくれました。
今度は自分だと思ったのでしょう。
迷いが消えたわけではありません。でも、走らせるほどにその迷いは消えて行きました。
ジニョクを見つけました。
ジニョクは一人で灯台の近くにいました。
ゆっくり近づいて行きました。
電話をしました。
「私の負けよ。」
同僚といる・・・と嘘をつくジニョク。
「その同僚ってどこ?」
スヒョンの言葉に、ジニョクは辺りを見回し、そして振り向きました。
一目散に走って来ました。抱きしめました。