レビュー一覧は、こちらから。
オン・ダルは手についた血を呆然と見つめました。
初めて人を殺したことは、オン・ダルに想像以上に衝撃を与えたのです。
自分が殺した人の人生の重さを感じたのでしょう。
これから何人手にかけなくてはいけないのだろうと、呆然としました。
オン・ダルは自分が殺した兵たちを埋葬しました。
忘れて、仕方のないことだから・・・とピョンガン。
私たちを殺しに来た連中だった、あなたは悪くない、あなたが来なかったら私もお母さんも危なかった・・・と。
でもその言葉は、オン・ダルには刺客の時のピョンガンのセリフに聞こえました。
サ氏夫人の傷は幸い急所を外れていました。
意識を取り戻すと、オン・ダルの様子がオカシイ事に気が付きました。初めて人を殺したことでショックを受けていると察しました。
コ・ゴンはへ・モヨンに聞きました。
「いつから新羅の密偵をしている?それとも、新羅から高句麗に忍び込んで来たのか?」
へ・モヨン、突然の核心に触れた問いに言葉が詰まってしまいました。
コ・ゴンが答えを求めようとしたとき、部下が駆け付けました。コ・サンチョルが深手を負って戻って来たと。
コ・ゴンはすぐに察しました。父がコ・サンチョルにピョンガンたちの討伐を命じたと。
父に詰め寄りました。ピョンガンの事は自分に任せると言ったのでは?と。
コ・ウォンピョはピョンガンを殺そうとしたことを認めました。しかし、方策を変えるつもりは無いようです。
動く時が来たと感じているようです。その前に邪魔な者を始末しておこうと言う魂胆のようです。
沈んだままのオン・ダル。
自分たちがやろうとしている事は、たくさんの人をころしてまでやる価値があるものなのか?と言う疑問が胸の中を渦巻いていました。
「そんなに辛いなら止めてもいい。」
と、ピョンガンは言いました。あなたが嫌なら私も嫌、だって夫婦だから・・・と。
そして、そっと抱きしめました。
コ・ウォンピョは、平原王に進言しました。スンノ部族を討伐するように・・・と。
兵を集め、武器を作っているのは謀反の兆しアリということだと主張したのです。そして、ピョンガンは脅されているに違いないと。
しかし、平原王はその訴えをきっぱりと退けました。
そして、コ・ゴンたち親衛隊に今後スンノ部族の謀反を訴える者を厳しく処罰せよと命じたのです。
ピョンガンは今回の一件を幽霊谷の村長に報告しました。
今後、どんな口実で村を襲ってくるか分からないと言いました。
村長は既に各地に散ったスンノ部族の仲間に既に声をかけていました。
村の者たちにも、気を引き締めて準備にかかれと号令しました。
ピョンガンはオン・ダルを巨石で作られた墓に連れて行きました。
そこが、オン・ヒョプ将軍の妻、つまりオン・ダルの母が眠っている場所だったのです。
オン・ヒョプ将軍が、オン・ダルが折ってしまった剣を埋めさせた場所でもありました。
愛する者を守れなかった罪を背負うため、巨石を重しとしてお墓にしたと村長が教えてくれたのです。
立派な武人になるころ、その場所が何を意味するのか教えてやるとオン・ヒョプ将軍は息子であるダルに言いましたが、結局、それを果たすことは出来ませんでした。
オン・ダルはそれを忘れていました。
“お前は俺と同じ轍を踏むな”と、幻のオン・ヒョプ将軍がダルに語りました。
“国を守ると言う大義、民を守ると言う名分、それは全て詭弁だ。命がけで守りたい人がいる。男が剣を握る理由、それはただそれだけだ”
ダルの迷いが消えました。
自分が剣を握るのは、ピョンガンを守るためだと。
埋めておいた折れた剣を掘り出しました。
オン・ダルはまたウォルグァンのいる山に戻りました。表情は晴れ晴れしていました。
オン・ダルが掘り出した折れた剣は、村の鍛冶屋によって修理されました。
村人は武術を練習したり、食料の調達に励んでいました。
ピョンガンは、オン・ダルや村の人たちに自分の夢を押し付けているように思えてなりませんでした。
申し訳ない気持ちなのです。本当なら、人目につかないように静かに暮らしていたのに・・・と。
会いに来たウォルグァンが言いました。ピョンガンこそ、まだ迷いを振り払えていないと。
迷いを断ち切る方法は?と聞いたピョンガンに、もう分かっているはずですと、ウォルグァンは答えました。
ピョンガンは、オン・ダルに会いに行きました。
真剣を渡し、自分と手を合わせるように言いました。そして、心の内を吐き出したのです。
利用したくて騙し、オン・ダルの心も人生も奪った・・・と。
「知ってる。」
と、オン・ダルは言いました。
知ってたのに何故騙されたのかとピョンガンが聞きました。
「お前は俺の運命だ。絶対に変わらない。お前は俺の愛する人だ。」
2人はやっと本当の夫婦となりました。
トゥ・ジュンソは無断でヒョン妃の祈祷をしたことで宮中に囚われていました。
チン妃は、トゥ・ジュンソの能力が確かなら、むざむざ殺してしまうのは惜しいと考えたようです。利用価値があると思ったのでしょう。
それを見通したトゥ・ジュンソは、ある日、チン妃に言いました。
「王に不吉な気運が高まっている。近いうちに御身に災いが起こるでしょう。」
チン妃は驚き焦りました。
それが、真実になったのです。
ある日、平原王が食中毒のような症状で倒れたのです。
医師は、食中毒だと言いましたが、実は、コ・ウォンピョに命じられてへ・モヨンが作った毒が盛られていたのです。
へ・モヨンは流石に躊躇しましたが、断ればこの場で殺すとコ・ウォンピョに言われ、従うしかありませんでした。
しかし、へ・モヨンはコ・ゴンに打ち明けていたのです。
コ・ゴンは、平原王もへ・モヨンも助かる策を考え付きました。
へ・モヨンは命令通り毒を作りました。それは計画通り平原王の食事に盛られました。
が、同時に解毒薬も作っていたのです。
チン妃は、トゥ・ジュンソの占いが当たったと知りました。
今ここで王に死なれては困ります。ウォンが太子としている限り、次期王はウォンとなります。自分の息子の王子に王座は巡って来ません。
で、予言していたのなら、回復させることもできるのではないかと、トゥ・ジュンソに聞いたのです。
トゥ・ジュンソは王に会ってから、手立てを考えると答えました。
眠る平原王のところに行ったトゥ・ジュンソ。
このまま楽に平原王が死ぬことは許せませんでした。愛する子が死ぬのをその目で見させて、苦しませないと、トゥ・ジュンソの恨みは晴れないのです。
あらかじめ渡されていたへ・モヨンが作った解毒薬を飲ませたのです。
王は回復し始めました。
計画が失敗した事を知ったコ・ウォンピョはへ・モヨンを責めました。
へ・モヨンは自分は確かに命令通り毒を作ったと言い張りました。
酷く責められたへ・モヨンを、コ・ゴンが慰めました。
コ・ゴンの気持ちも、既にへ・モヨンに向いているように思えますけど?
コ・ゴンはピョンガンへの想いを抱いたままだと思っているへ・モヨンは、躊躇しています。
しかし、コ・ゴンは心を開いて、へ・モヨンが入って来てくれるのを待つ・・・なんて言いましたよ
コ・ウォンピョは次の手に出ました。
官軍の指揮権を部族長に委ねるという命令書を作り、病の平原王に変わり、太子ウォンに署名させようとしたのです。
しかし、ウォンはきっぱりと断りました。
存命中の王の許しなく署名するのは、後々責められる種になりかねません。それを理由として太子の座を追われる可能性もあります。現に、コ・ウォンピョはそれを狙っていたようです。
また、当てが外れてしまいました。
コ・ウォンピョは官軍を動かせないなら、私兵でスンノ部族とピョンガンを討ってしまおうと決心しました。
王座を取り戻す時が来たと。
謀叛を起こすのかと、コ・ゴンが聞くと、
「討伐だ。」
と、コ・ウォンピョは言いました。
コ・ゴンは父の意思に従いました。従うしかなかったって感じでしょうか
既に先発隊は幽霊村近くに出陣していました。
そして、プンゲやタラ・ジンたちを捕らえたのです。
知らせを受けたピョンガンは一人、敵陣に乗り込みました。
プンゲたち捕虜となってる者たちを解放させ、一人敵陣に残りました。
プンゲはオン・ダルの元に走りました。